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2020年12月22日火曜日

Scoot、AirAsiaXの代替へ!ZIPAIRバンコク線2月から毎日運航

日本航空(JL=JAL)の完全子会社のLCC、ZIPAIR(ZG=TZP、千葉県成田市)が10月28日から運航を始めた成田~バンコク(スワンナプーム)線で、当初貨物専用としていた日本発便を来年1月以降旅客も乗れるようにします。2月からは毎日1便に増強。ノックスクート(XW=NCT)が倒産しタイエアアジアX(XJ=TAX)とタイライオンエア(SL=TLM)も再開のメドが立たない中、いち早くLCCによる日タイ間の往来を復活させ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック終息後も見据えた事業のスタートラインに立ちます。

《現在運航中》
ZG051 NRT1640~BKK2200 貨物専用(旅客は搭乗不可)
ZG052 BKK2330~NRT0715+1 DAILY

《2021年1月9日から有効》
ZG051 NRT1640~BKK2200 土曜運航(他の曜日は貨物専用)
ZG052 BKK2330~NRT0715+1 DAILY

2021年2月1日から有効》
ZG051 NRT1640~BKK2200 DAILY(全曜日旅客の搭乗可能)
ZG052 BKK2330~NRT0715+1 DAILY

(機材はB788 フルフラット=ビジネスクラス18席、スタンダード=エコノミークラス272席)


2020年10月23日金曜日

ANA、紙版公式時刻表を終刊…『翼の王国』は存続

ANA(NH、東京都港区)は、創業以来66年間に渡り発行を続けてきた冊子版公式時刻表の発行を次号(2020年12~2021年1月号、ダイヤとしては2021年1月31日まで有効)を最後に取りやめるとFacebookページで発表しました。2月以降はWebサイト上での検索のみとなります。なお年2回発行している『サービスガイド』の発行も取りやめられますが、機内誌『翼の王国』は広告スポンサーが多いことや個人の有料定期購読者もいるなどの支えによって、今後も継続されます。

ANA公式時刻表は、旧日本ヘリコプター輸送が旅客航空運送事業を始めた1954年(昭和29年)2月1日に第1号が出されたといい、以来66年8カ月間に渡って編集・発行が行われてきました。1990年代に公式Webサイト『ANA SKY WEB』が起こされるまではほぼ月刊ペースで発行、2000年代には隔月刊ペースに落とされたものの、就航地の空港カウンターや海外支店、日本国内の旅行代理店などで無料配布されていました。

(画像:1957(昭和32)年の日本ヘリコプター輸送社公式時刻表。ANAのFacebookページより拝借しました)

その後、運賃の多様化により発行後に運賃の変更があっても対応が追い付かなくなったため、2012年9月号をもって運賃表の掲載を取りやめ、運賃はANA SKY WEBやSkyscannerなど外部の比較サイトなどで確認するようになりました。

2010年代も末になり、環境保護と持続的な成長の両立(SDGs)が求められる風潮になってきたことから、会社側では紙の公式時刻表の発行を中長期視点で取りやめる方向で検討を始めていたところへ新型コロナウイルス感染症(『COVID-19』)のパンデミックが襲います。世界の航空需要は壊滅的なレベルに追い込まれ、ANAも創業以来最悪の通期損失を出す見込みとなったため、Web版公式時刻表の開発を急ぎ、予定を数年繰り上げて紙版終刊に踏み切ることになりました。オンライン時刻表は、スターアライアンス加盟社やANAの国際線就航地、それにANAがパートナーシップを結んでいるベトナム航空(VN=HVN)、ガルーダインドネシア(GA=GIA)などの地元言語を含む14言語に対応するといい、紙版最終号の有効期限が切れる2021年2月1日から本格的に運用されます。

2020年10月19日月曜日

2代目エアアジア・ジャパン運航停止!Peachが事実上代替へ

エアアジア・ジャパン(DJ=WAJ、愛知県常滑市)は既に10月24日まで全路線全便を運休すると発表していますが、10月25日からの冬ダイヤ以降、事業の継続を断念する意向と報道されました。

読売新聞(中部本社版)が9月30日朝刊で第一報を伝え、東京で編集されている業界専門サイト『Aviation Wire』も同日夜に追随。会社側は10月5日、取締役会で航空運送事業の廃止を決めて国土交通省に届け出ました。

2代目エアアジアジャパンは2014年、AirAsiaグループと楽天(東京都世田谷区、東証1部上場)など日本の有力企業・投資ファンドによる合弁として設立され、2017年10月29日の中部セントレア~新千歳線を皮切りに定期便運航を始めました。2019年には初の国際線となる中部~台北桃園線の運航を始め、COVID-19のパンデミック直前には3機のエアバス320ceoで、国内線2路線、国際線1路線を運航するキャリアに成長しました。

しかし、中部~台北線が3月20日を最後に運休(事実上の取りやめ)となり、国が緊急事態宣言を出した4月には国内線も2路線ともに運休し、事業が全くできない状況に追い込まれました。国内線のみ8月1日から再開したものの、パンデミック第2波の恐怖に怯えながらの運航となり、9月になると中部~新千歳線を多客が見込まれた連休の絡む6日間、1日1往復運航しただけにとどまりました。そして、9月22日の新千歳発中部セントレア行きDJ010便が2代目エアアジア・ジャパンとしての最後のフライトとなってしまいました。

10月以降は全路線全便を運休とし、11月4日付で大半の従業員を解雇。書類上は12月5日付で廃止とし、航空運送事業許可(AOC)を返上した後、公認会計士の下で債務超過額を確定。遅くとも年明けまでに名古屋地方裁判所(名古屋市中区)に自己破産か特別清算を申し立てて法的整理される予定です。

ところが、2代目エアアジアジャパンが運航していた中部~新千歳、仙台の2路線に、Peach(MM=APJ、大阪府田尻町)が参入の意向を示しました。実現すれば、初代エアアジアジャパン(JW=WAJ)の後身だったバニラエア(JW=VNL)を吸収合併したPeachが、「不思議な縁」で2代目エアアジアジャパンの事業を継承することになります。


《12月24日から有効》
MM461 NGO0830~CTS1015
MM463 NGO1725~CTS1910
MM462 CTS1055~NGO1245
MM464 CTS2005~NGO2155

MM491 NGO1335~SDJ1440
MM492 SDJ1410~NGO1525

(機材はエアバス320ceo 普通席=エコノミークラスのみ180席)

2020年7月8日水曜日

タイエアアジアが福岡就航へ!沖縄よりも先に

タイエアアジア(FD=AIQ、ドンムアン区)は、新型コロナウイルス感染症(『COVID-19』)の収束後に日本へ就航する方針を固め、この度国土交通省航空局国際航空課(JCAB:東京都千代田区)から『外国人国際航空運送事業の経営許可』(AOC)を取得しました。第一弾として、福岡国際空港(福岡市博多区)への定期便を開設します。

《9月2日から有効(予定)》
FD636 DMK2335~FUK0705+1 火・水・土曜運航 
FD637 FUK0815~DMK1145 水・木・日曜運航

(機材はエアバス320neo エコノミークラスのみ186席
 またはエアバス321neo エコノミークラスのみ236席)

※AirAsiaグループのWebサイトでは7月8日現在、XJ便名で週3便の運航と表示されているが、これがFD便名に変わる可能性がある

バンコク(ドンムアン)~福岡線には、大型機部門のタイエアアジアX(XJ=TAX、ドンムアン区)が2018年10月から今年3月まで毎日1便を就航させていましたが、今回のタイエアアジアの就航が、タイエアアジアX運航便に加えて増便の形となるのか、あるいはタイエアアジアXが運休を継続し事実上の減便、機材小型化となるのかについては7月8日の時点では公式には発表されていません。

AirAsiaグループでは、AirAsia本体(AK=AXM)便名でありながらAirAsiaX(D7=XAX)のエアバス333で運航している便が存在します。2017年2月にKLIA2で暗殺された故金正男氏が最期に搭乗しようとしたマカオ行きのAK8320便が、正にこのスタイルでした(前記事「白昼堂々!KLIA2で金正男氏暗殺」参照)

一方で、タイエアアジアがこれまで保有していたエアバス320ceoでは、ドンムアンから那覇空港(沖縄県那覇市)までの直行便を飛ばすことはできるものの、日本列島への直行には性能が足りませんでした。しかし、2016年から納入されてきたエアバス320neoや、それに代わって昨年から納機が始まったエアバス321neoは成田(千葉県成田市)までの直行が可能であることから、今回の福岡線をモデルケースとして、通路2本の大型機であるエアバス330ファミリー(333、339neo)を使うタイエアアジアX運航路線の機材小型化を図る可能性があり、そのためにはタイエアアジアが日本の経営許可を取得する必要があったものです。

2020年6月27日土曜日

ノックスクートが運航停止!!コロナで運休、再開せず

ノックスクートエアライン(XW=NCT、ドンムアン区)は、7月14日に予定されている臨時株主総会で会社解散を決議し清算手続きに入ると発表しました。新型コロナウイルス感染症(『COVID-19』)に伴うタイの国家非常事態宣言と、それに伴う外国人入国禁止措置で需要が全滅したため3月22日から全便欠航としており、再開できないまま事実上の倒産に近い形で活動終了を決めたことになります。

ノックスクートは、同じバリューアライアンスに加盟するScoot(TR=TGW、シンガポール)とノックエア(DD=NOK:サトーン区、SET上場)の合弁で2014年に設立された会社で、既に就航していたタイエアアジアX(XJ=TAX、ドンムアン区)のように、ノックエアの大型(双通路)機部門的な役割を果たすことが期待されました。タイエアアジアXがエアバス333を使用しているのに対抗し、Scootの親会社のシンガポール航空(SQ=SIA、SGX上場)で使っていたB772ERを使用、東京や大阪といった日本の大都市とバンコクを結ぶ路線をドル箱と位置付けて事業を展開する予定でした。

ところが、路線認可取得直前だった2015年1月、チャーター専門キャリアのビジネスエア(8B=BCC)が運航を停止。これを受けて運輸省民間航空局(CAAT:サトーン区)に国際民間航空機関(ICAO)の抜き打ち監査が入り、航空運送事業許可(AOC)を審査する体制や担当官のスキルが不十分だとして、重大懸念(SSC)を交付されるに至りました(前記事「ICAO重大懸念でノックスクート運航開始できず」参照)。ノックスクートは成田線開設の認可を取得できる見通しが立たなくなり、実質代替運航の形でScootがドンムアン経由の成田~シンガポール線に就航。先行するタイエアアジアXに勝負を挑みました(前記事「Scoot成田線にバンコク経由便が登場」参照)

それから約3年の間、ノックスクートはSSC発行に伴う主要各国の制裁に追随しなかった中国や台湾への路線を細々と運航することになり、赤字を垂れ流していきます。ようやく2018年6月に成田線の運航を始めたもののタイエアアジアXやScootの既存便に加え、タイライオンエア(SL=TLM、ドンムアン区)も就航しLCCだけで3社が競合する過当競争になっていて、2019年12月期本決算まで一度も利益を上げることが出来ませんでした。

そしてCOVID-19のパンデミックに伴う非常事態宣言のため、2020年3月22日からScoot共々全便運休となり、ノックスクートは運航停止に陥ります。再開できたとしても需要の回復には時間がかかるとみられ、加えて日本側新規LCCのZIPAIR(ZG=TZP、千葉県成田市)も就航が決まっていて主力の成田~バンコク線の競争はさらに激化が予想されている中、会社の持続は困難と判断した模様。

なおノックエアのタイ国内線は運航を継続しており、DD便名の国際線が飛んでいる広島(広島県三原市)、ホーチミンシティ(タンソニャット)、ヤンゴンの3空港へは、CAATから許可が下りれば必ず再開すると表明しています。

2020年6月16日火曜日

ジェットスター、ベトナムから撤退へ

ベトナム航空(VN=HVN:ハノイ市ロンビエン区、ハノイ証取上場)とカンタス航空(QF=QFA、オーストラリア・シドニー)は、ジェットスターパシフィックエアウェイズ(BL=PIC、ホーチミンシティ特別市タンビン区)に係る合弁事業を解消することで合意しました。今後、カンタスが保有するジェットスターパシフィックの持株をベトナム航空に引き渡すといい、ジェットスターパシフィックはベトナム航空の第二会社『パシフィックエアラインズ』として独自にLCC事業を展開、ベトジェットエア(VJ=VJC)とバンブーエアウェイズ(QH=BAV)の民間2社に戦いを挑むことになります。

ジェットスターパシフィックになる前の初代パシフィックエアラインズは、1990年12月にベトナム航空が台湾への就航を目指して設立した第二会社でした。当時は中国が掲げる『一つの中国(一中)』政策が航空業界に対しては厳格に適用されていて、航空会社は中国か台湾のどちらに就航するかを選択しなければならず、日本航空(JL=JAL)は台湾線のみに就航する子会社日本アジア航空(EG=JAA、東京都品川区)を設立していました。つまり、日本アジア航空のような位置付けの第二会社を作ろうとベトナム航空は判断した訳です。

この初代パシフィックエアラインズが2008年、ベトナム初のLCCとしてジェットスターグループ入りし、ジェットスターパシフィックエアウェイズに生まれ変わります(前記事「ジェットスター第3のハブはホーチミン」参照)。それまでB737ファミリーを使っていた機材をジェットスターの標準であるエアバス320ceoに総入れ替えし、主力のハノイ(ノイバイ)~ホーチミン(タンソニャット)線などを増便しました。2012年にはベトジェットエアの増便に対抗し、ベトナム航空との共同で事実上のシャトル便化を行い(前記事「ハノイ~ホーチミンシティ間、シャトル便時代始まる」参照)、2017年には日本への乗り入れも果たしました。

しかし、ジェットスターグループ他社と一部サービスレベルに違いがあったことから同等の品質を求める乗客に敬遠されたこと、また国際線でベトジェットエアとの競争に事実上敗れたことの2点が致命的となりました。特に東北アジアへのフライトでは、エアバス320ceoでホーチミンシティからの日本・韓国路線を就航させることが出来ず、エアバス321neoで成田国際空港(千葉県成田市)などへの路線を展開したベトジェットの独走状態となってしまいます。この結果2019年7月に日本路線を廃止(前記事「ジェットスターパシフィックが日本撤退!関空路線2年持たず」参照)。そして新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックに伴う壊滅的減便・運休の中でカンタス側が事業見直しを行った中に、ベトナム事業からの資本引き上げが含まれていました。

今後、ジェットスター改め2代目パシフィックエアラインズはベトナム航空の第二会社という2007年以前の立ち位置に復帰し、引き続きLCC事業を展開します。

2020年5月20日水曜日

タイ国際航空破綻!!日航と同様の更生手続きへ

財務省国営企業政策委員会(パヤタイ区)がプラユット・チャンオチャ首相に提案していたタイ国際航空(TG=THA:チャトチャック区、SET上場)の法的整理移行について、プラユット首相は今日の閣議で了承する決定を行いました。これによりTHAIは中央破産裁判所(サトーン区)に整理手続き開始(日本の会社更生法に相当)を申し立てることになりました。事実上の経営破綻で、負債総額は2400億Bt.(約8000億円)以上に上ると推定されています。

THAIは1960年の創業以来、財務省の直接出資とオムシン銀行(GSB:パヤタイ区)など国営金融機関を通じた間接保有分を合わせて、政府が発行済み株式の大半を握るナショナルフラッグキャリアとして活動してきました。当初は国内線部門が旧タイ航空(TH=THA:ポンプラップ区)という別会社だったこともあり、日本の『45/47体制』にも似た棲み分けが行われてTHAIは中・長距離国際線を独占して担当し、70年代に彗星のごとく現れて消えたエアサイアム(VG)を吸収合併したほか、1988年には旧タイ航空も合併し、国内線・国際線の一元化を果たします。1997年、創業当初の合弁相手だったスカンジナビア航空(SK=SAS)の誘いを受け、スターアライアンスに結成メンバーとして参加しました。

ところが、タイ初の格安航空会社としてタイエアアジア(FD=AIQ)が国内線の運航を始めたことが大きな転機になります。タイ国際航空はタイエアアジアに対抗するため、ノックエア(DD=NOK)を設立し筆頭株主になりますが、ノックエアが路線を拡張するにあたって、THAIの国内ローカル線を移行するという45/47体制下の旧東亜国内航空(JD=TDA)や旧日本近距離航空(EL=ANK、現・ANAウイングス)も真っ青の政策を遂行したため、THAIはジェット機による国内幹線運航という旧日本航空インターナショナル(JL=JAL)と同じ立場になり、必然的にコストが採算に見合わない状態となってしまいます。

2012年には当時最も小さかったボーイング734の代替としてエアバス320ceoを導入しますが、この際に専用のサブブランド『タイスマイル』が起こされ、2014年には完全子会社タイスマイルエアウェイズ(WE=THD、チャトチャック区)となって、THAI本体所属のフリートはとうとう中大型機だけとなったのでした。

その後、収益の柱となった中距離国際線でもLCCの攻勢に押されます。日本線にはタイエアアジアX(XJ=TAX)が就航し、ノックエアもノックスクート(XW=NCT)を設立して対抗したものの運輸省民間航空局(CAAT)がICAOのSSCを受けてしまい就航が遅れる事態に。THAIはこれをビジネスチャンスととらえてFSC離れを食い止めるべきだったのが、SSC発行直前に増便認可を取り付けていたタイエアアジアXの手回しの良さの前に伸び悩みました。

欧州への長距離便では、乗り継ぎながらもEU圏内ほぼすべての都市へネットワークを持ったエミレーツ航空(EK=UAE)とターキッシュエアラインズ(TK=THY)に乗客を奪われ、直行のアドバンテージだけでは乗客を呼べなくなってしまいます。インドでもIndiGo(6E=IGO)やスパイスジェット(5G=SEJ)のLCC2強がバンコク線を設け、乗り継ぎ需要の多かった日本からの訪印者も日本航空やANA(NH)の直行便開設で次第に離れていくようになりました。

こうしてTHAIは慢性赤字体質に陥っていき、直近7期中最終黒字を達成したのは2016年12月期の1度だけ、株主への配当も7年連続で無しという厳しい財務状況になってしまいます。そして、3月からの新型コロナウイルス感染症(『COVID-19』)のパンデミックに伴う国家非常事態宣言でタイ発着国際線の運航が禁止されたためTHAIは国内線・国際線共に全便運休となり収入源を断たれます。THAIは財務省につなぎ融資を要請したものの労組や組合に近い役員の反対に遭い断念。2010年の日本航空が取った再建スキームを参考に、法的整理でスピード再建を目指すことにしました。

THAIはCOVID-19に伴うタイ発着国際線の運航停止が解除された後、速やかに運航を再開し、再建への道を歩むことになります。

2020年5月15日金曜日

ソラチカカードにゴールド登場もSFCは用意されず

ジェーシービー(JCB、東京都港区)は、東京メトロ(東京都台東区)およびANA(NH、東京都港区)の両社と提携して発行している『ANA To Me Card PASMO(通称ソラチカカード)』にゴールドカードを追加し、会員募集を開始しました。

ソラチカゴールドカードは、ソラチカカードのクレジットカードとしてのステータスをゴールドに引き上げた、JCBから見れば『提携ゴールドカード』にあたるものです。

『オリジナルシリーズ』と呼ばれる通常のJCB GOLDとの違いは、交通系ICカード機能が搭載されていることと、OKIDOKIポイントの他に東京メトロの『メトロポイント』を加算することが出来ることの2点です。このコストとして通常のJCB GOLDより4,000円高い、14,000円(税込み15,400円)の年会費が設定されています。

しかし、ソラチカゴールドカード保有者がAMCプラチナを達成しても、ソラチカゴールド1枚だけではANAカードスーパーフライヤーズクラブ(SFC)には入会することができません。ソラチカゴールドカードはオリジナル(プロパー)のANAカードでは『ワイドゴールド』に相当しますが、今回の発行にあたって、ANAが

「SFCはオリジナルカードのみのステータスと位置付け、交通系IC搭載ANAカード(ソラチカ、ANA nimoca、TOKYU×ANAなど)にはカード発行会社のゴールド資格は認めても、ANAカードとしての完全なワイドゴールドとは認めない」

ことにしたものとみられます。JCB側も2015年4月の会員規約改正でANA JCBカード(オリジナル)をベースにした『SFC JCBカード』との2枚持ちが解禁されているため、ソラチカゴールドカード会員がSFC入会を希望する時は、SFC JCBカードとの2枚持ちで対応できますが、2枚分の年会費(SFC JCB一般11,275円 or GOLD16,500円+ソラチカゴールド15,400円)がかかります(前記事「ソラチカカードとSFCJCBの2枚持ちが可能になった」参照)

また、メトロポイントからANAマイルへの交換に際して、メトロポイントへ流し込めるポイントの代表格だったLINEポイント(LINE:東京都渋谷区)が昨年12月28日限りで他社ポイントへの交換を終了しているため、従来のソラチカルートが使えなくなっています。ソラチカゴールドカードをメインカードとして決済しまくるのであれば、OKIDOKIポイントから有利に交換する方法もありますが、ポイントサイトの獲得ポイントを流し込むためであれば、ゴールドは用意されないものの『TOKYU×ANAカード』『ANA VISA nimoca』を使った方が有利になります。

2020年4月30日木曜日

コロナ後初の日本新規就航会社!!バンブーエアに国交省が許可

国土交通省航空局国際航空課(JCAB:東京都千代田区)は、ベトナムの新規LCCのバンブーエアウェイズ(QH=BAV、ビンディン省フーカット県)に「外国人国際航空事業の経営許可」(AOC)を交付しました。ベトナム国籍の航空会社で日本への国際線就航が可能になるAOCを取得するのは、ベトナム航空(VN=HVN)、ジェットスターパシフィックエアウェイズ(BL=PIC)、ベトジェットエア(VJ=VJC)に続いて4社目のことです。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが収束した後、早い時期の運航開始を目指します。

バンブーエアは2019年1月に運航を開始し、業歴2年目。完全親会社の地元総合商社FLCグループ(ハノイ市ナムトゥリエム区、ホーチミン証取上場)の信用力をバックにリース会社から大量の機材を集め、COVID-19直前にはハノイ(ノイバイ)~ホーチミンシティ(タンソニャット)線で1日19往復を運航するという急成長を遂げました。

FLCが日本への技能実習生派遣を手掛けていることもあって、バンブーエアは創業当初から日本へ定期便就航を目指す事業計画を立て、昨年春には茨城空港(茨城県小美玉市)へチャーター便を運航しました。その後、韓国と台湾へ国際定期便4路線を就航するなどし、国交省にAOCを申請できるだけの実績が整ったと判断。この度、FLC東京駐在員事務所(東京都千代田区)を通じて行った申請が許可されたものです。

当初はエアバス321neoを使い、ホーチミンシティから成田空港と関西空港の2路線、ハノイからは関空への1路線を運航し、ベトジェットエアとベトナム航空に対抗する狙いとみられていますが、将来はタンホア、ヴィン(ゲアン省)といった実習生を多く輩出する省の地方空港と日本を結ぶ直行便の開設も期待されます。

2020年4月29日水曜日

COVID-19を事実上克服、ベトナム国内線航空復活へ

ベトナム交通運輸省(ハノイ市ホアンキエム区)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19、別名武漢肺炎)のパンデミックを抑え込むため国内のほとんどすべての交通機関に運休や欠航を命じていましたが、制圧のメドが立ったとして順次、運航を再開できる体制を整えることになりました。東南アジアの主要国では初めて、本格的に人と物の移動が再開します。

南北に長い国土の南と北に大都市がありながら、高速鉄道が整備されていないベトナムは、人の長距離移動を飛行機に依存しています。その2大都市同士を結ぶハノイ(ノイバイ)~ホーチミンシティ(タンソニャット)線では、ベトナム航空(VN=HVN)とジェットスターパシフィックエアウェイズ(BL=PIC)、ベトジェットエア(VJ=VJC)に加えて昨年、新規キャリアのバンブーエアウェイズ(QH=BAV、ビンディン省フーカット県)が参入し激しい競争が繰り広げられていますが、今回のCOVID-19に伴う移動制限で、一時は各社1日1往復ずつしか飛ばすことができない状況に追い込まれていました。

しかし、中国との陸路国境を比較的早期に封じるなどしたことが奏功し、4月29日時点で国内での感染者は270人、死亡まで行った症例はゼロと、ASEAN加盟国中3位の9000万人の人口を抱える国家としては、非常に優秀なレベルで感染拡大を抑え込むことに成功しています。このため、交通運輸省は航空や鉄道による長距離移動を本格的に再開できるメドが立ったと判断しました。



明日30日は、ハノイ~ホーチミン間で各社合わせて1日28便を運航しますが、明後日5月1日(金)からは1日計36便、5月16日(金)からは1日52便を飛ばせるようになります。ハノイ~ダナンとホーチミン~ダナンは5月1日から1日計12便まで、5月16日以降は1日計20便とほぼ通常の状態にまで回復します。ハノイ・ホーチミンと地方空港を結ぶ路線については、5月1日以降通常の態勢に戻すことができるようになります。

なお国際線についてはいつ再開できるかまだ発表されていません。ベトナム航空、ベトジェットエア共に5月31日までの日本発着便全便が欠航または貨物専用での運航に切り替えられています。

《5月12日追加》ベトジェットエアは国内線全45路線の運航を5月10日までに再開しています。これに合わせた特別セールを開催しており、賞味運賃18,000ドン(約90円)からという都市間バスも真っ青の料金が設定されています。

2020年3月14日土曜日

タイエアアジアX日本線全便一時運休!6月再開目指す

タイエアアジアX(XJ=TAX、ドンムアン区)は、売り上げの大半を占めている日本・韓国とタイを結ぶ便をすべて運休とする方針を発表し、3月16日(月)から実施します。

タイエアアジアXはバンコク・ドンムアン空港をハブに、成田・仁川へ毎日3便、関空毎日2便、中部セントレア・福岡・新千歳は毎日1便を運航しています。しかし、新型コロナウイルス感染症(『COVID-19』、別名武漢肺炎)の大流行では、韓国では感染者が既に8000人近くに達し、日本も患者数こそ1桁少ないものの600人以上の感染者と19人の死者(世界保健機関=WHO日報3月13日付)を出すなど危機的状況に変わりはありません。この状況が続く中で運航を継続した場合、感染者の拡大を止められなくなると会社側では判断しました。

ドンムアン~仁川線は3月6日(金)から全便運休が続いていますが、とりあえず3月27日まで運休とし、その後については後日改めて判断されます。関空線は11日のXJ613便を最後に欠航からそのまま運休へと雪崩れ込む結果となりました。成田線では毎日3便あるうちの1便(XJ600・601便)を運航してきましたが、ドンムアン発は今日3月14日、成田発は明日3月15日(日)がひとまず最後となります。

既に予約をお持ちの方については、AirAsiaグループのWebサイトで予約をされた方は次のいずれかの対応となります。

・全額払い戻し…決済時に使用したクレジットカードへ取消票を発行
・BIGクレジットアカウント…自分のBIGロイヤリティプログラムのアカウントにポイントの形で保存し、今後1年以内の再予約時に利用
・日程変更…運航再開後、10月16日までのいずれかの日に変更(手数料無料)

Trip.com、SkyscannerなどのOTA(オンライン営業専門旅行会社)、エイチ・アイ・エスなど対面営業形式の旅行会社を通じて予約されている方は、旅行会社の指示に従って変更や払い戻しなどの作業を行っていただきます。

なお成田・関空・新千歳線で競合するLCCのScoot(TZ=SCO)、ノックスクート(XW=NCT)、タイライオンエア(SL=TLM)は減便などがあっても現時点では運航を続ける見通しですが、フルサービスキャリア(FSC)と違ってこれら競合他社の便への振り替えはできません。

またマレーシア国民を対象に2月29日から販売された『AirAsiaX Unlimited Pass』を、日本在住の日本人がVPN経由で購入するケースが相次いだようですが、運航再開後もUnlimited Passのプロモーションコードを使って作成された予約については、チェックイン時の本人照合でルール違反と判定された場合、搭乗を拒否するとの警告がなされています。

2020年1月26日日曜日

ラオス航空の日本乗り入れ計画、中止か

ラオス航空(QV=LAO、ビエンチャン)は、今年3月から運航を始める予定だったビエンチャン(ワッタイ)・ルアンパバン~阿蘇くまもと(熊本県益城町)線の就航計画を「時期未定」にすると熊本県庁に通告してきました。事実上白紙に近いと言ってもいい状況で、日本からラオスへの直行便就航は遠退き、従来通りバンコクやハノイ、仁川などでの乗り換えが必要になります。

地元紙の熊本日日新聞(電子版)が24日午後に伝えたものです。

ラオス航空は2019年10月、国土交通省航空局国際航空課(JCAB:東京都千代田区)から「外国人国際航空事業の経営許可」(AOC)を取得し、阿蘇くまもと空港との間にビエンチャンとルアンパバンからそれぞれ2便ずつ、計週4便を運航する計画を発表しました。しかし、これは当初希望していた福岡国際空港(福岡市博多区)の発着枠が確保できなかったための次善的な選択でした。

ラオス航空がまとまった数を保有しているジェット機はエアバス320ceoだけで、この機材では関空や成田とビエンチャンの間を直行で飛行することができません。東京で編集されている業界向け専門サイト『トラベルビジョン』は2017年、日本発のみ長崎空港(長崎県大村市)でテクニカルランディングするという形の成田線就航を目指すと報じましたが結局お流れになりました。19年春に福岡空港へ打診したもののこれも発着枠が取れなかったため、航続距離の関係で同じ九州にある他の空港への就航を目指すことにし、阿蘇くまもと空港を選定したといいます。

しかし、阿蘇くまもと空港を重要な位置付けとしている国内航空会社はコミューターキャリアの天草エアライン(MZ=AHX、熊本県天草市)しかなく、厳密な意味でのLCCもジェットスター・ジャパン(GK=JJP)の成田・関空線しかありません。会社側が目標としているロードファクター(有償座席利用率)90%を実現するには、日本航空(JL=JAL)とANA(NH)の大手FSC2社だけでなく、Peach(MM=APJ)や2代目エアアジアジャパン(DJ=WAJ)など他のLCC、さらにはソラシドエア(6J=SNJ、宮崎市)やフジドリームエアラインズ(JH=FDA、静岡市清水区)といった国内線専門キャリアも含めた乗り継ぎが充実して、日本各地から集客できるようにすることが必要で、会社側では採算性の検討に時間を要すると判断、就航時期を未定とすることにしました。

2019年12月31日火曜日

Scoot成田~台北間が毎日2便化!エアバス320ceoも毎日運航に

Scoot(TR=TGW、シンガポール)は、週12便運航している成田~台北桃園~シンガポール(チャンギ)線に週2便を追加し、毎日2便の運航とします。

《2020年2月16日から有効》
TR874 SIN0830~1315TPE1445~NRT1900 DAILY
TR875 NRT2010~2330TPE0030+1~SIN0515+1 DAILY

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

成田~台北桃園線はLCCだけでもPeach(MM=APJ、大阪府田尻町)、ジェットスター・ジャパン(GK=JJP、千葉県成田市)の日系2社とタイガーエア台湾(IT=TTW)が就航する激戦区ですが、Scootと競合するAirAsiaグループは就航していません。エアアジア・ジャパン(DJ=WAJ)が中部セントレア、AirAsiaX(D7=XAX)が関空からそれぞれ台北桃園線を持っているためですが、Scootは成田を持つことで得られるアドバンテージを最大限に活用する経営判断を下しました。

2018年4月から成田線に使用しているエアバス320ceoが、東日本でも毎日見られることになりますが、成田着は昼間の時間が最も長くなる6月でも日没前後で、スポッター(飛行機写真マニア)には厳しいスケジュールとなります。


2019年12月13日金曜日

遠東航空11年ぶり2度目の破綻!日本3路線も続行不可能

台湾の本格航空会社(FSC)3位、遠東航空(別名ファーイースタン航空:FE=FEA、台北市松山区)が、今日13日から国内線、国際線のすべての運航を取りやめると発表、事実上経営破綻しました。遠東航空が破綻状態に陥るのは2008年(前記事「遠東航空が全路線運航停止」参照)以来11年ぶり2度目。前回の時にはなかった日本への定期便ないし定期チャーター便もあり、台湾の観光業界にとって損失となりそうです。

台湾国営中央通信と、現地大手紙『聯合報』が12日夕方にFacebookページや自社ホームページなどで第一報を伝えています。

遠東航空は1962年(民国51年=昭和37年)創業。2000年代前半にカンボジアに作った子会社『アンコール航空』(G6=AKW)との間の金銭トラブルをきっかけに2008年5月12日限りで運航を停止し倒産しますが、2011年4月に運航再開を果たし、業界内では奇跡とまで呼ばれていました。

その後、ボーイング(旧マクドネルダグラス)MD-80ファミリーの中古機をリースで集めて保有機材を拡大。中国大陸への路線である『両岸直航』や、日本・フィリピン・ベトナムへの路線に参入していました。2016年の復興航空(GE=TNA)倒産時には、主力だった台北~澎湖・金門線でマンダリン航空(AE=MDA)と共に台湾離島と本土を結ぶ足を確保する役割が期待されました。

ところが、再起当初から財務基盤が弱かったといい17年には会社更生終結直後の日本航空(JL=JAL)が受けたような当局による経営監視の対象になっていたと、日本の時事通信が伝えます。同じ頃、航空機リース大手のエアリースコーポレーション(アメリカ・ロサンゼルス、NYSE上場)との間にトラブルが起こりMD-80の後継として導入する予定だったB738を調達できなくなります。このため遠東航空はボーイング(アメリカ・シカゴ、NYSE上場)に738の後継シリーズである738MAXを発注しますが、2018年から2019年にかけて立て続けに発生した墜落事故によって機体運航停止(型式証明が事実上取り消されたも同然の極めて重い措置)となってしまい、機材更新がまたも不可能になってしまいます。

一方で遠東航空は2017年(平成29年)、新潟空港(新潟市東区)を皮切りに遅れていた日本への国際線に進出しますが、東京や大阪といった大都市ではFSC・LCC入り乱れての過当競争状態になっており、2路線目以降は秋田、福島(福島県須賀川市)といった地方空港ばかりを狙って定期チャーター便を飛ばします。この施策はある程度は奏功しますが、今年5月、会社全体の1ヶ月あたりの総運航時間に上限が設けられていたと日本の秋田魁新報(秋田市)が報じました。遠東航空は台北桃園~秋田線を半年余り運航できなくなり、11月に再開されたばかりだったといいます。

そして12月12日、手持ち運転資金が底をついたとして、今日以降の運航停止を発表したものです。

2019年12月10日火曜日

AirAsiaが楽天ペイに対応、AMEXカードで円建て決済可能に

AirAsiaグループは9日から、決済手段に楽天ペイメント(東京都世田谷区)の『楽天ペイ(オンライン決済=旧楽天ID決済)』を追加しました。これにより、これまで円建てでの決済ができなかったアメリカンエキスプレスカードと、AirAsiaグループでは一切使えなかったダイナースクラブのカードが、楽天会員IDの決済手段に登録することで使用できるようになります。

楽天ペイには、いくつかの種類があります。今回使えるようになったのは、楽天グループ以外のeコマースサイトで、楽天会員IDに登録したクレジットカードや楽天スーパーポイント、楽天キャッシュの使用を可能にする『オンライン決済』という手段です。2代目エアアジア・ジャパン(DJ=WAJ、愛知県常滑市)の日本側株主に、楽天ペイメントの親会社の楽天(東京都世田谷区、東証1部上場)が入っているため、実現できたものです。

楽天ペイ(オンライン決済)は、楽天会員IDにクレジットカード情報を登録して使います。同じ楽天ペイの『スマホ決済』と異なり、VISA、Mastercard、AMEX、ダイナース、JCBの世界大手5ブランドすべてが登録でき、海外発行のカードも含め、1つのIDに5枚まで登録可能です。

AirAsiaでの楽天ペイは、Webサイトを日本語で表示し、かつ決済通貨を日本円に指定した場合に利用できます。決済高に対して1%相当の楽天スーパーポイントも還元され(100円に付き1ポイント)、楽天カードで決済した場合はカード利用分に対する還元ポイントも加算されます。


2019年11月19日火曜日

ANAのベトナム便が見直し、羽田~ホーチミン新規就航

ANA(NH:東京都港区)と日本航空(JL=JAL:東京都品川区、東証1部上場)は、2020年3月29日からの夏ダイヤで増強される羽田空港(東京都大田区)発着国際線のスケジュールを確定しそれぞれ発表しました。両社ともビジネス客の見込める欧米向け長距離便を中心に成田空港(千葉県成田市)から移動しますが、東南アジア関連ではANAのベトナム便に大きな変更があります。

現在は、羽田~ハノイ(ノイバイ)毎日1便と、成田~ホーチミンシティ(タンソニャット)毎日2便を自社運航しており、またベトナム航空(VN=HVN:ハノイ市ロンビエン区、ハノイ証取上場)の羽田~ハノイ毎日1便と、成田~ホーチミン毎日2便、ハノイ・ダナン各毎日1便にコードシェアしています。

改正では、羽田~ハノイのANA自社便の運航を取りやめ、代わりに成田~ハノイに自社便を新設。成田~ホーチミン2便のうち、1便を羽田に移し、羽田~ホーチミンと成田~ホーチミン・ハノイの3路線、各毎日1便の運航とします。この際、ANAと同じスターアライアンスメンバーズのユナイテッド航空(UA=UAL)が運航する北米路線への接続を重視して、3路線とも日本出発が夕方に変更されますので注意が必要です。なおベトナム発便はすべて深夜出発の夜行ダイヤが組まれます。また羽田~ハノイは、ベトナム航空便へのコードシェアにより継続される予定です。

《2020年3月28日の運航を持って取りやめ》
NH831 NRT1645~SGN2145 DAILY
NH832 SGN2305~NRT0650+1 DAILY

(機材はB788 ビジネスクラス42席、エコノミークラス198席)

NH857 HND0855~HAN1320 DAILY
NH858 HAN1520~HND2215 DAILY

(機材はB789 ビジネスクラス48席、エコノミークラス167席)

《2020年3月29日(NH892便は3月30日)から有効》
NH891 HND1800~SGN2235 DAILY
NH892 SGN0025~HND0825 DAILY

(機材はB789 ビジネスクラス40席、エコノミークラス206席)

NH833 NRT1645~SGN2145 DAILY
NH834 SGN2305~NRT0650+1 DAILY

(機材はB788 ビジネスクラス42席、エコノミークラス198席)

NH897 NRT1850~HAN2220 DAILY
NH898 HAN2350~NRT0700+1 DAILY

(機材はB789 ビジネスクラス48席、エコノミークラス167席)

2019年11月2日土曜日

台湾総統選挙と日本3連休が重なる最悪のカレンダー

台湾では2020年に入ると、4年に1度の総統(大統領に相当)選挙と、立法委員(国会議員)の選挙が行われます。総統選挙の投票は1月11日(土)。この時期に台湾島内の国際線が発着する空港(台湾桃園、台北松山、台中、台南、高雄小港)を発着する航空便はFSC・LCCともに激しい混雑が見込まれ、既にLCCでは運賃が極端に上昇するケースも出始めています。しかも今回は日本も成人の日の3連休にあたるため多くの予約が入っており、過去数回の総統選挙以上に厳しい状況となることが予想されます。

台湾の2大政党、中国國民党と民主進歩党(どちらも台北市)は、海外在住の台湾同胞を極めて重視しており、投票日にあわせて一時帰国するよう呼びかけています。

中華民国憲法の規定により、台湾では正副総統選挙にあたって在外投票や不在者投票、期日前投票が一切認められておらず、選挙権を行使するには台湾へ帰国することが絶対必須です憲法追加条文2条、「国外における中華民国自由地区人民の正副総統選挙帰国投票登記審査弁法」)。台湾パスポートを所持している長期在留者は日本だけで約6万人(台北駐日経済文化代表処調べ)、タイでは約15万人に上るといい、投票日を前に、1月7日から10日にかけて台湾へ向かう空路は激しい混雑が予想されます。一方、台湾からの戻りは投票終了翌日の1月12日から14日がピークになるとみられます。この台湾からの戻りとなる1月12日(日)・13日(月)は日本も3連休になっているため、日本へ帰る日本人の旅行者と、投票のために一時帰国した台湾人の日本への戻りが重なって、台湾の各空港を出る日本行きの飛行機は厳しい座席争奪戦となることが必至です。

前々回(2012年)までは日本・台湾共にLCCがなかったのですが、前回(2016年)の選挙の時は日本側だけでもPeach(MM=APJ、大阪府田尻町)と旧バニラエア(JW=VNL)、ジェットスタージャパン(GK=JJP、千葉県成田市)の3つのLCCが運航しており、台湾側でもタイガーエア台湾(IT=TTW)が運航を始めていました。それに加えて、Scoot(TZ=SCO)とジェットスターアジア(3K=JSA)が台湾経由日本へのフライトを運航していました。

今回は、Peachとの統合により消滅したバニラエアに代わってAirAsiaX(D7=XAX)も関空~台北桃園線に就航しているので、座席の供給は前々回以前とは比較にならないほど増えていますが、1月10日関空発で13日戻りのAirAsiaXが11月1日時点で往復35,000円と表示されており、この時期の平均的な運賃相場の2倍以上、FSCの割引運賃並みに跳ね上がっています。

2019年10月31日木曜日

日系2社が揃ってウラジオストクへ就航!北朝鮮へのアクセスも改善!?

ANA(NH、東京都港区)と日本航空(JL=JAL 東京都品川区、東証1部上場)は2020年3月から、成田~ウラジオストク(ロシア・極東管区沿海地方州)線に参入すると相次いで発表しました。ロシア側からはアエロフロート(SU=AFL、モスクワ証取上場)とS7航空(旧シベリア航空:S7=SBI、モスクワ)が既に定期運航を行っており、日系大手2社がほぼ同時期に運航を始めることで、日本・ロシア両国のFSCが揃い踏みします。

両社とも、ウラジオストクを含めたロシア極東諸都市へのアクセス改善を掲げている他、ウラジオ乗り継ぎで中国東北部(旧満州)への乗り継ぎもできないことはありませんが、一方で、日本と北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)を結ぶルートもまた便利になる可能性が懸念されています。

平壌発日本行きはJAL・ANA共に同日乗り継ぎが可能。日本発平壌行きはANAが高麗航空(JS=KOR)の平壌~ウラジオ線運航日と重なるものの、高麗航空便の出発時間とANA便の到着時間がちょうど入れ違いの形になっているため乗り継ぎ出来ません。これに対しJALは3月末からの夏ダイヤで毎日運航を計画しており、ウラジオ1泊が必要ではあるものの、高麗航空の平壌(順安)行きに乗り継ぎが出来てしまいます。

《2020年2月26日から有効》

JL423 NRT1130~VVO1455 水・金・日曜運航
JL424 VVO1615~NRT1730 水・金・日曜運航

(機材はB738 ビジネスクラス12席、エコノミークラス132席)

《2020年3月16日から有効》
NH883 NRT1100~VVO1415 月曜運航
NH883 NRT1110~VVO1425 金曜運航
NH884 VVO1515~NRT1625 月曜運航
NH884 VVO1540~NRT1650 金曜運航

(機材はエアバス320neo ビジネスクラス8席、エコノミークラス138席)

《2020年3月29日から有効》
JL423 NRT1040~VVO1405 火・金曜運航
JL423 NRT1120~VVO1445 火・金を除く週5便
JL424 VVO1535~NRT1650 火・金曜運航
JL424 VVO1625~NRT1740 火・金を除く週5便

(機材はB738 ビジネスクラス12席、エコノミークラス132席)

《2020年3月30日から有効》
NH883 NRT1335~VVO1650 月曜運航
NH883 NRT1215~VVO1530 金曜運航
NH884 VVO1910~NRT2020 月曜運航
NH884 VVO1800~NRT1910 金曜運航

(機材はエアバス320neo ビジネスクラス8席、エコノミークラス138席)

《平壌~ウラジオストク間》
JS271 FNJ0830~VVO1100 月・金曜運航
JS272 VVO1220~FNJ1300 月・金曜運航

(機材はアントノフ148 ビジネスクラス8席、エコノミークラス65席)

2019年9月28日土曜日

LATAMグループ、スカイチームに移籍へ

デルタ航空(DL=DAL:アメリカ・アトランタ、NYSE上場)は、南米最大の航空企業体LATAMグループの中核となるLATAMエアラインズ(LA=LAN/JJ=TAM)と出資を含む戦略的パートナーシップを結ぶと発表しました。LATAMはこれを受け、旧LAN航空時代に結成メンバーとして参加したワンワールドへ脱退を通告。デルタが幹事社を務めるスカイチームに移籍する方向で準備を始めることになりました。

LATAMは、旧LANの時代から南米大陸の他の国へ積極的に進出。中でも隣国ペルーのリマを本拠とするLATAMペルー(旧ランペルー:LP=LPE)は、国営だったアエロペルー(PL=PLI)の倒産によって同国最大の民間航空会社に成長しました。他にもコロンビアやエクアドル、アルゼンチンなど南米大陸各国で次々と現地航空会社を買収するなどし、2010年までに南米最大の民間航空企業体になりました。

2010年8月、LANグループはヴァリグ航空(RG=VRG)無き後ブラジルの最大手FSCとなったTAM航空を買収することで合意。2012年に法人合併手続きを終えると、2014年にはTAM航空をスターアライアンスからワンワールドへ移籍させました。これにより、LATAMグループ全社がワンワールドネットワークで統一され、ワンワールドはブラジルの全ての州に拠点を得て、南米での絶対的な優位を固めました。

一方でデルタは、同じスカイチームメンバーズのアエロメヒコ(AM=AMX)に続いて、南米大陸で戦略的パートナーシップを結べるキャリアを探していました。南米大陸のスカイチームメンバーズとしてはアルゼンチン航空(AR=ARG)があるものの、アルゼンチン政府は過去に3回の対外債務不履行(デフォルト)をするなど信用不安が付きまとい、なかなか事業の拡大に踏み切れません。LATAMのように他国へ進出するなど、尚更不可能です。スターアライアンスメンバーズではアビアンカ航空(AV=AVA、コロンビア・ボゴタ)がありますが、こちらもグループのアビアンカブラジルことオーシャンエア(O6=ONE、ブラジル・サンパウロ)が倒産・運航停止してアライアンスを追放されるという爆弾を抱えています。ちなみにLATAMと並ぶブラジル大手のゴル航空(G3=GLO)は、LCC的な施策を取っているためFSCによるアライアンスに加盟することは想定されていません。

そこで、デルタはLATAMにパートナーシップの話を持ち掛けることにしました。デルタはLATAMの発行済み株式の20%相当を取得し、役員を派遣。これにより、LATAMはデルタの関連会社(日本の持分法適用関連会社に相当)的な立場となります。それに加えてLATAMがエアバス(フランス・トゥールーズ)に発注していたA359XWBの一部機体をデルタに納入させ、デルタはLATAMを事実上金融支援するという内容です。

デルタ、LATAM両社から発表があった直後、LATAMはワンワールド本部(アメリカ・ニューヨーク)に

「非加盟の他社(デルタ)と提携することになったので適法な手続きの下で脱退したい」

と通告。ワンワールドも

「旧LANは結成メンバーであり今回の脱退申し出は極めて残念だが同社の意向を尊重する。移行手続き中も顧客に迷惑が掛からないように支援する」

とのプレスリリースを出しました。

2019年8月31日土曜日

ジェットスターパシフィックが日本撤退!関空路線2年持たず

ジェットスターパシフィックエアウェイズ(BL=PIC、ベトナム・ホーチミンシティ特別市タンビン区)は、2017年9月から運航してきた関空~ハノイ(ノイバイ)線を親会社のベトナム航空(VN=HVN:ハノイ市ロンビエン区、ハノイ証取上場)に事実上承継する形で運休(廃止)としました。これにより日本路線がなくなったため、8月30日の業務終了をもってベトナム航空大阪支店(大阪市中央区)に併設されていた市内オフィスも閉め、日本から完全撤退しました。

《7月18日の運航を持って取りやめ》
BL170 HAN0145~KIX0815 DAILY
BL171 KIX0915~HAN1340 DAILY

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)
ジェットスターパシフィックは、ベトナム国籍LCCとして初の日本線となる関空~ハノイと、関空~ダナンの2路線を同時に就航しましたが、その後は伸び悩みました。機内サービスの面で、ジェットスターのブランドに胡坐をかいていると取られ常連客が離れたこと、また後発のLCCであるベトジェットエア(VJ=VJC、ハノイ市バディン区)との競争に事実上敗れたことの2点が大きな理由とされます。

前記事『ジェットスターパシフィックは上級運賃でも機内食が付かない』でも書いた通り、ジェットスターパシフィックの国際線は『Starter Plus(日本名ちゃっかりPlus)』以上の上級運賃であっても、ジェットスターグループの他社と違って機内食が付かないなどサービスが劣る面があります。このため、ジェットスターグループの他社を利用しているヘビーユーザーからも敬遠されるようになっていったのではないかとみられています。

2018年11月にはベトジェットエアが関空~ハノイ線に就航します。ベトジェットが毎日1便なのに対し、ジェットスターは週4便を維持しました。ジェットスターパシフィックはグループのジェットスター・ジャパン(GK=JJP、千葉県成田市)が行う日本向けの『スーパースターセール』に便乗させてもらい、片道最安4,990円のセールを打ちますが、一方で関空~ダナン線をベトナム航空に移管、関空~ハノイに集中してベトジェットとの本格的な競争に挑む布石を作ろうとしました。

今年3月の夏ダイヤからは親会社であるベトナム航空の補完という意味合いを捨て去るべく、ベトジェットと同じ毎日1便に増強しましたが、関空~ハノイでは本格航空会社(FSC)も含めた全体の提供座席数も過剰になりかねない状況でした。ベトジェットがエアバス321neoを調達して、関空に加え成田からもハノイ、ホーチミンシティの両方に就航するなどネットワークの拡大を目指したのに対し、ジェットスターは機材がエアバス320ceoしかないため、ホーチミンシティと日本を結ぶ直行便を飛ばせず路線政策上制約を受けました。しかも日本の発着空港が関空ということもあり、接続するジェットスター・ジャパンの国内線も成田と比べて少なく、厳しい立場に立たされます。

ベトジェットも賞味運賃100円(総支払額7,800円)のセールを頻発するなど対抗し、ジェットスターパシフィックは路線赤字に転落。ベトナム航空ではジェットスターを表に出したLCC同士の消耗戦をやめて、FSC一本で勝負する方針に切り替える決断をしたものの、最大の書き入れ時であろう日本の夏休みを前に、運休に追い込まれる最悪の結果となってしまいました。