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2019年12月31日火曜日

Scoot成田~台北間が毎日2便化!エアバス320ceoも毎日運航に

Scoot(TR=TGW、シンガポール)は、週12便運航している成田~台北桃園~シンガポール(チャンギ)線に週2便を追加し、毎日2便の運航とします。

《2020年2月16日から有効》
TR874 SIN0830~1315TPE1445~NRT1900 DAILY
TR875 NRT2010~2330TPE0030+1~SIN0515+1 DAILY

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

成田~台北桃園線はLCCだけでもPeach(MM=APJ、大阪府田尻町)、ジェットスター・ジャパン(GK=JJP、千葉県成田市)の日系2社とタイガーエア台湾(IT=TTW)が就航する激戦区ですが、Scootと競合するAirAsiaグループは就航していません。エアアジア・ジャパン(DJ=WAJ)が中部セントレア、AirAsiaX(D7=XAX)が関空からそれぞれ台北桃園線を持っているためですが、Scootは成田を持つことで得られるアドバンテージを最大限に活用する経営判断を下しました。

2018年4月から成田線に使用しているエアバス320ceoが、東日本でも毎日見られることになりますが、成田着は昼間の時間が最も長くなる6月でも日没前後で、スポッター(飛行機写真マニア)には厳しいスケジュールとなります。


2019年12月13日金曜日

遠東航空11年ぶり2度目の破綻!日本3路線も続行不可能

台湾の本格航空会社(FSC)3位、遠東航空(別名ファーイースタン航空:FE=FEA、台北市松山区)が、今日13日から国内線、国際線のすべての運航を取りやめると発表、事実上経営破綻しました。遠東航空が破綻状態に陥るのは2008年(前記事「遠東航空が全路線運航停止」参照)以来11年ぶり2度目。前回の時にはなかった日本への定期便ないし定期チャーター便もあり、台湾の観光業界にとって損失となりそうです。

台湾国営中央通信と、現地大手紙『聯合報』が12日夕方にFacebookページや自社ホームページなどで第一報を伝えています。

遠東航空は1962年(民国51年=昭和37年)創業。2000年代前半にカンボジアに作った子会社『アンコール航空』(G6=AKW)との間の金銭トラブルをきっかけに2008年5月12日限りで運航を停止し倒産しますが、2011年4月に運航再開を果たし、業界内では奇跡とまで呼ばれていました。

その後、ボーイング(旧マクドネルダグラス)MD-80ファミリーの中古機をリースで集めて保有機材を拡大。中国大陸への路線である『両岸直航』や、日本・フィリピン・ベトナムへの路線に参入していました。2016年の復興航空(GE=TNA)倒産時には、主力だった台北~澎湖・金門線でマンダリン航空(AE=MDA)と共に台湾離島と本土を結ぶ足を確保する役割が期待されました。

ところが、再起当初から財務基盤が弱かったといい17年には会社更生終結直後の日本航空(JL=JAL)が受けたような当局による経営監視の対象になっていたと、日本の時事通信が伝えます。同じ頃、航空機リース大手のエアリースコーポレーション(アメリカ・ロサンゼルス、NYSE上場)との間にトラブルが起こりMD-80の後継として導入する予定だったB738を調達できなくなります。このため遠東航空はボーイング(アメリカ・シカゴ、NYSE上場)に738の後継シリーズである738MAXを発注しますが、2018年から2019年にかけて立て続けに発生した墜落事故によって機体運航停止(型式証明が事実上取り消されたも同然の極めて重い措置)となってしまい、機材更新がまたも不可能になってしまいます。

一方で遠東航空は2017年(平成29年)、新潟空港(新潟市東区)を皮切りに遅れていた日本への国際線に進出しますが、東京や大阪といった大都市ではFSC・LCC入り乱れての過当競争状態になっており、2路線目以降は秋田、福島(福島県須賀川市)といった地方空港ばかりを狙って定期チャーター便を飛ばします。この施策はある程度は奏功しますが、今年5月、会社全体の1ヶ月あたりの総運航時間に上限が設けられていたと日本の秋田魁新報(秋田市)が報じました。遠東航空は台北桃園~秋田線を半年余り運航できなくなり、11月に再開されたばかりだったといいます。

そして12月12日、手持ち運転資金が底をついたとして、今日以降の運航停止を発表したものです。

2019年11月2日土曜日

台湾総統選挙と日本3連休が重なる最悪のカレンダー

台湾では2020年に入ると、4年に1度の総統(大統領に相当)選挙と、立法委員(国会議員)の選挙が行われます。総統選挙の投票は1月11日(土)。この時期に台湾島内の国際線が発着する空港(台湾桃園、台北松山、台中、台南、高雄小港)を発着する航空便はFSC・LCCともに激しい混雑が見込まれ、既にLCCでは運賃が極端に上昇するケースも出始めています。しかも今回は日本も成人の日の3連休にあたるため多くの予約が入っており、過去数回の総統選挙以上に厳しい状況となることが予想されます。

台湾の2大政党、中国國民党と民主進歩党(どちらも台北市)は、海外在住の台湾同胞を極めて重視しており、投票日にあわせて一時帰国するよう呼びかけています。

中華民国憲法の規定により、台湾では正副総統選挙にあたって在外投票や不在者投票、期日前投票が一切認められておらず、選挙権を行使するには台湾へ帰国することが絶対必須です憲法追加条文2条、「国外における中華民国自由地区人民の正副総統選挙帰国投票登記審査弁法」)。台湾パスポートを所持している長期在留者は日本だけで約6万人(台北駐日経済文化代表処調べ)、タイでは約15万人に上るといい、投票日を前に、1月7日から10日にかけて台湾へ向かう空路は激しい混雑が予想されます。一方、台湾からの戻りは投票終了翌日の1月12日から14日がピークになるとみられます。この台湾からの戻りとなる1月12日(日)・13日(月)は日本も3連休になっているため、日本へ帰る日本人の旅行者と、投票のために一時帰国した台湾人の日本への戻りが重なって、台湾の各空港を出る日本行きの飛行機は厳しい座席争奪戦となることが必至です。

前々回(2012年)までは日本・台湾共にLCCがなかったのですが、前回(2016年)の選挙の時は日本側だけでもPeach(MM=APJ、大阪府田尻町)と旧バニラエア(JW=VNL)、ジェットスタージャパン(GK=JJP、千葉県成田市)の3つのLCCが運航しており、台湾側でもタイガーエア台湾(IT=TTW)が運航を始めていました。それに加えて、Scoot(TZ=SCO)とジェットスターアジア(3K=JSA)が台湾経由日本へのフライトを運航していました。

今回は、Peachとの統合により消滅したバニラエアに代わってAirAsiaX(D7=XAX)も関空~台北桃園線に就航しているので、座席の供給は前々回以前とは比較にならないほど増えていますが、1月10日関空発で13日戻りのAirAsiaXが11月1日時点で往復35,000円と表示されており、この時期の平均的な運賃相場の2倍以上、FSCの割引運賃並みに跳ね上がっています。

2019年8月11日日曜日

デルタ航空のアジア以遠権路線全廃!!羽田3タミで北米路線に集中

デルタ航空(DL=DAL:アメリカ・アトランタ、NYSE上場)は、旧ノースウエスト航空(NW=NWA)以来73年間受け継いできた以遠権による日本と東アジア主要都市を結ぶ路線を全廃する方針を固めました。2000年頃にはバンコクや香港、台北など成田空港だけで8路線あった以遠路線も今やマニラとシンガポールが残るだけとなり、それらも来年3月の冬ダイヤ終了までに取りやめられることが決まって発表されました。

《成田発9月21日、チャンギ発22日のフライトをもって取りやめ》
DL169 NRT1725~SIN2345 DAILY
DL168 SIN0545~NRT1420 DAILY

《成田発2020年3月27日、マニラ発28日のフライトをもって取りやめ》
DL181 NRT1600~MNL1955 DAILY
DL180 MNL0810~NRT1350 DAILY

(機材はB763 デルタワン=ビジネスクラス36席、コンフォートプラス=プレミアムエコノミー32席、メインキャビン=エコノミークラス143席)

デルタの日本発以遠権路線は、旧ノースウエストが日本に進出した1947年(昭和22年)から絶えることなく維持されてきました。1980年代にはパンナム(PA=PAA)の後を受け継いだユナイテッド航空(UA=UAL)とともに、近くはソウルから遠くシンガポールに至る路線網を構築。成田空港、また成田開港以前の羽田空港はノースウエストの北米以外における最大のハブとして、長く活用されました。

しかし、ノースウエストが同じスカイチームのデルタ航空と合併した2008年頃から風向きが変わりだします。2010年には羽田空港の再国際化があったものの、米系キャリアは深夜早朝枠の限られた便数だけとなりこの時は大きな影響はありませんでした。その後、ユナイテッドはANA(NH)との共同事業を盾に以遠権路線をアメリカ本土との直行便に切り替えるようになり、以遠権路線の代名詞だった成田~バンコクを2014年(前記事「ユナイテッド航空バンコク線28年の歴史に幕」参照)、成田~シンガポールを2016年(前記事「UA成田~シンガポール線廃止決定!アメリカ直行に切り替え」参照)にそれぞれ取りやめていました。

一方で、ノースウエスト航空時代にはマイレージプログラム『ワールドパークス』の特典航空券がわずか20,000マイルで取得できる点がマイレージマニアの間で大きな魅力となっていましたが、これも合併でデルタの『スカイマイル』に一本化された後、必要マイル数が45,000マイルと2倍以上に引き上げられ、完全に魅力を失いました。さらに、2014年からはスカイマイルのマイル加算がデルタ自社便については区間マイルではなく購入した航空券の金額によって決まる、事実上のポイントプログラムに生まれ変わったことで、それまで格安航空券で頻繁に搭乗していたスカイマイル会員は1往復あたりの獲得マイル数が3分の1以下となってしまう計算で、常連客のデルタ離れが一気に進みます。これらデルタを離れた日本人乗客が向かった先は、タイエアアジアX(XJ=TAX)やScoot(TR=TGW)といった中長距離のLCCでした。

加えて、北東アジアにはデルタと同じスカイチームメンバーズが4社もあり、中でも日本と地理的に近い韓国本拠の大韓航空(KE=KAL:ソウル特別市江西区、韓国証取上場)と、台湾拠点のチャイナエアライン(CI=CAL:桃園市、台湾証取上場)との関係はコードシェアから共同事業へと深化していきました。こうしてユナイテッドに続き、デルタも日本ハブを維持していく意味が薄れ出しました。

20年3月29日からの夏ダイヤでは、太平洋線も羽田空港第3ターミナル(東京都大田区)へ移動し、開港43年目にして成田を発着するDL自社便が全滅となってしまいます。成田空港第1ターミナル北ウィングでは太平洋線も合わせ、毎日7便分もの発着枠が一度に空くことになりますが、この分について日本航空(JL=JAL)の子会社のZIPAIR(ZG=TZP、千葉県成田市)が利用希望の意思を既に空港会社に伝えているといいます。

ただし、デルタはマニラ(ニノイアキノ)からの完全撤退は避ける模様で、大韓航空のハブである仁川空港(韓国・仁川市)経由に切り替えて、仁川~マニラの自社便を新設するとも発表しています。

2018年12月24日月曜日

2代目エアアジアジャパンが国際線に挑戦!まず激戦の台北線から

エアアジア・ジャパン(DJ=WAJ、愛知県常滑市)は、現社になってから初の国際線となる中部セントレア~台北桃園線の運航を始めると発表、航空券の販売を開始しました。

《2019年2月1日から有効》
DJ803 NGO0755~TPE1040 DAILY
DJ804 TPE1140~NGO1510 DAILY

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

2代目エアアジアジャパンは、17年10月の運航開始以来、中部セントレア~新千歳の1路線だけを運航してきました。AirAsiaグループの世界ネットワークとは、新千歳と中部セントレアの両方でタイエアアジアX(XJ=TAX)のバンコク線に、また新千歳空港ではAirAsiaX(D7=XAX)のクアラルンプール線にもつながってはいましたが、台北線が開設されることにより、桃園空港でAirAsia(AK=AXM)のコタキナバル線や、AirAsiaXの大阪発クアラルンプール便、さらにエアアジアフィリピン(Z2=APG)のマニラ線にも乗り換え可能となり、中部セントレアとAirAsiaネットワークの接続が強化されます。


2018年12月18日火曜日

Peachとバニラエアの統合スケジュール確定!バニラエアは来夏ダイヤ限り

Peach Aviation(MM=APJ、大阪府田尻町)とバニラエア(JW=VNL、千葉県成田市)は、先に発表していた経営統合に向けてバニラエア運航便を順次Peachに移管することになり、そのスケジュールを取りまとめました。移行は段階的に行われ、19年夏スケジュール最終日の10月26日(土)をもって、バニラエア便名での運航をすべて終了します。

《2019年3月30日のフライトをもって取りやめ》
成田~函館

《2019年5月6日のフライトをもって取りやめ》
関空~奄美大島

《2019年5月7日のフライトをもって取りやめ》
関空~台北桃園(JW運航便:MM運航便は存続)

《2019年5月31日のフライトをもって取りやめ》
成田~香港
那覇~石垣
那覇~台北桃園(JW運航便:MM運航便は存続)

《2019年6月1日よりMM便名で運航》
成田~那覇

《2019年6月28日よりMM便名で増便》
那覇~台北桃園

《2019年6月28日よりMM便名で再開》
那覇~香港

《2019年6月29日よりMM便名で増便》
関空~台北桃園

《2019年8月31日のフライトをもって取りやめ》
成田~奄美大島

《2019年9月1日よりMM便名で運航》
成田~新千歳

《2019年9月30日のフライトをもって取りやめ》
成田~高雄
成田~石垣

《2019年10月1日からMM便名で再開》
成田~奄美大島

《2019年10月26日のフライトをもって取りやめ》
成田~台北桃園
福岡~台北桃園

《2019年10月27日以降にMM便名で再開》
成田~石垣
成田~台北桃園
成田~高雄
関空~奄美大島
福岡~台北桃園

《3月13日追加》
バリューアライアンスを通じた海外LCCとの連携は、3月31日をもって終了すると発表されました。

2018年2月6日火曜日

旧タイガーエアのエアバス320が日本線初就航!

Scoot(TR=TGW、シンガポール)は、3月25日からの夏スケジュールで日本~台湾間の便を増便すると発表、航空券の販売を開始しました。このうち、成田~台北間の増便にはエアバス320ceoを使用。これまでScootの日本線はB787ファミリーで運航されてきましたが、旧タイガーエアが購入したエアバス機も日本初上陸を果たします。

《4月3日から有効》
TR874 SIN0850~1340TPE1500~NRT1930 月・木曜運航
TR874 SIN0850~1350TPE1500~NRT1930 土曜運航
TR875 NRT2040~2255TPE0005+1~SIN0455+1 木曜運航
TR875 NRT2040~2310TPE0005+1~SIN0455+1 月・土曜運航

TR996 SIN0855~TPE1345 火・水・金・日曜運航
TR997 TPE1425~SIN1920 火・水・金・日曜運航

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

Scootの日本線は、2012年に旧Scoot(TZ=SCO)の手で運航が始められました。これ以前の2011年1月から旧タイガーエアはシンガポール(チャンギ)~台北桃園線の運航を始めていましたが、当時の旧タイガーエアは機材をエアバス320に統一し、シンガポールから直行で片道4時間以内の都市にしか就航しない方針だったため、桃園空港から以遠権を使って日本へのフライトは検討されませんでした。一方旧Scootは、親会社のシンガポール航空(SQ=SIA)が調達したボーイング787ファミリーを使い、日本や朝鮮半島など片道4時間を超える直行便も運航できつつ、日本が最終目的地のフライトは日本人旅行客にも人気のあるアジアの都市を経由する方針としました。

その後、経由便の需要動向を分析したところ、他のLCCと違って大型機を使っているにもかかわらず日本と経由地の間のみの搭乗客を多数獲得したことがわかりました。そして、どうしても日本とシンガポールを直行したい、あるいは東京・羽田空港へのフライトを希望する乗客は、本格航空会社(FSC)のシンガポール航空を利用してもらうという棲み分けも確立しました。一方で、昨年7月の合併により旧タイガーエアの機材もScootの機材戦略に取り込むことができたため、今回台北線の旧タイガーエア機材使用便を日本へ延長する形で増便するとしたものです。

しかし旧タイガーエアのエアバス320ceoでは、バンコク(ドンムアン)~成田間片道6時間のフライトには航続性能が不足します(今後導入予定のエアバス320neoでは可能)。このため、バンコク経由便は増便せず、グループ会社のノックスクート(XW=NCT、バンコク・ドンムアン区)による運航開始のメドが立つのを待つことになります。ノックスクートはボーイング772ERを持っており、成田~バンコク間も余裕で直行便フライトをすることができます。

なお、このニュースについて東京で編集されている『Traicy』『Flyteam』が、増便分の詳しい時刻を発表する前に「増便セール実施」と伝える勇み足を起こしました。Traicyは後からスケジュールを掲載しましたが、Flyteamは2月6日夜の時点で、時刻表のページが更新されていません。会社側にも問題がありますが、航空路線関連のニュースはスケジュールが完全に確定しなければ飛ばし報道との誹りを受ける可能性があります。弊誌Traveler's Supportasiaでは今後も、航空路線絡みの記事は便名、時刻、運航日、機材の4要素いずれか1つでも発表がなければ、確定するまで掲載を見送る方針を貫いてまいります。

2018年1月24日水曜日

タイガーエア台湾が攻勢に転じる!茨城復活、花巻新規就航

チャイナエアライン(CI=CAL)の100%子会社のLCC、タイガーエア台湾(IT=TTW、桃園市大園区)は、3月からの夏スケジュールで新規3路線を就航させるとともに、既存路線でも大幅な増便を仕掛けるなど攻勢に転じます。同じく台湾発のLCCだったV Air(ZV=VAX)の倒産や、ブランドの発祥元シンガポール航空(SQ=SIA)の戦略見直しで一時は存続が危ぶまれたこともありましたが、本格航空会社(FSC)のチャイナエアラインでは採算の見込みにくい日本や中国の地方都市へ向けた補完戦略を採用し、巻き返しを図ります。

新規就航は、旭川空港(北海道東神楽町)、茨城空港(茨城県小美玉市)といわて花巻空港(岩手県花巻市)の3路線。いわて花巻線は空港の歴史を通じて初の国際定期便、茨城線はV Airが運航停止に陥った2016年9月以来の再開。旭川線は、V Airの親会社だった復興航空(GE=TNA)が運航していましたが、倒産後はエバー航空(BR=EVA)が季節運航していて、今回通年定期便が復活することになります。

《3月26日から有効》
IT8218 TPE0930~IBR1400 月・木曜運航
IT8219 IBR1500~TPE1730 月・木曜運航

《3月27日から有効》
IT238 TPE0615~AKJ1120 火・土曜運航
IT239 AKJ1210~TPE1550 火・土曜運航

《3月28日から有効》
IT8258 TPE1215~HNA1650 水・土曜運航
IT8259 HNA1750~TPE2050 水・土曜運航

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

今回新規就航する3路線ともに、台北発は桃園空港でバンコク(ドンムアン)前夜発のIT506便、当日未明発のノックスクート(XW=NCT)182便、タイライオンエア(SL=TLM)398便から乗り継ぐことができます。しかし、日本発はドンムアン行きのIT505便に同日で乗り継ぐことができず、ノックスクート181便、タイライオンエア399便に乗り継ぐ場合も、台北で1泊が必要です。

既存路線の増便は、桃園~岡山(岡山市北区)が順次運航日を増やして週6便になっていたのを毎日1便化。桃園~函館(北海道函館市)と高雄~福岡・那覇が週5便になり、成田~高雄線は2015年の新規就航以来週2~3便で落ち着いていたのを週4便にします。

2018年1月23日火曜日

チャイナエアラインのバンコク線が全便打ち切りに!

チャイナエアライン(CI=CAL 桃園市大園区、台湾証取上場)は、台北~アムステルダム(スキポール)線の直行便切り替えに伴い、これまで運航してきたバンコク(スワンナプーム)経由便をバンコク打ち切りに変更しました。

CI073 TPE0055~AMS0750 月・水・金・土曜運航
CI074 AMS1100~TPE0640+1 月・水・金・土曜運航

(機材はエアバス359 プレミアムビジネス=ビジネスクラス32席、プレミアムエコノミー31席、エコノミークラス243席)

CI837 TPE2310~BKK0200+1 DAILY
CI838 BKK0830~TPE1310 DAILY

(機材はエアバス333 ダイナスティクラス=ビジネスクラス36席、エコノミークラス277席)

チャイナエアラインの台北~バンコク線は、旧民航空運(CT=CAT)の伝統を受け継ぐ形で、1967年(昭和42年)10月に運航を始めた路線です。1983年からは、台湾籍航空会社初めての欧州路線として、1便がバンコク経由でアムステルダムまで延長され、後から参入したエバー航空(BR=EVA)も欧州路線進出をバンコク経由便からスタートするなど様々な影響を与えながら、21世紀になった今まで引き継がれてきました。

しかし、同じくバンコク経由の台北便を運航してきたKLMオランダ航空(KL)が2012年夏スケジュールでバンコク直行便と台北経由マニラ(ニノイアキノ)行きの2つの路線に再編。チャイナエアラインはバンコク経由アムステルダム線を維持したものの、エバー航空も同じ路線を持っており競合に。一方で、チャイナエアラインは日本発の乗り継ぎでバンコクが最終目的地の乗客も多いことから、最新鋭機エアバス350の納機を待ってアムステルダム直行とバンコク直行の2つの路線に再編する方針を決めていたのではないかと見られます。

なおエバー航空はチャイナエアラインと異なり日本~タイ間の乗り継ぎ客が少ないこともあって、バンコク経由ロンドン(ヒースロー)毎日1便と、アムステルダム週3便、ウィーン週4便を引き続き維持します。

2017年12月17日日曜日

バニラエア、ホーチミンシティから撤退へ

バニラエア(JW=VNL、千葉県成田市)は、2016年冬スケジュールで就航した台北桃園~ホーチミンシティ線の運航を、現在有効の今冬スケジュール限りで取りやめます。就航からわずか1年半でベトナム路線自体撤退する形。同じ持株会社傘下のANA(NH、東京都港区)が運航する直行便を補完するには、時期尚早すぎたかもしれません。

(台北発2018年3月23日、ホーチミンシティ発3月24日の運航をもって取りやめ)
JW105 TPE2200~SGN0100+1 DAILY
JW102 SGN0215~TPE0630 DAILY

(機材はエアバス320ceo 普通席=エコノミークラスのみ180席)

バニラエアの台北~ホーチミン線は、毎日4往復運航している成田~台北桃園線のうち、1便を以遠権行使で延長する形を取りました。成田発は夕方に毎日2便運航されているANA直行便の間に挟み込む形としましたが、この形態には、親会社ANAホールディングス(東京都港区、東証1部上場)による「隠された狙い」が込められていました。

LCCとしての新規需要開拓はもちろんのこと、ANA直行便が満席になった際もベトナム行きを希望する新規客をバニラエアへ流すことができる。逆に、バニラエアではANAマイレージクラブ(AMC)特典航空券の発券ができることから、特典航空券での訪越を希望するAMC会員にバニラエアを利用してもらい、空いたANA便の座席を『エコ割』『ビジ割』などの有償航空券で販売し収益性を高める。ANAホールディングスは、バニラエアとANAの相互補完的な役割を期待していたのです。

一方で、台湾発のLCCとしてはタイガーエア台湾(IT=TTW、桃園市大園区)が合弁相手のチャイナエアライン(CI=CAL 桃園市大園区、台湾証取上場)に引き取られ、V Air(ZV=VAX、台北市)に至っては親会社のトランスアジア航空(GE=TNA、台北市)もろとも倒産という憂き目になっていました。台北~ホーチミン線には既にベトジェットエア(VJ=VJA、ハノイ)が就航しているにもかかわらず、ANAHDでは

「台湾系LCCが飛んでいないなら勝算はある」

と見て、バニラエアの規模拡大に弾みを付けさせる意味も含め半ば見切り発車したという一面もありました。

しかし、就航から1年以上経ってもLCCとしての採算を取れる最低ラインである搭乗率80%をコンスタントに達成できる見通しが立たなかったとみられ、ANAHDはベトナム航空(VN=HVN)とのコードシェアも合わせたANAグループ全体として日越間の座席数が供給過剰と判断。ホーチミンシティ路線をANAの1ブランドのみに戻す方針を決めました。

2017年1月14日土曜日

デルタ航空成田~台北線廃止!!チャイナエアラインに事実上移管

デルタ航空(DL=DAL アメリカ・アトランタ、NYSE上場)は、旧ノースウエスト航空(NW=NWA)の羽田空港時代以来通算で60年以上に渡って運航してきた成田~台北桃園線を、5月24日(水)限りで取りやめると発表しました。同じスカイチームメンバーズのチャイナエアライン(CI=CAL 台湾桃園市、台湾証取上場)が多くの便数を運航し、さらに今年夏ダイヤからはチャイナエアラインと日本航空(JL=JAL 東京都品川区、東証1部上場)とのコードシェア提携も本格的に始まることから、事実上チャイナエアラインに引き継がせる形での撤退となります。

《成田発5月23日、桃園発24日の運航をもって取りやめ》
DL069 NRT1700~TPE2035 水・木を除く週5便
DL579 NRT1700~TPE2035 水・木運航

DL068 TPE1130~NRT1535 火・水を除く週5便運航
DL578 TPE1130~NRT1535 火・水運航

(機材はB763ER デルタワン=ビジネスクラス26席、コンフォートプラス=プレミアムエコノミー29席、メインキャビン=エコノミークラス171席)
旧ノースウエスト航空は、終戦直後の1947年(昭和22年)に日本への国際線運航を開始し、中華民国へは1950年代前半に羽田~那覇(当時は米領)~台北松山~香港という路線を週3便運航していた記録が残っています。1968年(昭和43年)には、伊丹~那覇~台北という路線も開設。沖縄の日本復帰、米台断交の後も、無制限以遠権を軸としたノースウエストの日本ハブ政策によって維持され、1978年(昭和53年)の成田空港開港と同時に成田へ移動してきました。

2004年(平成16年)、成田~広州白雲線の新設と引き換えに一度は台北桃園線の運航を取りやめましたが、広州線は中国南方航空(CZ=CSN 中国広東省広州市、上海A株・香港H株上場)のスカイチーム加盟により事実上移管される形となり、2008年(平成20年)8月30日限りで廃止。翌31日から台北桃園線が復活しました。

台湾国営中央通信(電子版)は、理由について会社側が

「羽田空港の発着枠増加と成田空港の交通量減少の影響」

と説明したと報じました。しかし、ニューヨークで発行されている台湾系中国語紙『美国世界日報』(電子版)は、

「成田~桃園線デルタ便の過去3年間の平均搭乗率は80%以上で推移しており、採算は取れていたが格安航空会社(LCC)の台頭で客単価が下がっていて、それに加え同業他社が北米と中華圏を結ぶ輸送を日本経由から直行便へと切り替える流れにあるため廃止に踏み切る。実際、デルタはシアトル~台北桃園の直行便を開設する意思も表明している」

と伝えました。

日本経由便を直行便に切り替えようとしているのは、ユナイテッド航空(UA=UAL アメリカ・シカゴ、NASDAQ上場)で、ユナイテッドの成田~台北線は2012年(平成24年)夏ダイヤ限りで廃止されています。つまり、先に廃止になった成田~バンコク線と同様に、ユナイテッドが廃止した路線に残っていたデルタ便を、同じアライアンスのパートナー社へ移管する形で廃止とし、将来的な北米と台湾の間の直行化への布石を作ると考えれば話は早い訳です。

この報道が出る直前の1月10日、チャイナエアラインと日本航空は現在羽田~台北松山線のみとなっているコードシェア運航を日台間の全便に拡大するという発表を行いました。予定通り実施されれば、成田~桃園間はチャイナエアライン運航の毎日3便に加え、日本航空運航の毎日2往復もデルタからの乗り継ぎに使えるようになり、デルタは自社便を廃止しても代替できると最終判断した模様です。

2016年11月22日火曜日

トランスアジア航空が破綻!全便運航停止、特別清算へ

本格航空会社(FSC)台湾3位のトランスアジア航空(中国名:復興航空 GE=TNA 台北市、台湾証取上場)は22日9時から開催した董事会(取締役会)で会社解散を決議し、発表しました。日本の特別清算に相当する事実上の倒産。1951年の創業以来、66年目で会社の歴史に終止符を打ちます。

トランスアジア航空は台湾高鉄(新幹線)の開業後、経営の主軸を国内線から国際線に移す経営方針を取り、2008年7月31日限りでそれまで主力だった台湾西海岸の都市と台北・松山空港を結ぶ路線を取りやめ、両岸直行(中国大陸への直行便)を皮切りに国際線を強化しました。2012年には日本とのオープンスカイ協定締結を受けて、大阪・関西空港を皮切りに日台間路線に参入。最盛期には台湾人観光客の多い北海道だけで新千歳・函館・旭川・帯広・釧路と5空港に定期便を飛ばし、タイやカンボジア、シンガポールといったASEAN諸国にも就航、エアバス333ceoも導入するなど一気呵成の大攻勢を見せました。

しかし、2014年7月23日と2015年2月4日の2度に渡り、台湾本島と離島を結ぶ路線に使っていたプロペラ機ATR72を墜落させ、多数の死傷者を出します。復興航空は2連続事故をきっかけに本拠地台湾での信頼を失っていきました。フラッグシップだったエアバス333は売却せざるを得なくなり、日本線でも毎日2往復運航していた成田線を毎日1便に減便するなど苦境が目に見えていました。

14年12月に運航を始めたLCC(格安航空会社)子会社のV Air(ZV=VAX)も、地元台湾では親会社がトランスアジアだからという理由で集客に苦慮する事態となってしまいます。しかも航空会社としての知名度がまったくないまま過当競争状態の日本路線、それも東京・羽田空港への深夜便を見切り発車で運航開始して損失を拡大。V Airは9月に全便運航停止したものの、10億台湾元(約30億円)にまで膨らんだV Airの赤字をトランスアジアが背負う形となり、経営危機を迎えました(前記事「V-Air存立危機か!?タイガーエア台湾も経営難の噂」参照)

ところが、トランスアジアは8月末に一度は決まっていたV Airの吸収合併を撤回、休業に変更すると発表して台湾の政財界から大きな非難を受けます。11月に発表された第3四半期決算では、今年1月からの9ヶ月間だけで22億台湾元(約77億円)もの赤字になったといい、会社側では第4四半期に入ってからも1日あたり1,000万元のペースで損失が増えていると試算。これにV Airの累積赤字10億元を合わせて考慮すると、実際にはさらに重い負債を抱えていたことになります。

国営台湾国際放送(旧名自由中国の声)は、トランスアジア航空が来週29日に転換社債の償還を控えていたと報道。会社側では社債をデフォルトするなら事業をやめなければならない、社債の償還に充てる予定だった資金を乗客への運賃払い戻しなど善後処理に使うなら解散決議のタイムリミットは迫っていると判断した模様です。

昨日11月21日(月)の夜になって、会社側は今日22日の全フライトをキャンセルすると発表しました。しかし、国営中央通信は

「郭芳煜労動部長(日本の厚生労働大臣に相当)が会社側から全便運航停止決定との報告を既に受けている」

と報じ、経営破綻は不可避となっていました。

《航空券は全額払い戻しへ》
トランスアジア航空のWebサイトで航空券を購入していたお客様で、第1区間の搭乗がまだの場合は、Webサイト上で払い戻しの申請をしてください。「手数料がかかります」の表示に関係なく、購入代金全額分が使用したカードの請求から取り消されます。旅行代理店から購入していた場合でも全額返金になりますので、購入した代理店に申し出てください。

第1区間が使用済みで現地滞在中のお客様の場合、第2区間以降の出発が11月30日までであれば原則としてトランスアジア航空の責任で他社振り替え便が用意されますが、用意が間に合わない場合は払い戻しになる可能性もあるとのことです。12月1日以降搭乗予定分に関しては、払い戻しで対応するとしています。

(11月23日追加)
中華民国行政院の徐国勇報道官(日本の内閣官房長官に相当)は23日の記者会見で、トランスアジア航空が破綻直前まで運航していた路線のうちチャイナエアライン(CI=CAL 桃園市大園区、台湾証取上場)が運航していない区間については12月1日からチャイナエアラインに引き継がせる事が決まったと述べました。

中華民国の民用航空法には

「緊急事態発生の場合民間航空会社は交通部(日本の国土交通省に相当)の指揮に従う」(60条)

という行があり、この解釈として

「チャイナエアライン以外の航空会社が運航できない事態に陥った場合はチャイナが路線の継続に最大限の責任を負う」

と説明。これが発動されるということです。

2016年8月5日金曜日

V-Air存立危機か!?タイガーエア台湾も経営難の噂

台湾を拠点とする格安航空会社(LCC)のV Air(ZV=VAX、台北市)とタイガーエア台湾(IT=TTW、桃園市)が、就航から2年足らずで早くも経営危機に陥っていると報道されました。タイガーエア台湾は新規路線の開設を一部取りやめ、V Airは早ければ年内にも全便運航停止に追い込まれる可能性があると伝えられていて事態は深刻です。

台湾国営中央通信が4日、交通部(日本の国土交通省に相当)関係者の話として伝えたもの。それによりますと、V Airは定期便運航開始(2014年12月)以来の累積損失が10億台湾元(約30億円)に達しており、運航停止まで行かなくても保有機材の一部を親会社のトランスアジア航空(GE=TNA 台北市、台湾証取上場)に戻さなければいけないといいます。既に路線の縮小も始められていて、台北桃園~マニラ(ニノイアキノ)線をわずか3ヶ月で撤退したのに加え、4月から運航を始めたばかりの桃園~羽田・茨城両路線も遅くて10月末からの冬スケジュールで運休すると報じられました。

V Airはトランスアジア、タイガーエア台湾はチャイナエアライン(CI=CAL 桃園市、台湾証取上場)という既存の本格航空会社(FSC)が親会社になっていますが、何よりもブランド力の確立が遅れていること、そして日本路線での過当競争、FSCのドル箱である中国大陸への幹線に参入できないことが経営難の大きな原因ではないかとTraveler's Supportasiaでは分析します。

両社ともに運航開始当初から主力になると見込んだ日本路線が日台両国はもちろん、第三国キャリアまで入って、LCC、FSCの垣根関係なく過当競争を繰り広げています。

日台路線に参入しているLCCでは、Scoot(TZ=SCO)とジェットスターアジア(3K=JSA、両社ともシンガポール)が東アジアの南北を結ぶ中距離路線の経由地とし、台北からも双方向へ販売して採算性を確保する作戦に出ています。一方、日本がハブのバニラエア(JW=VNL、千葉県成田市)やPeach(MM=APJ、大阪府田尻町)は地道なブランド戦略で相手国への浸透を図る努力を重ね、ジェットスター・ジャパン(GK=JJP、千葉県成田市)は成田空港の発着時間制限を逆手に取った深夜便運航でビジネス客にもアピールしています。

これに対し、後発で知名度の低い台湾系LCCは台湾人こそ乗るものの、日本では馴染みが薄い存在。タイガーエア台湾は東南アジアで既に実績を積んだタイガーのブランドを使い、国際線LCCとしてのネットワーク性を訴えていますが、本体(TR=TGW、シンガポール)と違ってバリューアライアンスには未加盟で、せっかくのブランドを十分に生かし切れていません。しかし、チャイナエアラインの日本地区販売子会社『ダイナスティーホリデー』(東京都中央区)を通じたパッケージツアーの販売を行っており、今後販売を強化できる余地があるのが大きなポイントです。

V Airに至ってはPeachやバニラエアと違って海外でのブランド浸透がほとんどできないまま、羽田空港の深夜早朝発着枠に空きがあったから参入したという見切り発車的な要因もありました。実際、V Airの羽田線は日本発初便から採算ラインを大きく割り込む低搭乗率を記録し、国内総代理店が「厳しい発券条件で(日本発の団体客に)卸売りできない」と泣きを入れたといいます(前記事「台湾第2のLCC、V-Air関東初上陸」参照)

一方で、タイガーエア台湾は中国大陸への路線(両岸直行)を開設することができたものの、桃園~上海浦東・北京首都・広州白雲・香港といった大幹線には参入できていません。これら中台間の幹線は基本的にはチャイナエアラインや中国国際航空(CA=CCA)、中国南方航空(CZ=CSA)といったFSCが幅を利かせており、LCCは大陸側の春秋航空(9C=CQH)が桃園~上海浦東線に週4便運航しているだけと大きな差をつけられています。V Airは唯一の両岸路線だった桃園~マカオ線を就航7ヶ月で撤退してしまっています。

V Airも他の航空会社と同様に、当初数年間は赤字決算を見込んでいましたが、それが当初の見込みよりも大きくなった際に、トランスアジアが増資や損失補填といった支援に耐えられるかという点にも問題がありました。

トランスアジアはアライアンス(国際航空連合)に加盟しておらず、独力で資本調達しなければなりません。ジェットスター・ジャパンに対して大株主のカンタス航空(QF=QFA)や日本航空(JL=JAL 東京都品川区、東証1部上場)は合わせて100億円を超える増資を引き受けるなど支援していますが、同じことをトランスアジアができるかと言われれば、まず無理です。ましてやトランスアジア自体が最近2年間で2回の墜落事故を起こし安全性に問題ありとみなされています。

9月には、バニラエアが桃園~ホーチミンシティ線を新規就航させ台北と第三国を結ぶ国際線にも参入します。その陰で、V Airは毎日運航に増やしていた中部セントレア線を減便、タイガーエア台湾は認可申請中だった新千歳線の新規就航を撤回します。

《9月19日まで有効》
ZV202 TPE0605~NGO1005 DAILY
ZV203 NGO1105~TPE1345 DAILY

《9月29日のフライトをもって取りやめ》
ZV202 TPE0605~NGO1005 火・木・土・日曜運航
ZV203 NGO1105~TPE1345 火・木・土・日曜運航

(機材はエアバス321ceo エコノミークラスのみ194席)

(8月5日追加)
台北で発行されている『工商時報』(電子版)は、8月9日(火)に予定されているトランスアジア航空の董事会(取締役会)の席上、V Airを吸収合併するか否かについて議論されると伝えました。また、中央通信も続報で

「V Airのほうが経営状態は切迫しており廃業やトランスアジアへの吸収合併といった案が持ち上がっている(交通部担当者談)」

と伝えました。合併が実現すると、V Air便はトランスアジア本体の運航に変わり、独立会社としては幕を下ろすことになります。

(8月9日追加)
V Airは、9月30日(金)で自社での運航業務を終了することになりました。翌10月1日付でトランスアジア航空に吸収合併され、1年10ヶ月でLCCとしての歴史に終止符を打ちます。

桃園~羽田・茨城の両路線については、9月中旬で一足早く取りやめると発表しました。9月下旬以降のフライトを既に予約されている方は、トランスアジア航空の成田線に振り替えるか、払い戻しとなります。

《桃園発9月16日、羽田発9月17日のフライトをもって取りやめ》
ZV253 HND0300~TPE0600 火・木・土曜運航
ZV252 TPE2200~HND0200 月・水・金曜運航

《9月18日のフライトをもって取りやめ》
ZV240 TPE0700~IBR1110 火・木・土・日曜運航
ZV241 IBR1210~TPE1435 火・木・土・日曜運航

(機材はエアバス321 エコノミークラスのみ194席)

トランスアジアとV Airの両方が就航している桃園~関空・那覇線はトランスアジア便への振り替えで対応。チェンマイ線はトランスアジアが新規就航、福岡線は再開して引き継ぎます。中部セントレア・釜山金海線はGE便がないため廃止、予約者にはトランスアジアの責任で全額払い戻しします。バンコクは、トランスアジア(スワンナプーム)とV Air(ドンムアン)の発着空港が異なるため廃止扱いとし、振り替えせずに払い戻しとなります。

2016年7月14日木曜日

LCC史上初、バニラエアが以遠権でベトナムへ

バニラエア(JW=VNL、千葉県成田市)は、日本と中華民国(台湾)の間の民間航空協定で定められている以遠権を活用し、台北桃園~ホーチミンシティ(タンソニャット)線に就航すると発表、航空券の販売を開始しました。既にある成田~台北桃園線のうち、1往復をホーチミンシティまで延長するもので、日本の格安航空会社(LCC)による中華民国台湾から第三国への路線は史上初めて、またバニラエアにとっても3番目の国際線就航国としてベトナムが加わります。

《桃園発9月14日、ホーチミンシティ発9月15日から有効》
JW102 TPE2150~SGN0030+1 DAILY
JW105 SGN0135~TPE0610 DAILY

(機材はエアバス320 エコノミークラスのみ180席)
台北~ホーチミンシティ線には、LCCとしてベトジェットエア(VJ=VJA、ベトナム・ハノイ)が既に就航しており、バニラエアは2社目。タイガーエア台湾(IT=TTW)、V-Air(ZV=VAX)の両台湾籍LCCが飛んでいない路線に就航することで、差別化を図ります。

東南アジアなど他地域から別の国を経由して日本へ就航するLCCとしては、ジェットスターアジアエアウェイズ(3K=JSA、シンガポール)やScoot(TZ=SCO、シンガポール)の例があります。逆に、日本籍LCCが東北アジアの国や地域から以遠権で別の国へ飛ぶことについては、Peach(MM=APJ、大阪府田尻町)がかなり前から検討していて、昨年、羽田~桃園の深夜早朝便、つまり日本国内の自社拠点になっていない都市へ行くという逆転の発想で実現、業界関係者を仰天させました。バニラエアも桃園空港を第2のハブにしようとした時点で以遠権活用が想定内に入り、2代目エアアジア・ジャパン(DJ=WAJ、愛知県常滑市)も中期構想の中に入れています。

東京で編集されている業界専門サイト『Aviation Wire』は今年6月、五島勝也社長へのインタビューの中で

「(2016年度)下期に新規の国際線を2つはやろうと思っている。以遠権やアライアンス(バリューアライアンス)活用など新しいLCCのビジネスモデルを考えていきたい」

という発言を引き出していました。そのうちの1つが今回発表した桃園~ホーチミンシティ線で、もう1つは5月に発表済みの那覇~桃園線だということになります。

《那覇発9月14日、桃園発9月15日から有効》
JW189 OKA2035~TPE2110 水曜運航
JW189 OKA2110~TPE2145 水曜を除く週6便運航
JW180 TPE0610~OKA0845 DAILY

(機材はエアバス320 エコノミークラスのみ180席)

これにより、桃園空港を発着するバニラエアの路線は成田・関空・那覇・ホーチミンシティと4路線になり、成田空港に次ぐ第2のハブとしての地位が確立します。

成田~ホーチミンシティを通しで利用するお客様は、桃園空港では機内持ち込み手荷物を持って一旦降機し、乗り継ぎエリア内のみを通過後に再度保安検査を受け、機内へ戻ります。Scootの台北経由シンガポール行きなどと同じ方法で、預け手荷物の引き取りや預け直し、再チェックインなどの手間はかかりません。

2016年3月12日土曜日

台湾第2のLCC、V-air関東初上陸

トランスアジア航空(GE=TNA 台北市、台湾証取上場)の子会社で台湾初のLCC(格安航空会社)、V air(ZV=VAX)は、深夜早朝枠を利用した東京・羽田空港への路線を運航開始しました。さらに15日からは茨城空港(茨城県小美玉市)へも新規就航し、成田空港発着で先行するタイガーエア台湾(IT=TTW、桃園市)を追撃します。

ZV253 HND0300~TPE0600 火・木・土曜運航
ZV252 TPE2200~HND0200 月・水・金曜運航

《3月15日から有効》
ZV240 TPE0700~IBR1110 火・木・土・日曜運航
ZV241 IBR1210~TPE1435 火・木・土・日曜運航

(機材はエアバス321 エコノミークラスのみ194席)

先に就航したタイガーエア台湾は羽田着が4時ですが、V airはそれよりも早い午前2時の到着。時間には余裕を持って設定しているため、ダイヤよりも早着すれば2時15分ないし20分発の深夜早朝アクセスバスに接続でき、都内主要駅や川崎駅、横浜駅へ帰りつくことができます。ただし、遅れると接続できなくなり、朝5時過ぎの京急・モノレールの始発電車まで待たなければならないというリスクがあります。

逆に羽田発便へのチェックインは、京浜急行・東京モノレールの最終電車で入っても十分な余裕があります。

羽田行きのZV253便は、月曜日と水曜日に限りハノイ発のベトジェットエア(VJ=VJC)5972便で同日乗り継ぎ可能。茨城行きのZV240便は、前日夜のタイガーエア台湾506便でバンコク(ドンムアン)からの乗り継ぎができます。

東京で編集されている業界専門サイト『トラベルビジョン』は、3月12日(土)の羽田発初便が搭乗率46.4%と低迷したと報じました。GSA(国内総代理店)のステラジャパン(東京都中央区)も、

「LCCゆえの発券条件の厳しさがあり緩和してもらわないと座席の卸売りは難しい」

と認め要望を出したとのこと。日本を終電で出られ、なおかつ翌朝一番から動ける夜行便というのはビジネスでも使える魅力があるので、今後の知名度アップに期待がかかります。

2016年1月26日火曜日

LCC初のハノイ~台北線就航!日本への乗継も便利に

ベトジェットエア(VJ=VJC、ベトナム・ハノイ)は2月1日から、ハノイ(ノイバイ)~台北桃園線の運航を開始します。同社はハノイ発着の東北アジア路線として既に仁川(韓国)があり台北はそれに次ぐもの。直行便が未就航の日本への乗り継ぎも改善します。

《2月1日から有効》
VJ5972 HAN1500~TPE1840 月・水・木曜運航
VJ5973 TPE1940~HAN2120 月・水・木曜運航

(機材はエアバス321 エコノミークラスのみ230席)

VJ5973便には、成田空港からのScoot(TZ=SCO)201便、関空発のV-Air(ZV=VAX)209便で同日の便利な時間に乗り継ぎができます。VJ5972便は、中部セントレア行きのジェットスタージャパン(GK=JJP)92便、羽田空港へのPeach(MM=APJ)1028便に乗り継ぎ可能。Peach1028便の羽田到着は午前4時40分で、京浜急行空港線の始発電車に余裕で乗れます。

ベトジェットエアは最大ハブのホーチミンシティ・タンソニャット空港に次ぐ第2のハブとしてノイバイ空港を育成しており、今回の台北線もホーチミンシティ便が毎日1便運航に育ったのを受けて取り組むものです。折から今発売中のGダイアリー2月号(アールコスメディア)ではベトナム北部の特集を組んでおり、行ってみようという方には朗報かもしれません。

2015年12月10日木曜日

Peach那覇~台北線増便!LCCへの同日乗り継ぎ可能に

Peach(MM=APJ、大阪府田尻町)は2016年の成長戦略第一弾として、那覇空港(沖縄県那覇市)をベースとする路線の強化を行うと発表しました。2月から既存の那覇~台北桃園線に午後便を新設し、新たに那覇~成田線の運航を開始。3月26日(日)からの夏ダイヤで両便を毎日運航に増強します。

《2016年2月19日から有効》
MM927 OKA1640~TPE1715 水・金・日曜運航
MM928 TPE1750~OKA2020 水・金・日曜運航

《2016年2月20日から有効》
MM508 OKA1600~NRT1825 月・木・土曜運航
MM509 NRT1900~OKA2215 月・木・土曜運航

(機材はエアバス320 普通席=エコノミークラスのみ180席)

この路線に就航している台湾系キャリアの便は午前中に集中していて、MM927・928便が運航する時間帯には、現在はチャイナエアライン(CI=CAL)しか運航していません。日系キャリアはもちろん、LCCとしても初の午後便で、旅行者にとって選択の幅が広がります。

桃園空港では、LCC同士の乗り継ぎ時間も短くなり、アジア方面への流動がさらに充実します。バンコク(ドンムアン)へはV-AIR(ZV=VAX)が運航し、バンコク発は毎日、那覇からは週3日同日乗り継ぎができます。クアラルンプールへのAirAsiaX(D7=XAX)は、往復とも毎日乗り継ぎ可能です。

ZV006 DMK1020~TPE1520 DAILY
ZV007 TPE2150~DMK0030+1 木・土・日曜運航

(機材はエアバス321 エコノミークラスのみ215席)

D7377 TPE2335~KUL0420+1 DAILY
D7372 KUL1000~TPE1440 DAILY

(機材はエアバス333 プレミアムフラットベッド=ビジネスクラス12席、レギュラーシート=エコノミークラス365席)

2015年11月11日水曜日

早朝4時着!タイガーエア台湾深夜便で羽田へ

タイガーエア台湾(IT=TTW、台湾・桃園市)は12月19日から、台北桃園~東京羽田線の運航を開始すると発表、航空券の販売を開始しました。羽田空港の深夜早朝枠を使い、台北深夜発で羽田朝4時着の夜行便。折り返しは朝5時発という、前代未聞のスケジュールを組みます。

《桃園発12月18日、羽田発12月19日から有効》
IT216 TPE2350~HND0400+1 月・水・土・日曜運航
IT217 HND0500~TPE0750 月・火・木・日曜運航

(機材はエアバス320 エコノミークラスのみ180席)

タイガーエア台湾の日本線は、日本よりも台湾からの流動の方が多い傾向があります。そこで、羽田空港の深夜早朝発着枠を生かすために考えた結果、生まれたのが今回のダイヤです。羽田の深夜早朝枠は朝6時までなので、余程の遅れが出ない限りはそこまでに折り返しを終えて出発しなければなりません。つまり、羽田の出発時間から逆算して到着時間が組まれたと言えます。

日本側のバニラエア(JW=VNL)やジェットスタージャパン(GK=JJP)であれば、成田の離着陸可能時間帯(6時~22時)に合わせるため、台北をもっと遅い時間に出るダイヤを既に実践しています。

羽田朝4時着では、入国審査で時間がかかったとしても京浜急行空港線(5時26分)や東京モノレール(5時17分)の始発電車に間に合い、京急を使えば品川駅で始発の東海道新幹線へ乗り継ぐこともできますが、逆に羽田発は都心や横浜を午前3時台に出る深夜早朝アクセスバスでは間に合いません。間に合うのは川崎駅午前3時、蒲田駅3時20分発の便だけで、あとは前日の最終電車で羽田国際線ターミナルに入るか、国内線ターミナルにあるファーストキャビン、エクセルホテル東急に前泊するしかありません。


2015年10月13日火曜日

ジェットスターが台北を攻める!3都市一挙に新路線!

ジェットスター・ジャパン(GK=JJP、千葉県成田市)は11月下旬から、日本と台北・桃園空港を結ぶ路線に新規参入すると発表、航空券の販売を開始しました。成田・関空路線をまず展開し、続けて中部セントレアからも就航。年末にはデイリーとし、激戦に殴り込みをかけます。

《11月27日から有効》
GK011 NRT2140~TPE0040+1 金曜運航
GK011 NRT2200~TPE0100+1 水・日曜運航
GK012 TPE0330~NRT0730 月・木・土曜運航

《12月11日から有効》
GK051 KIX2200~TPE0010+1 水・金・日曜運航
GK052 TPE1040~KIX1405 月・木・土曜運航

《12月12日から有効》
GK091 NGO0725~TPE0950 月・木・土曜運航
GK092 TPE0110~NGO0445 月・木・土曜運航

《12月23日から有効》
GK011 NRT2140~TPE0040+1 金曜運航
GK011 NRT2200~TPE0100+1 金曜を除く週6便運航
GK012 TPE0330~NRT0730 DAILY

GK051 KIX2200~TPE0010+1 DAILY
GK052 TPE1040~KIX1405 DAILY

GK091 NGO0725~TPE0950 DAILY
GK092 TPE0110~NGO0445 DAILY

(機材はいずれもエアバス320 エコノミークラスのみ180席)

成田~桃園線ではLCCだけでもバニラエア(JW=VNL、千葉県成田市)の毎日3往復、タ
イガーエア台湾(IT=TTW、台湾・桃園市)の週10便が運航されています。Scoot(TZ=SCO、シンガポール)はこの両社が使うエアバス320と比べて2倍の座席数を持つB789でシンガポール・チャンギ行きの経由便を毎日運航しています。このため、ジェットスタージャパンは成田・関空線で真っ昼間に運航したのでは勝負にならないと判断、両空港を夜に発って深夜に到着するスケジュールを組みました。そして、飛行機2機を桃園で入れ替えるたすき掛け運用としました。

ところが、タイガーエア台湾は早朝に台北から成田に向かった飛行機が成田到着後、高雄・小港空港へ往復運航して、夜に台北に戻るというスケジュールを組んでいるため、ジェットスターもこれを研究。たすき掛けとなった2機のうち1機が中部セントレアを1往復して、昼近くに台北から関空へ戻るという、乗員にとっては過酷なスケジュールになりました。


桃園深夜着となるGK011・051便は朝に出るバンコク・ドンムアン行きのVエア(ZV=VAX、台北市)便に接続。週末にはノックスクート(XW=NCT、タイ・バンコク首都圏ドンムアン区)の便もあり、どちらも午前中にタイへ到着できます。また、ベトジェットエア(VJ=VJC、ベトナム・ハノイ)のホーチミンシティ行きにも乗り継げます。

ZV005 TPE0640~DMK0920 DAILY
(機材はエアバス321 エコノミークラスのみ194席)

XW181 TPE0515~DMK0835 木・土・日曜運航
(機材はB772 ScootBiz=プレミアムエコノミー24席、エコノミークラス391席)

VJ841 TPE0635~SGN0900 DAILY
(機材はエアバス320 エコノミークラスのみ180席)

2015年9月13日日曜日

台湾高鉄運賃値下げ決定!2年前の水準に戻る

中華民国の陳建宇交通部長(日本の国土交通大臣に相当)は12日、開業目前の視察のため訪れた台湾高鉄彰化駅(彰化県田中鎮)で記者会見し、高鉄の運賃を12月1日(火)から値下げすると述べました。中央通信、台湾国際放送(旧名自由中国の声)の両国営メディアが報じています。

台湾高鉄の運賃は、2013年10月に開業後最初の値上げが行われました(前記事「台湾高鐵初の運賃値上げ決定」参照)。今回は、同日開業が予定されている彰化、雲林(雲林県虎尾鎮)、苗栗(苗栗県後龍鎮)の各駅に対する利用の促進を大義名分とし、運営に当たる台湾高速鉄路公司(台北市)に国庫出資を投入、これにより値下げ分の財源を確保できるメドが立ったとして実行するものです。今回の値下げの結果、高鉄の運賃は2013年9月以前の水準に戻されます。

(単位は台湾元)

台北駅から 現在  改正 桃園駅から 現在  改正 
桃園175160台中590540
新竹315290嘉義1,010920
台中765700台南1,3101,190
嘉義1,1801,080左営1,4651,330
台南1,4801,350


左営1,6301,490