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2022年2月13日日曜日

DJ北林さんが死去…ヒートショック、2ヶ月経って発見

 

クーロン黒沢ファミリーの一員で、DVD作品『やさぐれ旅行人DJ北林』ナビゲーターとしておなじみだった『DJ北林』こと西野今朝彦(にしのけさひこ)さん(東京都出身)が、2021(令和3)年2月にヒートショックから来る急性心不全のため亡くなっていたことが明らかになりました。享年60歳でした。

1月4日に東京・池袋で開催された『DJ北林メモリアル浮遊会』の席上、クーロン黒沢より遺体発見時の映像も交えて説明されました。それによりますと、西野さんは2021(令和3)年2月頃、東京都西東京市の自宅で風呂から上がった際、ヒートショックによる急性心不全を起こして倒れ、一人暮らしだったため誰にも連絡できないまま息絶えてしまったとのことです。

春4月になり、2カ月以上も連絡が途絶えてさすがにおかしいと判断したクーロンが警察と消防に通報して自宅に強行突入。台所で変わり果てた姿の西野さんを発見したと、クーロンは語りました。

1960(昭和35)年生まれ。80年代後半から日本・タイ・カンボジア・フィリピンを行き来する生活を30年以上に渡って続けていて、例年日本の冬の時期はタイかフィリピンにいることが多かった西野さんでしたが、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックで出国が困難になり、1年を通して日本で過ごそうとした矢先の突然死でした。

董事長ふくちゃんがDJと出会ったのは、2006(平成18)年のこと。ビーマンバングラデシュ(BG=BBC)とエジプト航空(MS=MSR)が相次いでバンコク経由成田線の運航から撤退し、今後利用するべき航空便を相談しに来た時でした。当時はフィリピン航空(PR=PAL)しか選択肢がありませんでしたが、その後LCCのセブパシフィック(5J=CEB)が事業を拡大し、以後西野さんは2019年に最後の出国をするまで、セブパシフィックとAirAsiaグループを主に利用するようになりました。そして、AirAsiaの機内で売られている赤のポロシャツがいつしか西野さんのトレードマークとなっていったのです。


「熱帯仕様になっていた」(ブログ『SEX戦線異常なし』最後の更新より引用)身体が、日本の冬に耐えられなくなっていたのでしょうか。今は、謹んで冥福を祈るしかありません。

2019年8月11日日曜日

デルタ航空のアジア以遠権路線全廃!!羽田3タミで北米路線に集中

デルタ航空(DL=DAL:アメリカ・アトランタ、NYSE上場)は、旧ノースウエスト航空(NW=NWA)以来73年間受け継いできた以遠権による日本と東アジア主要都市を結ぶ路線を全廃する方針を固めました。2000年頃にはバンコクや香港、台北など成田空港だけで8路線あった以遠路線も今やマニラとシンガポールが残るだけとなり、それらも来年3月の冬ダイヤ終了までに取りやめられることが決まって発表されました。

《成田発9月21日、チャンギ発22日のフライトをもって取りやめ》
DL169 NRT1725~SIN2345 DAILY
DL168 SIN0545~NRT1420 DAILY

《成田発2020年3月27日、マニラ発28日のフライトをもって取りやめ》
DL181 NRT1600~MNL1955 DAILY
DL180 MNL0810~NRT1350 DAILY

(機材はB763 デルタワン=ビジネスクラス36席、コンフォートプラス=プレミアムエコノミー32席、メインキャビン=エコノミークラス143席)

デルタの日本発以遠権路線は、旧ノースウエストが日本に進出した1947年(昭和22年)から絶えることなく維持されてきました。1980年代にはパンナム(PA=PAA)の後を受け継いだユナイテッド航空(UA=UAL)とともに、近くはソウルから遠くシンガポールに至る路線網を構築。成田空港、また成田開港以前の羽田空港はノースウエストの北米以外における最大のハブとして、長く活用されました。

しかし、ノースウエストが同じスカイチームのデルタ航空と合併した2008年頃から風向きが変わりだします。2010年には羽田空港の再国際化があったものの、米系キャリアは深夜早朝枠の限られた便数だけとなりこの時は大きな影響はありませんでした。その後、ユナイテッドはANA(NH)との共同事業を盾に以遠権路線をアメリカ本土との直行便に切り替えるようになり、以遠権路線の代名詞だった成田~バンコクを2014年(前記事「ユナイテッド航空バンコク線28年の歴史に幕」参照)、成田~シンガポールを2016年(前記事「UA成田~シンガポール線廃止決定!アメリカ直行に切り替え」参照)にそれぞれ取りやめていました。

一方で、ノースウエスト航空時代にはマイレージプログラム『ワールドパークス』の特典航空券がわずか20,000マイルで取得できる点がマイレージマニアの間で大きな魅力となっていましたが、これも合併でデルタの『スカイマイル』に一本化された後、必要マイル数が45,000マイルと2倍以上に引き上げられ、完全に魅力を失いました。さらに、2014年からはスカイマイルのマイル加算がデルタ自社便については区間マイルではなく購入した航空券の金額によって決まる、事実上のポイントプログラムに生まれ変わったことで、それまで格安航空券で頻繁に搭乗していたスカイマイル会員は1往復あたりの獲得マイル数が3分の1以下となってしまう計算で、常連客のデルタ離れが一気に進みます。これらデルタを離れた日本人乗客が向かった先は、タイエアアジアX(XJ=TAX)やScoot(TR=TGW)といった中長距離のLCCでした。

加えて、北東アジアにはデルタと同じスカイチームメンバーズが4社もあり、中でも日本と地理的に近い韓国本拠の大韓航空(KE=KAL:ソウル特別市江西区、韓国証取上場)と、台湾拠点のチャイナエアライン(CI=CAL:桃園市、台湾証取上場)との関係はコードシェアから共同事業へと深化していきました。こうしてユナイテッドに続き、デルタも日本ハブを維持していく意味が薄れ出しました。

20年3月29日からの夏ダイヤでは、太平洋線も羽田空港第3ターミナル(東京都大田区)へ移動し、開港43年目にして成田を発着するDL自社便が全滅となってしまいます。成田空港第1ターミナル北ウィングでは太平洋線も合わせ、毎日7便分もの発着枠が一度に空くことになりますが、この分について日本航空(JL=JAL)の子会社のZIPAIR(ZG=TZP、千葉県成田市)が利用希望の意思を既に空港会社に伝えているといいます。

ただし、デルタはマニラ(ニノイアキノ)からの完全撤退は避ける模様で、大韓航空のハブである仁川空港(韓国・仁川市)経由に切り替えて、仁川~マニラの自社便を新設するとも発表しています。

2019年3月30日土曜日

AirAsiaグループ、夏から日本2路線新設!初の日比間路線も

AirAsiaグループは今年7月から日本への新たな国際線を2路線追加すると発表し、航空券の販売を開始しました。タイエアアジアX(XJ=TAX)担当で福岡~バンコク(ドンムアン)を週4便運航。またエアアジアフィリピン(Z2=APG)は国土交通省から『外国人国際航空運送事業の経営許可』(AOC)を受領し、初の日本路線となる関空~マニラ(ニノイアキノ)線を新設します。

《7月1日から有効》
Z2188 MNL0830~KIX1315 DAILY
Z2189 KIX1350~MNL1655 DAILY

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

《バンコク発7月3日、福岡発7月4日から有効》
XJ636 DMK2340~FUK0700+1 火・水・土・日曜運航
XJ637 FUK0755~DMK1155 月・水・木・日曜運航
※水曜日は10分早発、木曜日は10分遅発

(機材はエアバス333 プレミアムフラットベッド=ビジネスクラス12席、レギュラーシート=エコノミークラス365席)


福岡~バンコク間にLCCが就航するのは、2016年9月で運航を取りやめたジェットスターアジアエアウェイズ(3K=JSA)以来約3年ぶりです。この路線は過去、ジェットスターの他にバンコクエアウェイズ(PG=BKP)がエアバス319ceoで就航したことがありましたが、その頃とは時代背景や需要予測が異なることや、タイエアアジアXが大型機のエアバス333で統一していること(エアバス320は別会社のタイエアアジア/FD=AIQが保有)などを受け、成田や関空といった他の日本の都市と同じく、エアバス333を使います。

関空~マニラ線はジェットスターグループとセブパシフィック(5J=CEB)に次いでLCC3グループ目。初代フィリピンエアアジア(PQ=APG)と旧エアアジアゼスト(Z2=EZD)の統合で誕生した2代目エアアジアフィリピンは経営基盤の確立に時間がかかり、国際線ネットワークの整備が比較的遅れていましたが、仁川・バンコク・台北と東アジアの主要都市に路線網が整い、ようやく日本乗り入れに必要なAOCを取得できるめどが立った模様です。

2018年9月12日水曜日

JALが羽田~マニラ深夜便に進出

日本航空(JL=JAL 東京都品川区、東証1部上場)は、羽田空港(東京都大田区)の深夜・早朝発着枠を活用してマニラ(ニノイアキノ)線を増便すると発表、航空券の販売を開始しました。

《2019年2月1日から有効》
JL077 HND0005~MNL0355 DAILY
JL078 MNL2350~HND0455+1 DAILY

(機材はB738 ビジネスクラス12席、エコノミークラス132席)

羽田~マニラ線ではフィリピン航空(PR=PAL)が深夜と日中の毎日2便、ANA(NH)も昼間に毎日1往復の自社便を運航しています。JALのマニラ線はこれまで成田発着だけで毎日2往復運航してきましたが、ANAが運航していない羽田深夜・早朝便に参入することで、需要の掘り起こしを狙います。

2018年8月2日木曜日

バニラエアセブ線撤退へ!厳しすぎる目標達成できず

バニラエア(JW=VNL、千葉県成田市)は、2016年12月から運航してきた成田~セブ(フィリピン・セブ州)線を運休する方針を固めました。搭乗率は悪くなかったものの、他社との競合に加え、設定した目標が高すぎたためにノルマ未達と判断され、撤退する形。2020年度に予定されているPeach(MM=APJ、大阪府田尻町)との合併後に少なからぬ影響を残すことになりそうです。

《10月27日のフライトを持って取りやめ》
JW601 NRT1000~CEB1415 DAILY
JW604 CEB1510~NRT2055 DAILY

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

成田~セブ間には、本格航空会社(FSC)のフィリピン航空(PR=PAL)とフィリピン側LCCのセブパシフィック(5J=CEB)が就航していますが、日系航空会社はバニラエアのみで、2016年12月の運航開始当初から、奄美大島(鹿児島県奄美市)に続くドル箱候補として将来を期待されていました。

しかし、会社側は期待の高さを強く意識し、最低ノルマともいうべき搭乗率を高く設定してしまいます。東京で編集されている『Aviation Wire』は、セブ線のノルマが85%に設定されていたと報じました。

FSCであればビジネスクラスやプレミアムエコノミーで客単価を上げることにより、60%台の搭乗率でも採算を確保できますが、オールエコノミークラスのLCCは80%近い搭乗率で安定しないと、軌道に乗りません。セブ線の過去2年間の搭乗率は会社側によると80%前後と採算確保ラインには達していたようですが、目標の85%にはわずかに届かず、長時間フライト(片道5時間)に伴う燃料コストの問題と、セブパシがバニラエアと同じバリューアライアンスメンバーズであることに伴う、アライアンス全体としての供給座席数過剰を考慮した結果、半ば機械的に廃止が決まってしまいました。

10月28日以降は、セブパシの成田~セブ線で代替されます。

《11月29日まで有効》
5J5063 NRT1155~CEB1605 火・木・土・日曜運航
5J5062 CEB0530~NRT1110 火・木・土・日曜運航

《12月1日から有効》
5J5063 NRT1155~CEB1605 DAILY
5J5062 CEB0530~NRT1110 DAILY

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

2018年1月27日土曜日

フィリピン外道大喜び!?クラークアンヘレスへ初の直行便

ジェットスターアジアエアウェイズ(3K=JSA、シンガポール)は、既存のシンガポール(チャンギ)~クラーク(フィリピン・パンパンガ州アンヘレス市)線を延長する形で、クラーク~関空線の運航を始めると発表、航空券の販売を開始しました。

《3月26日から有効》
3K777 CRK0700~KIX1155 火・木・土曜運航
3K778 KIX1255~CRK1615 火・木・土曜運航

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

関空とチャンギを結ぶジェットスターグループの路線は、ジェットスター・アジア管轄のマニラ(ニノイアキノ)経由が週5便、台北(桃園)経由で週12便(毎日1便+週5日はもう1便)が好評運航中。他に、ジェットスター・ジャパン(GK=JJP、千葉県成田市)管轄で関空~マニラ週2便を運航しています。また、マニラとチャンギを結ぶ路線は、ジェットスター・アジア管轄で週19便(毎日2ないし3便)、クラークとチャンギを結ぶ路線は同じくジェットスター・アジア管轄で週3便が運航されています。今回は、このうちクラーク~チャンギ間の週3便運航を関空まで延長するものです。

アンヘレス市には、フィリピン最大の米軍基地遺産と言えるゴーゴーバー密集地があり、タイのパタヤと並んで東南アジアにおける性風俗のメッカとして知られています。日本人はこれまで、マニラ・ニノイアキノ国際空港からの直行バスか、空路で入るなら仁川経由のアシアナ航空(OZ=AAR)や上海乗り継ぎの中国東方航空(MU=CES)を利用する人もいましたが、日本からの直行便誕生はその手の好事家にはちょっと違う意味で朗報かもしれません。

2017年12月12日火曜日

フィリピンとインドネシアをAirAsia直行便で結ぶ!

エアアジア・フィリピン(Z2=EZD、パンパンガ州アンヘレス市)は、2018年1月からマニラ・ニノイアキノ国際空港とインドネシアを結ぶ2路線の運航を開始すると発表、航空券の販売を開始しました。

《2018年1月9日から有効》
Z2235 MNL0800~CGK1100 DAILY
Z2236 CGK1130~MNL1645 DAILY

《2018年1月19日から有効》
Z2231 MNL1840~DPS2255 DAILY
Z2232 DPS2325~MNL0325+1 DAILY

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

現在は、フィリピンとインドネシアの間にはセブパシフィック(5J=CEB)とフィリピン航空(PR=PAL)が直行便を持っていますが、インドネシアエアアジア(QZ=AWQ)は直行便を持っていません。セブパシが満席や運賃の高い時期に当たったり、AirAsia(AK=AXM)のビッグセールで6カ月以上先の予約をするなどの理由で、LCCで両国間を移動する旅客はAirAsiaのクアラルンプール乗り継ぎやScoot(TR=TGW)でシンガポール乗り換えが主流となっていました。

12月12日現在、AirAsiaのWebサイト上では片道運賃が6000円(US$55)前後で販売されており、ジェットスタージャパン(GK=JJP)の成田・関空とマニラを結ぶ路線と組み合わせれば、往復4万円台で日本とインドネシア、フィリピンの3か国を周遊できる計算になります。ただし、日本からの乗り継ぎはマニラで1泊が必要となるため、フィリピンでの用事のついでにインドネシアへ行こうという出張者や、日程に余裕のあるバックパッカーの利用に向いています。

2015年2月9日月曜日

「どうしてもシリア」史上初のパスポート没収!

外務省領事局旅券課は7日、内戦中のシリアへ渡航しようとした日本人戦場カメラマンの出国を阻止するため、旅券法(1951=昭和26年法律267号)に基づいてパスポートを返納するよう命令、事実上没収する措置を取りました。共同通信が7日夜に報じたのを皮切りに日本のマスメディアがこぞって報じているもので、紛争地域への渡航を強行しようとした一般人のパスポートを没収するのは史上初めてです。

朝日新聞は、今回旅券を返納させられた張本人が杉本祐一さん(58歳、新潟県出身)であると明かし、杉本さんへのインタビューに成功しています。それによると、杉本さんは2012年以降、反政府の立場を取るイスラム過激勢力とシリア政府軍の間の内戦で居住地を追われた難民たちが生活するキャンプを取材するため、シリアとイラク、トルコの3カ国にまたがる国境地帯に行こうと決め、ターキッシュエアラインズ(TK=THY、旧名トルコ航空)の成田発イスタンブール・ケマルアタチュルク空港行き直行便を予約していたといいます。

ところが、2014年に相次いで超過激勢力『イスラム国』に拘束された湯川遥菜さん(享年42歳、千葉県出身)と後藤健二さん(享年47歳、宮城県出身)が1月末から2月頭にかけて殺害され、日本政府は3カ国の国境地域に『退避を勧告します』の安全情報を出したにもかかわらず、杉本さんは

「こういう状況になったからこそ行くしかないんだ」

と思い立ち、どうしても行くという態度を変えませんでした。

旅券法19条の4では

「旅券の名義人の生命、身体又は財産の保護のために渡航を中止させる必要があると認められる場合」

には外務大臣か領事官(特命全権大使または総領事)の名において命令を出し、期限を切ってパスポートを返納させることができるとしています。期限までに応じなかった場合は、5年以下の懲役または300万円以下の罰金(併科も可能)に処すという罰則も設けられています(旅券法23条の6)

同じ旅券法19条でも、2項(懲役2年以上の法定刑が定められている刑事犯罪で逮捕状発行=13条1項 または執行猶予付きの有罪判決を受けた=13条3項)により発給制限の対象となったことを理由とする返納命令は毎年数件出ており、最近では2011年(平成23年)にAV女優・小向美奈子容疑者(当時25歳、埼玉県出身)がフィリピン滞在中に覚醒剤取締法違反罪で逮捕状を出された例が有名です。この時は警視庁組織犯罪対策部の要請で旅券返納命令となり、小向容疑者は在マニラ日本大使館兼総領事部に出頭して渡航書の発給を受け、帰国、逮捕となっています。

ですが、4項による旅券返納命令は史上初めて。憲法22条の『渡航の自由』に抵触する恐れがあるとして、これまで一度も使われたことのない『伝家の宝刀』と化していたのです。外務大臣・岸田文雄(自民党、衆院広島1区)は内閣総理大臣・安倍晋三(自民党、衆院山口4区)にも相談。安倍首相が後藤氏殉死後の2日の参議院予算委員会集中審議の席上、

「主権者たる国民の生命と安全を守るのは政府の責任。その最高責任者は首相の私だ」

と発言していたのを受け、退避を勧告した3カ国国境に行ったのでは杉本さんがイスラム国に拘束されてしまう可能性が高いと判断。杉本さんのような紛争地域取材の経験が豊富なジャーナリスト、戦場カメラマンであったとしても憲法22条を金科玉条として行かせたのでは本人の命はもちろん日本の国益も損われる恐れがある、そういう取材に日本人がわざわざしゃしゃり出ていくよりも、リスクを取り切れる国(アメリカやイギリスを念頭に置いているものと董事長ふくちゃんは判断します)の大手マスコミに任せるべきだと結論付け、旅券課に宝刀を切るよう決断を迫ったとみられます。

董事長ふくちゃんは、杉本さんが日本を拠点とし、今回も成田から直行便でイスタンブールまでフライトしようとしたために大事になったのではないかと分析しています。もしこれが、イラク戦争直後の2004年(平成16年)に相次いで殺害された香田証生さんや橋田信介さんのようにイラクやシリアから遠く離れた第三国を拠点に活動していたとなれば、それこそ日本政府としても止めようがありません橋田さんは生前、タイのバンコクを拠点にしており、香田さんもカオサンのゲストハウスに泊まっていたといいます。杉本さんが第三国拠点だったら…それこそ考えるだけでぞっとします。

そして7日。旅券課の担当者は上越新幹線に飛び乗り、 杉本さんの自宅を訪れました。返納命令書と引き換えにパスポートを受け取ったのことですが、

「渡航と報道、言論の自由はどうなるんだ。突然のことで何とも困惑している」

と述べたと報道されています。これに対し、内閣官房長官・菅義偉(自民党、衆院神奈川2区)は

「ギリギリの慎重な検討の末に決めた。同胞を守るのはある意味国の責任だ。今後はケースバイケースで判断する」

と応えました。

2014年6月20日金曜日

タイガーエアマンダラ、消滅へ

タイガーエアマンダラ(RI=MDL、ジャカルタ)は、6月30日(月)限りで大半の事業活動を終了することを決定、発表しました。実際は、7月1日未明に出発する香港発デンパサール行きの夜行便が最後となり、旧マンダラ航空以来45年間、タイガーエアグループとしては2年2カ月の歴史に終止符を打ちます。

インドネシアに限らず、ASEAN域内はアジアの中でも格安航空会社(LCC)が比較的早くから普及しましたが、当初主流だった「本格航空会社vsLCC」という競争構図は早々と終わりを告げ、現在は地場系vs外資系という、LCC同士の競争の方が激しさを増しています。

インドネシアでは、タイガーエアマンダラとインドネシアエアアジア(PQ=AWQ)が外資系で、地場系のライオンエア(JT=LNI)、シティリンク(QG=CTV)を相手に激戦を繰り広げてきました。地場系が東西に長い国土をネットする国内線を固めに入ると、外資系2社は幹線国内便を運航しつつも国際線に活路を求める戦略を取り、今年2月にはメルパチヌサンタラ(MZ=MNA)がこの競争の狭間に追いやられ運航を一時停止しました。

しかし、LCC同士の競争でも各社消耗戦の様相を見せるようになり、タイガーエアは本体(TR=TGW シンガポール、SGX上場)の赤字決算もあって拡大一辺倒の経営方針を見直します。今年1月には、タイガーエアフィリピン(DG=SRQ)をセブパシフィック(5J=CEB マニラ首都圏パサイ市、フィリピン証取上場)に売却。これに続いてマンダラも整理の対象になりました。日本経済新聞は5月29日、シンガポール支局発で

「タイガーエア本体が2014年3月期まで3期連続で最終赤字、インドネシアからの撤退も検討している」

と伝えます。その頃、会社側もタイガー本体やインドネシア側の株主と共に身売り先を探しましたが不調に終わり、このままタイガーが資本を引き上げれば運航継続はできなくなるとして、多くの企業で四半期末決算を迎える6月30日をもって事業活動を取りやめるという決定を行いました。

7月1日以降に運航される予定だったRI便名のインドネシア発着便を予約している乗客については、タイガーエア本体が債務保証する形で返金を行います。タイガーエアのホームページを参照の上、7月31日までに申し出てほしいとのことです。

2014年3月14日金曜日

フィリピン航空バンコク支店の窓口業務が有料に

フィリピン航空(PR=PAL)バンコク支店(クロントイ区)は、昨年から窓口での予約・発券業務を有料化しています。新規予約はもちろん、オープンチケットの変更でもサービスチャージを徴収するとしていますので、注意が必要です。

新規の予約・発券は300Bt.、発券済みeチケットの予約変更は100Bt.の手数料がかかります。自社マイレージプログラム『マブハイマイル』の上級会員の方も対象。なお、どちらもフィリピン航空の公式HPから行えば無料です。

バンコクからマニラ経由で日本やアメリカに向かう人もこのところ増えており、フィリピン航空はフィリピンとASEANの他の国を周遊するビジネス客の掘り起こしを狙っているといいますが、時代の流れにはかなわないようです。

2014年2月11日火曜日

フィリピン航空日本線「東京以外も」大増便!!

フィリピン航空(PR=PAL、マニラ首都圏パサイ市)は3月30日からの夏スケジュールで、先に発表した成田・羽田線に続いて、東京以外の日本国内主要都市への便も大幅に増強すると発表しました。日本側4都市、フィリピン2都市を合わせて6路線、毎日12便の充実のネットワークで、セブパシフィック(5J)に代表される国内LCCに付け入る隙を与えさせないというのが会社側の狙いです。

《3月30日(増便分は日本発3月31日)から有効》
PR408 MNL1425~KIX1925 DAILY
PR407 KIX0955~MNL1300 DAILY
(機材はエアバス333 マブハイクラス=ビジネスクラス42席、フィエスタクラス=エコノミークラス260席)

PR406 MNL0915~KIX1415 DAILY
PR405 KIX1515~MNL1820 DAILY
(機材はエアバス343 マブハイクラス44席、フィエスタクラス220席)

PR438 MNL1430~NGO1935 DAILY
PR437 NGO0930~MNL1245 DAILY
(機材はエアバス321 マブハイクラス12席、プレミアムエコノミー18席、フィエスタクラス169席

PR440 MNL0930~NGO1435 DAILY
PR439 NGO1535~MNL1850 DAILY
(機材はエアバス343 マブハイクラス44席、フィエスタクラス220席)

4月1日から有効
PR426 MNL0945~FUK1425 DAILY
PR425 FUK1520~MNL1805 DAILY
(機材はエアバス320 マブハイクラス12席、フィエスタクラス144席)

関空、中部セントレアへは毎日2便に増強。関空ではマニラ経由でシンガポールまで運航するジェットスターアジアエアウェイズ(3K=JSA)、中部セントレアでは日本発以遠権を行使するデルタ航空(DL=DAL)も含めた激戦の火蓋が切って落とされます。

なおフィリピン航空はANA(NH、東京都港区)の持株会社『ANAホールディングス』(東京都港区、東証1部上場)との資本提携交渉を続けており、もし実現した場合は、ANAとコードシェアを組むことになります。

2013年12月11日水曜日

羽田~マニラ・ジャカルタ線のスケジュールも発表

ANA(NH、東京都港区)は、先に発着枠を獲得した東京・羽田空港の国際線について、運航計画をまとめ発表しました。既に成田発着で毎日1便を運航しているフィリピン(マニラ・ニノイアキノ空港)とインドネシア(ジャカルタ・スカルノハッタ空港)へは、新たに羽田発の午前便を追加。成田発は夕方に変更し、ANA、ユナイテッド航空(UA)両社の太平洋線との接続を強化します。

2014年3月30日(NH836便のみ3月31日)から有効
NH855 HND1005~CGK1540 DAILY
NH856 CGK2125~HND0710+1 DAILY
(機材はB788 ビジネスクラス42席、エコノミークラス180席)

NH835 NRT1740~CGK2330 DAILY
NH836 CGK0625~NRT1555 DAILY
(機材はB763 ビジネスクラス35席、エコノミークラス167席)

NH869 HND0955~MNL1330 DAILY
NH870 MNL1440~HND1955 DAILY

NH949 NRT1720~MNL2055 DAILY
NH950 MNL0930~NRT1500 DAILY

(機材はB763 ビジネスクラス35席、エコノミークラス167席)

※NH869・870便は2014年5月以降、B788に変更予定

ANAのマニラ・ジャカルタ路線は、どちらも2011年に新規就航したもの。それまでは日本航空(JL=JAL 東京都品川区、東証1部上場)が日系として唯一就航していました。しかし、今回新たに両国間に与えられる1日1便ずつの羽田発着枠を、JALを抑えてANAが獲得したのは大きなアドバンテージ(前記事「アライアンスの論理がうごめく羽田国際線発着枠」参照)。両社間に事業戦略の違いがあるとはいえ、ANAの場合、スターアライアンスメンバーズとの連携こそが国際線の浮沈を握っているだけに、スターアライアンス全体として使える資源を最大に生かそうとするのは当然のことです。

羽田発着便は、羽田をハブにした国内線と国際線の接続や、東京周辺に住むビジネスマンの出張需要を取り、成田発着便は、ANAのみならずユナイテッド航空も含めた北米~東アジア間のネットワーク作りという意味で大きい。そして、両空港を合わせた東京地区発着便は毎日2便となり、午前と午後が揃う。ANAが先にプレスリリースで説明した

成田においては羽田と重複する路線を異なる時間帯に運航することによりお客様の多様なニーズにお応えいたします

という今回のスケジュール変更の意図に適うという訳です。

2013年12月1日日曜日

台風被災の在フィリピン同胞、全員無事確認

外務省領事局政策課と在マニラ日本大使館兼総領事部(フィリピン)は、先の台風30号(カイエン)で甚大な被害を受けたフィリピン中南部のレイテ州、サマール州で在留届を出している日本国籍者133人全員と連絡が付き、無事を確認できたと発表しました。

外務省は、11月8日の台風襲来直後から在留届に記載された電話番号への直電で、安否の確認作業を進めてきました。作業には、2010年3月限りで廃止されるはずだったKDDI(東京都千代田区、東証1部上場)の『国際オペレータ通話』、中でも電話に出るべき人をズバリ指名できる代わりに一番料金の高い『指名通話(パーソナルコール)』が駆使され、最後の1人まで絶対に諦めないという努力がなされてきました(前記事「日本発着の国際オペレータ通話、一転存続」参照)。その結果、被災から3週間で全員に電話がつながるという結果を達成できました。そして、インターネットで在留届を出した在外同胞の安否確認に、国際オペレータ通話が極めて有効であることが証明されました。

インターネット在留届は外務省領事局政策課がすべての国の分を一括で管理しており、大規模な天災や戦乱が起こったとき、その国や地域にいる提出者の安否を確認するため、職員が登録された電話番号に指名通話扱いでかけるといいます。2010年当時、KDDIに廃止を撤回させたのは、原口一博元総務大臣(民主党、衆院比例九州ブロック)。もしKDDIが原口代議士の決断を無視して、国際オペレータ通話を廃止してしまったら、国際ダイヤル通話での確認ではかけても出ない人が出て、安否の確認にこれまで以上の時間がかかることも予想されていました。3年間の民主党政権が残した、後世に誇れる貴重な成果であるといえます。


2013年11月22日金曜日

セブパシ成田線来春から毎日運航決定

セプパシフィック航空(5J=CEB マニラ首都圏パサイ市、フィリピン証取上場)は、来年3月30日からの夏スケジュールで関空に次ぐ日本路線となる成田国際空港と中部セントレアへの就航を決め、航空券の販売を開始しました。

《2014年3月30日から有効》
5J5054 MNL0525~NRT1035 DAILY
5J5055 NRT1145~MNL1545 DAILY

5J5038 MNL1520~NGO2025 火・木・土・日曜運航
5J5039 NGO2110~MNL0010 火・木・土・日曜運航

(機材はエアバス320 エコノミークラスのみ179席)

今年9月に改定された航空協定で、日本とフィリピンの間を直行で結ぶ航空便は羽田発着便を除き自由化されました。セブパシは、2008年の関空就航以来これまで増便を許されてこなかっただけに、協定改定はまさに朗報であり、同時に喫緊の経営課題でもあった訳です。その上、タイガーエアフィリピン(DG)、エアアジアフィリピン(PQ)といった他国ブランドLCCの攻勢にも晒されています。この両社を引き離すには、両社よりも前から日本線を運航している実績を強調しなければなりません。セブパシの成田線は、地場資本100%LCCという名誉を背負った会社にとっての宝物であり、手塩にかけてでも成長させたい路線なのです。

2013年11月7日木曜日

フィリピン航空成田線一挙に「3倍」大増便

フィリピン航空(PR=PAL、マニラ首都圏パサイ市)は、12月から東京・成田国際空港へのフライトを一挙に3倍近くも増便すると発表しました。日本とフィリピンの政府間で合意していた航空協定見直しを受けたもので、マニラ(ニノイアキノ)線が毎日1便から3便に増え、セブ線も週6便が一気に毎日2便へと増強されます。

《12月15日から有効》
PR431 NRT0930~MNL1330 DAILY
PR427 NRT1555~MNL1955 DAILY
PR429 NRT1900~MNL2300 DAILY

PR428 MNL0945~NRT1400 DAILY
PR430 MNL1145~NRT1655 金曜日運航
PR430 MNL1250~NRT1800 金曜を除く週6便
PR432 MNL1500~NRT2010 DAILY

(PR431・432便:機材はB773ER マブハイクラス=ビジネスクラス28席、フィエスタクラス=エコノミークラス342席
 PR427~430便:機材はエアバス321 マブハイクラス12席、フィエスタクラス187席)

PR433 NRT1425~CEB1845 DAILY
PR425 NRT1925~CEB2345 DAILY

PR434 CEB0800~NRT1325 DAILY
PR426 CEB1300~NRT1825 DAILY

(PR433・434便:機材はエアバス333 マブハイクラス48席、フィエスタクラス230席
 PR425・426便:機材はエアバス321 マブハイクラス12席、フィエスタクラス187席)

今年7月、フィリピン航空は国内他社に先駆けてEU域内への乗り入れを許可されたことを受け、 日本も遅ればせながらフィリピンとの航空関係見直しを受け入れる体制が整いました(前記事「日本~フィリピン間の航空路、ようやく自由化」参照)。新協定では、成田発着路線については両国間のみで打ち切られる直行便が全面自由化されたため、成田折り返しでの増便を申請したという訳です。

ちなみに、フィリピン航空はANA(NH、東京都港区)の持株会社『ANAホールディングス』(東京都港区、東証1部上場)と資本提携交渉を行っており、もし実現した場合は、ANAとコードシェアを組むことになります。

2013年10月5日土曜日

セブパシ関空線「5年耐えて」毎日運航へ

セプパシフィック航空(5J=CEB マニラ首都圏パサイ市、フィリピン証取上場)は、現在週3便で運航している関空~マニラ(ニノイアキノ)線を、12月20日(金)から毎日1便に増便することを決め、航空券の販売を開始しました。

《12月20日から有効》
5J828 MNL1520~KIX1955 DAILY
5J827 KIX2040~MNL2350 DAILY

(機材はエアバス320 エコノミークラスのみ179席)

今回の増便決定は、先に行われた政府間航空協議で日本とフィリピンの間の航空便が一部例外を除き全面自由化されたことによるもの(前記事「日本~フィリピン間の航空路、ようやく自由化」参照)

セブパシでは2008年11月から関空線を運航していますが、2010年にEU(欧州連合)が航空行政の甘さを理由に乗り入れを禁止されるブラックリストに入れたため、日本やアメリカも既存の航空協定の範囲を超える増便ができなくなってしまいました。この直後にタイ国際航空(TG)が関空~マニラ~バンコク線を廃止したこともあり、セブパシはひたすら「耐え」の戦略で路線を維持してきました(前記事「TGのマニラ~関空がなくなると…」参照)。会社側は、プレスリリースの中で

「日本就航から5年間待った甲斐があっての嬉しいニュースだ。当社は日本と韓国への路線を今後重点的に強化していく」

と述べました。

航空券の販売開始にあたり、フィリピン側からは片道賞味運賃1ペソ、関空からは100円(実質支払総額6,550円) という記念運賃が用意され、即日完売しました。現在は、大阪発の片道が最安8,999円(実質支払総額15,549円)で販売されています。

2013年10月3日木曜日

羽田~東南アジア線増便の行方は?

国土交通省は2日、2014年夏スケジュールで行われる羽田・東京国際空港(東京都大田区)の国際線発着枠増強について、日本国内キャリアへの割り当てを決定し発表しました。

(前記事「アライアンスの論理がうごめく羽田国際線発着枠」から続きます。3分割の3本目です)

今回増える16枠のうち、日本から東南アジアへの路線には合わせて全体の半分近い7枠が投入されます。このうち、ANAが5枠、日本航空は2枠を獲得します。

ANAでは、フィリピンへの1枠は先の航空協定改定で決まったマニラ(ニノイアキノ)線に使い、既存の成田~マニラ線を補完する狙いです。フィリピン航空(PR)がANAグループ入りした場合は、両社でコードシェアを組むことになります。

インドネシア行きの1枠は、ジャカルタとデンパサールのどちらになるか現時点では未定。ベトナム行きの1枠も、ハノイまたはホーチミンシティが考えられますがこれも未定。もしハノイとデンパサールに決まれば、ANAにとっては新規就航都市となります。

タイへは両社で1枠ずつ獲得しましたが、どちらもバンコク(スワンナプーム)線の増便に使い、ANA便ではタイ国際航空(TG)、日航はバンコクエアウェイズ(PG)とコードシェアを組むのが有力。しかしPGは羽田までの直行運航が可能な大型機を持っていないため、参入不可能。タイ側は1枠を持っていますが、タイ国際航空が増便しなければ、来年にも運航開始する予定のタイエアアジアXが獲得に動くことが予想されます。

シンガポールも両社で1枠ずつを獲得し、既存の羽田~チャンギ線を毎日2便に増強します。シンガポール側はシンガポール航空(SQ=SIA)とScoot(TZ)が候補となるものの、SIAは既に深夜早朝枠で毎日2便を飛ばしていることから、SIAの1便分を昼間枠に移動して空いた深夜枠でScootということも十分あり得ます。

2013年9月16日月曜日

日本~フィリピン間の航空路、ようやく自由化

国土交通省は13日、東京・霞が関の本省にフィリピン政府運輸通信省の幹部を迎えて航空協定の見直し交渉を行い、一部の例外を除いてほぼ全面的に自由化する「オープンスカイ協定」とすることで合意、即日発効させました。

従来は、日本・フィリピンそれぞれに発着枠の制限があり、2008年の前回交渉ではフィリピン側が「オープンスカイは時期尚早」と発言したこともありました。その後、2010年にフィリピンが欧州圏への乗り入れを禁止されるブラックリストに入ったため、既存航空協定の枠を超える増便はできなくなってしまいました。既にASEAN域内の他の国とは基本的な自由化や羽田空港発着枠などを盛り込んだ新協定が締結済みにもかかわらず、人口1億人近いASEAN有数の島国が取り残される異常事態となり、香港や台北桃園といった空港を経由したり、他のASEAN域内の国と組み合わせた周遊旅行でフィリピンに入る乗客が増えていきました。

そんな中、2010年3月限りでタイ国際航空(TG)の関空~マニラ~バンコク線が廃止されました。入れ替わりに2011年2月に運航を始めたANA(NH)は、日本航空(JL)が余らせていた日比間直行枠を獲得したもので、翌2012年にジェットスターエアウェイズ(JQ/3K)が成田と関空からのマニラ便を飛ばしたのは、それぞれの本拠地であるシンガポールとオーストラリアからの経由便枠を生かしたものです(前記事「ジェットスター、関空~マニラ線就航」参照)。なおこれらとは別に、デルタ航空(DL)がアメリカからの以遠権で成田路線を持っています。

今年7月、フィリピン航空(PR=PAL、マニラ首都圏パサイ市)が他社に先駆けてEU域内への乗り入れを許可されたことを受け、 日本も遅ればせながらフィリピンとの航空関係見直しを受け入れる体制が整いました。新協定では、羽田・成田以外の都市発着は以遠権も含めて全面自由化。成田国際空港では両国間のみで打ち切られる直行便が全面自由化され、羽田空港では昼間と深夜それぞれ1便ずつの枠が割り当てられます。

これにより、セブパシフィック(5J)は既存の関空~マニラ線を週3便から増やすことが可能となり、タイガーエアフィリピン(DG)、エアアジアフィリピン(PQ)の後発LCC2社にも日本就航の道が開けます。 また日本側でも、日本航空とANAが羽田~マニラ線を検討中とされており、エアアジア・ジャパン改めバニラエア(JW)が成田から、Peach(MM)は関空と那覇から、エアバス320の性能で十分就航できる距離にあります。

ちなみに、協定の改正部分が即日発効となったのは、協定が発効していないと各航空会社が改正に伴う増便や新規路線の届け出ないしは認可申請を出せないこと、および今冬スケジュールから改正を実施するには申請の期限が迫っていることによるものです。航空協定は二国間条約扱いですので締結の際には国会の承認を受ける必要がありますが、一度発効した協定はその後の改正の度に国会に諮りなおす必要はありません。

2013年9月6日金曜日

Peach香港線毎日2往復に増便!帰国の足が充実

Peach(MM=APJ、大阪府泉佐野市)は、国際線の主力として好調な成績を収めている関空~香港線を毎日2便に増便することを決め発表しました。大阪を朝出て折返しの香港発はお昼。従来から運航中の夜行便とともに東南アジア方面からの乗り継ぎの選択肢が増えます。

《11月1日から有効》
MM063 KIX0700~HKG1015 月曜運航
MM064 HKG1105~KIX1530 月曜運航

MM063 KIX0830~HKG1145 月曜を除く週6便
MM064 HKG1235~KIX1700 月曜を除く週6便

(機材はエアバス320 エコノミークラスのみ180席)

MM064便は、バンコク、コタキナバルを朝出発するAirAsia(AK/FD)の香港行きから接続ができます。また新たにシンガポールからタイガーエア(TR)の早朝便、クラークアンヘレスからエアアジアフィリピン(PQ)とタイガーエアフィリピン(DG)便で乗継が可能。いずれも夕方の余裕ある時間に大阪へ到着できます。

FD2508 DMK0645~HKG1015 DAILY
AK1541 BKI0640~HKG0935 DAILY
TR2962 SIN0605~HKG0950 DAILY
PQ7305 CRK0720~HKG0915 DAILY

(機材はいずれもエアバス320 エコノミークラスのみ180席)

2013年7月27日土曜日

【超重要】フィリピンへのビザなし渡航が30日に延びる!

フィリピン内務省入国管理局は、ASEAN域内や西側先進国などの外国人に対して認めているビザなし入国の期間を従来の21日から30日に延長することを決め、各国に通達しました。8月1日(木)から適用される予定で、在マニラ日本大使館・総領事部もHPで正式に発表しています。

ASEAN域内各国では、2015年のASEAN共同体(AEC)発足を目指す中、入管業務の簡素化、均一化が課題となっています。ビザなし渡航の日数は加盟10カ国のすべてにおいて基本30日とする方針ですが、シンガポールやタイのように陸路で入国した場合は14ないしは15日間という制約を設けることも認められるといいます。しかし、フィリピンは他のASEAN諸国と完全に切り離された島国な上に、ビザなしでの在留許可も基本21日間(有料で最大119日間まで延長可)と扱いが異なっており、このため、30日間のビザなし入国を認めるように各国から圧力がかかっていました。

30日間のビザなしが認められることにより、例えば日本から1カ月FIXの往復航空券で来比した人は20日目前後にビザ延長のため入管を訪れる手間がなくなります。ただし、片道航空券での入国は従来通り認められず、片道ベースでの発券が原則となる格安航空会社(LCC)利用であっても、往復または第三国に出国する航空券を必ず用意する必要があります。用意できないと入国拒否となり、最悪、再入国禁止もあり得ますので注意しなければなりません。