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2019年12月31日火曜日

Scoot成田~台北間が毎日2便化!エアバス320ceoも毎日運航に

Scoot(TR=TGW、シンガポール)は、週12便運航している成田~台北桃園~シンガポール(チャンギ)線に週2便を追加し、毎日2便の運航とします。

《2020年2月16日から有効》
TR874 SIN0830~1315TPE1445~NRT1900 DAILY
TR875 NRT2010~2330TPE0030+1~SIN0515+1 DAILY

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

成田~台北桃園線はLCCだけでもPeach(MM=APJ、大阪府田尻町)、ジェットスター・ジャパン(GK=JJP、千葉県成田市)の日系2社とタイガーエア台湾(IT=TTW)が就航する激戦区ですが、Scootと競合するAirAsiaグループは就航していません。エアアジア・ジャパン(DJ=WAJ)が中部セントレア、AirAsiaX(D7=XAX)が関空からそれぞれ台北桃園線を持っているためですが、Scootは成田を持つことで得られるアドバンテージを最大限に活用する経営判断を下しました。

2018年4月から成田線に使用しているエアバス320ceoが、東日本でも毎日見られることになりますが、成田着は昼間の時間が最も長くなる6月でも日没前後で、スポッター(飛行機写真マニア)には厳しいスケジュールとなります。


2019年8月11日日曜日

デルタ航空のアジア以遠権路線全廃!!羽田3タミで北米路線に集中

デルタ航空(DL=DAL:アメリカ・アトランタ、NYSE上場)は、旧ノースウエスト航空(NW=NWA)以来73年間受け継いできた以遠権による日本と東アジア主要都市を結ぶ路線を全廃する方針を固めました。2000年頃にはバンコクや香港、台北など成田空港だけで8路線あった以遠路線も今やマニラとシンガポールが残るだけとなり、それらも来年3月の冬ダイヤ終了までに取りやめられることが決まって発表されました。

《成田発9月21日、チャンギ発22日のフライトをもって取りやめ》
DL169 NRT1725~SIN2345 DAILY
DL168 SIN0545~NRT1420 DAILY

《成田発2020年3月27日、マニラ発28日のフライトをもって取りやめ》
DL181 NRT1600~MNL1955 DAILY
DL180 MNL0810~NRT1350 DAILY

(機材はB763 デルタワン=ビジネスクラス36席、コンフォートプラス=プレミアムエコノミー32席、メインキャビン=エコノミークラス143席)

デルタの日本発以遠権路線は、旧ノースウエストが日本に進出した1947年(昭和22年)から絶えることなく維持されてきました。1980年代にはパンナム(PA=PAA)の後を受け継いだユナイテッド航空(UA=UAL)とともに、近くはソウルから遠くシンガポールに至る路線網を構築。成田空港、また成田開港以前の羽田空港はノースウエストの北米以外における最大のハブとして、長く活用されました。

しかし、ノースウエストが同じスカイチームのデルタ航空と合併した2008年頃から風向きが変わりだします。2010年には羽田空港の再国際化があったものの、米系キャリアは深夜早朝枠の限られた便数だけとなりこの時は大きな影響はありませんでした。その後、ユナイテッドはANA(NH)との共同事業を盾に以遠権路線をアメリカ本土との直行便に切り替えるようになり、以遠権路線の代名詞だった成田~バンコクを2014年(前記事「ユナイテッド航空バンコク線28年の歴史に幕」参照)、成田~シンガポールを2016年(前記事「UA成田~シンガポール線廃止決定!アメリカ直行に切り替え」参照)にそれぞれ取りやめていました。

一方で、ノースウエスト航空時代にはマイレージプログラム『ワールドパークス』の特典航空券がわずか20,000マイルで取得できる点がマイレージマニアの間で大きな魅力となっていましたが、これも合併でデルタの『スカイマイル』に一本化された後、必要マイル数が45,000マイルと2倍以上に引き上げられ、完全に魅力を失いました。さらに、2014年からはスカイマイルのマイル加算がデルタ自社便については区間マイルではなく購入した航空券の金額によって決まる、事実上のポイントプログラムに生まれ変わったことで、それまで格安航空券で頻繁に搭乗していたスカイマイル会員は1往復あたりの獲得マイル数が3分の1以下となってしまう計算で、常連客のデルタ離れが一気に進みます。これらデルタを離れた日本人乗客が向かった先は、タイエアアジアX(XJ=TAX)やScoot(TR=TGW)といった中長距離のLCCでした。

加えて、北東アジアにはデルタと同じスカイチームメンバーズが4社もあり、中でも日本と地理的に近い韓国本拠の大韓航空(KE=KAL:ソウル特別市江西区、韓国証取上場)と、台湾拠点のチャイナエアライン(CI=CAL:桃園市、台湾証取上場)との関係はコードシェアから共同事業へと深化していきました。こうしてユナイテッドに続き、デルタも日本ハブを維持していく意味が薄れ出しました。

20年3月29日からの夏ダイヤでは、太平洋線も羽田空港第3ターミナル(東京都大田区)へ移動し、開港43年目にして成田を発着するDL自社便が全滅となってしまいます。成田空港第1ターミナル北ウィングでは太平洋線も合わせ、毎日7便分もの発着枠が一度に空くことになりますが、この分について日本航空(JL=JAL)の子会社のZIPAIR(ZG=TZP、千葉県成田市)が利用希望の意思を既に空港会社に伝えているといいます。

ただし、デルタはマニラ(ニノイアキノ)からの完全撤退は避ける模様で、大韓航空のハブである仁川空港(韓国・仁川市)経由に切り替えて、仁川~マニラの自社便を新設するとも発表しています。

2019年6月30日日曜日

英字紙『Nation』紙版終了!読売新聞タイ印刷版も廃刊

タイの新聞・雑誌業界の衰退が止まりません。バンコクで発行されている中堅以下クラスの新聞ではWebでの継続すらできずに休廃刊するものが続出しており、10年ほど前には3つあった日本大手紙の国際版も1紙だけになりました。そしてついに、2大英字紙の一角だった『Nation』が紙での発行をやめ、Webオンリーになってしまいました。

読売新聞グループ本社(東京都千代田区)は、2018年8月31日限りでバンコクだけでなく、香港やロンドンなどでも印刷されていた『読売新聞国際版』を世界一斉に廃刊としました。これは、2019年のWebサイト(『読売新聞オンライン』)全面リニューアルに合わせて、東京本社版の紙面イメージを世界中どこからでも閲覧できるようにする新サービス(『読売新聞海外サービス』)をスタートさせるための準備措置でした。

バンコク印刷の読売国際版は、1991年(平成3年)にスタート。読売新聞が英字紙『Nation』などを手掛ける大手新聞社のネーションマルチメディアグループ(バンナー区、SET上場)と提携し、バンコクからASEAN各国向けに出荷されていました。1部売りは日本版の1.5倍にあたる1部75Bt.(260円)という値段が付いていた他、戸別配達もできましたが1ヶ月2,000Bt.(7,000円)もしました。タイではタイ語紙や華字(中国語)紙が1部10Bt.程度で販売されている中、日本語紙は高嶺の花的な存在で、機内サービス用にタイ国際航空(TG=THA)や日本航空(JL=JAL)、ANA(NH)が大量購入していた以外は日系企業が付き合いとして購読するケースや、日本人の滞在の多いホテルへの納品が大半を占めました。個人の読者は、どうしても日本語の情報に触れたい日本人駐在員か、有り余る年金や貯蓄を持っていたロングステイの高齢者以外は全くと言っていいほどいませんでした。

一方で、2006年の9.19クーデター直前にそれまでシンガポールから輸入していた日本経済新聞の国際版がバンコクでの印刷を開始します。2010年の有料電子版スタートの時に、日本国内と違って国際版を定期購読している読者には無料で電子版のIDが発行されるようになり、日経は1ヶ月3,000Bt.と読売よりも高くなるものの、紙の国際版に加えて日本本国版(朝夕刊とも)の紙面データも見られるという大きな魅力が加わります。これに刺激を受けた朝日新聞社(東京都中央区)は、2011年の有料電子版(『朝日新聞デジタル』)立ち上げと前後して、東南アジア向けの国際衛星版を取りやめました。

朝日や日経と異なり、読売新聞は国内向けの電子版をあくまでも紙の新聞の補完と位置付けていて、電子版単独での有料購読は認めない方針を取りましたが、2019年2月のWebサイト全面リニューアルに際し、海外向けには国内版の紙面イメージを世界中どこからでも見られるようにして、紙の国際版を代替するという役割が与えられました。購読料金も紙の国際版が2,000Bt.(US$65)に対し、『海外サービス』ではUS$45(1,350Bt.)と値下げされました。この準備を進めるため、読売新聞グループ本社は紙の国際版を全世界一斉に撤退することにしたものです。

読売がタイでの印刷・販売を撤退しようとする中で、ネーショングループも衛星テレビなどの経営多角化に失敗、広告収入の落ち込みもあり慢性赤字に陥っていきます。ネーショングループは主力タイ語紙『コムチャットルック』の収入で英字紙『Nation』とタイ語経済専門紙『クルンテープトゥラキット』を支えてきましたが、それも限界が近づいていました。6月28日(金)付を最後に、Nationは1971年から続けてきた紙版の発行を終了し、電子版オンリーに移行。コムチャットルックとクルンテープトゥラキットは紙版を存続しますが、同社のフラッグシップだったNationの紙版終刊は、在タイ外国人の間で驚きをもって迎えられています。

これにより、タイで紙媒体の発行を続ける英字紙はバンコクポスト(ポストパブリッシング:クロントイ区、SET上場)だけとなります。

2019年1月18日金曜日

ASEAN域内周遊旅行者必携!『SIM2FLY』を駆使する(1)購入編

今や世界中どこの国を旅するにも、スマートフォンは絶対必須のアイテムになりました。しかし、国境を跨ぐバックパッカー旅行では国ごとにSIMカードを変える手間があり、国によってはプリペイドSIMの購入が面倒臭かったり、下手に大きなデータ量を購入してしまい最後は無駄にするといったリスクがありました。だからと言って日本の大手3社の国際ローミングは料金がべらぼうに高い。それら弱点を一気に解消する商品が現れました。


タイの携帯最大手、AIS(パヤタイ区、SET上場)が発売した『SIM2Fly(シムトゥーフライ)』がそれです。データ専用ではあるものの、ASEAN域内や東北アジアを中心に17の国と地域で、1つの料金体系でローミングできるというものです。「アジア&オーストラリア標準プラン」で使える国は次の通り。

・カンボジア
・ラオス
・マレーシア
・ミャンマー
・シンガポール
・インドネシア
・フィリピン
・中国(香港・マカオ両特別行政区含む)
・台湾(中華民国:大哥大=台湾モバイルの回線網利用)
・日本(ソフトバンクの回線網利用)
・韓国(SKテレコムの回線網利用)
・ネパール
・インド
・カタール
・オーストラリア

購入後8日間、4Gデータ転送量4GBまで(超えた場合も3G384Kbpsで期限まで使える)有効のパッケージになっており、SIMカードと合わせて購入する場合は399Bt.。既にAIS(1-2-Call、ポストペイド=旧GSMアドバンス)のSIMを持っている方は、349Bt.でチャージのみの購入ができます。欧米とベトナム、ブルネイでも使える15日間のパッケージ(『グローバルプラン』)は、SIMカード付きが899Bt.、プランのみが849Bt.です。

バンコクでは、スワンナプーム空港2階とドンムアン空港1階のサービスカウンターの他、AISショップ(本社=BTSアーリー駅下車AISタワー1階、他にサイアムパラゴン、エムクオーティア、セントラルワールド、セントラルプラザ各店など)、Telewiz(日本のauショップに相当する専属代理店、タイ77県すべての都市にある)でSIMカードとセットで購入できます。ただし、SIMカードとセットになったパッケージは、アクティベーションした直後にはタイ国内で使えるプリペイド残高が入っていないため、もしタイでも使う可能性がある方は、アクティベーション直後に残高をチャージしないといけません。アクティベーションはタイ国外でもできますが、今回小生は事前に日本の代理店を通じて購入し、チェンマイ国際空港(チェンマイ市)に到着したところでアクティベーションして、空港内のサービスカウンターでチャージとタイ国内データプランの購入を済ませて、ラオス国境へと向かいました。

なお、アジア&オーストラリアプランではベトナムが使用対象国に含まれていません。グローバルプランを購入する手もありますが、もし旅の計画がインドシナ半島周遊のみであれば、ベトナムだけ現地キャリアのSIMを用意した方が安くなります。

2018年11月22日木曜日

シルクエアの多くの路線がフライスクートへ!

シンガポール航空(SQ=SIA)は、2020年に予定している小型機部門子会社シルクエアー(MI=SLK)の吸収統合を前に、ASEAN域内路線の多くをLCC子会社のScoot(TR=TGW)に移管する方針を固めました。シンガポールで発行されている『ストレイツタイムズ』(電子版)が報じています。

シンガポール航空自体、1980年代以前はB727やB732といった単通路の小型機を保有していましたが、1989年にエアバス320ceoを導入した際、単通路機を専門に運航する子会社としてシルクエアーが設立されました。以来約30年に渡って、シルクエアーはエアバス320ファミリーやB738、738MAXといった機体を扱ってきました。

シルクエアーは2020年以降、現有のエアバス320ceoが全機退役する時点でシンガポール航空に吸収合併(事実上の復帰)されることになっていますが、シルクエアーから引き継ぐ予定のB738MAXと、SIAが調達中の次期主力大型機B787Xの間には大きな輸送力の差があります。そこで、B787Xでは高い搭乗率が見込めない、またB738MAXでもフルサービスキャリア(FSC)のSIAでは採算確保が難しいと判断したASEAN域内の地方都市路線を中心に、LCCのScootに移管することを決めたものです。ただ、現在Scootが運航していてもFSCで採算が見込めると判断した一部の路線は、シルクエアーないしは直接SIAに「逆移管」されるものもあります。

また、Scootが2017年12月から運航しているチャンギ~関空~ホノルル線について、特に関空~ホノルル間でAirAsiaX(D7=XAX)との競合により搭乗率が伸びていないとして、2019年6月までに取りやめる意向も表明しました。

《2019年夏スケジュール以降、シルクエアーからScootに移管》
チャンギ~ビエンチャン(ラオス)
チャンギ~ルアンパバン(ラオス)
チャンギ~福州(中国福建省)
チャンギ~武漢(中国湖北省)
チャンギ~長沙(中国湖南省)
チャンギ~昆明(中国雲南省)
チャンギ~コインバトール(インド・タミルナド州)
チャンギ~トリバンドラム(インド・ケララ州)
チャンギ~ヴィシャカパトナム(インド・アンドラプラデシュ州)

《2019年夏スケジュールでScootからシルクエアーに移管》
チャンギ~深圳(中国広東省)

《2019年夏スケジュール以降、シルクエアーからSIAに移管》
チャンギ~ベンガルール(インド・カルナタカ州)

《Scootが2019年夏スケジュール中に取りやめる》
関空(大阪府泉佐野市)~ホノルル(アメリカ・ハワイ州)

《2019年冬スケジュール以降、シルクエアーからScootに移管》
チャンギ~チェンマイ(タイ・チェンマイ県)
チャンギ~コタキナバル(マレーシア・サバ州)

《2019年冬スケジュール以降、Scootからシルクエアーに移管》
チャンギ~コーチン(インド・ケララ州)

《2020年夏スケジュール以降、シルクエアーからScootに移管》
チャンギ~バリクパパン(インドネシア・東カリマンタン州)
チャンギ~ロンボク(インドネシア・西ヌサトゥンガラ州)
チャンギ~マカッサル(インドネシア・南スラウェシ州)
チャンギ~マナド(インドネシア・北スラウェシ州)
チャンギ~セマラン(インドネシア・中部ジャワ州)
チャンギ~ヨクヤカルタ(インドネシア・ヨクヤカルタ特別州)

《2020年夏スケジュール以降、シルクエアーからSIAに移管》
チャンギ~チェンナイ(インド・タミルナド州)

2018年9月13日木曜日

世界最長距離のLCC直行便、廃止へ

ノルウェーエアシャトル(DY=NAX ノルウェー・オスロ、OBX上場)のグループ会社でイギリスを拠点とするノルウェイエアUK(DI=NRS、ロンドン)は、2地点間を結ぶLCCのフライトとして世界最長距離を誇っているロンドン(ガトウィック)~シンガポール(チャンギ)線を、この年末年始をもって打ち切る方針を固めました。Facebookページ『World Airline News』が報じたものです。

《ロンドン発2019年1月10日、シンガポール発1月11日のフライトをもって取りやめ》
DI7407 LGW1050~SIN0730+1 月・木曜運航
DI7408 SIN0930~LGW1540 火・金曜運航

(機材はB789 ビジネスクラス35席、エコノミークラス309席)

欧州と東南アジアを結ぶフライトは片道10時間以上かかり、長い間本格航空会社(FSC)が最新鋭のフラッグシップを投入する路線とされてきました。現在、チャンギ~ロンドン(ヒースロー)間ではシンガポール航空(SQ=SIA)、ブリティッシュエアウェイズ(BA=BAW)、カンタス航空(QF=QFA)がエアバス380で競い合っています。バンコクやKLIAからのヒースロー直行便もB773ERないしはエアバス359が使われ、一方でエミレーツ航空(EK=UAE)をはじめとする中東経由便の輸送力も1990年代以前とは比べ物にならないくらい増強されて、激しい価格競争が繰り広げられています。

AirAsiaX(D7=XAX クアラルンプール、マレーシア証取上場)も2009年から12年までKLIA~ガトウィック間で運航したものの、路線収益が赤字になって撤退に追い込まれ、その後復活の噂が何度も俎上に上がっては消えての繰り返しになっています。この間にトニー・フェルナンデスCEOがフランスの新聞のインタビューに応じた際、タイエアアジアX(XJ=TAX)担当でバンコク(ドンムアン)~ガトウィック線の可能性に言及したと一部で伝えられましたが、結局立ち消えとなってしまいました。最近ではScoot(TR=TGW)がチャンギ~アテネ(ギリシャ)線を開設しましたが、これは元々親会社のSIAが運航していたのを引き継いだものです。

そんな中、ノルウェイジャンは17年9月からガトウィック~チャンギ間に週4便で就航しました。同社にとってはアジアへの初進出で、なおかつLCCが運航する2地点間の直行便としては世界最長距離ということが最大の売りでした。しかし、ノルウェイジャンのネットワークは欧州圏内と、欧州~北米大陸間のいわゆる大西洋横断路線がメインで、営業も欧州圏内に偏重。東南アジアでの営業は全くと言っていいほど浸透せず、シンガポールから先の東南・東北アジアを運航するScootやジェットスターアジア(3K=JSA)との交流もうまくいきませんでした。

また、ノルウェイジャンは今年4月、BAの持株会社インターナショナルエアラインズグループ(IAG、ロンドン)から出資を受けたこともあり、BAはもちろん同じワンワールドに加盟するカンタスとも利害関係になってしまいました。

加えて燃油コストも上昇気味で、日本の航空専門サイト『Flyteam』によると10月28日からの冬ダイヤで現行の週4便が半分の週2便に減るとのデータが既に掲載済み。そして年末年始の多客期が終わる1月11日を最後に撤退する方向性を固めたと今回伝えられています。ノルウェイジャンは都合1年4カ月で、シンガポールはもちろん東南アジアからも撤退することになります。

2018年7月12日木曜日

SIAがエアバス359ULRを受領へ!北米直行を強化

シンガポール航空(SQ=SIA、SGX上場)は、エアバス350ファミリーの超長距離飛行対応版『A350-900ULR』を9月にも受領する見通しです。今年11月の冬ダイヤから予定通りシンガポール(チャンギ)と北米を結ぶ直行便に投入することにしており、そのスケジュールが発表されました。

ニューヨーク線は、2013年10月以来5年ぶりとなる直行便が復活します。

《10月11日から有効》
SQ022 SIN2335~EWR0600+1 月、木、土曜運航
SQ021 EWR1045~SIN1730+1 火・金・日曜運航

《10月18日から有効》
SQ022 SIN2335~EWR0600+1 DAILY
SQ021 EWR1045~SIN1730+1 DAILY

《10月28日から有効》
SQ022 SIN0040~EWR0530 DAILY
SQ021 EWR0945~SIN1715+1 DAILY

(機材はエアバス359ULR SIAビジネス=ビジネスクラス67席、プレミアムエコノミー94席)

ロサンゼルス線は、現在成田経由で運航している毎日1便に加えて、直行便を復活させます。直行便は11月第1週に週3便からスタートし、2週目に毎日1便へ増強。12月には、さらに週3便を追加して週10便運航になります。

追加される週3便は現在、仁川経由で運航している便の代替で、仁川~ロサンゼルス間には同じスターアライアンスメンバーズのアシアナ航空(OZ=AAR)が運航していることもありSIAは撤退。代わりにチャンギ~仁川打ち切り便を毎日1便追加します。なお成田経由便は、ANA(NH)との共同事業が行われていない成田~ロサンゼルス間に根強い固定需要があることと、1980年(昭和55年)から40年近く維持している成田国際空港(千葉県成田市)での以遠権を引き続き大切にするという狙いのもと、運航を継続します。

《11月2日から有効》
SQ038 SIN2045~LAX1955 水・金・日曜運航
SQ039 LAX2225~SIN0815+2 水・金・日曜運航

(機材はエアバス359XWB SIAビジネス42席、プレミアムエコノミー24席、エコノミークラス187席)

《11月9日から有効》
SQ038 SIN2045~LAX1955 DAILY
SQ039 LAX2225~SIN0815+2 DAILY

(機材はエアバス359ULR SIAビジネス67席、プレミアムエコノミー94席)

《11月30日のフライトを持って取りやめ》
SQ008 SIN0225~0950ICN1120~LAX0640 DAILY
SQ007 LAX1605~2305+1ICN0035+2~SIN0555+2 DAILY 

(機材はB773ER SIAファースト=ファーストクラス4席、SIAビジネス48席、プレミアムエコノミー28席、エコノミークラス184席

《12月1日から有効》
SQ612 SIN0230~ICN0950 DAILY
SQ611 ICN1240~SIN1825 DAILY

(機材はエアバス333 SIAビジネス30席、エコノミークラス255席)

《12月7日から有効》
SQ036 SIN0820~LAX0730 水・金・日曜運航
SQ037 LAX0915~SIN1905+1 水・金・日曜運航

(機材はエアバス359ULR SIAビジネス67席、プレミアムエコノミー94席)

《運航継続》
SQ011 LAX1500~1845+1NRT2055+1~SIN0355+2 DAILY
SQ012 SIN0920~1705NRT1915~LAX1325 DAILY

(機材はB773ER SIAファースト4席、SIAビジネス48席、プレミアムエコノミー28席、エコノミークラス184席)

サンフランシスコ線では、現在エアバス359XWBで運航している毎日1便に加えて、359ULRを使った週3便を増強します。

《11月28日から有効》
SQ034 SIN1520~SFO1350 水・金・日曜運航
SQ033 SFO2010~SIN0540+2 水・金・日曜運航

(機材はエアバス359ULR SIAビジネス67席、プレミアムエコノミー94席)

SIAは16年10月、エアバス359XWBを使ってチャンギ~サンフランシスコ直行便を3年ぶりに復活させました(前記事「A359XWBでシンガポール~北米直行便復活」参照)。同年6月に成田経由から直行に切り替えられたユナイテッド航空(UA=UAL)のチャンギ~サンフランシスコ線が好調な業績を記録したことに危機感を持ち、ULR導入を待たず、いわば見切り発車的に直行便をやらざるを得ない状況に追い込まれたのです。

それから2年を経て、SIAにとっては待望のULR納機が迫ったことで、北米戦略を本来の計画に近い形とするべく今回の見直しに踏み切ります。

ただし、SIAがロサンゼルス直行線を増強する一方で、ユナイテッド航空は17年6月から1年余り運航してきたロサンゼルス~チャンギの直行便を取りやめ、サンフランシスコ線に集中するとも伝えられています。

《ロザンゼルス発10月25日、チャンギ発10月27日のフライトを持って取りやめ》
UA038 SIN1000~LAX1105 DAILY
UA037 LAX2330~SIN0735+2 DAILY 

(機材はB789 ポラリス=ビジネスクラス48席、エコノミープラス=プレミアムエコノミー88席、ユナイテッドエコノミー=エコノミークラス116席)

またSIA日本支社(東京都千代田区)は今回の仁川経由LAX便の廃止に伴い、運用上余裕ができるB773ERを羽田線に回し、増便すると発表しています。

《チャンギ発12月28日、羽田発12月29日から有効》
SQ630 SIN1725~HND0100+1 DAILY
SQ639 HND0230~SIN0915 DAILY

(機材はB773ER SIAファースト4席、SIAビジネス48席、プレミアムエコノミー28席、エコノミークラス184席)

2018年4月12日木曜日

エアバス333の後継機!SIAがB787Xへ世代交代

シンガポール航空(SQ=SIA、SGX上場)は、2000年代に導入したB772ERと2009年以降に納機されたエアバス333の後継機として発注していたボーイング787-10(B787X)を5月から定期便に投入します。エアバス333の時と違って、第1弾からいきなり日本線で運航が始まる予定になっています。

SIAは過去、Scoot(TR=TGW)が使用するB787ファミリーをScootに代わって発注した経験がありますが、自社で使用する機材として787の納機を受けるのは今回が初めてです。

現在、SIA自社向けとして787Xを49機、Scoot用は788と789各10機ずつの合計20機を発注し、このうちScoot向けの計15機が既に納機されています。今回、SIA自社向け機材の納入が始まることで、B772ERは一掃に向けた最後の追い込みに入り、最も古い機体が機齢10年に迫っているエアバス333も代替が本格化することになります。

SIA自社向け機材は、A333よりもエコノミークラスが45席増え、ビジネスクラスは従来とほぼ同じ座席数で余裕を持った造作とする一方、先に納入されたエアバス359と違ってプレミアムエコノミーを設けません。この結果トータルの座席数は改修前のB772よりも多くなり、アジア域内での大量輸送の需要に応えます。

SIAは新機材を導入する場合、チャンギ~KLIA・ジャカルタ・バンコク(スワンナプーム)などの短距離路線で1カ月程度の試験運航をした後、本来の対象路線へ投入されるのが常。今回は4月中にKLIA・スワンナプーム線でテストを行い、5月から今年が旧マレーシアシンガポール航空(ML=MSA)以来の就航50周年となる日本への路線に本格投入されます。

《4月3日から30日まで有効》
SQ118 SIN1845~KUL1945 DAILY
SQ119 KUL2040~SIN2150 DAILY

SQ970 SIN0710~BKK0835 DAILY
SQ973 BKK0940~SIN1305 DAILY

《5月3日から有効》
SQ618 SIN0125~KIX0905 DAILY
SQ619 KIX1055~SIN1640 DAILY

《5月16日から有効》
SQ622 SIN1355~KIX2135 DAILY
SQ623 KIX2325~SIN0505+1 DAILY

《チャンギ発5月18日、成田発5月19日から有効》
SQ638 SIN2355~NRT0800+1 DAILY
SQ639 NRT1110~SIN1720 DAILY

(機材はB787X SIAビジネス=ビジネスクラス36席、エコノミークラス301席)

2018年2月6日火曜日

旧タイガーエアのエアバス320が日本線初就航!

Scoot(TR=TGW、シンガポール)は、3月25日からの夏スケジュールで日本~台湾間の便を増便すると発表、航空券の販売を開始しました。このうち、成田~台北間の増便にはエアバス320ceoを使用。これまでScootの日本線はB787ファミリーで運航されてきましたが、旧タイガーエアが購入したエアバス機も日本初上陸を果たします。

《4月3日から有効》
TR874 SIN0850~1340TPE1500~NRT1930 月・木曜運航
TR874 SIN0850~1350TPE1500~NRT1930 土曜運航
TR875 NRT2040~2255TPE0005+1~SIN0455+1 木曜運航
TR875 NRT2040~2310TPE0005+1~SIN0455+1 月・土曜運航

TR996 SIN0855~TPE1345 火・水・金・日曜運航
TR997 TPE1425~SIN1920 火・水・金・日曜運航

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

Scootの日本線は、2012年に旧Scoot(TZ=SCO)の手で運航が始められました。これ以前の2011年1月から旧タイガーエアはシンガポール(チャンギ)~台北桃園線の運航を始めていましたが、当時の旧タイガーエアは機材をエアバス320に統一し、シンガポールから直行で片道4時間以内の都市にしか就航しない方針だったため、桃園空港から以遠権を使って日本へのフライトは検討されませんでした。一方旧Scootは、親会社のシンガポール航空(SQ=SIA)が調達したボーイング787ファミリーを使い、日本や朝鮮半島など片道4時間を超える直行便も運航できつつ、日本が最終目的地のフライトは日本人旅行客にも人気のあるアジアの都市を経由する方針としました。

その後、経由便の需要動向を分析したところ、他のLCCと違って大型機を使っているにもかかわらず日本と経由地の間のみの搭乗客を多数獲得したことがわかりました。そして、どうしても日本とシンガポールを直行したい、あるいは東京・羽田空港へのフライトを希望する乗客は、本格航空会社(FSC)のシンガポール航空を利用してもらうという棲み分けも確立しました。一方で、昨年7月の合併により旧タイガーエアの機材もScootの機材戦略に取り込むことができたため、今回台北線の旧タイガーエア機材使用便を日本へ延長する形で増便するとしたものです。

しかし旧タイガーエアのエアバス320ceoでは、バンコク(ドンムアン)~成田間片道6時間のフライトには航続性能が不足します(今後導入予定のエアバス320neoでは可能)。このため、バンコク経由便は増便せず、グループ会社のノックスクート(XW=NCT、バンコク・ドンムアン区)による運航開始のメドが立つのを待つことになります。ノックスクートはボーイング772ERを持っており、成田~バンコク間も余裕で直行便フライトをすることができます。

なお、このニュースについて東京で編集されている『Traicy』『Flyteam』が、増便分の詳しい時刻を発表する前に「増便セール実施」と伝える勇み足を起こしました。Traicyは後からスケジュールを掲載しましたが、Flyteamは2月6日夜の時点で、時刻表のページが更新されていません。会社側にも問題がありますが、航空路線関連のニュースはスケジュールが完全に確定しなければ飛ばし報道との誹りを受ける可能性があります。弊誌Traveler's Supportasiaでは今後も、航空路線絡みの記事は便名、時刻、運航日、機材の4要素いずれか1つでも発表がなければ、確定するまで掲載を見送る方針を貫いてまいります。

2018年1月27日土曜日

フィリピン外道大喜び!?クラークアンヘレスへ初の直行便

ジェットスターアジアエアウェイズ(3K=JSA、シンガポール)は、既存のシンガポール(チャンギ)~クラーク(フィリピン・パンパンガ州アンヘレス市)線を延長する形で、クラーク~関空線の運航を始めると発表、航空券の販売を開始しました。

《3月26日から有効》
3K777 CRK0700~KIX1155 火・木・土曜運航
3K778 KIX1255~CRK1615 火・木・土曜運航

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

関空とチャンギを結ぶジェットスターグループの路線は、ジェットスター・アジア管轄のマニラ(ニノイアキノ)経由が週5便、台北(桃園)経由で週12便(毎日1便+週5日はもう1便)が好評運航中。他に、ジェットスター・ジャパン(GK=JJP、千葉県成田市)管轄で関空~マニラ週2便を運航しています。また、マニラとチャンギを結ぶ路線は、ジェットスター・アジア管轄で週19便(毎日2ないし3便)、クラークとチャンギを結ぶ路線は同じくジェットスター・アジア管轄で週3便が運航されています。今回は、このうちクラーク~チャンギ間の週3便運航を関空まで延長するものです。

アンヘレス市には、フィリピン最大の米軍基地遺産と言えるゴーゴーバー密集地があり、タイのパタヤと並んで東南アジアにおける性風俗のメッカとして知られています。日本人はこれまで、マニラ・ニノイアキノ国際空港からの直行バスか、空路で入るなら仁川経由のアシアナ航空(OZ=AAR)や上海乗り継ぎの中国東方航空(MU=CES)を利用する人もいましたが、日本からの直行便誕生はその手の好事家にはちょっと違う意味で朗報かもしれません。

2017年8月2日水曜日

那覇空港初のジェットスター国際線就航へ!

ジェットスターアジアエアウェイズ(3K=JSA、シンガポール)は、日本2都市目となる那覇~シンガポール(チャンギ)線の定期運航を開始すると発表、航空券の販売をスタートしました。ジェットスターグループ4社を通じて初めての那覇空港発着国際線であるとともに、これまでシンガポール側からのプログラムチャーターとして運航していたものを日本発でも購入できるようにします。

《11月17日から有効》
3K792 OKA0930~SIN1340 月・金・日曜運航
3K791 SIN0220~OKA0830 月・金・日曜運航

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

那覇~シンガポール間では、本格航空会社(FSC)、格安航空会社(LCC)を通じても初の定期便となります。従来は、FSCであればチャイナエアライン(CI=CAL)、LCCならPeach(MM=APJ)、タイガーエア台湾(IT=TTW)などの便で台北・桃園空港へ出て乗り換えるルートが主流でしたが、毎日運航ではないとはいえ乗り換えが解消されます。

ジェットスターグループでは、オーストラリア(JQ=JST)にしか大型機がなく、ジェットスターアジアが既に持っている関空線は、台北桃園とマニラ(ニノイアキノ)のいずれかを経由して日本とシンガポールの間のフライトを行っています。2012年頃には直行もありましたが輸送力過剰を理由に短期間で廃止になり、スクートタイガーエア(TR=TGW)の前身の旧Scoot(TZ=SCO)が直行可能な性能を持つ大型機のB789で日本に就航した後も変わっていません。

これに対し、那覇とチャンギ空港の間はジェットスターアジアが保有するエアバス320でもギリギリ直行で飛べる距離にあり、先に出されたシルクエアー(MI=SLK)の広島直行便就航発表を受け、「那覇なら行ける」との判断に立った模様です。

2017年6月18日日曜日

SMRT東西線ついに全通!最西端区間が完成

シンガポール陸上交通庁とSMRTグループ(シンガポール、SGX上場)が工事を進めていたMRT東西線の西側延長2期部分、ジュクン(EW29)~トゥアスリンク(EW33)間7.5Kmが完成し、今日18日から営業を開始します。これにより、SMRT東西線は1987年に最初の区間が開通してからちょうど30年で全線開通を迎えることになりました。

新たに開業する区間は、シンガポール島内の一番西に当たるトゥアス工業区と呼ばれる一角。電車は東西線の既開通区間と同様、ラッシュ時4ないしは5分間隔、日中8~10分間隔で運転され、シティホール駅(EW13/NS25)まで30分、チャンギ空港駅(CG2)へはタナメラ駅(EW4)乗り換えで約1時間で結ばれます。

終点のトゥアスリンク駅は、マレーシア国境への高速道路橋『トゥアスセカンドリンク』のシンガポール側検問所に近く、開通から20年を経るにもかかわらずバックパッカーにはあまり縁のなかったセカンドリンク経由での往来が、ようやく身近になります。

検問所からのバスは、コーズウェイリンク(マレーシア・ジョホールバル)の[CW3][CW6]を利用することができます。このうち、[CW3]は延長区間のずっと手前のジュロンイースト駅(EW24/NS1)発着ですが、開通後はトゥアスチェックポイント(国境検問所)で降りてトゥアスリンク駅まで歩いて行けば、始発から必ず座れるので楽に移動できます。マレーシア側にあるレゴランドマレーシアなどの商業施設へ向けたシンガポール側からのアクセスも改善が期待されます。

2017年6月17日土曜日

Scootがタイガーエアを吸収合併!慢性赤字で救済へ

シンガポール航空(SQ=SIA)は、傘下のLCC(格安航空会社)であるタイガーエア(TR=TGW)とScoot(TZ=SCO)を合併させると発表しました。存続会社はScootで、7月25日からタイガーエアのシンガポール発着便はScootのブランド名で運航します。

タイガーエアは2003年に設立、エアバス320を使ってASEAN域内やインドといった比較的近距離の路線を手掛けていました。一方、Scootは2011年設立で当初からSIAの完全子会社。保有機材をB787に統一した世界初の航空会社という触れ込みのもと、エアバス320では航続性能が足りない東北アジアやオーストラリアなどの中長距離路線を得意としました。

同業のAirAsiaグループの場合、大型機による中長距離路線は「AirAsiaX」のブランド名で当初から一体感を持たせていますが、SIAはここまでタイガーエアとScootの2ブランドを併存させてきました。そのために、2015年のバリューアライアンス結成後も相乗効果がなかなか引き出せず、特にタイガーエアは2012年3月期から5期連続の通期赤字に陥っていました(前記事「タイガーエアマンダラ消滅へ」参照)。SIAではタイガーエアグループのうち、既にフィリピン(現・Cebgo/DG=SRQ)をセブパシフィック(5J=CEB)、台湾(IT=TTW)をチャイナエアライン(CI=CAL)に売却、グループから切り離しており、今回、タイガーエア本体をScootに合併させることにしました。シンガポールで編集されている日本語ニュースサイト『AsiaX』

「今回の合併はSIAが事実上、タイガーエアの救済に乗り出した形だ」

と伝えています。

航空運送事業許可(AOC)は設立の古いタイガーエアのものを引き継ぐため、新生Scootは現タイガーエアが使っている「TR=TGW」のレターで運航します。このため、7月25日以降出発の現Scoot便を予約されている方は、e-mailで送られてきた旅程表(eチケット領収書)の「TZ」の部分を「TR」に読み替えることになります。一方、機体の塗装や機内サービスなどは現Scoot基準へ一本化される予定になっています。

《バンコク~シンガポール間の利用者は特に注意を》
合併の結果、バンコク~シンガポール線では機材によって発着する空港が分かれる事態となりました。旧タイガーエアのエアバス320を使用するバンコク止まりの便は、スワンナプーム空港発着。一方、旧ScootのB788を使うバンコク経由の日本発着便は、ドンムアン空港利用となります。どちらか一方へ統一することは当分予定されていませんので、利用する方は旅程表にしっかり目を通して、間違えのないようにしなければなりません。

ちなみに、旧Scootとノックエア(DD=NOK)の合弁によるタイ国籍の子会社『ノックスクート』(XW=NCT)の便は、これまで通りドンムアン空港を発着します。

2017年6月1日木曜日

シルクエア初の日本直行便、広島へ

シンガポール航空(SQ=SIA)の小型機部門子会社、シルクエアー(MI=SLK、シンガポール)は、初の日本直行定期便となるチャンギ~広島線を今冬スケジュールから運航開始すると発表、航空券の販売を開始しました。

《10月30日から有効》
MI868 SIN0145~HIJ0930 月・木・土曜運航
MI867 HIJ1025~SIN1540 月・木・土曜運航

(機材はB738MAX ビジネスクラス12席、エコノミークラス144席)

SIAグループと広島空港の関係は以前からありました。2003年のSARSショック以前はSIAが就航していましたが、この時はSIAが現在も運航している福岡線を延長する形を取り、機材もB772を使っていました。今回の乗り入れ再開に検討するにあたって、SIAでは以前のような大型機での経由便運航も考えましたが、訪日外国人観光客の激増と保有する機材の高性能化で、小型機による直行便が十分成り立つと判断した模様です。直行便での就航となると初めてで、広島空港発着の東南アジア直行便も、バンコクエアウェイズ(PG=BKP)のバンコク(スワンナプーム)線が2009年夏スケジュール限りで運休して以来、8年ぶりとなります。

シルクエアーは現在、エアバス320ceoファミリーからB738への機材更新を進めています。バンコク線よりも長い距離を飛ぶ日本~シンガポール間のフライトで、小型機による直行となるとこれまではエアバス319やB737-700NGといった短胴型が必要と言われていました。シルクエアーとしてはエアバス319でも就航できましたが、短胴型ゆえに座席数が少なく、エアバス320ceoではバンコクエアウェイズが就航していた時に離陸重量制限の問題があったため、販売可能な座席数と満席でも直行便を離陸させられる機体性能の両立ができるB738が一定数揃った今の時期に就航を決めたのではないかと、Traveler's Supportasiaでは分析します。

チャンギ空港から、バンコク、クアラルンプール、ジャカルタ、デンパサールへの乗り継ぎ便はSIAをはじめLCC各社などにより頻発しています。プノンペンへも、シルクエアとジェットスターアジアエアウェイズ(3K=JSA)便で同日乗り継ぎができます。

なお、SIA本体と違いシルクエアーはスターアライアンスメンバーズではないので、マイレージはSIAの『Klisflyer(クリスフライヤー)』にのみ加算でき、ANAマイレージクラブ(AMC)やマイレージプラス(ユナイテッド航空)には加算できません。

2017年2月15日水曜日

白昼堂々!KLIA2で金正男氏暗殺!!

北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の3代目最高指導者、金正恩(キムジョンウン)委員長の異母長兄に当たる金正男(キムジョンナム)氏が13日朝、訪問先のクアラルンプール・KLIA空港で突然倒れ、現地の病院に運ばれたものの死亡が確認されたと、韓国の報道機関が一斉に伝えました。享年46歳でした。倒れる直前に工作員(スパイ)とみられる女性と接触したとの情報もあり、北朝鮮本国の指令による暗殺の可能性も取り沙汰されています。

国営ベルナマ通信(電子版)が現地警察トップによる記者会見を引用して伝えたところによると、正男さんと見られる男性は13日のAirAsia(AK=AXM)8320便マカオ行きに乗るため、AirAsia専用の第2ターミナル(KLIA2)でチェックインを完了、出国審査場手前の一般エリアで過ごしていたところ係員に体調不良を訴え出たといいます。男性は直ちに行政上の首都であるプトラジャヤ市内の病院に送られたものの死亡が確認されたとのことです。

その際、「KIM CHOL(キムチョル、漢字では金哲と書くのではないかと推測)」名義の北朝鮮パスポートを持っていたとのことで、韓国の消息筋は正男さんが過去にこの名義のパスポートで何回も出入国した経験があると指摘、マレーシアの英語紙も「死亡した男性の風貌が海外で出回っていた正男さんの写真に瓜二つ」と伝え、死亡したのは正男さんだと結論付けました。

正男さんは体調不良を訴える際に

「顔に液体のようなものをかけられた」

と述べたと日本の朝日新聞が伝えていますが、韓国の聯合ニュース通信は

「身元不明の女性2人に毒針で殺害されたとされる」

と伝え、一方でベルナマ通信は

「顔に化学物質を含んだ布をかぶせられた」

と書いており、正男さんが致命的不良を訴えるまでの過程はわかっていません。このため、マレーシア警察当局は近く司法解剖を行って詳しい死因を分析するとしています。

正男さんは、北朝鮮の2代目最高指導者だった金正日(キムジョンイル)総書記と、人民俳優(女優)だった成蕙琳(ソンヘリム)さんの間に生まれました。パスポートには1970年(主体59年)6月10日生まれとのデータがあったとしていますが、日本語Wikipediaでは1971年(主体60年)5月10日生まれとあり、どちらが正しいのかはわかっていません。

Wikipediaによると、正男さんは平壌にある金日成総合大学を卒業後、朝鮮労働党中央委員会作戦部で電子戦組織(通称『サイバー軍』)の確立に貢献、総書記の後継者争いに名乗りを上げたと伝えられます。

しかし、2001年(平成13年)5月1日、シンガポール・チャンギ空港から日本航空(JL=JAL)710便で成田国際空港(千葉県成田市)に到着した際、第2ターミナルの入国審査場で係官に偽造パスポートを見破られ、逮捕されてしまいます。正男さんは東日本入国管理センター(茨城県牛久市)で2日間過ごした後、退去強制となり中国へ向かいましたが、この一件で総書記の心象を一気に悪化させ後継者争いから脱落。本人もそれ以後は

「北朝鮮の内政には関心がないしもし(指導者に)させられたとしても絶対にやらない」

と漏らすようになり、生活の拠点を北朝鮮国外へと移していきました。

そのうち、自分より14歳も下の末弟である正恩氏が後継としての地位を固めると

「父(正日総書記)しか決められない。逆に言えば父の決定だから仕方ないし従うほかないが三代世襲は個人的には反対だ」(2010年10月12日のABC・テレビ朝日系『報道STATION』で放送されたインタビューより)

と述べて、逆上した正恩氏から何度も暗殺を仕掛けられたといわれました。

そして、今回の事件に至る訳ですが、マレーシアは北朝鮮国籍者がビザなしで1カ月間在留できる数少ない国の一つ。正恩氏率いる北朝鮮当局が正男氏暗殺を実現するならマレーシアだとばかりに工作員を送り込んだとしか考えられません。シンガポールは昨年10月から北朝鮮国籍者はビザが必要になっており(前記事「シンガポール、北朝鮮国籍者にビザを要求へ」参照)、選択肢が絞り込まれた矢先の出来事だったといえます。

多くの人が行き交う空港での白昼堂々の出来事だったにもかかわらず、正男氏以外に死者がいなかったのもしっかりと訓練されていた工作員の犯行であることを伺わせます。検死に立ち会った在クアラルンプール韓国大使館の職員は

「北朝鮮がこの手のテロでよくやる典型的な毒殺だ。毒物はVXガスの可能性がある

と述べたと共同通信が報じています。VXガスは、日本でもオウム真理教事件で使われ1人が死亡したことで知られています。今回の正男氏暗殺も、オウム真理教事件で実際に死者が出た1994年12月の事件と実行方法がよく似ており、可能性は高いと見られます。

2016年7月31日日曜日

シンガポール、北朝鮮国籍者にビザを要求へ

シンガポール入国管理局(ICA)は30日、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)国籍者のビザなし入国を10月1日(土)以降認めないと発表しました。在日朝鮮人でも朝鮮総聯(在日本朝鮮人総聯合会:東京都千代田区)を通じて北朝鮮パスポートを入手している方については同様となるため、注意が必要です。

シンガポール発の衛星テレビ局『チャンネルニュースアジア』が30日夜の番組やHP、Facebookページなどで伝えたものです。

現在は、北朝鮮公民(国民)および北朝鮮国籍を選択(日本国内的には旧朝鮮籍)している在日朝鮮人は、ビザなしで30日の滞在が許可されています。しかし、核兵器開発に伴ってアメリカや日本などが科している経済制裁の抜け道として、朝鮮公民のビザなし渡航を認めているシンガポールやマレーシアといった東南アジアの国が使われる可能性が指摘されており、北朝鮮への貿易の流れを物的にも人的にも止めさせるべきだという欧米などからの圧力が強まっていました。これについて、韓国の大手紙『東亜日報』

「2月の米・ASEANサミットの時点で既に一部のASEAN加盟国が対朝貿易量を減らしているとアメリカ国務省当局者から指摘があった」

と報じています。

改正後は、事前に最寄りのシンガポール大使館、またはオンラインでビザを取得した上で、30日間の在留許可が与えられる仕組みとなります。

(画像:韓国と北朝鮮のパスポートが並ぶ。提供:ロケットニュース24)

2016年7月7日木曜日

シンガポールMRTの中国製新車、全車リコールへ

シンガポール共和国陸上交通庁とSMRTグループ(シンガポール、SGX上場)は、2011年からMRT東西線・南北線用として納車された『C151A形』電車35編成(1編成6両=計210両)すべてをメーカーに返品し、改修工事を行うと発表しました。英語紙ストレイツタイムズや中国語紙『聯合早報』など、シンガポール国営メディアが6日付で一斉に報じたものです。

C151A形電車は、1987年の開通当初から走っている『C151形』の後継として、川崎重工業(神戸市中央区、東証1部上場)がSMRTに製造を提案したものです。C151形はオールジャパンで製造され、川重兵庫工場(神戸市兵庫区)以外に日本車両製造(名古屋市熱田区、東証1部上場)、近畿車両(大阪府東大阪市、東証1部上場)、東急車両製造(横浜市金沢区、現・J-TREC総合車両)でも組み立てが行われましたが、今回のC151A形は、青島四方機車車両(中国山東省青島市)が川重の下請けとしてほぼ全車両を組み立て、14年までに35編成210両を完納していました。

しかし、ストレイツタイムズの記事によるとこのうち少なくとも26編成が安全基準を満たしていなかったとのこと。具体的には、13年に行われた初めての重要部検査(要検)で、車体と台車の間に挿入される「枕ばり」と呼ばれる部品が車体と直接接する部分に亀裂が生じていたことが確認されたといいます。陸上交通庁では最初の編成が初めての全般検査(全検)を迎えるタイミングとなった今年、中国側と調整します。その結果、35編成すべてを中国・青島の四方機車本社工場に順次送って改修、その費用は品質保証期間内だったことから中国側が負担することで合意が成立。6月12日夜、第1陣がチャンギ基地から青島に向け搬出されていたことが現地Webメディアの取材で明らかになりました。

陸上交通庁とSMRTでは、電車の運行に影響がないように改修のスケジュールを立て、3年後の2019年までに全編成の改修を終える予定にしています。現行のC151形電車も、制御機器を最新のインバータ制御に取り替えてあと20年程度は使う計画になっています。

2016年6月24日金曜日

ジェットスター福岡~バンコク線9月限りで廃止

ジェットスターアジアエアウェイズ(3K=JSA、シンガポール)は、チャンギ~バンコク(スワンナプーム)~福岡線の運航を9月一杯で取りやめます。九州・中国地方出身の在タイ邦人に支持されてきましたが、就航から2年半での撤退。エアバス320という機材では異例の長距離飛行という性能面や、熊本地震による外国人観光客の減少など、採算性を総合的に判断したうえでの撤退とみられています。

《7月31日まで有効》
3K509 SIN2250~0055BKK0215~FUK0935 DAILY
3K510 FUK1035~1410BKK1510~SIN1840 DAILY

《8月31日まで有効》
3K509 SIN2250~0055BKK0215~FUK0935 土曜を除く週6便運航
3K510 FUK1035~1410BKK1510~SIN1840 日曜を除く週6便運航

《チャンギ発9月30日、バンコク・福岡発10月1日のフライトをもって取りやめ》
3K509 SIN2250~0055BKK0215~FUK0935 水・土を除く週5便運航
3K510 FUK1035~1410BKK1510~SIN1840 日・木曜を除く週5便運航

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

ジェットスターは、14年7月からスタートしたタイ人のビザなし渡航を当て込んでバンコク経由での日本乗り入れを企画しました。しかし、エアバス320では満席の乗客を乗せてバンコク~関空・成田を直行することはできず、福岡がギリギリの線。このため、福岡が就航地に決まった経緯があります。福岡空港では、同じくグループのジェットスター・ジャパン(GK=JJP、千葉県成田市)の国内線に乗り継いで東京・成田空港へ向かうこともできました。とはいえ、エアバス320ceoで片道5時間近い長距離飛行をするのは酷だったといいます。

また、外国人の日本観光ルートの主軸から外れる福岡を発着するため団体客の確保が難しいこと、そして今年4月から断続的に続く熊本地震の影響で九州・中国地方を訪れる外国人観光客が減少していることなどを総合的に判断し、撤退を決めました。

2016年6月16日木曜日

A359XWBでシンガポール~北米直行便復活

シンガポール航空(SQ=SIA、SGX上場)は、10月からの冬スケジュールで納機が本格化するエアバス350ファミリーを使い、シンガポール・チャンギ空港と北米大陸を結ぶ直行便を復活させます。同社はエアバス345型機で13年夏スケジュールまで運航しており、3年ぶりの再就航となります(前記事「SIAのエアバス345、退役へ」参照)。同時に、成田経由ロサンゼルス線は機材をエアバス380からB773に小型化、仁川経由サンフランシスコ線は目的地をロサンゼルスに変更します。

《10月23日から有効》
SQ032 SIN0830~SFO0915 DAILY
SQ031 SFO1045~SIN1840+1 DAILY

(機材はエアバス359 SIAビジネス=ビジネスクラス42席、プレミアムエコノミー24席、エコノミークラス187席)

SQ012 SIN0925~1730NRT1915~LAX1325 DAILY
SQ011 LAX1000~1345NRT1500~SIN2140 DAILY

SQ008 SIN0225~0950ICN1120~LAX0640 DAILY
SQ007 LAX1750~2305+1ICN0035+2~SIN0555+2 DAILY

(機材はB773ER SIAファースト=ファーストクラス4席、SIAビジネス48席、プレミアムエコノミー28席、エコノミークラス184席)
SIAは、エアバス359XWBの通常型を63機、北米東岸への直行も可能な超長距離型『359ULR』を7機発注しています。このうち、A359ULRは初号機の納機まであと2年以上あります。しかし、なぜこの時期に北米西岸への直行を復活させることにしたのか。その答えは、359XWBの最大の潜在能力である長距離航続性能にありました。

エアバス359XWBは、ボーイングのB789に対抗して作られたため、双発エンジンでありながら片道13,000km以上を無着陸で飛行できる高性能を持っています。そして、B789を既に納機されたユナイテッド航空(UA=UAL アメリカ・シカゴ、NASDAQ上場)やニュージーランド航空(NZ=ANZ)では、アメリカ本土とオセアニアやアジアを結ぶ超長距離直行便に投入してその性能を如何なく発揮させています。

今月2日、ユナイテッドはサンフランシスコ~シンガポール線を従来の成田経由からB789による直行便に切り替えて運航を開始しました。SIAは、同じスターアライアンスメンバーズとはいえUAのこの方針に危機感を持ち、通常型とはいえ北米西岸への直行が可能なA359の納機が本格化するこの冬スケジュール以降の適当かつ可及的早い時期に、UAと同じシスコ線で直行便同士の競争をやらざるを得ない状況に追い込まれました。

一方、ロサンゼルス線は成田経由でエアバス380を使っていますが、この機材も世界初納機となった2007年の初号機受領からまもなく10年が経過し、SIAでは機内のリニューアルはもちろん、退役すら検討されかねない時期となりました。冬スケジュールから投入されるB773ERは、新造後平均で3年程度しか経っておらず、常に最新の機材で最高のサービスを提供するというSIAのポリシーに合致するとともに、エコノミークラスの供給座席数適正化にも寄与します。

ロサンゼルス線では、成田経由と仁川経由の毎日2便をB773ERで運航し、たすきがけ運用とすることで復路便の成田到着・出発時間を現行スケジュールよりも早めることができます。

2016年5月18日水曜日

Scoot成田線にバンコク経由便が登場!

Scoot(TZ=SCO、シンガポール)は7月21日から、成田~バンコク(ドンムアン)~シンガポール(チャンギ)線の運航を始めると発表、航空券の販売を開始しました。グループのノックスクート(XW=NCT)がタイ航空当局に対するICAO(国際民間航空機関、カナダ・モントリオール)の制裁の煽りで日本へ新規就航できないため、シンガポール国籍のScootが運航しようというものです。

《チャンギ発7月20日、ドンムアン・成田発7月21日から有効》
TZ291 NRT1000~1350DMK1550~SIN1915 DAILY
TZ292 SIN2120~2330DMK0055~NRT0900 DAILY

(機材はB788 Scootbiz=プレミアムエコノミー21席、エコノミークラス314席)

親会社のシンガポール航空(SQ=SIA、SGX上場)は2010年まで同じルートを運航していたので、シンガポール国籍の航空会社によるバンコク経由成田便が6年ぶりに復活するということになります。

当初は、先に就航した関空線と同じく、ノックスクートがドンムアン~成田線を毎日1ないし2便運航する予定で準備を進めていました。しかし、昨年3月にタイ運輸省航空局がICAOのSSCを指摘され、タイ国籍のすべての航空会社は国際線でまったくの新規路線を起こすことが事実上難しくなりました(前記事「ICAO重大懸念でノックスクート運航開始できず」参照)。このため、ノックスクートはチャーター便扱いでドンムアン~成田間の運航実績を積み上げ、Scoot本体の機材調達にメドがつくのを待っていました。

一方、Scootも昨年7月、関空~ドンムアン~チャンギ線をデイリーで開設(前記事「関空~バンコク~シンガポール線がスクートで復活」参照)。キャンベル・ウイルソンCEOは今年4月、チャンギ~台北桃園~新千歳線の就航発表記者会見の席上で成田線の増強に意欲を示しており

「タイ運輸省と協議中だ。結果次第でできるだけ早く発表したい」

と述べていました。つまり業界内では、成田~ドンムアン~チャンギ線の開設発表は時間の問題と見られていた訳です。

航空券はノックスクートのHPを通じて、タイ国内でも販売されています。