2018年12月10日月曜日

ママズゲストハウスが閉鎖!!20周年で歴史に幕

(この項、ザビエル古太郎さん/鹿児島県 からの投稿です)

カオサンで20年近くに渡って営業してきたドミトリー中心のゲストハウス『ママズゲストハウス』(プラナコン区)が、ひっそりと歴史の幕を閉じたことが明らかになりました。

12月9日の『BIKE FOR DAD』を見に行くため久しぶりにカオサンを訪れたのですが、一時帰国前には営業していたママズが、シャッターを閉ざしています。おかしいなと思って裏のおばちゃんに聞いたところ、

「2~3カ月くらい前に店をたたんで、ママさんは田舎(スパンブリ県)に帰ったみたいだ」

とのことです。

(董事会から)
創刊13年、ついにたどり着いた2000本目の更新で、多くのバックパッカーが旅立って行ったママズの閉鎖をお伝えする記事を出すのは何とも切ない。一つの時代の終焉を、はっきりと感じます。

日本人のバックパッカー旅行が一大ブームになって、もう20年以上。その頃20代から30代だった若者たちも中年になって、ドミトリーに足が向きにくくなったり、また後の世代は円安で海外旅行へ出にくくなったり。そんな中、ママズは時代の変化に付いていくことができなかったのでしょうか。

ママズゲストハウスは、1998年に『フレンドリー2』の名前でスタートし、2001年頃までに現在の名前になりました。当時はドミトリー1泊50Bt.(130円)という他国では考えられない安宿だったため、連日のように押し寄せる日本人バックパッカーで満室になることもしばしばでした。2000年代前半の最盛期には、、日本料理屋『ママズキッチン』や洋風バー『MAMA SOL BAR』(天野寛さん/大阪府高槻市)などここを舞台に起業しようとする人も現れました。

小生も2000年代中頃の約5年間をこの界隈で過ごしました。弊誌Traveler's Supportasiaも2004年にカオサンで産声を上げ、2009年2月までは主にカオサンのネット屋で記事を更新していました。

2006年の9.19クーデターをきっかけに旧市街を離れる旅行者が相次ぐようになり、2008年のスワンナプームショック、2010年のUDD軍カオサン市街戦でバンコク旧市街に対する日本人のイメージはどんどん悪化。一方で、エアポートリンクの開業によってスワンナプーム空港への鉄道によるアクセスが可能になると、パヤタイ駅やマッカサン駅(ラチャテーウィ区)でBTS、MRTに乗り継いでホテルへ向かう旅行者が増え、鉄道駅から遠く離れた旧市街のカオサン・バンランプーは次第に敬遠されていきます。さらに2011年の洪水、2014年の5.22クーデターなどが追い打ちをかけ、日本人バックパッカーは決定的に離れていきました。

同じランブトリ通りにあった『さくらハウス』は5.22クーデター直前に閉鎖し、残ったママズもガダルカナル・関所さんやキンチョール金井さんといった日本人ロングステイヤーが本帰国したり、他地域あるいは他国へ移ったりするなどして次々と店を後にしていきます(前記事「引きこもりを非とする意志がある」参照)

AgodaやBooking.comなど、世界規模でホテルやゲストハウスの予約ができるOTA(オンライン専門代理店)も普及し、バンコクでは1泊200Bt.以下の激安ゲストハウスですら予約ができるようになって、安宿と言えばカオサン、カオサンを象徴するのはドミトリーという時代は終わりました。そして、オーナーのチャロンさんも収益性の面でゲストハウス稼業に見切りをつけたとみられ、52歳の誕生日を迎えた9月に店を営業終了して、故郷のスパンブリ県に戻ったということです。

2018年12月9日日曜日

この年末年始、新生銀行の預金は下ろせない!!

新生銀行(東京都中央区、東証1部上場)は、2001年(平成13年)から運用してきたオープンベースの勘定系システムを全面的に入れ替えます。御用納めの12月28日が金曜日に当たるため、当日の営業終了後、システムを完全に止めて作業に取り掛かることにし、この年末年始は6日間、新生銀行のすべてのサービスが利用できなくなります。

新生銀行は旧日本長期信用銀行時代から使ってきたメインフレーム(大型汎用コンピュータ)ベースのシステムを捨て、2001年に日本の銀行では極めて異例といわれたMicrosoft Windows2000ベースのオープンシステムを採用。これによって経費を大きく削減し、パワーフレックス(総合口座)のATM手数料を国内では24時間365日無料としたり、海外での預金引き出し機能を標準実装するなど当時としては画期的な体系を採用することができたといい、旧長銀時代には極めて少なかった個人口座数を爆発的に増やしました。

しかし、当時最先端だったWindows系基幹システムも最初の導入から20年近くを経てガタが来るようになり、一般に報道されないレベルの細かい障害が多発していたといいます。また、旧長銀以来維持されてきた長期信用債券(リッチョーワイド)専用の勘定系システムが、今年4月の満期償還完了によって不要になったこともあり、この機会に勘定系システムを一本化し、全面的に入れ替えることを検討していました。

新生銀行では、12月28日(金)の午後から振込や仕組預金(『パワード定期』)の受付を制限するなど準備に入り、夜にはパワーコール(テレフォンバンキング)の取り扱い項目も制限し、29日0時のシステム停止を万全の態勢で迎えます。29日0時には全ての基幹システムの電源が落とされ、提携ATMでの出入金(新生銀行は自行のATMが1台もない)に加え、パワーダイレクト(インターネットバンキング)へのログインもできなくなります。年末年始に利用できるのは、ブランドプリペイドカード『GAICA』に事前にチャージされた範囲内でのショッピングや海外での預金引き出し、『新生アプラスカード』などアプラス(大阪市中央区)発行のクレジットカードによるショッピング、『スマートカードローンプラス』による提携ATM(セブン銀行を除く)からの新規借り入れに限られます。

従って、年末年始に海外へ行く予定がある新生銀行のお客様は、28日の夜までに余裕を持った金額をGAICAに移すか、現金で引き出しておく必要があります。28日の夜を逃すと、2019年1月4日(木)まで下ろせなくなってしまいます。

2018年12月6日木曜日

AirAsiaX待望の福岡就航を発表!

AirAsiaX(D7=XAX クアラルンプール、マレーシア証取上場)は、日本国内4都市目となる福岡~KLIA線の就航を決め発表、航空券の販売を開始しました。この路線は2016年以来何度も認可獲得と延期を繰り返していましたが、今回ようやく実現するものです。

《KLIA発2019年2月28日、福岡発3月1日から有効》
D7538 KUL2350~FUK0700+1 土・日曜運航
D7539 FUK0800~KUL1300 月・日曜運航

《KLIA発2019年3月1日、福岡発3月2日から有効》
D7538 KUL2350~FUK0710+1 火・木曜運航
D7539 FUK0825~KUL1325 水・金曜運航

(機材はエアバス333 プレミアムフラットベッド=ビジネスクラス12席、レギュラーシート=エコノミークラス365席)
弊誌Traveler's Supportasiaでは、航空路線の新規開設の記事を扱うにあたって、政府認可が発行されただけの段階では掲載をせず、会社側からプレスリリースがあるか、航空券の販売が始まるのを確認した上で初めて掲載する、「確定至上主義」の手法を取っています。2015年3月のタイ運輸省航空運輸局に対するICAOのSSCをめぐる記事で、他のサイトが誤報や飛ばし報道を連発し厳しく非難されたのを受けた措置です。

AirAsiaXの福岡~KLIA線では、マレーシア政府の監督機関である航空委員会(MAVCOM、クアラルンプール)が認可をした段階で複数の日本国内専門サイトが報じながら、会社側からの発表がないままいつの間にか認可が失効し、結果的に記事を取り上げたサイトが飛ばしと非難される事例が繰り返されました。

AirAsiaXは2016年に福岡~KLIA線の開設認可を初めて取得したものの、熊本地震の直後で九州への訪日外国人観光客が減少したことから延期。その後再度認可を得ながらもその都度、機材繰りや客室乗務員の不足、福岡空港でのスロット(発着枠)確保遅れなどといった理由で延期していました。東京で編集されている専門情報サイト『スカイバジェット』によると、最近では2017年11月と2018年5月に認可が発行されていたといい、3年越しでの実現ということになります。

KLIA発深夜で福岡発は朝というスケジュールは、AirAsiaXグループの他の日本線でも行われている常套手段で、KLIAでジャカルタやバンコク、シンガポールといったASEAN域内の主要都市への便に乗り継ぐことができます。

2018年12月4日火曜日

カンボジア国籍航空会社の日本就航、またも実現できず!?

スモールプラネットカンボジア航空(RD=LKH、プノンペン)が、来年2月から予定していた日本への定期チャーター便による乗り入れを実現できなくなる可能性が高まりました。親会社でチャーター専門キャリアのスモールプラネットエアラインズ(S5=LLC、リトアニア・ビリニュース)が実質破綻し、運航停止を命じられたための措置。カンボジア国籍では過去にも運航開始前の破綻という同様の事例が起こっており、このままではカンボジアが欧州航空安全庁(EASA:ドイツ・ケルン)の就航禁止リストに再度登録されてしまう恐れも出てきました。

スモールプラネットカンボジア航空は、リトアニアの本社と、カンボジアの投資家による合弁資本で2017年10月に設立された会社で、グループとしてはドイツ(5P=LLX、ベルリン)、ポーランド(P7=LLP)、イタリア(P2=LLI)に次いで、本国も含め通算5社目の運航事業者となりました。また、欧米から発信されている英語の業界専門サイトやFacebookページによると同グループはタイにも会社を設立済みだったと伝えられていますが、2015年のタイ運輸省国営民間航空局(CAAT)に対するICAO(国際民間航空機関)のSSC(重大懸念)で運航開始に至りませんでした。

同社は、今年9月に東京で開催された『ツーリズムEXPOジャパン』にGSA(国内総代理店)のエアインター(東京都中央区)と共に出展し、2019年2月から成田~シェムリアプ間の定期チャーター便を運航開始し、4月には定期便に格上げしたいとブチ上げていました。しかし、親会社の財務状態が悪化。英語版Wikipediaによると、ドイツ子会社が10月31日付けで運航を停止したといい、続けてポーランド子会社も11月9日に破綻。そして、リトアニア本社は11月29日付で航空運送事業許可(AOC)の取り消し処分を受け、運航継続不可能となってしまいました。

本社のホームページでは英語で

「スモールプラネットのブランドを持つ航空会社はすべて運航を停止いたします。今後当社に予約をお持ちの方は他の航空会社で再予約が必要となりますので手配した旅行会社にお問い合わせください。長年のご愛顧誠にありがとうございました」

というメッセージが掲載されており、カンボジアもこのまま行けば遅かれ早かれ運航停止になる可能性もありますが、東京で編集されている業界専門サイト『トラベルビジョン』は、エアインター社の話として

「計画自体を断念した訳ではないと聞いている」

と伝えました。カンボジア側出資者が中心となって会社を存続させ、何とかして予定機材のエアバス319ceoを入手し、たとえ違うブランドになったとしても就航を実現したいという気持ちだとのことです。ただ、カンボジア国籍の航空会社が日本への定期便を就航させた例は今までなく、過去には今回と同様、運航開始前に計画がキャンセルされたり会社自体が破綻したケースもあったりしました。2013年にはアジアアトランティックエアラインズ(HB=AAQ)がカンボジア経由成田~バンコク(スワンナプーム)のチャーターフライトを実現できなかったこともあります。

トラベルビジョンは、エアインターが日本国内の旅行会社に営業回りを行っていたものの航空券の販売は始めていなかったと報じました。万が一旅行会社が同便利用のパッケージツアーを造成し販売を始めていれば、ツアー中止や返金などで多大な迷惑をかける可能性があっただけに、これはせめてもの救いとも言えます。

2018年11月29日木曜日

[2]にエアコンバス導入!老朽赤バス一掃か

首都圏バス公団3管区営業所(サムットプラカン市)は、旧市街中部とスクンビット通りを結んでいる主力路線[2](サムロン車庫~パーククロン市場)に史上初となるエアコンバスを投入しました。

従来は、路線のほぼ全区間で並行する[511](パークナム1車庫~新南バスターミナル)が急行(エアコン付き)専用であることに配慮して、非冷房の赤バスだけが運行されてきました。2007年から2016年まで続いた赤バスの無料運行でも、多くの庶民が日々の通勤通学に利用してきました。

公団は2015年頃から新車を導入して、エアコンバスの世代交代を図る計画でしたが調達を委託した会社が本来の製造国である中国ではなく、マレーシアからの輸入と偽って関税を免れる不正を起こしたとして通関が延期されていました。この度ようやく通関が整い、3管区営業所では[23][142][511]に新車が配備されました。そして、従来この3路線で使っていた黄色急行車両が[2]に転出、新造から30年を経て老朽化が進んだ赤バスを一掃することになったものです。

赤バスは6.5Bt.均一の運賃体系ですが、エアコンバスは6Kmまでの初乗りが11Bt.と2倍近くになり、これまで赤バスを利用してきた層には負担が増すことになります。どうしても非冷房バスを待つという客もおり、[25]など赤バスが当分存続する並行他路線で混雑が激しくなることも予想されます。

またこれに先立って、[2]では2010年の一斉代替以来使われてきた民間委託のミニバスが完全一掃され、公団バスのみの運行となりました。BTSスクンビット線延長2期部分がサムロン駅まで開業したことにより、民間委託便は役割を終える方向と判断された模様です。

2018年11月22日木曜日

シルクエアの多くの路線がフライスクートへ!

シンガポール航空(SQ=SIA)は、2020年に予定している小型機部門子会社シルクエアー(MI=SLK)の吸収統合を前に、ASEAN域内路線の多くをLCC子会社のScoot(TR=TGW)に移管する方針を固めました。シンガポールで発行されている『ストレイツタイムズ』(電子版)が報じています。

シンガポール航空自体、1980年代以前はB727やB732といった単通路の小型機を保有していましたが、1989年にエアバス320ceoを導入した際、単通路機を専門に運航する子会社としてシルクエアーが設立されました。以来約30年に渡って、シルクエアーはエアバス320ファミリーやB738、738MAXといった機体を扱ってきました。

シルクエアーは2020年以降、現有のエアバス320ceoが全機退役する時点でシンガポール航空に吸収合併(事実上の復帰)されることになっていますが、シルクエアーから引き継ぐ予定のB738MAXと、SIAが調達中の次期主力大型機B787Xの間には大きな輸送力の差があります。そこで、B787Xでは高い搭乗率が見込めない、またB738MAXでもフルサービスキャリア(FSC)のSIAでは採算確保が難しいと判断したASEAN域内の地方都市路線を中心に、LCCのScootに移管することを決めたものです。ただ、現在Scootが運航していてもFSCで採算が見込めると判断した一部の路線は、シルクエアーないしは直接SIAに「逆移管」されるものもあります。

また、Scootが2017年12月から運航しているチャンギ~関空~ホノルル線について、特に関空~ホノルル間でAirAsiaX(D7=XAX)との競合により搭乗率が伸びていないとして、2019年6月までに取りやめる意向も表明しました。

《2019年夏スケジュール以降、シルクエアーからScootに移管》
チャンギ~ビエンチャン(ラオス)
チャンギ~ルアンパバン(ラオス)
チャンギ~福州(中国福建省)
チャンギ~武漢(中国湖北省)
チャンギ~長沙(中国湖南省)
チャンギ~昆明(中国雲南省)
チャンギ~コインバトール(インド・タミルナド州)
チャンギ~トリバンドラム(インド・ケララ州)
チャンギ~ヴィシャカパトナム(インド・アンドラプラデシュ州)

《2019年夏スケジュールでScootからシルクエアーに移管》
チャンギ~深圳(中国広東省)

《2019年夏スケジュール以降、シルクエアーからSIAに移管》
チャンギ~ベンガルール(インド・カルナタカ州)

《Scootが2019年夏スケジュール中に取りやめる》
関空(大阪府泉佐野市)~ホノルル(アメリカ・ハワイ州)

《2019年冬スケジュール以降、シルクエアーからScootに移管》
チャンギ~チェンマイ(タイ・チェンマイ県)
チャンギ~コタキナバル(マレーシア・サバ州)

《2019年冬スケジュール以降、Scootからシルクエアーに移管》
チャンギ~コーチン(インド・ケララ州)

《2020年夏スケジュール以降、シルクエアーからScootに移管》
チャンギ~バリクパパン(インドネシア・東カリマンタン州)
チャンギ~ロンボク(インドネシア・西ヌサトゥンガラ州)
チャンギ~マカッサル(インドネシア・南スラウェシ州)
チャンギ~マナド(インドネシア・北スラウェシ州)
チャンギ~セマラン(インドネシア・中部ジャワ州)
チャンギ~ヨクヤカルタ(インドネシア・ヨクヤカルタ特別州)

《2020年夏スケジュール以降、シルクエアーからSIAに移管》
チャンギ~チェンナイ(インド・タミルナド州)

2018年11月17日土曜日

南航まさかのスカイチーム脱退!!ワンワールド移籍へ離れ業強行か!?

中国南方航空(CZ=CSN 中国広東省広州市、上海A株・NYSE上場)は15日、所属する航空連合『スカイチーム』を脱退すると発表しました。スカイチームから完全に抜ける会社が出るのは2009年の旧コンチネンタル航空(CO=COA)以来9年ぶり2社目です。

南航は、2007年11月に中国系航空会社として初めてスカイチームへの加盟を認められ、11周年を迎えたばかりでした。その後、2011年に中国東方航空(MU=CES)がスカイチームへ加盟し、中国の国営大手FSC3社のうち、2社までがスカイチームメンバーズになりました。

ところが、スカイチームのリーダー格を務めるデルタ航空(DL=DAL アメリカ・アトランタ、NYSE上場)は東航の加盟以来、中国路線で東航との関係を重視する方向に傾いていきます。南航は広州・新白雲空港に次ぐ第二のハブとして、北京・首都空港を活用していますが、北京はスターアライアンスメンバーズの中国国際航空(CA=CCA)のスーパーハブで、南航は影が薄い存在。これに対し、中国最大の都市である上海を本拠とする東航の存在感は年々増していき、南航はスーパーハブの広州に近い香港を本拠とするキャセイパシフィック(CX=CPA)の存在もあって、どっちつかずの状態になってしまいます。

そこへ、ワンワールドの幹事社であるアメリカン航空(AA=AAL アメリカ・フォートワース、NASDAQ上場)が接近してきます。南航は同じくワンワールドメンバーズのブリティッシュエアウェイズ(BA=BAW、ロンドン)や日本航空(JL=JAL 東京都品川区、東証1部上場)ともコードシェア運航など関係を深めていましたが、アメリカン航空は2017年3月、2億ドルを投じて南航の大株主になり、スカイチームに対して見えない圧力をかけていました。

そして、南航の董事会(取締役会)は自社が股有限公司(株式会社)である以上、株主を無視してまでスカイチームとの関係を続ける訳にはいかない、また相手が相手ゆえ下手な対応をするとドナルド・トランプ米大統領の機嫌を損なう恐れがあると判断、今回の決定に至ったのではないかと弊誌は分析します。

日本経済新聞は、AAが南航への投資を決めた時点で

「今後南航がワンワールドに移籍する可能性もある」

と解説していました。今回の発表を受け、AAも

「南航の決断を歓迎する」

とのプレスリリースを発表し、ワンワールドへの移籍交渉開始は時間の問題とみられています。

《脱退時期を巡ってTraicyが飛ばし報道》
東京で編集されている専門情報サイト『Traicy』(運営会社:トライシージャパン=東京都千代田区)は、南航のスカイチーム脱退が効力を発生する日について、今年12月31日限りと断定しました。しかし、倒産や運航停止もしていないFSCが発表から1カ月余りでアライアンスを円満に脱退することは現実的に不可能であり、Traicyはまたしても、悪質な飛ばし報道をしたと厳しく非難せざるを得ません。

Traicyは南航が出したプレスリリースの中に

「自2019年1月1日起不再続査天合連盟成員協議(2019年1月1日以降スカイチームとの契約更新にかかる協議をしない)」

とあったのを

「2019年1月1日以降スカイチームメンバーではなくなる」

と誤解した模様です。同じく東京で編集されている専門情報サイト『Flyteam』(KKクロゴ=東京都渋谷区)は

「1月に予定されているスカイチームとの加盟契約更新をすることなく、19年中に脱退手続きを進め、離脱する方針」

と説明しています。

スカイチームでは過去、コンチがユナイテッド航空(UA=UAL)との関係樹立により脱退、スターアライアンスへ移籍した時も業務提携の発表から実際に脱退が成立するまで1年3カ月を要しています。スターアライアンスでも、USエアウェイズ(US=AWE)がアメリカン航空との合併によるワンワールド移籍を実行するにあたって、計画発表から実行まで1年2カ月、正式な発表からでも4カ月近くかかっています。また、ワンワールドも含めた全てのアライアンスで、加盟社のうち1社以上が脱退する場合、各アライアンス本部および全加盟社から遅くとも3カ月前に告知する義務があるということが加盟契約の条項に謳われています(前記事「bmiとBAが統合、スターアライアンスから脱退へ」参照)

もし南航がワンワールドへ移籍するのであれば、少なくとも旧USエアウェイズの時と同程度の準備期間が必要になる可能性が高いと思われます。このため、実際に脱退が行われるのは最速で2019年末、ワンワールドへ移籍するとしても早くて2020年以降になるとみられます。

2018年11月15日木曜日

下地島空港初のジェット機定期便!宮古島の「第二空港」へ

ジェットスター・ジャパン(GK=JJP、千葉県成田市)は、三菱グループの三菱地所(東京都千代田区、東証1部上場)がターミナル建設を進めているみやこ下地島空港(沖縄県宮古島市=旧伊良部町)に定期便を就航する方針を決めました。下地島では1994年(平成6年)以来の定期便復活、またジェット機による定期便は開港40年目で初めてとなり、宮古空港(沖縄県宮古島市=旧平良市)の補完としての役割が期待されています。

《2019年3月30日から有効》
GK323 NRT0725~SHI1025 月・金・土・日運航
GK324 SHI1110~NRT1405 月・金・土・日運航

※3月30日~4月8日と4月29日~5月6日はDAILY

(機材はエアバス320ceo 普通席=エコノミークラスのみ180席)

宮古空港へは、日本トランスオーシャン航空(NU=JTA、那覇市)とANA(NH、東京都港区)が乗り入れていますが、2015年まではスカイマーク(BC=SKY、東京都大田区)も乗り入れていました。ところが、スカイマークの経営破綻で1日3往復あった那覇線が廃止になり、1日あたり560席の座席減によって島外からの観光客を捌き切れなくなる恐れがあるという理由で、毎年行われている宮古島でのロックフェスが2015年だけ中止になってしまったのは記憶に新しいところです(前記事「SKY撤退で離島のビッグイベントができなくなった」参照)

今回、宮古空港も含めた宮古諸島(石垣以西の八重山とは分けて考える)への初のLCC就航ということになりますが、もともと乗員訓練専用だった下地を選択した理由として

「宮古空港では他社の便数の関係で好きな時間に就航できない」(片岡優社長)

と会社側は分析。定期便が20年以上途絶えていた下地空港なら市場を1から開拓する必要はあるものの、LCCならではの攻撃的な運賃体系で今まで宮古諸島への旅を諦めざるを得なかった本土からの観光客に訴えかけられると判断した模様です。

また、下地島の隣にある伊良部島と宮古本島の間には、日本最長の無料海上橋『伊良部大橋』があります。下地に着いて帰りは宮古発(あるいはその逆)で、両空港間を愛車で走るという芸当もできるので、サイクリスト(自転車愛好家)には楽しみが一つ増えることになります。


ちなみに、JTAとANAの那覇~宮古線を1日に何回も乗ろうというマイル修行僧の皆さんにもある意味で朗報です。ジェットスターは日本航空(JL=JAL)が出資しているとはいえ、JMBのFLY ONポイントが加算されないLCCですので、下地線にある程度の旅客分散が進めば、JTAとANAが既に運航している羽田~宮古線はもとより、乗り換えの手間が省かれることから那覇~宮古線の座席にも余裕ができ、修行僧の予約が取りやすくなるのではないかという期待が寄せられています。これからJALグローバルクラブ(JGC)やANAカードスーパーフライヤーズクラブ(SFC)を目指そうという方は、ちょっと頭に入れておいた方がいいかもしれません。

2018年11月8日木曜日

本誌、独自ドメインに移行!信頼の『supportasia.com』へ

弊誌Traveler's Supportasiaは、2005年の創刊以来Google(アメリカ・メンローパーク)のプラットフォーム『Blogger』を利用させていただいております。Bloggerで作成すると、そのままでは『****.blogspot.com』というURLになり、弊誌も『supportasia.blogspot.com』のURLでこれまで13年間続けてまいりました。しかしこの度晴れて、『supportasia.com』のドメインネームを購入することができました。

Bloggerでは、簡単な作業でBlogspotサーバ上のデータを独自ドメインに連動することができます。弊誌では、11月7日夜に移行手続きを行い、本日2018年11月8日より

『www.supportasia.com』

の新URLで公開を開始いたしました。なお、従来のblogspotのURLでも自動的にリダイレクトされますので、ご安心ください。

独自ドメインに移行しますます信頼されるブログへと向上を続けてまいります。引き続きご愛読頂ければと存じます。

2018年11月3日土曜日

ライオンエアが日本初就航!まずタイから成田空港へ

タイライオンエア(SL=TLM、ドンムアン区)が申請していた日本への就航が国土交通省航空局国際航空課(JCAB:東京都千代田区)から許可されました。まず12月に成田国際空港へ毎日1便で乗り入れ、来年1月には中部セントレア、続けて3月に関西空港の順で日本路線を拡大するとしています。

《12月7日から有効》
SL300 DMK0100~NRT0910 DAILY
SL301 NRT1100~DMK1615 DAILY

(機材はエアバス333 コンフォートシート=プレミアムエコノミー18席、ノーマルシート=エコノミークラス374席)

タイ国籍LCCの日本乗り入れは、タイエアアジアX(XJ=TAX)とノックスクート(XW=NCT)に続いて3社目。先行2社はエアバス333やB772といった大型機を投入していて、タイライオンエアも最新鋭の単通路機B739MAXなら日本への直行便を運航できるものの、需要の大きな日本線に就航するには大型双通路機が必要と判断、エアバス333を調達していました。当初は上海浦東や天津といった中国大都市への路線で運航してきましたが、今回、日本線の運航が始まることで、本来予定していた路線に投入できることになります。

タイライオンエアは国交省の経営許可を受領したのを受け、日本語ホームページを開設し、今回発表した成田線から航空券の販売を開始しました。これについて、東京で編集されている専門情報サイト『Traicy』は11月30日(水)運航開始予定とスクープしましたが、直前の10月29日(月)に親会社のライオンエア(JT=LNI、インドネシア・ジャカルタ)が起こした墜落事故との関係こそ不明ながらも許可の発行が遅れ、1週間後の12月7日(水)からとなりました。同じく東京で編集されている業界専門サイト『トラベルビジョン』は国交省関係者の話として、

「国営民間航空局(CAAT:ラクシー区)がICAOのSSCを受けた後改正強化された安全基準をタイライオンエアは満たしている」

と伝えました。