2019年11月12日火曜日

岡山~高松間の旅客輸送は鉄道の牙城に!

四国急行フェリー(香川県高松市)は、親会社の四国フェリー(高松市)から受け継いで運航していた宇野(岡山県玉野市)~高松間の「宇高航路」を12月15日限りで休止(事実上の廃止)すると発表、国土交通省四国運輸局に届け出ました。1980年代以前には旧国鉄と民間3社の手で24時間、毎日160便以上運航されていた宇高間のフェリーはこれで全社撤退。岡山市と高松市を結ぶ旅客輸送はJR瀬戸大橋線の快速『マリンライナー』の独壇場となります。

宇高間のフェリーは、1910年(明治43年)に鉄道院(現・国土交通省)が立ち上げた宇高連絡船以来、109年の歴史を積み重ねてきました。戦後の1956年(昭和31年)、初の民間事業者として四国フェリー(当時の社名は四国自動車航送)が設立され新規参入。1959年(昭和34年)に『日通フェリー』こと津国汽船(岡山県玉野市)、1961年(昭和36年)には宇高国道フェリー(高松市)が新規参入を果たし、国鉄四国総局と民間3社によるフェリーは本州と四国を結ぶ大動脈となりました。

最盛期には、民間全社が24時間運航を行い、宇高国道フェリーだけで1日68往復、四国フェリーは1日50往復、津国汽船も1日32往復運航。国鉄の宇高連絡船は廃止直前で1日15往復でしたが、宇野発高松行き最終便に接続する宇和島(愛媛県宇和島市)行きの急行『うわじま1号』と高知行き普通列車が、共に深夜0時台に出発して朝到着するという今ではあり得ないダイヤが組まれていました。

1988年(昭和63年)、JR瀬戸大橋線が開通すると、宇高連絡船は代替廃止になり、人だけの輸送は快速マリンライナーが主力になります。しかし、車は瀬戸中央自動車道の料金が片道6,300円とこれまたあり得ないレベルの高額設定だったため、瀬戸大橋への転移がなかなか進まず、並行する高速バスもわずか5年で廃止になる有様で、フェリーを運航する民間3社すべてが21世紀になっても事業を存続してきました。高松港の入港船舶隻数、フェリー旅客数およびフェリー貨物トン数も全国上位であり続け、瀬戸内海最大の重要港湾、四国の玄関口と言われ続けてきました。

ところが、1998年(平成10年)に明石海峡大橋が開通すると、四国と近畿圏を結ぶ長距離旅客は明石海峡大橋経由のバスへ一気に流れます。特に徳島県東部では、瀬戸大橋を回ると圧倒的に遠回りとなるため対近畿圏輸送はバスの独壇場と化し、高松からも2003年(平成15年)に全線開通した高松自動車道を経由する大阪や神戸へのバスが毎日50便以上運行されるようになりました。それでも本四連絡橋の料金の高さを嫌った長距離トラックに根強く支持されていたものの、ETC搭載を条件とする割引料金が導入されたことや民主党政権時代の社会実験によってようやく移行が本格化し、フェリー3社にとっての「この世の春」は終幕を迎えました。

『本四フェリー』とブランドを改めていた津国汽船は、2009年3月31日限りで運航を廃止し2012年に倒産。宇高国道フェリーは10年に1日22往復(1時間1本)へ減らした後、12年10月17日限りで休止となりました。2013年に入るとジェットスタージャパン(GK=JJP、千葉県成田市)が成田~高松・松山線、Peach(MM=APJ、大阪府田尻町)は関空~松山線を就航させ、SPRING JAPAN(IJ=SJO、千葉県成田市)も成田~高松に一時就航し、特に東京との間を結ぶ長距離客を中心に飛行機、それもLCCへの転移が加速します。14年には、社会実験の結果報告を受けた安倍内閣の指示でJB本四高速(正式社名:本州四国連絡高速道路、神戸市中央区)の建設費償還を日本高速道路保有・債務返済機構(横浜市西区)に移管して、瀬戸中央自動車道通行料金の大幅値下げを実現させました。

こうして最後まで残った四国フェリーも、14年7月15日限りで24時間運航をやめ、17年には1日5往復まで減らし、本船『第一しょうどしま丸』の老朽化も相まってついに運航撤退を決断せざるを得なくなりました。

岡山と宇野の間を結ぶ公共交通は、JR宇野みなと線と、両備ホールディングス(両備バス:岡山市北区)の玉野渋川特急線があります。一方、高松と宇野の間を移動する手段としては、JR瀬戸大橋線で茶屋町駅(岡山県倉敷市)まで行き、宇野みなと線に乗り換えるのが最も確実です。

しかし、125cc以下の原付バイク(『原2』:ナンバープレートが黄色またはピンク色)や自転車を乗せる必要がある方は、簡単には行かなくなります。船の場合、四国汽船(香川県直島町)のフェリーを利用して直島で乗り継ぐか、四国フェリーグループの小豆島フェリー(高松市)で小豆島の土庄港まで行き、小豆島豊島フェリー(香川県土庄町)の宇野行きや両備フェリー(岡山市中区)の岡山航路に乗り継ぐ、または国際フェリー(香川県小豆島町)の高松~池田航路に乗り、池田港から土庄まで飛ばして乗り換えるなどの手間がかかります。

岡山県の地元紙、山陽新聞は

「原付で岡山~高松間を走るのが難しくなる。何としても存続してほしい」

という利用客の声を報じました。

2019年11月2日土曜日

台湾総統選挙と日本3連休が重なる最悪のカレンダー

台湾では2020年に入ると、4年に1度の総統(大統領に相当)選挙と、立法委員(国会議員)の選挙が行われます。総統選挙の投票は1月11日(土)。この時期に台湾島内の国際線が発着する空港(台湾桃園、台北松山、台中、台南、高雄小港)を発着する航空便はFSC・LCCともに激しい混雑が見込まれ、既にLCCでは運賃が極端に上昇するケースも出始めています。しかも今回は日本も成人の日の3連休にあたるため多くの予約が入っており、過去数回の総統選挙以上に厳しい状況となることが予想されます。

台湾の2大政党、中国國民党と民主進歩党(どちらも台北市)は、海外在住の台湾同胞を極めて重視しており、投票日にあわせて一時帰国するよう呼びかけています。

中華民国憲法の規定により、台湾では正副総統選挙にあたって在外投票や不在者投票、期日前投票が一切認められておらず、選挙権を行使するには台湾へ帰国することが絶対必須です憲法追加条文2条、「国外における中華民国自由地区人民の正副総統選挙帰国投票登記審査弁法」)。台湾パスポートを所持している長期在留者は日本に約6万人(台北駐日経済文化代表処調べ)に上り、投票日を前に、1月7日から10日にかけて台湾へ向かう空路は激しい混雑が予想されます。一方、台湾からの戻りは投票終了翌日の1月12日から14日がピークになるとみられます。この台湾からの戻りとなる1月12日(日)・13日(月)は日本も3連休になっているため、日本へ帰る日本人の旅行者と、投票のために一時帰国した台湾人の日本への戻りが重なって、台湾の各空港を出る日本行きの飛行機は厳しい座席争奪戦となることが必至です。

前々回(2012年)までは日本・台湾共にLCCがなかったのですが、前回(2016年)の選挙の時は日本側だけでもPeach(MM=APJ、大阪府田尻町)と旧バニラエア(JW=VNL)、ジェットスタージャパン(GK=JJP、千葉県成田市)の3つのLCCが運航しており、台湾側でもタイガーエア台湾(IT=TTW)が運航を始めていました。それに加えて、Scoot(TZ=SCO)とジェットスターアジア(3K=JSA)が台湾経由日本へのフライトを運航していました。

今回は、Peachとの統合により消滅したバニラエアに代わってAirAsiaX(D7=XAX)も関空~台北桃園線に就航しているので、座席の供給は前々回以前とは比較にならないほど増えていますが、1月10日関空発で13日戻りのAirAsiaXが11月1日時点で往復35,000円と表示されており、この時期の平均的な運賃相場の2倍以上、FSCの割引運賃並みに跳ね上がっています。


2019年10月31日木曜日

日系2社が揃ってウラジオストクへ就航!北朝鮮へのアクセスも改善!?

ANA(NH、東京都港区)と日本航空(JL=JAL 東京都品川区、東証1部上場)は2020年3月から、成田~ウラジオストク(ロシア・極東管区沿海地方州)線に参入すると相次いで発表しました。ロシア側からはアエロフロート(SU=AFL、モスクワ証取上場)とS7航空(旧シベリア航空:S7=SBI、モスクワ)が既に定期運航を行っており、日系大手2社がほぼ同時期に運航を始めることで、日本・ロシア両国のFSCが揃い踏みします。

両社とも、ウラジオストクを含めたロシア極東諸都市へのアクセス改善を掲げている他、ウラジオ乗り継ぎで中国東北部(旧満州)への乗り継ぎもできないことはありませんが、一方で、日本と北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)を結ぶルートもまた便利になる可能性が懸念されています。

平壌発日本行きはJAL・ANA共に同日乗り継ぎが可能。日本発平壌行きはANAが高麗航空(JS=KOR)の平壌~ウラジオ線運航日と重なるものの、高麗航空便の出発時間とANA便の到着時間がちょうど入れ違いの形になっているため乗り継ぎ出来ません。これに対しJALは3月末からの夏ダイヤで毎日運航を計画しており、ウラジオ1泊が必要ではあるものの、高麗航空の平壌(順安)行きに乗り継ぎが出来てしまいます。

《2020年2月26日から有効》

JL423 NRT1130~VVO1455 水・金・日曜運航
JL424 VVO1615~NRT1730 水・金・日曜運航

(機材はB738 ビジネスクラス12席、エコノミークラス132席)

《2020年3月16日から有効》
NH883 NRT1100~VVO1415 月曜運航
NH883 NRT1110~VVO1425 金曜運航
NH884 VVO1515~NRT1625 月曜運航
NH884 VVO1540~NRT1650 金曜運航

(機材はエアバス320neo ビジネスクラス8席、エコノミークラス138席)

《2020年3月29日から有効》
JL423 NRT1040~VVO1405 火・金曜運航
JL423 NRT1120~VVO1445 火・金を除く週5便
JL424 VVO1535~NRT1650 火・金曜運航
JL424 VVO1625~NRT1740 火・金を除く週5便

(機材はB738 ビジネスクラス12席、エコノミークラス132席)

《2020年3月30日から有効》
NH883 NRT1335~VVO1650 月曜運航
NH883 NRT1215~VVO1530 金曜運航
NH884 VVO1910~NRT2020 月曜運航
NH884 VVO1800~NRT1910 金曜運航

(機材はエアバス320neo ビジネスクラス8席、エコノミークラス138席)

《平壌~ウラジオストク間》
JS271 FNJ0830~VVO1100 月・金曜運航
JS272 VVO1220~FNJ1300 月・金曜運航

(機材はアントノフ148 ビジネスクラス8席、エコノミークラス65席)

2019年10月30日水曜日

SIMロック解除をしたら必ず行うべき設定一覧

日本の携帯電話機に特有ともいえるようになったSIMロック。解除して海外で使おうと思っている方も多いはずですが、解除手続きを取っただけでは海外キャリアや国内他社で信号をうまくつかんでくれません。完全に動くようにするには、あと数ステップの作業が必要。そのステップをまとめます。

《大手各社のiPhone》
各社のマイページからSIMロック解除手続きを完了したら、次に使う予定のSIMカードに入れ替えて、端末を再起動します。この動作をすることでSIMロック解除手続きが名実ともに完了します。

《大手各社のAndroid》
SIMロック解除手続き完了後に、APNの再設定が必要です。各社のマイページからSIMロック解除を完了したら、次に使う予定のSIMカードに入れ替えて、端末を再起動します。再起動できたら、次に利用するキャリアのサイトにアクセスして設定を確認し、その通りに新規APNを作成して保存、選択します。なおIIJmioなど一部のMVNOでは、SIMにAPN設定が書き込まれており、それを選択すればOKなところもあります。

《MVNO→au・Android機》
MVNO(格安SIM)から購入した端末を他社で利用する場合は、APNの再設定が必要です。この際、購入したのがAndroid端末で、次に利用するキャリアがauの場合は通常と設定内容が異なりますので、気を付けなければなりません。

端末の設定アプリから「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」→「アクセスポイント名」とたどり、次の項目を入力した新規APNを作成し保存、選択します。

APN名  :uno.au-net.ne.jp
ユーザー名:685840734641020@uno.au-net.ne.jp
パスワード:KpyrR6BP
認証タイプ:CHAP 

《MVNO→他社・iPhone》
MVNOから購入したiPhoneの場合は、デフォルトでインストールされたMVNO専用のAPN設定プロファイルを削除します。設定アプリから「一般」→「プロファイル」とたどり、出てくるプロファイルを削除。SIMを入れ替え、次の利用先が国内の他のMVNOなら、その会社の公式Webサイトからプロファイルをダウンロードしてインストールします。国内大手や海外キャリアの場合は、プロファイルをインストールする必要はありません。

なおUQモバイルやBIGLOBEといったKDDIグループのMVNOが販売した端末には、auと同じSIMロックがかかっており、プロファイルをインストールする前に解除手続きをする必要があります。UQモバイルはマイページから可能ですが、BIGLOBEはカスタマーサービスに電話連絡しないと手続きできません(0120-550962)

《他社→docomo》
スマホからデータ伝送をするのに最低必要な「SPモード」の契約をしないと、データ伝送そのものができません。利用希望の回線でSPモードの契約がされていない場合は、最寄りのドコモショップに行って契約変更を済ませておいてください。

2019年10月13日日曜日

昆河線代替の足!河口への列車が復活

中国鉄路総公司昆明鉄路局(雲南省昆明市)は、中国唯一のメーターゲージ(線路幅1メートル、ベトナムやタイと同じ)鉄道として親しまれていた昆河線(昆明北~河口)の代替となる標準軌線の建設を進めてきましたが、2014年12月に河口鎮(雲南省河口ヤオ族自治県)までの470kmがつながり、中国内の全線が開通しました。これにより、昆河線の旅客列車休止以来12年ぶりに河口へ列車で行けるようになり、バックパッカーの足が大きく改善します。

昆明から河口までの標準軌鉄路は3つの路線に分けられ、昆明側から建設が進められてきました。昆明~玉渓南(玉渓市)の100kmほどの区間は『昆玉線』といい、1993年に開通。玉渓南~蒙自北(蒙自市)間の140kmあまりは『玉蒙線』で、2013年4月から旅客営業が始まりました。そして蒙自北~河口北間の140kmあまりが今回開通した『蒙河線』です。昆明鉄路局ではこの3路線を合わせて、『昆玉河線』(こんぎょくかせん)と呼びます。

蒙河線は蒙自北と河口北の間を最速1時間35分で結び、昆明~河口北も6時間程で結ばれます。なお昆玉線区間の線形改良工事が完成した2019年10月からは、昆明~河口北間は最速4時間で結ばれるとのことで、昆河線の旅客列車があった頃には昆明北~河口間で16時間を要したのと比べれば、それこそ天と地の差ほどの進歩です。

現在の河口北駅の時刻を画像で示します。


なお河口北駅から市内および国境検問所へは、市内バス2路(火車站⇔海関(税関))で2元(30円)です。

2019年10月12日土曜日

ハノイの長距離バスターミナルをつなぐ市内バス(2)

《ノックガム⇔ノイバイ空港》
ノックガムからノイバイ空港となると、直行はなく、途中で乗り換えが必要です。始発の[04]で終点のロンビエンバスターミナル下車。ハノイ駅前から来る[86]に乗り換えるのが最も簡単で確実です。

《ザーラム⇔イエンギア》

ハノイ首都圏の北東端にあるザーラムと、南西端にあるイエンギアの間には、直行バスがあります。[01]系統は両バスターミナルが起終点なのでわかりやすく、ハノイ駅前も通るので鉄道利用の旅行者にも重宝します。

なお旧市街からは[02]でイエンギアへ直行可能。

《ザーラム⇔ノイバイ空港》
ザーラムバスターミナルから空港へ向かう場合は、途中のロンビエンバスターミナルで乗り換えが必要です。[01][10][54]など、ロンビエンバスターミナルを通る系統で向かい、ロンビエンに着いたら、ハノイ駅前から来る[86]に乗り換えるのが最も確実ですが、ロンビエン始発の一般路線[17]もあり、どうしても格安で行きたいという方はこちらも利用できます。

《イエンギア⇔ザップバット》
ディエンビエン省やソンラ省方面から来て、中心街へ出たい場合は、[01]でハノイ駅前に向かう方法の他に、ザップバットバスターミナルへ向かう方法もあります。[21][37][101]に乗れば終点がザップバットなので分かりやすいと思われます。

《イエンギア⇔ノックガム》
この区間は乗り換えが必要です。[21]でザップバットまで行き[16]に乗り換えるか、[22]でハノイ大学下車[60]に乗り換える方法があります。

2019年10月11日金曜日

中国・河口の性風俗、ついに壊滅

2000年代前半、スワイパー(カンボジア・プノンペン)無き後に買春旅行者の桃源郷と言われてきた河口(中国雲南省河口瑶族自治県)。習近平主席率いる革命第5世代の中国共産党(中共)により進められてきた取り締まりが、いよいよ最終段階を迎えたようです。

董事長ふくちゃんは、10月10日に河口口岸(出入国管理所)から中国に入国しました(実は、小生にとって中国入国は全くの初めてでした)。

2010年代前半以前は、口岸から徒歩5分ほどの『河口中越陽光辺貿商場』2・3階を中心にマッサージ屋を装った置屋が多数入居し、対岸のラオカイ(ベトナム・ラオカイ省)からボーダーパスで国境を越えて通勤してくるベトナム人女性が1回30RMB(約500円)で性的サービスに励んでいました。古くから河口にハマっていた好事家の間では、中越陽光辺貿商場のことを「旧館」と呼んだりもしました。

この河口旧館に、日本の外こもりすとが本格的に来るようになったのは、2003年(平成15年)9月に中国国務院公安部が日本人を対象とした15日間のビザなし渡航を導入してからのことです。2004年(平成16年)1月からはベトナムも15日間のビザなし渡航ができるようになり、日本人は河口の両国イミグレをビザなしで通過できる貴重な存在になったのです。折しもスワイパーが欧米系NGOの攻撃を受けて壊滅するのと前後した時期で、バンコクのジュライロータリーやカオサンを拠点としていたバックパッカー崩れの好事家は、スワイパーに代わる未成年者買春の「性地」として、河口に注目していきました。

そして、河口を商業雑誌として真っ先に取り上げたのが月刊『アジアン王(キング)』(通称アジキン、マイウェイ出版:東京都千代田区)でした。アジキンでは2009年11月号で河口の特集記事を組みます。これによって訪れる日本人客はさらに増加しますが、対外的メンツを最重視する中共中央の目に止まらない訳がありません。中共中央の命を受けた河口県公安局は、旧館の置屋を潰しにかかります。

河口だけでなく、中国大陸各地の空港や口岸で旅行者が持ち込んだアジキンを没収されるケースが続出。他の都市でもアジキンの記事がきっかけで大々的な風俗店の取り締まりが行われたと噂されたりしました。こうして2014年(平成26年)10月、アジキンは休刊に追い込まれ、季刊『アジアン王国』(大洋図書)へと移行します(前記事「アジキン今月で廃刊!12年の歴史に幕」参照)

一方の置屋運営側も、口岸から5Kmほどのところに新築された同様の施設『越南城』に移転して、引き続きサービスを行っていましたが、河口県公安局は中華人民共和国成立70周年となる2019年10月1日の国慶節までに完全に壊滅させるとの目標を掲げ、取締りを強化します。置屋のサービス料金も高騰し、2019年夏には200元(約3,000円)と6倍以上に跳ね上がっていました。

10月10日の時点では、置屋は1軒も営業しておらず、旧館2・3階はシャッター通りになってしまっていました。越南城別館2階も営業している置屋はなく、完全壊滅状態。河口の置屋取り締まりは、当局側の思惑通りに完了したと言えるでしょう。

河口で働いていた姫たちは、ベトナム側のラオカイ市中心部から少し離れたところにある『カフェスポット』と呼ばれる一角で活動している模様です。

2019年10月10日木曜日

ラオカイから中国へ【2019年版】ベトナム側交通手段が超改善

ベトナムの首都ハノイから、北に300Kmも行くと中国への国境にぶつかります。広西チワン族自治区と雲南省へ抜ける国境がいくつか開いていますが、今回は、高速交通の充実が目立つ山岳国境、ラオカイ(ラオカイ省)と河口(雲南省河口ヤオ族自治県)をご紹介します。

《ハノイ⇔ラオカイ》
ラオカイへの旅は、旧北ベトナム最大の都市であり首都でもあるハノイからスタートします。以前は外国人バックパッカーには鉄道利用が主流でしたが、2014年9月に開通したノイバイ~ラオカイ高速道路(CT05)によって自動車移動の所要時間がほぼ半減。ほぼ全区間で高速道路を運行する長距離バスが都市間移動の主流になりました。

ハノイ側の出発拠点は、高速道路のインターにも近いミーディンバスターミナル(ハノイ市カウザイ区)。オレンジ色の車体が印象的な『SAO VIET(サオベト)』社と、黄色の塗装でひときわ目立つ『HasonHaivan(ハソンハイバン)』の2つの会社がそれぞれ、日中は1時間に1本以上を運行しており、本数と利便性で鉄道を圧倒しました。日本で高速バス『かしま号』がJR鹿島線の特急『あやめ』を廃止に追い込んだのと似た状況が、今まさに起ころうとしているのです。

運賃はHason社のエコノミークラス(36席)が23万ドン。VIP(20席)ですと35万ドンですが、エコノミークラスでも他のベトナムの都市間路線と同じ寝台バスですので、十分すぎるくらい快適です。ミーディンから約5時間、ノイバイ空港近くの高速道路インターから乗ると約4時間(途中休憩1回込み)で到着できます。両社ともに車内Wifiが整っており情報収集も可能です。

どうしても鉄道で旅をしたいという方には、ベトナム国鉄(VNR)ハノイ・ラオカイ線が1日4往復運転されています。ハノイ駅を朝6時と夜10時に出発するローカル列車(LC1・3)と、夜9時台に2本出発する寝台列車があります。

《ラオカイバスターミナル》

バスはラオカイ市街地から南に約8Km離れた長距離バスターミナルに到着します。ここにHason、SAOVIET両社のバスで到着した方は宿泊予定のホテル、または国境検問所まで送迎のマイクロバスがあります(無料)ので、迷わず乗り換えて目指す場所に向かってください。他社や、他の目的地からのバスで日中到着の場合、バスターミナル始発の市内バス[04]に乗れば中心部へ行けます。

Hason社は国境検問所のすぐ前に切符売り場を持っており、中国側からベトナムに入国した方もすぐに切符を購入して、ハノイに向かうことができます。もちろん送迎もあるので、荷物を預けてしまえばあとはミーディンバスターミナルで受け取るだけです。

《ベトナム出入国》
ベトナム側では、出入国カードは2010年9月をもって廃止されており、出国審査・入国審査共に基本はパスポートを機械読み取りするだけで終わりです。ただし、e-VISAで入国した人は、出国の手続きの際にもe-VISAのプリントを必ず見せる必要があります。また、e-VISAで出国後にビザなしでのベトナム再入国を希望する場合は、最後にベトナムを出国するまでプリントを手元に置いておくことをお勧めします。

《中国側の出入国》
中国側は、両国の間に架かる橋を渡ったところの『河口口岸聯検中心』という建物がイミグレとなります。ベトナムから来た人は1階、中国側から出国する人は2階と分かれており、それぞれ審査を受けます。

中国では、第三国からの旅行者は出入国共にカードの記入が必要です。出入国カードは一体ではなく、入国時には入国用片、出国審査場には出国用片だけが置いてあるので、その都度記入をしてパスポートと共に提出します。

入国の際には、全ての指の指紋を採取されます。指紋採取はカウンターに設置された機械で行いますが、その際担当官の操作で選択された北京語、英語、日本語、ベトナム語の4言語のうちいずれか1つのガイダンスに沿って行い、日本人には日本語のガイダンスが流れます。

2019年10月9日水曜日

ハノイの長距離バスターミナルをつなぐ市内バス(1)

ベトナムの首都ハノイには、都市間・市内共用5か所(ミーディン・イエンギア・ノックガム・ザップバット・ザーラム)、市内専用1ヶ所(ロンビエン)の合計6か所のバスターミナルがあります。旅行者は都市間バスを乗り継ぐ際バスターミナル間の移動を要することも多く、慣れていないと大変です。そこで今回は、各ターミナルおよびノイバイ空港の間を結ぶ市内バス路線をご紹介します。

5か所のうち、最大規模と言われているのはノックガム(ハノイ市ホアンマイ区)です。以前はミーディン(カウザイ区)が最大規模でしたが、南北高速道路(CT01)のハノイ~ニンビン間完成に合わせてゲアン省以南の中部・南部各省へ向かうバスがノックガムに移転したため、ノックガムが最大となったものです。

ラオス行き国際バスのうちビエンチャン・ルアンパバン、また中国の南寧(広西チワン族自治区)行きなどはノックガムから出発。一方、ラオスでもウドムサイ行きなどは一部ミーディンやイエンギア発があるといいます。

《ミーディン⇔ザーラム》
紅河デルタ地方北部や東北部各省へのバスが出るミーディンバスターミナルと、旧市街北東の紅河を渡った先にあるザーラムバスターミナル(ハノイ市ザーラム県)を結ぶのは、市内バス[34]です。この系統は旧市街地区(ホアンキエム区)を通ることからバックパッカーも利用する機会の多い幹線。日中10分間隔程度で運転されています。


《ミーディン⇔ザップバット・ノックガム》

ノックガムに到着後、ミーディンから出るラオカイやサパといった東北部の観光地へ向かうバスに乗り継ぐのであれば、バスターミナル間の移動が必要です。最も確実なのは、ノックガムバスターミナル構内が始終着地の[16]。途中、ザップバットバスターミナル前を通りますので、ザップバットに発着する紅河デルタ地方南部の省(ナムディン・ニンビンなど)からのバスとの接続もできる重要路線となります。

《ミーディン⇔イエンギア》
北西部のラオス国境に近いディエンビエン省やソンラ省など、国道6号線(QL6)沿いの省へのバスは、ミーディン発着もあるもののイエンギアバスターミナル(ハドン区)がメインとなります。ここはBRT(バス高速輸送システム)やMRT2A号線の終点でもあるハノイ首都圏南西部の交通の要衝ですが、普通のバスも各方面に向けて運転されています。

しかし、この区間は直行できません。[22B]でハノイ大学前まで行き、[02][21A]に乗り換えるのが最も簡単なルートです。

《ミーディン⇔ノイバイ空港》
この区間には直行の市内バスがあります。[109]に乗れば始終着ですので、楽勝。ノイバイ空港の乗り場は第2ターミナル(国際線)脇の市内バス乗り場です。

《ザーラム⇔ザップバット》
ハイフォン市からタンホア省以南の各省へ行く場合、ハノイを通らずにナムディン市まで直行する手もありますが、ナムディンで乗り換える手間がある他、乗り換え先のバスの時間がうまくつながらず、ハノイから来るバスもほとんど寄ってくれず結局非効率に終わってしまうため、ハノイ乗り換えが最も確実な選択肢です。

ハイフォンからのバスが多く到着するザーラムバスターミナルと、南部近隣省方面への便が出るザップバットバスターミナル(ホアンマイ区)を直行で結ぶ市内バスは[03]です。この路線専用のフルフラットノンステップバスが頻繁運転しており、ほぼ待たずに乗れます。ザップバットバスターミナルで[16]に乗り継げば、ノックガムバスターミナルへのアクセスもできます。

2019年10月2日水曜日

『BCLマニュアル』39年ぶり復刊!!初版完売で増刷へ

インターネットが普及する前の1970年代から80年代前半にかけて、日本では短波帯の周波数に出ている国際放送を中心としたラジオ聴取が一大ブームになりました。当時、ラジオを聴くリスナーの情報手段は商業雑誌やミニコミ誌、あるいはそれらラジオで放送される専門番組が主。中でも雑誌『ラジオの製作』(現・『電子工作マガジン』、電波新聞社:東京都品川区)の増刊として販売された『BCLマニュアル』は、3回の発行で合計20万部を売るベストセラーを記録しました。

その『BCLマニュアル』の最新版が、なんと39年ぶりに同じ電波新聞社から発行されました。若い頃にBCLを楽しんでいた中高年層を中心に売れており、初版を完売したとのことでこの度、増刷が決定しました。

第1版(1974年)から第3版(1980年)までの著者である山田耕嗣さん(享年68歳、東京都出身)と、董事長ふくちゃんは2000年代前半、小生がタイで外こもり活動を始める直前に何度かメールのやり取りをさせてもらっていました。小生がタイでホームレスに追い込まれていた2008年に亡くなられ、来年、2020年には十三回忌を迎えます。折から電波新聞社も創業70周年を迎えるといい、その記念の意味合い、また一貫して編集を担当された大橋太郎相談役の古希の祝いも兼ねて、今回第4版となる『令和版BCLマニュアル』の発刊が決定しました。

第1版から第3版までで山田さんが書かれたコンセプトを最大限に生かし、第1版発行から半世紀近くを経た21世紀前半の放送事情や技術の進歩に応じた改訂や追加記事などを、山田さんの「後輩」とも言うべき現役BCLerがまとめて、『令和版BCLマニュアル』は出来上がりました。初版は8月31日の『ハムフェア2019(アマチュア無線フェスティバル)』で先行発売されわずか1時間で完売。9月5日に正式発売されると、ネット通販では予約で完売。全国の大規模書店やアマチュア無線機販売店でも飛ぶように売れ、2週間程で版元在庫が払底する好評を得て、大橋相談役は会社に増刷を打診。10月15日開幕の『CEATEC2019』(旧エレクトロニクスショー:幕張メッセ)に間に合わせるスケジュールで増刷が正式決定したと、Facebookに書き込みました。

楽天ブックスでは10月2日現在『ご注文できない商品』、Amazonでは『出品者から購入できる』状態になっていますが、近く解除されて予約ができるようになります。まだお手に取られていない方は、是非この機会に注文ください。