2020年1月17日金曜日

長崎スマートカード廃止へ、nimocaに統合

長崎県営バス(長崎市)と西肥バス(長崎県佐世保市)は、全国初のバス共通ICカードとして2002年から続けてきた『長崎スマートカード』の後継に、西日本鉄道(西鉄:福岡市博多区、東証1部上場)の子会社が運営する『nimoca』を選定したと発表しました。nimocaは交通系ICカード全国相互利用サービスに対応しているため、本格的運用が始まる3月22日(日)から、ICOCA(JR西日本)やSuica(JR東日本)など交通系ICカードで、長崎県内の大半の路線バスと、長崎電気軌道(長崎市)の路面電車、さらには第三セクター鉄道の松浦鉄道(長崎県佐世保市)が利用できるようになります。

長崎スマートカードは、Suicaがサービスを始めた翌年の2002年(平成14年)にサービスを開始しました。Suicaと同じくソニー(東京都港区、東証1部・NYSE上場)の非接触カード技術『Felica』を採用し、その後に導入されたnimocaやPASPY(広島電鉄・広島県バス協会)、くまモンのICCARD(熊本県バス協会)など路線バスでの利用が中心となる交通系ICカードの技術的基礎が確立される形となりました。2005年には、全国初となるおサイフケータイ(『モバイル長崎スマートカード』)がサービスインしました。

しかし、後発のPASPYは当初からICOCAの片乗り入れを受け入れていたのに対し、長崎スマートカードはnimocaが立ち上がった後も乗り入れや相互利用などのサービス拡大を図らずガラパゴス化。2013年にnimocaが全国相互利用に参加した後も、nimocaはもちろんSUGOCA(JR九州)など他の種類の交通系ICカードもここまで一切、長崎スマートカードのエリアでは使えませんでした。

2016年、同種の独自ICカードを導入した宮崎交通(宮崎市、『宮交バスカ』)がnimocaに全面的に切り替えたのをきっかけに、長崎県バス協会でも次期システムへの移行時期に全国相互利用が可能なnimocaへ切り替えることが検討されましたが、長崎バス(長崎市)がこれに反発します。

「nimocaは福岡の会社。個人情報や運賃収入が長崎県外に流出してしまう」

などと難癖を付けた長崎バスはあくまで独自方式にこだわることにし、Tポイントジャパン(東京都目黒区)と提携した『エヌタスTカード』の発行を始めてしまいます。この結果、長崎スマートカードの後継は長崎バスグループ専用のエヌタスTカードと、他社のnimocaに二分されることになってしまいました。

長崎空港(長崎県大村市)と長崎市内を結ぶリムジンバスは、県営バスと長崎バスの2社が運行していますが、長崎スマートカードでは両社とも利用できたものの、今後は県営便がnimocaまたは全国相互利用可能な交通系ICカードを使えるのに対して、長崎バス便はエヌタスTカードを持っていない他県からの旅行者は現金しか使えなくなります。長崎新幹線開業後は最寄りの新幹線停車駅となる諫早駅(長崎県諫早市)へも、県営バスと長崎バスグループの島原鉄道(長崎県島原市)の便で使えるICカードが違ってきます。これに対し、佐世保行きは西肥バスのみが運行しているため、nimocaまたは全国相互利用可能な交通系ICカードをタッチすれば間違いはありません。なお西鉄が販売する九州島内バスフリー乗車券『SUNQパス』は、今後も県営・長崎バスの両方で利用できます。

現行の長崎スマートカードは、長崎バスでは既に昨年12月27日限りで取り扱いを終了しています。他の事業者でも、3月22日のnimoca運用開始後は積み増し(チャージ)が出来なくなり、6月30日で利用終了、7月1日からは5年間の予定で払い戻しのみの受付となります。なお、払い戻しの際には手数料分として残高の1/11(9.1%)が引かれてしまうため、バス協会ではスマートカードの残高をできることなら全額使い切ってほしいと呼びかけています。

2020年1月16日木曜日

三井住友カードが全面リニューアル!リスク回避策満載

三井住友カード(SMCC:東京都港区)は、ユーザーインターフェイスの全面変更やスマホ用アプリの強化など、新たな中長期戦略をまとめて発表しました。これを記念して、2月3日から4月までにクラシック(一般)カードに新規入会した方の年会費を永久免除とする大プロモーションを展開。三井住友VISA・Mastercardのプロパーカードを持っていない方には、またとないカード作成の大チャンスがやってきました。

《カードデザイン全面変更》
現在の三井住友VISAカード・Mastercardは、旧住友クレジットサービス時代の1990年(平成2年)に導入されたパルテノン神殿をあしらったデザインが基本で、リボ専用の最下級カード『RevoStyle(リボスタイル)』から最上級の『プラチナ』まで、すべてのプロパーカードに神殿の絵があります。

これが、2月以降はSMBCグループ(三井住友フィナンシャルグループ)のイメージカラーである緑色を、プリズム状に表したシンプルなデザインに変わります。会社側ではニュースリリースで

「未来を映し出す光と足元を照らす光で顧客の希望ある未来を表現した」

と変更の理由を説明しています。これにより、30年に渡ってSMCCの顔であり続けたパルテノン神殿は、クレジットカードの券面から姿を消すことになります。

また、プラスチックのカードに裏からエンボス加工されていたカード番号は、表面ではなく裏面に表記するように改められます。三井住友VISAカードは、番号を4ケタずつ4行に分かち書きする『クイックリード方式』が導入されますが、三井住友マスターカードは、これまで通り16ケタを1行で横並びに標記します。

《アプリで簡単に利用制限》
スマートフォン用アプリ『三井住友カードWallet』には、会員が保有するカードの安全を簡単な操作で守る機能が実装されます。

「あんしん利用制限」といい、「すべての利用を制限」「ネットショッピングを制限」「海外での利用を制限」の3つのスイッチボタンがアプリに組み込まれています。通常、日本国内にいるのであれば「海外利用を制限」のスイッチをONにしておけばよく、海外への出発直前にオフ。帰国したら再びオンすることで、スキミングによる不正使用のリスクを回避することができます。「ネットショッピングを制限」のスイッチをオンにすれば実店舗のみの利用に出来ます。プラスチックのカードを紛失したり、盗まれたりしたとき「すべての利用を制限」をオンにすれば、フリーダイヤルへの電話や海外ならコレクトコールをしなくても、その場でカードを止めることができます。

《iD、VISAのタッチ決済に両対応》
三井住友カードは、2006年にNTT docomo(東京都千代田区、東証1部上場)の出資を受けて以来、ポストペイド式非接触電子マネー『iD』の普及を推進してきましたが、VISAブランドの総本山ビザインターナショナル(アメリカ・サンフランシスコ、NYSE上場)が推進して既に海外で広く普及、国内でも導入が進む『VISAのタッチ決済(海外名VISA Paywave)』を昨年3月からプロパーカードに搭載しており、今後カードの更新を迎える既存会員のカードもタッチ決済対応にします。

《クラシックカード年会費終身免除の大チャンス!》
今回の全面リニューアルに合わせて、SMCCでは大々的な新規会員獲得キャンペーンを打ちます。その最大の目玉は、一部リボ払い『マイペイすリボ』を設定していなければ入会1年目か、RevoStyleに限られる年会費免除を「無条件で終身」に延長するというもの。2月3日から4月30日までの間にクラシックカードを申し込んで、審査を通過した方が対象となります。

これは、三井住友銀聯カード、Trip.comグローバルカードのみをお持ちの方にとっても大朗報です。SMCCワールドプレゼントの全機能を利用するには、三井住友カード(VISA、Mastercard)を所持することが必要とされており、国際ブランドがUnionpay(中国銀聯)のカードのみを持っている方は提携他社とのポイントのやりとりができないなど大きな制約を受けます(前記事「Trip.comグローバルカードを使ってみた」参照)。このリスクを無料で解消できるのですから、絶対に作らない手はありません。

2019年12月31日火曜日

Scoot成田~台北間が毎日2便化!エアバス320ceoも毎日運航に

Scoot(TR=TGW、シンガポール)は、週12便運航している成田~台北桃園~シンガポール(チャンギ)線に週2便を追加し、毎日2便の運航とします。

《2020年2月16日から有効》
TR874 SIN0830~1315TPE1445~NRT1900 DAILY
TR875 NRT2010~2330TPE0030+1~SIN0515+1 DAILY

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

成田~台北桃園線はLCCだけでもPeach(MM=APJ、大阪府田尻町)、ジェットスター・ジャパン(GK=JJP、千葉県成田市)の日系2社とタイガーエア台湾(IT=TTW)が就航する激戦区ですが、Scootと競合するAirAsiaグループは就航していません。エアアジア・ジャパン(DJ=WAJ)が中部セントレア、AirAsiaX(D7=XAX)が関空からそれぞれ台北桃園線を持っているためですが、Scootは成田を持つことで得られるアドバンテージを最大限に活用する経営判断を下しました。

2018年4月から成田線に使用しているエアバス320ceoが、東日本でも毎日見られることになりますが、成田着は昼間の時間が最も長くなる6月でも日没前後で、スポッター(飛行機写真マニア)には厳しいスケジュールとなります。


2019年12月25日水曜日

MRTブルーライン、開業16年目で全通

MRTA(都市鉄道公団:ホイクワン区)とバンコクエクスプレスウェイ&メトロ(BEM:ディンデン区、SET上場)は、ブルーライン延長部分のうち最後まで残っていたシリントン(バンプラット区)~タープラ(バンコクヤーイ区)間のテスト営業を12月23日(月)から始めました。これにより、MRTブルーラインは放射部・環状部共に全区間の営業が始まり、第1期区間の開業から16年目で全線開通を果たしました。

放射部(タープラ~ラックソン)と環状部の残り区間(ファランポーン~タープラ、バンスー~タープラ)からなるブルーライン延長部分は、2017年8月5日に最初の区間となるバンスー~タオプン(バンスー区)間が開通し、その1年前に営業を始めていたMRTパープルラインと接続しました。その後も工事が進められ、2019年7月29日からファランポーン~タープラ間のテスト営業が始められました。8月24日から放射部のタープラ~バンワー(パシチャルン区)が試験営業を開始してBTSシーロム線への乗り換えが可能になり、9月21日には放射部の残りとなるバンワー~ラックソン(バンケー区)もテスト営業に突入。ファランポーン~タープラ間の開業から2か月が過ぎた2019年9月29日、本格営業に入るとして運賃の徴収がスタートしました。

一方、環状部の未開通区間だったタオプンとタープラの間は、19年12月4日のタオプン~シリントン間からテスト営業が始まり、23日のシリントン~タープラ間をもって、全区間がオープンしました。

今回開業した駅のうち、バンイークワン駅(バンプラット区)は、王宮前広場やピンクラオ橋へ通じるソムデットピンクラオ通りと、チャランサニウォン通りがぶつかるボロンマラチャチョンニー交差点に近く、カオサンからも比較的近いところにあります(とはいえ歩くと30分、バスでも10分かかります)。

2019年12月24日火曜日

東京シャトルとTHEアクセス成田、まさかの統合へ

京成バス(千葉県市川市)、ビィートランセホールディングス(千葉市稲毛区)、JRバス関東東関東支店(千葉県多古町)の3社は、東京駅八重洲口~成田空港間で別々に運行している空港アクセスバス『東京シャトル』『有楽町シャトル』『THEアクセス成田』を一本化し、新ブランド『AIRPORT BUS TYO-NRT(エアポートバス東京・成田)』として2020年2月1日から共同運行すると発表しました。

東京シャトルは2012年7月、ジェットスター・ジャパン(GK=JJP、千葉県成田市)の運航開始と同時にスタート。THEアクセス成田はその約1か月後の2012年8月10日、ビィートランセの中核事業会社である平和交通(千葉市稲毛区)単独で立ち上げられました(前記事「成田~東京間空港バス、3社目のサムライ」参照)

その後2014年12月にJRバス関東がビィートランセとタッグを組んで参入し、2017年12月からは車いす用リフト付きバスやダブルデッカーバスなどを使ったバリアフリー実験路線として、有楽町シャトルの運行が始まりました。

そしてここまで、東京シャトルとTHEアクセス成田は各々長所と短所を持ち、それを補いあう形で共存してきました。しかし、元々地元千葉県で敵対関係にあった京成とビィートランセの戦いの構図が続いたのでは、乗客の利益が損なわれると判断。東京オリンピックを前に、少なくとも空港アクセスバスの分野では矛を収めようと両陣営が互いに歩み寄った結果、今回の統合が実現できたのです。そして両陣営の事実上の和睦を受けたJR関東は、京成バスにも東京駅八重洲南口の高速バスターミナル(『グランルーフ』)を開放することにしました。

《サービス対照表》
   東京シャトルの特徴    
     THEアクセス成田の特徴     
東京駅発分の事前予約ができる
(以前は成田空港発の日付指定予約もできた)
原則として予約なしで飛び込み乗車
車内トイレがない
車内トイレがある
東京お台場大江戸温泉物語
(東京都江東区)での乗下車ができる
(一部便のみ)
銀座駅(東京都中央区)・
東雲イオン前(東京都江東区)での
乗下車ができる(一部便のみ)
乗り降り共に八重洲北口から少し歩いた
京成高速バス乗り場で行う
乗車は八重洲南口の
JR高速バスターミナル
事前予約の場合共通ポイントでの支払いができる
(楽天スーパーポイント、Pontaポイント、
リクルートポイント、Tポイント)
交通系ICカード以外の電子マネーは
使えない
身体障がい者手帳または
愛の手帳所持で割引
精神障害者手帳所持者にも
割引がある
全便が成田空港ターミナルへ向かう
東京駅夜発で成田空港周辺
ホテルへの直行便がある
女性専用車、優先席はない
深夜に女性専用便がある

上の表にある両陣営の対立点を補うべく、2019年春からサービスの摺り合わせが行われてきました。例えば、京成・ビィートランセがそれぞれ発売し他陣営の便では使えなかった回数券の発売が終了した他、京成陣営で行われていた成田空港発便の日付指定予約も終了して空港発は飛び込み乗車のみとなりました(前記事「東京シャトル成田発便の予約制度終了へ」参照)

今回、両陣営のサービスを一本化し、新たなブランドを起こすという挑戦にあたっては、それぞれの良いところを残し、互いの短所を摺り合わせて、すべての乗客に価値と利益のある内容を目指します。京成陣営が行ってきた東京駅発便の事前予約は一部の便で存続する代わりに、座席指定制を導入。ビィートランセ・JR陣営の売りだった飛び込み乗車も継続して、合わせて1時間最大10本(座席指定制3本、自由席飛び込み7本)、上下合わせて1日284本という日本最大規模の空港バス路線が誕生します。

《1月16日追加》
詳細なスケジュールが発表され、最大の目玉である座席指定便は東京駅を朝6時台から17時台まで毎時0分・20分・40分、および19時丁度に発車する1日37本が設定されることになりました。また、自由席便は午前5時10分から18時30分まで完全10分間隔で、座席指定便の発車時間にも自由席便が設けられて、2台同時に発車する形を取ります。

一方、京成陣営のみが発着している大江戸温泉物語では、深夜・早朝便が現在の5便から1便と大幅に削減されます。現在は午前1時35分、3時40分、3時55分、5時20分、6時5分で4つの時間帯から選べるのが、3時55分発の一択となり、バスも深夜料金(2,000円)を取られます。

大江戸温泉物語にバス予約者限定の割引料金(1,800円)で入場して、休み処(仮眠室)に入って夜を明かし、早朝に成田空港へ向けて出発する旅行者が、董事長ふくちゃんも含め少なからずいますが3時55分出発となると、タイエアアジアX(XJ=TAX)やベトジェットエア(VJ=VJC)などの国際線では成田到着後、チェックインや宅配便カウンター、カードラウンジの営業開始まで中途半端に時間が空いてしまい、第2ターミナル奥の『北ウェイティングエリア』で過ごさなければならなくなります。せめて5時20分発だけでも存続できなかったのか。京成バスには再考を求めたいところです。なお京成バス本社営業部によりますと乗客向けに提供している大江戸温泉物語の割引料金については存続させる意向ですが、共同運行開始後は大江戸温泉発便の予約が出来なくなるため、どのようにして乗客とそうでない人を区別するのか、京成と大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ(東京都中央区)が調整中とのことです。

また、両陣営ともに東京駅深夜1時台の便が廃止、京成陣営では2時台の便も無くなり、最終は24時に繰り上がります。24時のバスを逃した場合、東京駅八重洲口0時50分発の深夜急行バス『西船橋~千葉ニュータウン中央~成田線』か、1時05分発の『新松戸~千葉ニュータウン中央~成田線』(両便とも成田空港交通が運行)を使えば、エアポートバスの深夜料金と同じ2,000円で成田空港まで行くことができます。

さらに、京成陣営で行われていた大手旅行ポータルサイト(じゃらんnet:リクルート、楽天トラベル:楽天、Yahoo!トラベル:Yahoo!JAPAN)での予約受付も廃止になり、それらのサイトで利用可能だった共通ポイントによる運賃支払いもできなくなりました(大崎駅発の『成田シャトル』は除く)

2019年12月13日金曜日

遠東航空11年ぶり2度目の破綻!日本3路線も続行不可能

台湾の本格航空会社(FSC)3位、遠東航空(別名ファーイースタン航空:FE=FEA、台北市松山区)が、今日13日から国内線、国際線のすべての運航を取りやめると発表、事実上経営破綻しました。遠東航空が破綻状態に陥るのは2008年(前記事「遠東航空が全路線運航停止」参照)以来11年ぶり2度目。前回の時にはなかった日本への定期便ないし定期チャーター便もあり、台湾の観光業界にとって損失となりそうです。

台湾国営中央通信と、現地大手紙『聯合報』が12日夕方にFacebookページや自社ホームページなどで第一報を伝えています。

遠東航空は1962年(民国51年=昭和37年)創業。2000年代前半にカンボジアに作った子会社『アンコール航空』(G6=AKW)との間の金銭トラブルをきっかけに2008年5月12日限りで運航を停止し倒産しますが、2011年4月に運航再開を果たし、業界内では奇跡とまで呼ばれていました。

その後、ボーイング(旧マクドネルダグラス)MD-80ファミリーの中古機をリースで集めて保有機材を拡大。中国大陸への路線である『両岸直航』や、日本・フィリピン・ベトナムへの路線に参入していました。2016年の復興航空(GE=TNA)倒産時には、主力だった台北~澎湖・金門線でマンダリン航空(AE=MDA)と共に台湾離島と本土を結ぶ足を確保する役割が期待されました。

ところが、再起当初から財務基盤が弱かったといい17年には会社更生終結直後の日本航空(JL=JAL)が受けたような当局による経営監視の対象になっていたと、日本の時事通信が伝えます。同じ頃、航空機リース大手のエアリースコーポレーション(アメリカ・ロサンゼルス、NYSE上場)との間にトラブルが起こりMD-80の後継として導入する予定だったB738を調達できなくなります。このため遠東航空はボーイング(アメリカ・シカゴ、NYSE上場)に738の後継シリーズである738MAXを発注しますが、2018年から2019年にかけて立て続けに発生した墜落事故によって機体運航停止(型式証明が事実上取り消されたも同然の極めて重い措置)となってしまい、機材更新がまたも不可能になってしまいます。

一方で遠東航空は2017年(平成29年)、新潟空港(新潟市東区)を皮切りに遅れていた日本への国際線に進出しますが、東京や大阪といった大都市ではFSC・LCC入り乱れての過当競争状態になっており、2路線目以降は秋田、福島(福島県須賀川市)といった地方空港ばかりを狙って定期チャーター便を飛ばします。この施策はある程度は奏功しますが、今年5月、会社全体の1ヶ月あたりの総運航時間に上限が設けられていたと日本の秋田魁新報(秋田市)が報じました。遠東航空は台北桃園~秋田線を半年余り運航できなくなり、11月に再開されたばかりだったといいます。

そして12月12日、手持ち運転資金が底をついたとして、今日以降の運航停止を発表したものです。

2019年12月11日水曜日

【超重要】インドネシアへのガジェット持ち込みは必ず税関申告を!!

東南アジア諸国のうち、インドネシアとシンガポール、タイは他の国と違って税関検査が厳しく、ちょっとしたことで高額の課徴金を取られたり品物を没収されたりします。タイやシンガポールではタバコを没収されるケースが目立ちますが、インドネシアの場合、スマートフォンやタブレットといったITガジェットの持ち込みにも制限があります。

外国人旅行者が無税で持ち込めるITガジェットは1人2台までで、3台以上持ち込むのであれば洩れなく税関申告書に記載の上、赤色(申告物あり)のレーンを通らないといけません。

申告書に適当に「申告物無し」と記載して緑色のレーンを通過しようとしても、インドネシアの国際線が到着する空港ではバゲッジクレームから到着ロビーに通じる出口の手前で税関職員がスタンバイしており、すべての荷物をX線検査にかけなければなりませんので、必ずバレてしまいます。特にAirAsiaグループ(AK=AXM、QZ=AWQ)やセブパシフィック(5J=CEB)、ジェットスターアジア(3K=JSA)といった国際線を運航するLCCが発着するジャカルタ・スカルノハッタ空港の第2ターミナルFゾーンは対応が非常に厳しく、過去にも機械を没収されたり、最悪関税法違反で逮捕された地元民もいるとのことです。

もし無申告で3台以上のガジェットを持ち込んだ場合、1回目は警告で許してくれますが、2回目以降は2台を残して没収されます。最近、ハンドキャリアの仕事でジャカルタを訪れた董事長ふくちゃんの友人が、現地顧客の依頼を受けて日本から買っていったiPhone11Proを没収されてしまったとの報告が寄せられました。取り戻すには、その場で第三国へ出国する航空券を購入し、イミグレに戻って入国を取り消してもらい出国しなければならないとのことです。下手に入国すると、税関局にどんな書類を書いてもらっても取り戻せなくなります。

また、インドネシアの関税法では一切の中古物品の輸入が禁止されています。日本から買っていった新品であっても、箱から出した状態であれば中古とみなされ違法とけしかけられる恐れがあります。ノートパソコン、Windowsタブレット、2in1PCは1人1台しか持ち込めません。デジタルカメラも2台以上の持ち込みは危険です。

インドネシアでは税関申告書を正確に記載することを、常に心掛けてください。

2019年12月10日火曜日

AirAsiaが楽天ペイに対応、AMEXカードで円建て決済可能に

AirAsiaグループは9日から、決済手段に楽天ペイメント(東京都世田谷区)の『楽天ペイ(オンライン決済=旧楽天ID決済)』を追加しました。これにより、これまで円建てでの決済ができなかったアメリカンエキスプレスカードと、AirAsiaグループでは一切使えなかったダイナースクラブのカードが、楽天会員IDの決済手段に登録することで使用できるようになります。

楽天ペイには、いくつかの種類があります。今回使えるようになったのは、楽天グループ以外のeコマースサイトで、楽天会員IDに登録したクレジットカードや楽天スーパーポイント、楽天キャッシュの使用を可能にする『オンライン決済』という手段です。2代目エアアジア・ジャパン(DJ=WAJ、愛知県常滑市)の日本側株主に、楽天ペイメントの親会社の楽天(東京都世田谷区、東証1部上場)が入っているため、実現できたものです。

楽天ペイ(オンライン決済)は、楽天会員IDにクレジットカード情報を登録して使います。同じ楽天ペイの『スマホ決済』と異なり、VISA、Mastercard、AMEX、ダイナース、JCBの世界大手5ブランドすべてが登録でき、海外発行のカードも含め、1つのIDに5枚まで登録可能です。

AirAsiaでの楽天ペイは、Webサイトを日本語で表示し、かつ決済通貨を日本円に指定した場合に利用できます。決済高に対して1%相当の楽天スーパーポイントも還元され(100円に付き1ポイント)、楽天カードで決済した場合はカード利用分に対する還元ポイントも加算されます。


2019年12月7日土曜日

「日本から3Gケータイがなくなる」時期確定

携帯電話3位のソフトバンク(旧社名:ソフトバンクモバイル 東京都港区、東証1部上場)は、旧日本ボーダフォン時代から受け継いできた第3世代携帯電話『Softbank3G』『Y!Mobile3G』のサービスを、2024年(令和6年)1月下旬に終了すると発表しました。先に発表されたau(KDDI:東京都千代田区、東証1部上場)は2022年(令和4年)3月、NTT docomo(東京都千代田区、東証1部上場)は2026年(令和8年)3月で終了するため、ソフトバンクはその間を取った形。これにより、docomoのサービスが終了する2026年をもって、日本から3G携帯電話サービスが完全に無くなることが確定しました。

ソフトバンクの3Gは、旧日本ボーダフォン時代の2002年(平成14年)12月、『Vodafone Global Standard(ボーダフォングローバルスタンダード)』の名前で正式サービスインしました。世界初の本格的な3GサービスだったdocomoのFOMAに遅れること1年余りの時間が過ぎてのことでした。しかし当初は旧デジタルホングループ以来の2G(社内通称「6-2」:PDC1.5GHz)がまだ全盛だったこともあり普及が進まず、2Gユーザー向けの海外ローミング専用機としてGSMケータイ(V66:モトローラ)が売られたりもしました。

本格的に普及が始まるのは、日本ボーダフォンがソフトバンク(現・ソフトバンクグループ:東京都港区、東証1部上場)に買収された2006年以降で、ソフトバンクは2Gでの新規契約やMNP転入をいち早く締め切ったり、2008年には日本初となるiPhone3G(アップル)の取り扱いを始めるなどしてユーザーの移行を進め、2010年(平成22年)3月31日、国内大手3社の中で最初に2Gの電波を停波しました。

その後、ソフトバンクはiPhone5が発売された2012年(平成24年)に現在主流の4G LTEをサービスインさせますが、3Gも既存のガラケーやパケットデータ伝送、海外端末のローミングインなど一定の需要が残りました。さらに同じソフトバンクの格安サービスであるY!Mobileのインフラとしても使われ、Y!Mobileに引き継がれたPHSのウイルコムからユーザーを移行させるため、3GとPHSの両方が使える端末も販売されました(前記事「Y!Mobileの『3年縛りにやられた!1年残して解約」参照)

ソフトバンクはPDCに続き、3Gでもいち早く終息への道筋を付けたかったようですが、PDC終了後ゾンビの如くグループ内に「復活」した2G、PHSの個人向けサービス完全終息が2020年(令和2年)にずれ込み、その分Softbank 3Gの終息も遅れることになりました。3Gまで他の2社と方式が異なっていたauがいち早く終了を決め、docomoも2026年の終息を発表しますが、ソフトバンクは両社の発表が揃った後も決断を下すことができませんでした。今回ようやく、auとdocomoの間を取った2024年の終了を決定。これにより個人向けPHSの終了から4年、テレメトリング向けも含めたPHSの完全終息後1年の猶予期間で3Gを終了させることが確定し、ソフトバンクはauに遅れること2年で、PHSも含めた旧方式の呪縛からようやく解放され、4G LTEや5Gに資源を集中できることになります。

《お手元の端末は?》
2012年以前に発売された3Gのみに対応するガラケーについては、12月1日に会社側でサーバ証明書の切り替えが行われた際に音声通話とSMS以外のサービスが利用できなくなっていますので、インターネット接続を利用したいユーザーは、至急買い替えが必要です。

iPhoneシリーズは4G LTEをデフォルト通信としながら3Gにも対応してきましたが、auでは『iPhone8』『iPhoneX』から、日本国内の音声通信にはVoLTEのみを使用するように、au ICカード(SIMカード)の技術仕様を変更しました(前記事「au版iPhone8以降は日本国内4G専用」参照)。ソフトバンクもauと同様、音声通話のVoLTEへの完全移行は3G終了後となるため、音声通話に3G網を使用するiPhone5S以前の機種は2024年の3G終了まで携帯網で使えますが、なるべく早期の機種変更をお勧めします。

2019年12月6日金曜日

BTSパホンヨーティン線、カセサート大学前まで延長開業

BTSグループホールディングス(チャトチャック区、SET上場)は、MRTA(都市鉄道公団:ホイクワン区)と共同で建設を進めているBTSスクンビット線モーチット駅より先のMRTグリーンライン(別名パホンヨーティン線)と呼ばれる区間のうち、ラップラオ五差路~カセサート大学間(チャトチャック区)の営業を12月5日から始めました。

ラップラオ五差路駅から先には、パホンヨーティン24、ラチャヨーティン、セナニコム、カセサート大学の4つの駅が開業。これまでモーチット駅やラップラオ五差路駅までバスで出るしかなかったチャトチャック区中・北部の交通事情が改善しました。

首都圏バス公団1管区営業所(バンケン区)は今回の延長開業を受け、ドンムアン空港とセナニコム駅を結ぶエアポートバス[A1]の支線系統を開業しました。従来は、空港敷地外のウィパワディランシット通りに面したバス乗り場から[59]を利用する必要がありましたが、空港敷地内での乗車が可能になり利便が改善します。セナニコム駅行きは日中1時間2本程度の設定で、車両の正面に黄色の札が掲げられます。

なお、外国人は[A1]モーチット駅行きとセナニコム駅行きを間違えて乗ってしまっても大丈夫です。BTSパホンヨーティン線は、カセサート大学駅の次がセナニコム駅で、モーチット駅はそこからさらに4駅あります。セナニコム駅から乗った方が始発駅に近く、座れる可能性が高まります。また従来通り[59]でカセサート大学駅、セナニコム駅に出ることもできます。