2020年10月31日土曜日

SURUGA VISAデビットカードが突然、無効になるリスク

スルガ銀行(静岡県沼津市、東証1部上場)の『SURUGA VISA デビットカード』は、 2005年(平成17年)から発行されており今年で15周年を迎え、日本国内の銀行が発行するデビットカードの中でも老舗として知られています。しかし、その後に追随した他の銀行と違って発行にはスルガ独自の審査が必要であり、発行後であってもいつ、どこで無効にされるかわからないというリスクを抱えています。海外在住の長い方はもちろん、そうでない方も完璧な手を打っておかないと長期間維持するのは難しい代物と化しています。 

SURUGA VISA デビットカードは、スルガ銀行に口座がある15歳以上の方なら誰でも申し込みができることになっています。しかし、発行には審査が必要であり、その結果によってはデビットカードではなく日本国内でしか使えない通常のキャッシュカードが発行されたり、酷いと口座開設そのものを拒否されることすらあります。

発行後も、次に該当した場合は事前の予告なしに会員資格を失わせ、デビットカードの返納を指示できると規定されています。

・発行後1年以内にショッピング利用実績が全くない(会員規約4条の(3))
・スルガ銀行への届出事項に対する届け出を怠った(会員規約12条3の(1))
・スルガ銀行に対して虚偽の届出を行ったことが判明した(会員規約12条3の(1))
・破産宣告、民事再生手続き開始決定または支払い停止(会員規約12条3の(6))
・会員がスルガ銀行に有している預金その他の債権に対して、裁判所の決定に基づく仮差押え、または静岡地方税滞納整理機構(静岡市葵区)、静岡・神奈川両県の基礎自治体等による差押えの通知書が出された(会員規約12条3の(7))

最も多いのは、一番最初の利用実績が少ないケースですが、最後の差押え命令の発布によってSURUGA VISAデビットカードを失うケースも多いといいます。静岡県内では静岡市・浜松市・沼津市を除くすべての市町で国民健康保険が「税」扱いとなっており、神奈川県でも横浜・川崎は「料」扱いなのに対して相模原市は「税」扱いをしています。就職して協会けんぽ(全国健康保険協会:東京都新宿区)へ加入した時に国民健康保険の脱退の手続きを怠り、国民健康保険税が課税されていることを知らずに放っておくと、自治体の国民健康保険課が国民健康保険法(1958=昭和33年法律192号)79・80条に基づいて差押えを通知してきます。また普通徴収(郵送されてくる納付書で納める)の住民税や、自動車税・軽自動車税を納めなかった場合も、国税徴収法(1959=昭和34年法律147号)47条を準用して各自治体の税務課が差押えに動きます。

スルガ銀行では、差押通知書を受領すると、対象者の口座を通常の本支店、ネット専用支店関係なくすべて名寄せし、まず普通預金の残高から差し引きます。引き足りない場合は、定期預金の残高があればそれが徴収金額を満たすまで強制解約して差押え、ない場合は国税徴収法79条に基づいて当局に差押え解除を要請し、再び使えるようにします。そして、差押え通知書を受領した時点に遡って会員規約12条の3を厳格に適用し、発行されているすべてのVISAデビットカードの会員資格を喪失させ、本人に郵送か最寄りの支店へ出向いて返却するように指示します。

ただし、会員資格喪失の事実は個人信用情報機関のCIC(東京都新宿区)および日本信用情報機構(東京都台東区)には通知せず、楽天カード(東京都港区)の「エラーコード:2」と呼ばれる強制退会と同様に、他のクレジットカードやローンの組成には影響が及ばない策も取られます。とはいえ、スルガ銀行の社内的にはかなりのマイナス評価を受けることが避けられません。

2016年9月以前は、SURUGA VISA デビットカードの保有が絶対必須のネット専用支店『マイ支店』もあり、万が一マイ支店の口座でデビットカードを失う事態となった場合は、普通預金口座の解約も必要でした。マイ支店はそれまでの一般的なネット専用支店だった『ネットバンク支店』と統合して『Dバンク(デイバンク)支店』に衣替えし、デビットカードの保有も必須ではなくなりましたので、デビットカードを失う事態になっても通常のキャッシュカードが代わりに発行され、口座自体無くなってしまうという最悪の事態は回避されています。

また、ANA(NH)との提携によりANAマイレージクラブのマイルが貯まる『ANA支店』でも新規顧客に対しては原則VISAデビットカード(『Financial Pass Visaデビットカード』)を発行するとしていますが、VISAデビットカードを失った会員に対しては通常のキャッシュカードとAMCカードを統合した従来の『AMC Financial Pass』が改めて発行されます。しかし、ANAには新業態行のソニー銀行(東京都千代田区、全国銀行協会加盟)やPrestia(SMBC信託銀行:東京都港区)と提携した商品もあり、これからデビットカードに切り替えるAMC会員がFinancial Pass Visaデビットカードを作る意味合いは薄れています。

2020年10月30日金曜日

古いスマホでLINEが使えなくなる!!

LINE(東京都渋谷区、東証1部・NYSE上場)は、主力のコミュニケーションアプリ『LINE』のサポート対象を見直し、主に2014年以前に製造された古いスマートフォンを切り捨てました。

iOS(Apple:アメリカ・クパチーノ、NASDAQ上場)では9以前、Android(Google:アメリカ・マウンテンビュー、NASDAQ上場)は4.3以前の古いOSを使っているスマートフォンでは、9月30日をもって公式サポートが終了しました。これに伴い、LINEアプリの古いバージョンを提供しているWebサイト『UPTODOWN』でも、バージョン9以前のLINEアプリは10月以降、掲載終了となり削除されました。

iPhoneシリーズの場合、3GSはiOS6まで、4では7まで、4Sは9.2までしかアップデートできませんので、iPhone4S以前の機種を予備機として持っている方は、インストールしているLINEアプリを消さないようにしてください。既にインストールされているアプリは使用できるものの、アンインストールしてしまうと、再度インストールすることはもちろん、別のアカウントでのログインや、別の電話番号で新規登録することも出来ません。

Androidでは、Galaxy(サムスン電子:韓国京畿道水原市、韓国証取上場)は2014年モデルのS4ですと、4.4へのアップデートが用意されています。この二つ前にあたる2012年モデルのS3は、初期OSが4.0.4、アップデートしても4.1までで、4.4には遠く及びません。ひとつ前、2013年モデルのS3αも、初期OSが4.1、アップデートしても4.3までで、4.4へのアップデートはできません。
 

東京・秋葉原のジャンクスマホ専門店『ワールドモバイル』では、日本国内向けのGalaxyS3が2,000円で売られていますが、最早S3以前のGalaxyはカメラや音声通話用として使う以外に道がありません。特に2011年冬モデルとしてKDDI(UQ:東京都千代田区、東証1部上場)から販売された『SII WiMAX』はモバイルネットワークが3G専用のため、2022年3月に予定されているauの3Gサービス終了後は、WiFi・WiMAXでしか使えなくなります。
   
一方、2013年11月にY!Mobile(ソフトバンク:東京都港区、東証1部上場)から発売されたNEXUS5(Google/LGエレクトロニクス)は初期状態が4.4で、6.0までのアップデートが提供されていますので、当分LINEを使い続けることができます。

しかし中古スマホ販売最大手のイオシス(大阪市中央区)では、6.0の後のバージョンであるAndroid7.0を搭載した国産スマホが3,980円で売られているので、できることなら7.0の入ったスマホを購入しておけば、少なくとも4~5年先まではLINEを使い続けることが出来るはずです。

なお、Facebook公式アプリとMessenger、および『Messenger Lite』はまだ当分の間、iOS9・Android4.3以前のOSを積んだスマホでも使用できます。

2020年10月23日金曜日

ANA、紙版公式時刻表を終刊…『翼の王国』は存続

ANA(NH、東京都港区)は、創業以来66年間に渡り発行を続けてきた冊子版公式時刻表の発行を次号(2020年12~2021年1月号、ダイヤとしては2021年1月31日まで有効)を最後に取りやめるとFacebookページで発表しました。2月以降はWebサイト上での検索のみとなります。なお年2回発行している『サービスガイド』の発行も取りやめられますが、機内誌『翼の王国』は広告スポンサーが多いことや個人の有料定期購読者もいるなどの支えによって、今後も継続されます。

ANA公式時刻表は、旧日本ヘリコプター輸送が旅客航空運送事業を始めた1954年(昭和29年)2月1日に第1号が出されたといい、以来66年8カ月間に渡って編集・発行が行われてきました。1990年代に公式Webサイト『ANA SKY WEB』が起こされるまではほぼ月刊ペースで発行、2000年代には隔月刊ペースに落とされたものの、就航地の空港カウンターや海外支店、日本国内の旅行代理店などで無料配布されていました。

(画像:1957(昭和32)年の日本ヘリコプター輸送社公式時刻表。ANAのFacebookページより拝借しました)

その後、運賃の多様化により発行後に運賃の変更があっても対応が追い付かなくなったため、2012年9月号をもって運賃表の掲載を取りやめ、運賃はANA SKY WEBやSkyscannerなど外部の比較サイトなどで確認するようになりました。

2010年代も末になり、環境保護と持続的な成長の両立(SDGs)が求められる風潮になってきたことから、会社側では紙の公式時刻表の発行を中長期視点で取りやめる方向で検討を始めていたところへ新型コロナウイルス感染症(『COVID-19』)のパンデミックが襲います。世界の航空需要は壊滅的なレベルに追い込まれ、ANAも創業以来最悪の通期損失を出す見込みとなったため、Web版公式時刻表の開発を急ぎ、予定を数年繰り上げて紙版終刊に踏み切ることになりました。オンライン時刻表は、スターアライアンス加盟社やANAの国際線就航地、それにANAがパートナーシップを結んでいるベトナム航空(VN=HVN)、ガルーダインドネシア(GA=GIA)などの地元言語を含む14言語に対応するといい、紙版最終号の有効期限が切れる2021年2月1日から本格的に運用されます。

2020年10月22日木曜日

[29]も公団撤退!ドンムアン⇔ファランポーン直行赤バスが無くなる

首都圏バス公団1管区営業所(バンケン区)は、ランシット支所(パトゥムタニ県タンヤブリ郡)の主力路線[29](ランシット2車庫~ドンムアン空港~ファランポーン駅)の運行を10月31日(土)限りで終了すると発表しました。
公団の監督官庁である運輸省は、バンコク首都圏バスの民間委託体制を見直す過程で1路線ごとの運行事業者を1社に絞る方針としており、公団と民間委託の両方がある路線では公団1本にするか、民間委託のみとするかの選択を迫られています。既に、5管区営業所の[75]と7管区の[203]の2路線で公団が撤退しており、逆に3管区営業所の[2]はオレンジ色のミニバスが撤退させられて公団1本になりました。

[29]はBTSラップラオ5差路駅(チャトチャック区)とZEERランシット(パトゥムタニ県ラムルッカ郡)の間を、ウイパワディランシット通り経由で走る路線です。ドンムアン空港すぐ前のバス停からBTSモーチット駅や遠くMBKセンター、ファランポーン駅(パトゥムワン区)まで乗り通す外国人旅行者も多く見られ、古くはジミー金村さんが『バンコクカオサンプー太郎読本』(双葉社)の中で取り上げた路線の一つでした。また公団赤バス以外に、民間委託の白バスも走っており、チャトチャック区やラクシー区、ドンムアン区といった首都圏北部と中心街を結ぶ重要幹線として多くの市民に利用されてきました。

2010年に民間バスの新規事業者『プレミアムマネジメント』が参入したことで公団の運行は縮小し、2013年には[A1](モーチット駅~ドンムアン空港)の登場で空港直行の利用者がそちらへ流れ出します。ウイパワディランシット通り周辺には公団のみが運行する他路線として[59][510]があり、また空港東側のパホンヨーティン通り経由でモーチットとランシットを結ぶ[34][39][503]などの路線も充実。2021年にはMRTレッドラインの開業も控えているため、[29]を民間に任せても影響は少ないと判断した模様です。11月1日以降は、民間委託バス最大手のスマートバス(チャトチャック区)が全便を担当します。

公団が[29]から撤退した後、ドンムアン空港前を通る赤バスは[59](ランシット~バンケン車庫~王宮前広場)[95ก](ランシット車庫~ソイハッピーランド)の2路線だけとなります。どうしても赤バスでモーチット駅や戦勝記念塔(ラチャテーウィ区)まで行きたい場合は[59]の一択となり、戦勝記念塔から先のMBKやファランポーン駅へはバンケン車庫やBTS第11軍管区前駅で[34]に乗り換えが必要です。

なお[59]は第11軍管区前駅で、[95ก]ワットパシー駅でBTSパホンヨーティン線に乗り換えができます。

2020年10月21日水曜日

口座引き落としのないクレジットカードを予備に持とう!【2020年版】

日本発行のクレジットカードの支払い方法は、海外と違って銀行からの口座振替が主流となっており、1980年代にはどうしても自動引き落としのないカードが欲しいというユーザーの要求には応えられませんでした。しかし、1998年の『ACマスターカード』(アコム)を皮切りに、銀行並みかそれ以上の充実したATM網を持つ消費者金融系を中心に銀行引き落としの利用を任意とするカードが登場するようになりました。

ACマスターカード以外に、消費者金融国内2位のプロミス(現・SMBCコンシューマーファイナンス:東京都千代田区)や武富士も一時期ショッピング利用が可能で口座引き落としのないカードを発行していましたが、武富士は2010年に倒産(前記事「武富士倒産でもクレジット兼用カードはまだ使える」参照)。プロミスはクレジット兼用カードの発行を終了する代わりに、同じSMBCグループの三井住友カード(SMCC:東京都港区)が発行する『三井住友VISAプリペイド』に、プロミスの与信枠を使ってチャージするという手法を開発しました。

ただし、三井住友VISAプリペイドは、同じSMCCが発行する『VISAプリペ』とは別物で、残高が最高で5万円しか保持できない(VISAプリペは30万円まで保持可)、コンビニ店頭でのチャージが出来ない(VISAプリペはセブン銀行のATMまたはローソンの店頭でチャージ可能)といったリスクがあり、海外に持って行くには非常に心許ない仕様と言わざるを得ません。

一方、コンビニエンスストアを軸とした流通系クレジットカードでは、『ファミマTカード』(ポケットカード:東京都港区)に、3大コンビニチェーン中唯一となる『店頭支払いコース』が古くから存在します。店頭支払いコースでは、月末締め翌々月1日までというスキームは引き落とし(『口座支払いコース』)の場合と変わりませんが、日本全国のファミリーマートのレジでポストペイ方式の利用代金を現金支払いすることができます。翌月12日以降にミニマムペイメント(最低3,000円、利用残高が5万円増えるごとに1,500円加算)を支払えば、翌々月1日までの間は何回でも追加支払いをすることができる他、全額一括支払いをすればリボ手数料もかかりません。

海外出張時の風俗店、例えばタイのマッサージパーラーやバンコク・タニヤの日本人クラブで使った交際費など、どうしても普段使いのカードや法人カードに利用記録を残したくないとか、引き落としの事実が通帳に残ることすら避けたい、なおかつ消費者金融系のカードは持ちたくないというユーザーに最適です。

ただし、ファミマTカードは国際ブランドがJCBしかないため、JCBの加盟店がある程度充実しているアジアならまだしも、欧米に行くときは加盟店の少なさが玉にキズとなります。もっとも、JCBはアメリカ本土でDiscover(アメリカ・リバーウッズ、NASDAQ上場)、カナダなど一部の国ではアメリカンエキスプレス(AMEX:ニューヨーク、NYSE上場)と加盟店の相互開放を行っており、これらの加盟店なら決済ができます。

なお、ファミマTカードを1回払い専用(『ずっと全額支払い』)にするには、引き落とし口座を登録する必要があります。

2020年10月19日月曜日

2代目エアアジア・ジャパン運航停止!Peachが事実上代替へ

エアアジア・ジャパン(DJ=WAJ、愛知県常滑市)は既に10月24日まで全路線全便を運休すると発表していますが、10月25日からの冬ダイヤ以降、事業の継続を断念する意向と報道されました。

読売新聞(中部本社版)が9月30日朝刊で第一報を伝え、東京で編集されている業界専門サイト『Aviation Wire』も同日夜に追随。会社側は10月5日、取締役会で航空運送事業の廃止を決めて国土交通省に届け出ました。

2代目エアアジアジャパンは2014年、AirAsiaグループと楽天(東京都世田谷区、東証1部上場)など日本の有力企業・投資ファンドによる合弁として設立され、2017年10月29日の中部セントレア~新千歳線を皮切りに定期便運航を始めました。2019年には初の国際線となる中部~台北桃園線の運航を始め、COVID-19のパンデミック直前には3機のエアバス320ceoで、国内線2路線、国際線1路線を運航するキャリアに成長しました。

しかし、中部~台北線が3月20日を最後に運休(事実上の取りやめ)となり、国が緊急事態宣言を出した4月には国内線も2路線ともに運休し、事業が全くできない状況に追い込まれました。国内線のみ8月1日から再開したものの、パンデミック第2波の恐怖に怯えながらの運航となり、9月になると中部~新千歳線を多客が見込まれた連休の絡む6日間、1日1往復運航しただけにとどまりました。そして、9月22日の新千歳発中部セントレア行きDJ010便が2代目エアアジア・ジャパンとしての最後のフライトとなってしまいました。

10月以降は全路線全便を運休とし、11月4日付で大半の従業員を解雇。書類上は12月5日付で廃止とし、航空運送事業許可(AOC)を返上した後、公認会計士の下で債務超過額を確定。遅くとも年明けまでに名古屋地方裁判所(名古屋市中区)に自己破産か特別清算を申し立てて法的整理される予定です。

ところが、2代目エアアジアジャパンが運航していた中部~新千歳、仙台の2路線に、Peach(MM=APJ、大阪府田尻町)が参入の意向を示しました。実現すれば、初代エアアジアジャパン(JW=WAJ)の後身だったバニラエア(JW=VNL)を吸収合併したPeachが、「不思議な縁」で2代目エアアジアジャパンの事業を継承することになります。


《12月24日から有効》
MM461 NGO0830~CTS1015
MM463 NGO1725~CTS1910
MM462 CTS1055~NGO1245
MM464 CTS2005~NGO2155

MM491 NGO1335~SDJ1440
MM492 SDJ1410~NGO1525

(機材はエアバス320ceo 普通席=エコノミークラスのみ180席)

2020年7月8日水曜日

タイエアアジアが福岡就航へ!沖縄よりも先に

タイエアアジア(FD=AIQ、ドンムアン区)は、新型コロナウイルス感染症(『COVID-19』)の収束後に日本へ就航する方針を固め、この度国土交通省航空局国際航空課(JCAB:東京都千代田区)から『外国人国際航空運送事業の経営許可』(AOC)を取得しました。第一弾として、福岡国際空港(福岡市博多区)への定期便を開設します。

《9月2日から有効(予定)》
FD636 DMK2335~FUK0705+1 火・水・土曜運航 
FD637 FUK0815~DMK1145 水・木・日曜運航

(機材はエアバス320neo エコノミークラスのみ186席
 またはエアバス321neo エコノミークラスのみ236席)

※AirAsiaグループのWebサイトでは7月8日現在、XJ便名で週3便の運航と表示されているが、これがFD便名に変わる可能性がある

バンコク(ドンムアン)~福岡線には、大型機部門のタイエアアジアX(XJ=TAX、ドンムアン区)が2018年10月から今年3月まで毎日1便を就航させていましたが、今回のタイエアアジアの就航が、タイエアアジアX運航便に加えて増便の形となるのか、あるいはタイエアアジアXが運休を継続し事実上の減便、機材小型化となるのかについては7月8日の時点では公式には発表されていません。

AirAsiaグループでは、AirAsia本体(AK=AXM)便名でありながらAirAsiaX(D7=XAX)のエアバス333で運航している便が存在します。2017年2月にKLIA2で暗殺された故金正男氏が最期に搭乗しようとしたマカオ行きのAK8320便が、正にこのスタイルでした(前記事「白昼堂々!KLIA2で金正男氏暗殺」参照)

一方で、タイエアアジアがこれまで保有していたエアバス320ceoでは、ドンムアンから那覇空港(沖縄県那覇市)までの直行便を飛ばすことはできるものの、日本列島への直行には性能が足りませんでした。しかし、2016年から納入されてきたエアバス320neoや、それに代わって昨年から納機が始まったエアバス321neoは成田(千葉県成田市)までの直行が可能であることから、今回の福岡線をモデルケースとして、通路2本の大型機であるエアバス330ファミリー(333、339neo)を使うタイエアアジアX運航路線の機材小型化を図る可能性があり、そのためにはタイエアアジアが日本の経営許可を取得する必要があったものです。

2020年6月27日土曜日

ノックスクートが運航停止!!コロナで運休、再開せず

ノックスクートエアライン(XW=NCT、ドンムアン区)は、7月14日に予定されている臨時株主総会で会社解散を決議し清算手続きに入ると発表しました。新型コロナウイルス感染症(『COVID-19』)に伴うタイの国家非常事態宣言と、それに伴う外国人入国禁止措置で需要が全滅したため3月22日から全便欠航としており、再開できないまま事実上の倒産に近い形で活動終了を決めたことになります。

ノックスクートは、同じバリューアライアンスに加盟するScoot(TR=TGW、シンガポール)とノックエア(DD=NOK:サトーン区、SET上場)の合弁で2014年に設立された会社で、既に就航していたタイエアアジアX(XJ=TAX、ドンムアン区)のように、ノックエアの大型(双通路)機部門的な役割を果たすことが期待されました。タイエアアジアXがエアバス333を使用しているのに対抗し、Scootの親会社のシンガポール航空(SQ=SIA、SGX上場)で使っていたB772ERを使用、東京や大阪といった日本の大都市とバンコクを結ぶ路線をドル箱と位置付けて事業を展開する予定でした。

ところが、路線認可取得直前だった2015年1月、チャーター専門キャリアのビジネスエア(8B=BCC)が運航を停止。これを受けて運輸省民間航空局(CAAT:サトーン区)に国際民間航空機関(ICAO)の抜き打ち監査が入り、航空運送事業許可(AOC)を審査する体制や担当官のスキルが不十分だとして、重大懸念(SSC)を交付されるに至りました(前記事「ICAO重大懸念でノックスクート運航開始できず」参照)。ノックスクートは成田線開設の認可を取得できる見通しが立たなくなり、実質代替運航の形でScootがドンムアン経由の成田~シンガポール線に就航。先行するタイエアアジアXに勝負を挑みました(前記事「Scoot成田線にバンコク経由便が登場」参照)

それから約3年の間、ノックスクートはSSC発行に伴う主要各国の制裁に追随しなかった中国や台湾への路線を細々と運航することになり、赤字を垂れ流していきます。ようやく2018年6月に成田線の運航を始めたもののタイエアアジアXやScootの既存便に加え、タイライオンエア(SL=TLM、ドンムアン区)も就航しLCCだけで3社が競合する過当競争になっていて、2019年12月期本決算まで一度も利益を上げることが出来ませんでした。

そしてCOVID-19のパンデミックに伴う非常事態宣言のため、2020年3月22日からScoot共々全便運休となり、ノックスクートは運航停止に陥ります。再開できたとしても需要の回復には時間がかかるとみられ、加えて日本側新規LCCのZIPAIR(ZG=TZP、千葉県成田市)も就航が決まっていて主力の成田~バンコク線の競争はさらに激化が予想されている中、会社の持続は困難と判断した模様。

なおノックエアのタイ国内線は運航を継続しており、DD便名の国際線が飛んでいる広島(広島県三原市)、ホーチミンシティ(タンソニャット)、ヤンゴンの3空港へは、CAATから許可が下りれば必ず再開すると表明しています。

2020年6月24日水曜日

伝説の大箱ライブバー『432"PLUS』が帰ってくる!!

(この項、清水友彦さん/クロントイ区 からの投稿です)
皆さん毎度です。しゃかりき432"のしみっちゃんです。

いや~参りました。新型コロナウイルス感染症(『COVID-19』)という得体の知れないエイリアンのせいで、夜間外出禁止命令になるわデリバリー以外の営業停止命令になるわと、しゃかりきグループは大変でした。一時は全店舗合わせた売上が他の一軒居酒屋さんの1日分と面合わせしかねない程でした。それでもセミロックダウンが解除されたバンコクで、少しづつではありますが再起への道を探ってまいります。

まず、誠に残念なのですがバンコク首都圏と近県にある次の3店舗は再開せず、閉店となります。

・トンロー日本村モール店(ワッタナ区)
・エスプラネード店(ディンデン区)
・バンクラン店(ノンタブリ市)

特にエスプラネード店はしゃかりきとして初の大型ショッピングセンター内店舗で、5年間ご愛顧いただいただけに撤退はちょっと辛いものがあります。

一方で、新たな展開や新店舗も徐々にではありますが進めています。その第一弾として、大箱ライブバー『432"PLUS(シミズプラス)を復活いたします!! コロナによる三密だなんだ言って、タイ人経営のライブハウスが次々と潰れている現状。日本人はもちろんタイ人のミュージシャンも立てるステージが減っている中、活躍できる場所を守りぬくのが俺たちの使命と判断しました。場所は『GOLDPlus』『ラウンジCalm』として営業していたスクンビット23の奥。『432"++BAR&more』(シミズプラスプラスバーアンドモア)、6月26日(金)オープンです!!

7月にはラマ9世通り『The Nine』ショッピングモール1階(スアンルアン区)にオープン予定!! エスプラネード店の事実上の移転でございます。その他各店舗イベント盛り沢山でアフターコロナV字回復を目指します!! 仕掛けまくりなんで皆さん期待しまくっといてくださいね!!

2020年6月16日火曜日

ジェットスター、ベトナムから撤退へ

ベトナム航空(VN=HVN:ハノイ市ロンビエン区、ハノイ証取上場)とカンタス航空(QF=QFA、オーストラリア・シドニー)は、ジェットスターパシフィックエアウェイズ(BL=PIC、ホーチミンシティ特別市タンビン区)に係る合弁事業を解消することで合意しました。今後、カンタスが保有するジェットスターパシフィックの持株をベトナム航空に引き渡すといい、ジェットスターパシフィックはベトナム航空の第二会社『パシフィックエアラインズ』として独自にLCC事業を展開、ベトジェットエア(VJ=VJC)とバンブーエアウェイズ(QH=BAV)の民間2社に戦いを挑むことになります。

ジェットスターパシフィックになる前の初代パシフィックエアラインズは、1990年12月にベトナム航空が台湾への就航を目指して設立した第二会社でした。当時は中国が掲げる『一つの中国(一中)』政策が航空業界に対しては厳格に適用されていて、航空会社は中国か台湾のどちらに就航するかを選択しなければならず、日本航空(JL=JAL)は台湾線のみに就航する子会社日本アジア航空(EG=JAA、東京都品川区)を設立していました。つまり、日本アジア航空のような位置付けの第二会社を作ろうとベトナム航空は判断した訳です。

この初代パシフィックエアラインズが2008年、ベトナム初のLCCとしてジェットスターグループ入りし、ジェットスターパシフィックエアウェイズに生まれ変わります(前記事「ジェットスター第3のハブはホーチミン」参照)。それまでB737ファミリーを使っていた機材をジェットスターの標準であるエアバス320ceoに総入れ替えし、主力のハノイ(ノイバイ)~ホーチミン(タンソニャット)線などを増便しました。2012年にはベトジェットエアの増便に対抗し、ベトナム航空との共同で事実上のシャトル便化を行い(前記事「ハノイ~ホーチミンシティ間、シャトル便時代始まる」参照)、2017年には日本への乗り入れも果たしました。

しかし、ジェットスターグループ他社と一部サービスレベルに違いがあったことから同等の品質を求める乗客に敬遠されたこと、また国際線でベトジェットエアとの競争に事実上敗れたことの2点が致命的となりました。特に東北アジアへのフライトでは、エアバス320ceoでホーチミンシティからの日本・韓国路線を就航させることが出来ず、エアバス321neoで成田国際空港(千葉県成田市)などへの路線を展開したベトジェットの独走状態となってしまいます。この結果2019年7月に日本路線を廃止(前記事「ジェットスターパシフィックが日本撤退!関空路線2年持たず」参照)。そして新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックに伴う壊滅的減便・運休の中でカンタス側が事業見直しを行った中に、ベトナム事業からの資本引き上げが含まれていました。

今後、ジェットスター改め2代目パシフィックエアラインズはベトナム航空の第二会社という2007年以前の立ち位置に復帰し、引き続きLCC事業を展開します。