ジェットスターパシフィックエアウェイズ(BL=PIC、ベトナム・ホーチミンシティ特別市タンビン区)は、2017年9月から運航してきた関空~ハノイ(ノイバイ)線を親会社のベトナム航空(VN=HVN:ハノイ市ロンビエン区、ハノイ証取上場)に事実上承継する形で運休(廃止)としました。これにより日本路線がなくなったため、8月30日の業務終了をもってベトナム航空大阪支店(大阪市中央区)に併設されていた市内オフィスも閉め、日本から完全撤退しました。
《7月18日の運航を持って取りやめ》
BL170 HAN0145~KIX0815 DAILY
BL171 KIX0915~HAN1340 DAILY
(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)
ジェットスターパシフィックは、ベトナム国籍LCCとして初の日本線となる関空~ハノイと、関空~ダナンの2路線を同時に就航しましたが、その後は伸び悩みました。機内サービスの面で、ジェットスターのブランドに胡坐をかいていると取られ常連客が離れたこと、また後発のLCCであるベトジェットエア(VJ=VJC、ハノイ市バディン区)との競争に事実上敗れたことの2点が大きな理由とされます。
前記事『ジェットスターパシフィックは上級運賃でも機内食が付かない』でも書いた通り、ジェットスターパシフィックの国際線は『Starter Plus(日本名ちゃっかりPlus)』以上の上級運賃であっても、ジェットスターグループの他社と違って機内食が付かないなどサービスが劣る面があります。このため、ジェットスターグループの他社を利用しているヘビーユーザーからも敬遠されるようになっていったのではないかとみられています。
2018年11月にはベトジェットエアが関空~ハノイ線に就航します。ベトジェットが毎日1便なのに対し、ジェットスターは週4便を維持しました。ジェットスターパシフィックはグループのジェットスター・ジャパン(GK=JJP、千葉県成田市)が行う日本向けの『スーパースターセール』に便乗させてもらい、片道最安4,990円のセールを打ちますが、一方で関空~ダナン線をベトナム航空に移管、関空~ハノイに集中してベトジェットとの本格的な競争に挑む布石を作ろうとしました。
今年3月の夏ダイヤからは親会社であるベトナム航空の補完という意味合いを捨て去るべく、ベトジェットと同じ毎日1便に増強しましたが、関空~ハノイでは本格航空会社(FSC)も含めた全体の提供座席数も過剰になりかねない状況でした。ベトジェットがエアバス321neoを調達して、関空に加え成田からもハノイ、ホーチミンシティの両方に就航するなどネットワークの拡大を目指したのに対し、ジェットスターは機材がエアバス320ceoしかないため、ホーチミンシティと日本を結ぶ直行便を飛ばせず路線政策上制約を受けました。しかも日本の発着空港が関空ということもあり、接続するジェットスター・ジャパンの国内線も成田と比べて少なく、厳しい立場に立たされます。
ベトジェットも賞味運賃100円(総支払額7,800円)のセールを頻発するなど対抗し、ジェットスターパシフィックは路線赤字に転落。ベトナム航空ではジェットスターを表に出したLCC同士の消耗戦をやめて、FSC一本で勝負する方針に切り替える決断をしたものの、最大の書き入れ時であろう日本の夏休みを前に、運休に追い込まれる最悪の結果となってしまいました。
前記事『ジェットスターパシフィックは上級運賃でも機内食が付かない』でも書いた通り、ジェットスターパシフィックの国際線は『Starter Plus(日本名ちゃっかりPlus)』以上の上級運賃であっても、ジェットスターグループの他社と違って機内食が付かないなどサービスが劣る面があります。このため、ジェットスターグループの他社を利用しているヘビーユーザーからも敬遠されるようになっていったのではないかとみられています。
2018年11月にはベトジェットエアが関空~ハノイ線に就航します。ベトジェットが毎日1便なのに対し、ジェットスターは週4便を維持しました。ジェットスターパシフィックはグループのジェットスター・ジャパン(GK=JJP、千葉県成田市)が行う日本向けの『スーパースターセール』に便乗させてもらい、片道最安4,990円のセールを打ちますが、一方で関空~ダナン線をベトナム航空に移管、関空~ハノイに集中してベトジェットとの本格的な競争に挑む布石を作ろうとしました。
今年3月の夏ダイヤからは親会社であるベトナム航空の補完という意味合いを捨て去るべく、ベトジェットと同じ毎日1便に増強しましたが、関空~ハノイでは本格航空会社(FSC)も含めた全体の提供座席数も過剰になりかねない状況でした。ベトジェットがエアバス321neoを調達して、関空に加え成田からもハノイ、ホーチミンシティの両方に就航するなどネットワークの拡大を目指したのに対し、ジェットスターは機材がエアバス320ceoしかないため、ホーチミンシティと日本を結ぶ直行便を飛ばせず路線政策上制約を受けました。しかも日本の発着空港が関空ということもあり、接続するジェットスター・ジャパンの国内線も成田と比べて少なく、厳しい立場に立たされます。
ベトジェットも賞味運賃100円(総支払額7,800円)のセールを頻発するなど対抗し、ジェットスターパシフィックは路線赤字に転落。ベトナム航空ではジェットスターを表に出したLCC同士の消耗戦をやめて、FSC一本で勝負する方針に切り替える決断をしたものの、最大の書き入れ時であろう日本の夏休みを前に、運休に追い込まれる最悪の結果となってしまいました。