国土交通省は2日、2014年夏スケジュールで行われる羽田・東京国際空港(東京都大田区)の国際線発着枠増強について、日本国内キャリアへの割り当てを決定し発表しました。
(前記事「アライアンスの論理がうごめく羽田国際線発着枠」から続きます。3分割の3本目です)
今回増える16枠のうち、日本から東南アジアへの路線には合わせて全体の半分近い7枠が投入されます。このうち、ANAが5枠、日本航空は2枠を獲得します。
タイへは両社で1枠ずつ獲得しましたが、どちらもバンコク(スワンナプーム)線の増便に使い、ANA便ではタイ国際航空(TG)、日航はバンコクエアウェイズ(PG)とコードシェアを組むのが有力。しかしPGは羽田までの直行運航が可能な大型機を持っていないため、参入不可能。タイ側は1枠を持っていますが、タイ国際航空が増便しなければ、来年にも運航開始する予定のタイエアアジアXが獲得に動くことが予想されます。
シンガポールも両社で1枠ずつを獲得し、既存の羽田~チャンギ線を毎日2便に増強します。シンガポール側はシンガポール航空(SQ=SIA)とScoot(TZ)が候補となるものの、SIAは既に深夜早朝枠で毎日2便を飛ばしていることから、SIAの1便分を昼間枠に移動して空いた深夜枠でScootということも十分あり得ます。