2020年10月22日木曜日

[29]も公団撤退!ドンムアン⇔ファランポーン直行赤バスが無くなる

首都圏バス公団1管区営業所(バンケン区)は、ランシット支所(パトゥムタニ県タンヤブリ郡)の主力路線[29](ランシット2車庫~ドンムアン空港~ファランポーン駅)の運行を10月31日(土)限りで終了すると発表しました。
公団の監督官庁である運輸省は、バンコク首都圏バスの民間委託体制を見直す過程で1路線ごとの運行事業者を1社に絞る方針としており、公団と民間委託の両方がある路線では公団1本にするか、民間委託のみとするかの選択を迫られています。既に、5管区営業所の[75]と7管区の[203]の2路線で公団が撤退しており、逆に3管区営業所の[2]はオレンジ色のミニバスが撤退させられて公団1本になりました。

[29]はBTSラップラオ5差路駅(チャトチャック区)とZEERランシット(パトゥムタニ県ラムルッカ郡)の間を、ウイパワディランシット通り経由で走る路線です。ドンムアン空港すぐ前のバス停からBTSモーチット駅や遠くMBKセンター、ファランポーン駅(パトゥムワン区)まで乗り通す外国人旅行者も多く見られ、古くはジミー金村さんが『バンコクカオサンプー太郎読本』(双葉社)の中で取り上げた路線の一つでした。また公団赤バス以外に、民間委託の白バスも走っており、チャトチャック区やラクシー区、ドンムアン区といった首都圏北部と中心街を結ぶ重要幹線として多くの市民に利用されてきました。

2010年に民間バスの新規事業者『プレミアムマネジメント』が参入したことで公団の運行は縮小し、2013年には[A1](モーチット駅~ドンムアン空港)の登場で空港直行の利用者がそちらへ流れ出します。ウイパワディランシット通り周辺には公団のみが運行する他路線として[59][510]があり、また空港東側のパホンヨーティン通り経由でモーチットとランシットを結ぶ[34][39][503]などの路線も充実。2021年にはMRTレッドラインの開業も控えているため、[29]を民間に任せても影響は少ないと判断した模様です。11月1日以降は、民間委託バス最大手のスマートバス(チャトチャック区)が全便を担当します。

公団が[29]から撤退した後、ドンムアン空港前を通る赤バスは[59](ランシット~バンケン車庫~王宮前広場)[95ก](ランシット車庫~ソイハッピーランド)の2路線だけとなります。どうしても赤バスでモーチット駅や戦勝記念塔(ラチャテーウィ区)まで行きたい場合は[59]の一択となり、戦勝記念塔から先のMBKやファランポーン駅へはバンケン車庫やBTS第11軍管区前駅で[34]に乗り換えが必要です。

なお[59]は第11軍管区前駅で、[95ก]ワットパシー駅でBTSパホンヨーティン線に乗り換えができます。