2020年2月2日日曜日

ジャカルタ裏社会の名店『線路置屋』が取り潰される!!

インドネシア国家警察と北ジャカルタ警察署(首都特別州北ジャカルタ市)は1日、市内で最安値と言われ『ロイヤル』の通称で親しまれていた国鉄線路沿いの置屋密集地(北ジャカルタ市)を一斉摘発し、事実上壊滅させました。

ロイヤルはトランスジャカルタ(BRT=バス高速輸送システム)12号系統ゲドンパンジャン駅至近にあり、KRL(国鉄)イエローラインの高架の線路に沿って、線路脇と高架下の2層に店がびっしりと並んでいました。ロイヤル自体は古くからあったと言われていますが、外国人の間で注目が集まったのは、2016年2月のカリジョド(北ジャカルタ市)壊滅後のことです。

カリジョドの全盛期にはショート15万Rp.(約1,200円)で売買春が行われていましたが、ロイヤルも壊滅するまでカリジョドと同じ15万ルピアの料金でサービスされており、ジャカルタ首都圏最安値の性風俗として地元の男性に親しまれていました。

その後、2018年に日本人Youtuberのなかじ氏が訪問し、その時の模様を映像で公開したことから一気に知名度が高まります。ロイヤルの上層階はKRLイエローラインの電車が走るすぐ横で逞しく営業をしていることから、『線路置屋』の通称でも知られるようになりました。

しかし、ジャカルタ首都特別州政府のアニス・バスウェダン知事はカリジョドを取り潰したバスキ・プルナマ前知事の政策を受け継ぎ、残っている置屋街も粛々と取り潰す方針を決めてその時期を探っていましたが、2020年1月から猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症(通称『武漢肺炎』)で世界中の注目がそちらに向いている間にやってしまえば、大手の国際報道機関にも注目されないまま完遂できると考えたようです。

そして、1日午後に一斉摘発が決行され、従業員の女性は軒並み連行されてしまいました。姫が消えたロイヤルには非常線が張られ、立ち入り禁止となりました。