2018年12月9日日曜日

この年末年始、新生銀行の預金は下ろせない!!

新生銀行(東京都中央区、東証1部上場)は、2001年(平成13年)から運用してきたオープンベースの勘定系システムを全面的に入れ替えます。御用納めの12月28日が金曜日に当たるため、当日の営業終了後、システムを完全に止めて作業に取り掛かることにし、この年末年始は6日間、新生銀行のすべてのサービスが利用できなくなります。

新生銀行は旧日本長期信用銀行時代から使ってきたメインフレーム(大型汎用コンピュータ)ベースのシステムを捨て、2001年に日本の銀行では極めて異例といわれたMicrosoft Windows2000ベースのオープンシステムを採用。これによって経費を大きく削減し、パワーフレックス(総合口座)のATM手数料を国内では24時間365日無料としたり、海外での預金引き出し機能を標準実装するなど当時としては画期的な体系を採用することができたといい、旧長銀時代には極めて少なかった個人口座数を爆発的に増やしました。

しかし、当時最先端だったWindows系基幹システムも最初の導入から20年近くを経てガタが来るようになり、一般に報道されないレベルの細かい障害が多発していたといいます。また、旧長銀以来維持されてきた長期信用債券(リッチョーワイド)専用の勘定系システムが、今年4月の満期償還完了によって不要になったこともあり、この機会に勘定系システムを一本化し、全面的に入れ替えることを検討していました。

新生銀行では、12月28日(金)の午後から振込や仕組預金(『パワード定期』)の受付を制限するなど準備に入り、夜にはパワーコール(テレフォンバンキング)の取り扱い項目も制限し、29日0時のシステム停止を万全の態勢で迎えます。29日0時には全ての基幹システムの電源が落とされ、提携ATMでの出入金(新生銀行は自行のATMが1台もない)に加え、パワーダイレクト(インターネットバンキング)へのログインもできなくなります。年末年始に利用できるのは、ブランドプリペイドカード『GAICA』に事前にチャージされた範囲内でのショッピングや海外での預金引き出し、『新生アプラスカード』などアプラス(大阪市中央区)発行のクレジットカードによるショッピング、『スマートカードローンプラス』による提携ATM(セブン銀行を除く)からの新規借り入れに限られます。

従って、年末年始に海外へ行く予定がある新生銀行のお客様は、28日の夜までに余裕を持った金額をGAICAに移すか、現金で引き出しておく必要があります。28日の夜を逃すと、2019年1月4日(木)まで下ろせなくなってしまいます。