2018年9月30日日曜日

ブルネイ航空が日本の空に帰ってくる!

ロイヤルブルネイ航空(BI=RBA)は、1998年夏スケジュール以来21年ぶりに日本への直行便を運航することを決め、東京で行われた『ツーリズムEXPOジャパン2018』会場で発表しました。以前は大阪・関西空港へのフライトでしたが、今回は成田国際空港(千葉県成田市)への乗り入れに変わります。

《2019年3月15日から有効》
BI695 BWN0035~NRT0730 日・水・金曜運航
BI696 NRT1200~BWN1725 日・水・金曜運航

(機材はエアバス320neo スカイエグゼクティブ=ビジネスクラス12席、エコノミークラス138席)

RBAは、1994年(平成6年)の関西空港開港と同時に、当時保有していたB757で週2便の運航を始めましたが、乗客が定着せず1998年夏スケジュール限りで運休していました。イスラム教が国教のブルネイを拠点とするために機内サービスが純イスラムとなり、フルサービスキャリア(FSC)では当たり前のアルコールのサービスがなく(空港の制限エリア内売店で購入した缶ビール等を持ち込むのは可)、ワインやシャンパン、外国ビールなど普段とは違う機内での時間を楽しみたい旅行客に敬遠されたのが最大の理由とされます。

しかし、RBA以外のキャリアによるブルネイへの直行便はほとんどなく、日本からのビジネス客はマレーシア航空(MH=MAS)でクアラルンプール乗り継ぎや、シンガポール航空(SQ=SIA)のチャンギ乗り継ぎが主流となっていきました。2010年代に入るとAirAsia(AK=AXM)がすべてのASEAN加盟国の首都を結ぶという野心的な目標を掲げてブルネイ空港への初のLCCとなるKLIA~ブルネイ線を開設し、少ないながらも日本からAirAsiaでブルネイ入りする観光客が増えだします。ブルネイ政府はこの流れを見て将来的な日本直行便の再開を検討することにし、2011年(平成23年)の航空交渉で発着枠自由化権(オープンスカイ)を獲得しました。国土交通省の報道資料を見ますと、この時の合意では最速で12年夏スケジュールからの定期就航も可能だったとありますが、東京で編集されている業界専門サイト『トラベルビジョン』によると臨時便が2往復飛んだだけで、定期便は見送られたといいます。

その後、成田空港への乗り入れ実績を積むため香港航空(HX=CRK)とコードシェア提携を行い、2016年(平成28年)11月からコードシェアがスタートしました。これが徐々に浸透しているとして、新機材エアバス320neoが納機されるのを待って自社定期便での成田就航が実現することになりました。エアバス320neoは、RBAが保有していたエアバス320ceoよりも航続距離が長く、日本本土とブルネイの間を直行可能になることから、大型機のB788や、過去に使ったB757よりも経済的に北東アジア路線を運航できるとRBAでは期待を寄せています。