福山通運(広島県福山市、東証1部上場)は、10月から毎週日曜日の集荷・配達業務を原則として行わないとする施策を発表しました。BtoB向け主力商品『フクツー路線便』、BtoC向けサービス『パーセルワン』の他、個人向けの『フクツー宅配便』も含めた全サービスが対象となります。
もともと、フクツー路線便では「サンデーサービス」といって、日曜日配達を希望する旨を示す専用のシールが貼られていない荷物は日曜日には配達しないことになっており、2017年12月からは日曜・祝日の配達に割増料金を徴収する制度も実施していました。今回は、これを完全に廃止するものです。時事通信は、フクツー路線便サンデーサービスが1981年(昭和56年)に始まったサービスだと伝えました。つまり、1970年代以前のサービスレベルに戻るという訳です。
さらに今回、フクツーでは日曜日に『運行』と呼ばれる幹線輸送も行われなくなるため、支店・営業所のターミナル機能も事実上ストップすることになります。日曜日も拠点自体はオープンするものの、発送荷物を持ち込んだ場合は月曜日の運行便出発までターミナルに留め置かれます。逆に、営業所止め荷物の受け取りを希望する場合は、土曜日のうちに拠点に搬入されていなければ、日曜日の受け取りはできません。
このためTraveler's Supportasiaは福山通運本社とJAL ABCに電話取材を行いました。JAL ABC本社によりますと、空港宅配サービスで出発便の搭乗日または集荷希望日が日曜日に該当する場合にはフクツーではなく、他の提携事業者に集荷させる事でこれまで通りの利用が可能とのことです。成田空港・羽田空港・関西空港向けはヤマト運輸、中部セントレア向けは日本郵便(ゆうパック)のドライバーが集荷します。また、空港から発送されるいわゆる帰国の荷物も、日曜日の受付分は日本郵便など他社網を使って翌月曜日に配達できるようにし、配達が日曜となる場合もフクツーの利用を極力避けるようにするとしています。