2018年1月25日木曜日

ヤフオク!の支払い方法が「かんたん決済」に統一

Yahoo!JAPAN(東京都千代田区、東証1部上場)は、国内最大のリユースサイト『ヤフオク!(旧Yahoo!オークション)』の商品代金決済を、原則として自社が取りまとめる『Yahoo!かんたん決済』に一本化すると発表しました。3月1日(木)以降の落札分は、ごく一部の例外を除きかんたん決済の利用が義務付けられ、それと同時に、何らかの理由でかんたん決済を使えなくなったユーザーは、ヤフオク!自体締め出されます。

かんたん決済の前身となる『Yahoo!エスクロー』は、ヤフオク!のサービスが始まった1年後の2000年(平成12年)9月にスタート。2003年(平成15年)4月にかんたん決済と改称し、2008年からは落札者が商品を受け取った後に出品者のアカウントへ入金される『代金支払い管理サービス』も運用されてきました。

2010年代に入ると、かんたん決済の支払い手段として銀行振り込みやコンビニ払いが追加され、自身の銀行口座へ直接振り込ませるなどの決済方法を指定する出品者は激減。一方で後発サイトのモバオク(東京都渋谷区)では、ヤフオク!の代金支払い管理サービスに相当する『モバペイ』を利用することが一足早く義務付けられ、メルカリ(東京都港区)は立ち上げ当初から事務局が代金を預からない決済手段は一切禁止とされていました。

2017年5月、Yahoo!とメルカリは合同で『EC事業者協議会』を設立(前記事「ヤフオク『貨幣』カテゴリがカード決済不可に」参照)。協議会を通じて、Yahoo!はメルカリ側の管理ノウハウを吸収します。そして、利用が少なくなっていた出品者個人の銀行口座への振り込みを廃止してかんたん決済に一本化、同時に代金支払い管理サービスの利用を義務付けとすることにしました。

3月1日以降は、出品者・落札者の双方ともに、出品者個人へ直接支払う手段の利用を求める行為自体が規約で完全に禁止となり、ガイドラインにも

「出品、入札に必要な利用資格として、Yahoo!かんたん決済が利用できる状態であることを条件に明記します」

と発表されました。つまり、何らかの理由でかんたん決済を使えなくなったユーザーは、ヤフオク!に入札することすらできなくなります。


なお、今後もYahoo!かんたん決済以外の支払い手段を利用することができる例外も設けられています。対象は

・自動車、モーターバイク、船舶など輸送用機械本体(「掘り出し中古車」カテゴリは除く)
・ヤフオク!ストア(Yahoo!JAPAN側の審査を通過した企業出品者)からの出品
・ヤフー側が特に指定した法人しか出品できないカテゴリ(チャリティオークション、コンタクトレンズ、不動産、プロ野球福岡ソフトバンクホークスの観戦チケット、宿泊予約)

となっています。