タイエアアジアX(XJ=TAX、ドンムアン区)は5月1日から、バンコク(ドンムアン)~札幌(新千歳)線に就航すると発表、航空券の販売を開始しました。同社の日本路線は3路線目。この春の定期便就航を目指しているノックスクート(XW=NCT)を引き離すため、「先行者の意地」を見せます。
《バンコク発5月1日、新千歳発5月2日から有効》
XJ620 DMK2310~CTS0750+1 DAILY
XJ621 CTS0855~DMK1410 DAILY
(機材はエアバス333 プレミアムフラットベッド=ビジネスクラス12席、レギュラーシート=エコノミークラス365席)
会社側では「東京」「大阪」「???」と書かれた3つのどこでもドアを並べ、右側のドアの向こうから熊らしき動物が腕だけ見せ、その先にはラベンダー畑がチラッと見えるという予告広告を作りました。これを見た日本通のタイ人の間で
「次の就航都市は札幌ではないのか」
という噂が立ったといい、その通りに札幌線が開設される結果となりました。
5月の北海道は本州(内地)よりも2カ月遅い春の始まり。ラベンダー畑が広がる富良野市周辺をめざす観光客が国内外から多数集まる時期です。既にタイ国際航空(TG=THA チャトチャック区、SET上場)はバンコク(スワンナプーム)~新千歳線を毎日1便運航し、連日ほぼ満席の乗客を確保しているといい、タイエアアジアXの開設でさらに多くのタイ人が北海道へ直行入国すると期待されています。
《3月28日追加》
運輸省航空局が国際民間航空機関(ICAO、カナダ・モントリオール)から重大な懸念を指摘されました。タイ国籍のすべての航空会社による新規の路線開設や増便が当分の間不可能になるため、指摘を受ける前に運航を始められなかったこの路線の就航は無期限延期となることが確実となりました。
《4月3日追加》
国土交通大臣・太田昭浩(公明党、衆院東京12区)も閣議後の記者会見で
「既存定期路線の増便と、チャーター便の継続は条件付きで認める。ただし新規路線は(両国間の暫定合意の中に)ない」
と述べ、5月1日からの定期就航はできないことが事実上確定しました。
《4月24日追加》
タイエアアジアXによる就航が事実上できなくなったため、AirAsiaX(D7=XAX クアラルンプール、マレーシア証取上場)による代替という形で当分の間運航されることになりました。便名の『XJ』が『D7』に変わるだけで、時刻の変更はありません。