2013年12月10日火曜日

H7N9?新型鳥インフルエンザウイルスに気をつけろ!!

香港で発行されている広東語朝刊紙最大手の『東方日報』は、12月8日付の1面トップで「H7N9」と呼ばれる新型鳥インフルエンザウイルスの患者が発生し、今後蔓延する危険があると報じました。ウイルスは先に感染の拡大があった中国本土から渡ってきたとみられ、香港・マカオはもちろん、中国本土を旅する外国人も警戒が必要です。

(画像:12月8日付東方日報1面。協力:とっぴーさん/ワッタナ区) 

東方日報の紙面では、12月2日に最初の感染者が出てから4日後に2人目の感染者が出たことを重く見て、

「中国本土からの生きたニワトリの流入を直ちに止めさせないといけない」

という有識者の声を掲載しています。

日本語Wikipediaでは

「2013年3月30日に初めて感染が確認された後2ヶ月あまりの間に上海・北京など2市8省と台湾で合わせて131人の感染が発見されそのうち85人がICUで治療、39人が死亡した」

という記述があります。人間同士の2次感染は今のところ否定されており、万が一感染したとしても早い段階でタミフル(中外ロシュ)やリレンザ(日本グラクソスミスクライン)といった抗インフルエンザ薬を処方されれば完治できる可能性が高いとのことです。ただ、他の種類の鳥インフルエンザウイルスに比べると感染力や病原性が強いとのことで、警戒を怠らないようにしないといけません。

発生源となった中国へ旅行する外国人は、それなりの心の備えが必要です。特に、香港での感染発覚となれば、国境を接する広東省深圳市からの流入がほぼ当然と言っていいほどに疑われます。東方日報の記事でも、患者の感染経路は深圳市内からだと記述されており、

深圳のニワトリがH7N9にやられた

 という見出しが躍っています。深圳だけでなく、近隣の東莞市や恵州市、さらに省都広州市でもリスクを負う可能性があります。広東省内に住まれている外国人の方、ないしは広東省に行かれる旅行者でもし市場を訪れる機会があるのであれば、生きたニワトリが売られている店には近寄らないようにするといった自衛策を取る必要があります。