2013年7月13日土曜日

アジアの雑誌、隔月発行にできず廃刊へ

月刊Gダイアリー(アールコスメディア、毎月15日発売 780円)の元編集部員が2年前に独立、創刊した『アジアの雑誌』が、5月20日発売の7月号(通巻23号)を最後に休刊(事実上の廃刊)となることが明らかになりました。

(画像:アジアの雑誌23号の告知ポスター。これが最後の発行になった)
アジアの雑誌が創刊する際に、Gダイからほとんどの編集部員と連載執筆陣が移籍していたため、1年目から勝算ありと会社側は判断。強気の営業を見せていました。しかし、この強気が裏目に出て、2年目は広告収入が落ち込みます。

アジアの雑誌編集部員がGダイに在籍していた当時に制作した最強マップを持ち出すことができなかったため、作り直す羽目になりASEAN域内主要都市の風俗を網羅していたマップがバンコクだけに逆戻り。風俗目当てで来る旅行者には他都市も含めたマップが充実しているGダイのほうがいいということになり、アジアの雑誌は売り上げが伸び悩みました。

そこで編集部(亜洲興業、バンラック区)は日本アマゾン経由での電子書籍版販売や、HPでの物販などに活路を求めたものの、経営状態が想定を上回るペースで悪化していきます。6月20日予定だった24号の発売を1カ月延期して7月20日とし、その後も奇数月発行の隔月刊とすると発表がなされたのが、なんと発売2日前の6月18日でした。この時点で、企業体力の限界は既に迫っていたといえます。そして、入稿予定日を大きく過ぎた7月8日(月)に公式twitterアカウントで24号の発行取りやめと休刊が発表されました。

アジアの雑誌で『歩け!大人のバンコクR』を連載していた猫島礼さんにtwitterでメンションを飛ばしたところ、数日後にお返事を頂きました。その中で猫島さんは

「ふくちゃんは知っていると思うけど亜洲興業の社長に原稿料を踏み倒されるのはこれで2度目。Gダイ時代にも『歩け!大人の沖縄』のラスト6回分の原稿料を払っていただけなかった。このままでは私とタイとの縁が完全に切れてしまう」

と編集部の窮状を暴露しました。