2010年11月26日金曜日

仁川空港からソウル駅へ電車で直結!!

韓国・仁川空港とソウル市内を結ぶ「KORAIL A'REX」(コレイルエイレックス、旧空港鉄道)の2期部分として建設が進められてきた金浦空港~ソウル駅間が、12月29日(水)から営業運転を開始することになりました。


2007年3月の開業当初(前記事「仁川空港、待望の鉄道開通」参照)は、民間主導で設立された「空港鉄道会社」が運営していましたが、2009年12月に鉄道公社(KORAIL、大田広域市)を通じて国庫資本が投入され通称にも「KORAIL」の文字が入ったものです。これによって一時は危ぶまれたソウル駅までの延長開業に目途が立ったといえます。

1期部分の開通当初から、金浦空港駅でソウル地下鉄5号線に接続して市内まで鉄道だけで行くことができましたが、ソウル駅まで伸びることで接続する路線が増えます。弘大入口駅ではソウル地下鉄2号線に接続し、ロッテホテルのある乙支路(ウルチロ)入口駅まで乗り換え1回。終点のソウル駅ではソウル地下鉄4号線に接続して繁華街の明洞(ミョンドン)に直行できる他、1号線なら観光公社本社や安宿街にも近い鐘閣(チョンガク)駅に素早くアクセスできます。もちろん、KORAILの大看板であるKTXにも接続して釜山まで2時間18分、トータル3時間強で移動することもできます。将来的には仁川空港駅からKTXに乗ることも可能にするといい、そうなれば仁川空港と釜山の間は3時間を切ります。

運賃は普通電車でソウル駅まで5,300Wonの予定。現在は金浦空港駅まで3,500Wonなので、2,000Won程上昇しますがこれは10年前のリムジンバスの運賃とそんなに変わらないものです。董事長ふくちゃんは2001年、鐘閣駅近くの安宿に宿泊したことがあり、空港バスで5,500Won(当時のレートで550円)払って仁川空港まで行きました。今は同じ区間で10,000Won(700円)します。日本円に換算するとそんなに上がっていませんが、Won建てでは約2倍に跳ね上がりました。5,300Wonに、地下鉄の初乗り運賃1,000Wonを足してもトータル6,300Wonなので、バスより4割も安く、しかも確実な移動が可能に。

仁川空港と金浦空港の間をノンストップで結ぶエクスプレスも現在は特例運賃で3,500Wonになっていますが、金浦空港駅まで8,500Won、ソウル駅までは13,300Wonの正規運賃が適用されるようになります。先に開通したバンコクのエアポートリンク(普通15Bt.、エクスプレス100Bt.)と似た構造ですが、充実した接続のあるソウルに一日の長があり、エクスプレスの運賃を払うだけの価値はあると言えるでしょう。

12月29日の開業で、国際線利用客の流れが今度こそ変わるか。KORAIL A'REXの本格的な挑戦が始まります。