ユナイテッド航空(UA=UAL)とコンチネンタル航空(CO=COA、アメリカ・ヒューストン)は3日、今年末までに合併すると発表しました。ユナイテッドの持株会社「UAL」(アメリカ・シカゴ)がコンチを株式交換方式で吸収し、社名を「ユナイテッドコンチネンタルホールディングス」に変更。傘下の事業会社(現在のユナイテッド航空)は、両社の路線網とユナイテッドの社名、そしてコンチの象徴として長年親しまれた地球をデザインしたロゴマークを引き継ぎます。


将来的にはサービスレベルの統合も行われます。UAは「ユナイテッド」を冠したファースト、ビジネス、エコノミーの3クラス制を長年維持してきましたが、コンチはファーストクラスを1990年代の終わりに廃止。ビジネスファースト(スーパービジネスクラス)を世界に先駆けて導入しファンの圧倒的な支持を得てきました。ビジネスクラスの料金でファーストクラスのおもてなしをという意味で付けられたこの名前は、現UAの機材にも導入されてUAの高コスト体質解消に貢献するとみられます。
マイレージプログラムも、UAのマイレージプラスとコンチのワンパスが統合されます。ただし、マイレージプラスとワンパスではその規模は格段に違うので、実際はマイレージプラス主導で進むことになると見ています。デルタとノースウエストの合併のときも、NWのワールドパークスを消滅させてスカイマイルに一本化しましたが、両社の規模的に十分あり得るものです。
ただ、バンコク・スワンナプーム空港とシンガポール・チャンギ空港には現コンチの自社便は就航していないため、東南アジアでは大きな影響はありません。アジアから日本経由のUA格安航空券で飛べる都市にヒューストンとグアムが追加される程度です。