2010年5月4日火曜日

【速報】UDD軍、議会解散発表まで撤収せず

 ラチャプラソンショック32日目の4日、アピシット・ウェチャチワ首相はUDD軍に対して妥協策を提示しました。11月14日(日)に下院議会総選挙を行うため、遅くとも9月末までに下院解散を国王陛下に奏上するというもの。しかし、UDD軍は妥協策をある程度受け入れたものの、解散の発表をいつ出すのかが不透明だとして、当面ラチャプラソン周辺にいる軍勢を撤収させないことを決定しました。

(画像1:2日撮影。ルンピニ公園西側にバリケードを築くUDD軍戦闘員)


 憲法では、下院のみに解散が認められ、解散詔書が発布されてから45日目以降60日目までの間に総選挙を行うと規定されています(タイ王国2007年修正憲法108条)。また、立候補の受付から投票までは1ヶ月の運動期間があります。従って、どんなに遅くても9月30日までに解散を奏上しないと11月14日の投票に間に合いません。アピシット首相は今回、具体的な解散詔書の奏上日を明かしませんでした。これがUDD軍内強硬派の反発を招いたとみられます。

 ラチャプラソン周辺では最悪の場合、あと4ヶ月間はUDD軍による道路占拠が続けられることになり、ショッピングセンター等の再開はまだまだ先になりそうです。

(画像2:4月27日撮影。無色軍の集会で日本語のプラカードを掲げる女性)