2009年4月14日火曜日

UDD軍、敗走

(画像協力:唐崎正臣さん/Digital Network Asia社長)
 国営TVThaiテレビなどの報道によりますと、首相府(デュシット区)前に集まっているUDD(反独裁民主同盟)メンバー約2,000人を陸軍が強制排除するとの警告がなされました。これを受け、UDD幹部は集まっているメンバーに集会を散会するよう呼びかけ、夕方までに首相府前のUDD軍は解散、首相府から差し向けられたバスで帰宅の途につきました。

(画像1:首相府前に結集するUDD軍)


 事態が落ち着いたのを受け、UDD最高幹部数人は、首相府に近い首都圏警察本部(デュシット区)を訪れ、逮捕に応じる意向と伝えられています。Traveler's Supportasiaの強力な支援者である唐崎正臣さんは、散会直後に幹部の1人、チャトゥポン・プロムパン下院議員に会い、画像撮影に成功しました。しかし、チャトゥポン氏はその後、警察に出頭しませんでした。

(画像2:散会直前、唐崎さんのカメラに応えるチャトゥポン氏)

 ただし、UDD軍の中でも最過激分子とされる連中たちは徹底抗戦を主張しており、まだ予断を許しません。即ち一番危ない連中が総大将の白旗を無視してバンコク首都圏中心部から「敗走」する、本物の戦争であれば「敗残兵」が一方的に戦闘行為を続けるという状況が現実のものになる可能性があるのです。そうなるといつどこで暴動が再発し、外国人が巻き込まれるか全くわからなくなります。

 それ以前にUDD軍は13日夜、自分たちの活動に対して抗議の意思を示した一般市民に、半ばヤケッパチ的に銃を向ける始末。被弾した2人が死亡しています。これでは太平洋戦争末期、2度の原爆投下を目の当たりにしたにもかかわらずまだ本土決戦を主張していた、旧日本陸軍の一部上層と一緒だ!! しかも一般市民に銃を向けるという最悪のテロ行為は、絶対に許すことはできません。

(画像3:散会後、UDD軍は掃除すらして行かなかった)

 Traveler's Supportasiaでは、首相府前にいるUDD軍が解散したため、「退避を勧告します」の安全情報を解除します。ただそれでも「渡航の延期をお勧めします」に1段階下げるだけです。
 タイに残られる皆さんへ。赤色(UDD軍メンバー、または支持者とみなされます)と黄色(PAD=民主市民連合のイメージカラー)の衣類は当分の間、着用しないでください!! 特に赤色敗走中のUDD軍メンバーを見たら集団リンチという、関東大震災後の朝鮮人虐殺も真っ青の状況がカオサンに程近いパンファ橋などで起こり、負傷者も出ているとモダナインTVが報じています。何も知らない外国人が勘違いされてボコられる恐れも捨て切れません。