2008年7月16日水曜日

【超重要】タイの列車・バスが無料に!!

 サマック・スントラウェート首相は15日、国営テレビ(NBT、ThaiPBS)を通じて6項目からなる景気対策を発表しました。原油価格高騰による物価への影響を回避するため、年末までの約半年に渡って取り組みます。

1.鉄道の3等運賃を徴収しない
 鉄道庁に対し8月1日から12月31日まで、すべての列車の3等座席車について運賃を徴収しないよう指示します。これにより、3等車の運賃はどこまで乗っても無料になります。

2.バンコク首都圏内で無料の普通バスを走らせる
 首都圏バス公団(BMTA)に対しては、直営のノンエアコン(普通)バス全台数の50%を運賃無料で運行するように指示します。


3.燃料油の税金引き下げ
 ガソリンにアルコールを10%混入した「ガソホール」と、20%混入されている「ガソホールE20」について、税金を1リットル当たり最大で3.3Bt.引き下げます。PTT(石油公社)バンチャック石油には、税金の引き下げ分を値下げに回すことが義務付けられます。
 この施策は7月25日から先行実施されます。

4.水道料金の国庫による肩代わり
 首都圏水道公団(MWA)と地方水道公団に対し、各家庭1ヶ月あたり50立方メートルまでの水道料金相当分を国庫から交付します。この部分については各家庭に請求が行かないようにしますので、低所得のタイ人家庭や、アパートの水道料金を公団に直接払っている外国人在留者は事実上、水道料金が無料ということになります。

5.電気料金の国庫による肩代わり
 首都圏電力公団(MEA)と地方電力公団(PEA)に対し、各家庭1ヶ月あたり80ユニットまでの電気料金全額と、81ユニット以上150ユニットまでの半額に相当する分を国庫から交付します。この部分については各家庭に請求が行かないようにしますので、タイ人の低所得層は事実上、電気料金が無料ということになり ます。また、アパートやコンドミニアムの電気料金を公団に直接払っている外国人在留者は減免を受けられます。

6.LPガス価格据え置き
 PTTに対しては、家庭のガスコンロなどに使われるLPガスの価格を期間中値上げしないよう指示します。

 旅行者に直接関係があるのは、1.と2.です。1.では、バンコクからラオスやマレーシア方面へ向かうバックパッカーが大きな恩恵を受けられそうです。
 2.はバンコク首都圏内、特にカオサン住人が大きな恩恵を受けられそう。公団直営の赤バスと白バスが運行している73路線で、運賃無料の車と、有料(従来通り赤バスは7Bt.、白バスは8Bt.を徴収)の車が各路線に混在します。料金を払える財力があるなら急行や有料の普通バスに乗ればいいし、そうでなければ無料の車を待てばいいのです。
 公団直営の普通バスが存在するのは次の路線です(董事長ふくちゃん調べ)。

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※赤字:赤バス(運賃7Bt.)
 黒字:白バス(運賃8Bt.)

 無料で運行する車についてはその旨を書いたステッカーを貼るとしています。
 しかし、首都圏バス公団はただでさえかなりの累損を抱えていますので、前記事「青色急行バスに値ごろ感が」で書いたように、タイ人から見たら比べ物にならない資金を持ってきている外国人旅行者こそ、エアコンバスにむしろ積極的に乗るべき。無料にこだわってわざわざ車を待つ必要はありません。