2008年7月15日火曜日

「オークスVISAカード」で海外キャッシングはできない

沖縄を地盤にクレジットカードと消費者金融業務を手がけてきた「オークス」(OCS、沖縄県那覇市)が14日、那覇地方裁判所に民事再生手続き開始を申し立て、破綻しました。負債総額は500億円近くになるとみられ、戦後沖縄県内に拠点を置いた企業では最大の倒産になります。


1972年5月12日、沖縄の日本復帰直前に「沖縄信販」の社名で設立。当初は独自に会員と加盟店を集めていましたが、1987年からは日本信販(現在の三菱UFJニコス)と提携。その後クレジットカード事業に進出するため、「OC VISAカード」(現在の「オークスVISAカード」)を発行。1992年、創業20周年を機に「Okinawa Credit Service」の頭文字を取った現社名に変更していました。

しかし、オークスVISAカードはたとえ沖縄県出身の方であっても、就職などで本土に行ってしまうと新規入会できないという方針が逆に仇となり、伸び悩みました。オークスVISAカードは24万枚を発行していましたが、破綻直前には、カードキャッシング(「OCSミリオカード」)や証書貸付(「エースローン」「カードメンバーズローン」)といった消費者金融部門の営業収益に占める割合が7割にも達していました。

このため、2006年以降の消費者金融業界に対する風当たりの強さをまともに受け、過払い利息返還に必要な引当金の確保で債務超過に陥ります。株主でもある三菱UFJニコス(東京都文京区)や楽天KCなど大手カード会社、メインバンクの琉球銀行(沖縄県那覇市、全国地方銀行協会加盟)とも調整の結果、一旦は再建計画がまとまり、立ち直るかと思われました。ところが、支援するはずだった某大手信販会社がオークス現経営陣から提案された計画変更を拒否。このため私的整理で立て直すのは困難と判断、法的整理に突入することになりました。

《お手持ちのカードは?》
沖縄在住時代にオークスのカードを作ったバックパッカーがいらっしゃいましたら、大至急お手元のカードをご確認ください。

国内キャッシング専用の「OCSミリオカード」は、今日15日から新規の貸し出しができなくなりました。沖縄県内のJP BANK ゆうちょ銀行(郵便局)、琉球銀行、沖縄銀行、沖縄海邦銀行、コザ信用金庫のATMか、本土ではローソン、e-netのコンビニATM、または主要クレジットカード会社が設置したATM機で返済のみ受け付けます。

「オークスVISAカード」は、キャッシングのみ新規利用が国内・海外ともできなくなります。VISAショッピング機能は今後も使用できますし、有効期限を迎えるカードの更新も行われますが、加盟店によっては使えなくなる可能性もあります。海外での利用には問題はありませんが、特に日本本土のお店で風当たりが強くなることが危惧されています。

もしどうしても疑問が残るなら、オークス本社サポートセンターに直接問い合わせるか、加盟店の方に電話させてください。

+81-98-871-0094 (月~金 日本時間9:00~17:50)

支払いについての問い合わせはお客様センターへ。

+81-98-871-0715 (月~金 日本時間9:00~17:50)