2008年4月16日水曜日

ノースウエストとデルタが合併!!

 ノースウエスト航空(NW)とデルタ航空(DL)は、法人を合併した上で順次経営統合することで合意し、両社から正式に発表がありました。6ヶ月から8ヶ月程度の準備期間を経て、今年秋にも両社は合併、世界最大の航空会社が誕生することになります。
 ただし、日本経済新聞は15日の夕刊で「デルタがノースウエストを買収することで合意した」と報じており、会社側の意図に反しかねない、特にノースウエストからは抗議をされてもおかしくありません。

 規模の大きなデルタの正式社名「DELTA AIR LINES Inc.」をそのまま新社名としますが、ノースウエスト、デルタの両ブランドは従来通り残ります成田国際空港では、デルタのブランドでアトランタに毎日1便、ノースウエストのブランドで北米大陸6都市とハワイ、グアム、サイパン、それにバンコクを含めたアジア太平洋の10都市へ運航することになります。バンコク・スワンナプン国際空港、関西国際空港と中部国際空港セントレアには、デルタは就航しておらず、今後もノースウエストのブランドだけで運航します。
 マイレージプログラムについては、ノースウエストの「ワールドパークス」、デルタの「スカイマイル」とも現状通り運営されます。ワールドパークス会員は、ノースウエスト航空と大韓航空(KE)、中国南方航空(CZ)のスカイチームメンバー3社に加え、チャイナエアライン(CI)、マレーシア航空(MH)利用で日本~バンコク間の特典航空券を獲得できます。スカイマイル会員も、マレーシア航空を除く3社で特典航空券に交換できます。
 また、日米航空協定上の解釈を検討しますと、1947年から日本での運航を続けているノースウエストは言うまでもなく先発企業で、1980年代になってから参入したデルタは後発です。合併する新生デルタエアラインズが、現ノースウエスト航空の一切の権利と義務を継承するならば、新生デルタはノースウエスト便名(NWxxx)、デルタ便名(DLxxx)の両方で事実上無制限に日本への乗り入れ、および以遠権に基づく運航ができることになります。

 世界最大の新生デルタは、成田においても最強の外国キャリア。もう「ノースワースト」とは言わせません。

(11月2日追加)
 10月29日、アメリカ司法省から合併を正式に許可する旨通知され、両社は合併契約を交わしました。今後1年ないし2年の時間をかけて、デルタ、ノースウエスト両ブランドのサービスを統合するとのことです。