2007年10月27日土曜日

インドビザ情報2007年10月版 【バンコクで取る】

 前記事「在バンコクインド大使館領事部、民間委託へ」で取り上げた通り、今日からインド大使館に代わってビザの申請と引渡しを行う「アプリケーションセンター」が始動しました。アプリケーションセンターが設置されるのは、在北京大使館(中国)、在パリ大使館(フランス)に続き3都市目だそうです。これを機に、少し変わったインドビザの取得方法を整理してみます。
 新制度では、請負手数料が登場して大幅な値上げになってしまいました。この手数料を回避したいなら、在チェンマイインド総領事部か、在ビエンチャン大使館(ラオス)に行かなければならなくなります。インドシナ半島周遊を考えていて、滞在先で余裕が取れるなら、そっちで手続きをするのも一つの選択肢です。

(申請料)


国籍ツーリストビザ料金
ビジネスビザ料金
標準料金
2,100
2,400
南アフリカ共和国
400
400
日本
760
760
タイ
1,700
2,000
アメリカ
3,100
3,400

 これに、業務を請け負う「VFSタイランド」社の請負手数料450Bt.と、それに対する消費税(32Bt.)を乗せる。現金支払いの場合は、銀行小切手作成手数料(35Bt.)も必要。

《必要な書類》

(すべての種類に必要)
 ・パスポート原本
 ・申請書1枚(Webでダウンロード可。アプリケーションセンターにもあります)
 ・本国への問い合わせ調書1枚(アプリケーションセンターに用意してあります。タイ国籍者は不要。バングラデシュ、スリランカ国籍者はそれぞれに特別な書式があるので間違えないこと)
 ・写真2枚
 ・パスポートのコピー2枚

 現地採用、駐在員などタイ国内で働いている人は、以下の書類が揃いますと通過旅客手数料400Bt.が免除されます。

就労許可証(ワークパーミット)原本と全ページのコピー (コピーは返却しない)
パスポートの査証欄全ページのコピー (過去3年間のノンイミグラントBビザ延長記録が証明できる分。途中でパスポートの切り替えがある場合は古いパスポートの分も必要)

(ビジネスビザの人のみ必要)
 ・現所属会社の推薦状(英語、会社のレターヘッド使用のこと。毎月の給料額が入っているとベスト)
 ・受け入れ先の推薦状

《手続きの流れ》
 まず、事前に宿泊先最寄りの銀行で支払小切手を作ってもらいますあて先は「EMBASSY OF INDIA, BANGKOK」。金額は、上表にある大使館規定のビザ代とすること。サービスチャージまで含めてはいけません。手数料20Bt.でできます。
 これが面倒臭いという人が非常に多いのです。管理者ふくちゃんの10月30日時点での調べによりますと、個人申請者のほぼ全員代行屋も80%以上がアプリケーションセンターの中で小切手を作っています。センター内での小切手作成は1人あたりの処理時間を延ばす原因になります。1人でも早く回転させるため、事前の小切手作成に協力をお願いしたいと、センターの担当者は述べています。
 センターのあるグラスハウスビルには、UOBタイランド銀行とタナチャート銀行が入っていますので、最悪の場合はこのどちらかで手続きをしてください。

 平日の午前8時30分から午後3時(昼休みなし)までにアプリケーションセンターを訪れ、受付番号を得ます。
 自分の番が来たら、まず書類を提出します。書類の確認の後、ビザ代金を銀行小切手で用意してきたならそれを提出。もし送金小切手の作成を忘れた場合など、現金支払いを希望する場合は、7番カウンターに移動して銀行小切手を作成してもらいます。ビザ代に手数料35Bt.(パスポート1冊につき)を乗せた金額を支払います。
 銀行小切手ができたら、書類を出したカウンターに戻って小切手を提出。そして、利用手数料482Bt.を現金で支払います。釣り銭のないように。
 ビザ代の小切手、利用手数料、書類の3つが揃って、初めて受理となり、パスポートと受領書が返却されます。あとは、受領書で指示された日に再度アプリケーションセンターを訪れます。

 申請日から数えて4営業日後の、8時30分から10時までにパスポートと受領書を提出します。提出すると大使館に転送して発給処理が行われます。
 ランチタイムはどこかで暇をつぶし、午後3時~4時30分に三たびアプリケーションセンターへ行って、ようやくビザがシールされたパスポートを受け取れるのです。

(アプリケーションセンターへの行き方)
 BTSスクンビット線アソーク駅東口徒歩5分。MRTブルーラインスクンビット駅なら2番出口から徒歩4分。バスならアソーク交差点を過ぎてすぐの「ジャスミンシティ」前で降りて隣のビル(徒歩1分)。
 スクンビット通りソイ25の入口にある「グラスハウスビル」の15階。

【特殊な申請1:本国申請が必要な国】
 以下の国籍者は、ワークパーミット(就労許可証)ないしはレジデンスパーミット(居住許可)を得てタイに居住している方でないとバンコクでのビザ申請はできず、本国に一旦帰国してビザを取得する必要があります。

・アフガニスタン
・パキスタン
・バングラデシュ
・スリランカ
・フィリピン
・ウズベキスタン
・チェコ
・スロバキア

 チェコ、スロバキア国籍者は、パーミット発給後最低1年以上の更新歴も必要。

 特に、フィリピンで女遊びにハマっている男性の方は気をつけないといけません。
 日本の国籍法では、母方が外国人、かつ両親が結婚していない場合、父方の日本人が認知しただけでは、子供さんは日本国籍を得ることができないという状況が長年続きました(前記事「国際結婚カップルの子供を作るときは」参照)。 この状態でフィリピン人の風俗嬢を妊娠させると、生まれてくる子供さんの国籍は母親の国籍であるフィリピンが優先されます。子供さんがフィリピン国籍を持っています と、親子でインドに行こうという際に、バンコクで親子2人分のビザを申請しようとしても、上記制限に当てはまってしまうので子供さんのビザ申請が不受理になります。インド大使館に行くためだけに、マニラへ寄り道しなければならなくなってしまいます。

【特殊な申請2:マルチプルビザの転記】
 バンコクでは、マルチビザ取得後にパスポートの余白がなくなって更新した場合を想定して、現在お持ちのビザを新しいパスポートに転記するサービスをしています。ただし、日本国籍者は古いパスポートのビザをキャンセルして、新しく取り直したほうが有利です。

(必要な書類)
 ・新旧両方のパスポート原本
 ・新旧両方のパスポートの個人情報のコピー
 ・古いパスポートのビザ部分のコピー
 ・申請書1枚(通常と同じ)
 ・問い合わせ調書1枚(通常と同じ)
 ・写真1枚
(料金) アメリカ国籍者のみ1,700Bt.。それ以外は国籍に関係なく一律700Bt.。

【特殊な申請3:外交・公用旅券の場合は】
 アプリケーションセンターで扱うのは一般旅券へのビザ申請のみです。外交・公用・国連職員旅券については、平日の9時から11時の間に、従来通り大使館領事部に直接持ち込みます

(大使館への行き方)

 BTSスクンビット線アソーク駅東口徒歩10分、MRTブルーラインスクンビット駅1番出口徒歩7分。アソークモントリ通りからソイカウボーイを抜けて左へ進み、シーナカリン・ウィロート大学本校キャンパスの手前。
 運河ボートなら、アソーク・ペッブリ桟橋(MRTペッブリ駅前)かプラサンミット桟橋で降り、シーナカリン大キャンパス内を突き抜けてソイ23に出る。