京成バス(千葉県市川市)、ビィートランセホールディングス(千葉市稲毛区)、JRバス関東東関東支店(千葉県多古町)の3社は、東京駅八重洲口~成田空港間で別々に運行している空港アクセスバス『東京シャトル』『有楽町シャトル』『THEアクセス成田』を一本化し、新ブランド『AIRPORT BUS TYO-NRT(エアポートバス東京・成田)』として2020年2月1日から共同運行すると発表しました。
その後2014年12月にJRバス関東がビィートランセとタッグを組んで参入し、2017年12月からは車いす用リフト付きバスやダブルデッカーバスなどを使ったバリアフリー実験路線として、有楽町シャトルの運行が始まりました。
そしてここまで、東京シャトルとTHEアクセス成田は各々長所と短所を持ち、それを補いあう形で共存してきました。しかし、元々地元千葉県で敵対関係にあった京成とビィートランセの戦いの構図が続いたのでは、乗客の利益が損なわれると判断。東京オリンピックを前に、少なくとも空港アクセスバスの分野では矛を収めようと両陣営が互いに歩み寄った結果、今回の統合が実現できたのです。そして両陣営の事実上の和睦を受けたJR関東は、京成バスにも東京駅八重洲南口の高速バスターミナル(『グランルーフ』)を開放することにしました。
《サービス対照表》
上の表にある両陣営の対立点を補うべく、2019年春からサービスの摺り合わせが行われてきました。例えば、京成・ビィートランセがそれぞれ発売し他陣営の便では使えなかった回数券の発売が終了した他、京成陣営で行われていた成田空港発便の日付指定予約も終了して空港発は飛び込み乗車のみとなりました(前記事「東京シャトル成田発便の予約制度終了へ」参照)。
今回、両陣営のサービスを一本化し、新たなブランドを起こすという挑戦にあたっては、それぞれの良いところを残し、互いの短所を摺り合わせて、すべての乗客に価値と利益のある内容を目指します。京成陣営が行ってきた東京駅発便の事前予約は一部の便で存続する代わりに、座席指定制を導入。ビィートランセ・JR陣営の売りだった飛び込み乗車も継続して、合わせて1時間最大10本(座席指定制3本、自由席飛び込み7本)、上下合わせて1日284本という日本最大規模の空港バス路線が誕生します。
《1月16日追加》
詳細なスケジュールが発表され、最大の目玉である座席指定便は東京駅を朝6時台から17時台まで毎時0分・20分・40分、および19時丁度に発車する1日37本が設定されることになりました。また、自由席便は午前5時10分から18時30分まで完全10分間隔で、座席指定便の発車時間にも自由席便が設けられて、2台同時に発車する形を取ります。
一方、京成陣営のみが発着している大江戸温泉物語では、深夜・早朝便が現在の5便から1便と大幅に削減されます。現在は午前1時35分、3時40分、3時55分、5時20分、6時5分で4つの時間帯から選べるのが、3時55分発の一択となり、バスも深夜料金(2,000円)を取られます。
大江戸温泉物語にバス予約者限定の割引料金(1,800円)で入場して、休み処(仮眠室)に入って夜を明かし、早朝に成田空港へ向けて出発する旅行者が、董事長ふくちゃんも含め少なからずいますが3時55分出発となると、タイエアアジアX(XJ=TAX)やベトジェットエア(VJ=VJC)などの国際線では成田到着後、チェックインや宅配便カウンター、カードラウンジの営業開始まで中途半端に時間が空いてしまい、第2ターミナル奥の『北ウェイティングエリア』で過ごさなければならなくなります。せめて5時20分発だけでも存続できなかったのか。京成バスには再考を求めたいところです。
なお大江戸温泉の運営会社の大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ(東京都中央区)によりますと、エアポートバスの乗客向けに提供している割引料金については今後も存続しますが、共同運行開始後は大江戸温泉発便の予約が出来なくなるため、大江戸温泉から成田空港へ行くお客様には1度は正規料金(ナイター料金+深夜料金計4,268円)を払ってもらい、チェックアウト後の乗車時に運転手に声がけして次回以降利用可能な割引クーポン(深夜料金免除1,800円)を受け取るという形に変更されます。
また、両陣営ともに東京駅深夜1時台の便が廃止、京成陣営では2時台の便も無くなり、最終は24時に繰り上がります。24時のバスを逃した場合、東京駅八重洲口0時50分発の深夜急行バス『西船橋~千葉ニュータウン中央~成田線』か、1時05分発の『新松戸~千葉ニュータウン中央~成田線』(両便とも成田空港交通が運行)を使えば、エアポートバスの深夜料金と同じ2,000円で成田空港まで行くことができます。
さらに、京成陣営で行われていた大手旅行ポータルサイト(じゃらんnet:リクルート、楽天トラベル:楽天、Yahoo!トラベル:Yahoo!JAPAN)での予約受付も廃止になり、それらのサイトで利用可能だった共通ポイントによる運賃支払いもできなくなりました(大崎駅発の『成田シャトル』は除く)。
《サービス対照表》
東京シャトルの特徴
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THEアクセス成田の特徴
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東京駅発分の事前予約ができる
(以前は成田空港発の日付指定予約もできた) |
原則として予約なしで飛び込み乗車
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車内トイレがない
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車内トイレがある
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東京お台場大江戸温泉物語
(東京都江東区)での乗下車ができる (一部便のみ) |
銀座駅(東京都中央区)・
東雲イオン前(東京都江東区)での 乗下車ができる(一部便のみ) |
乗り降り共に八重洲北口から少し歩いた
京成高速バス乗り場で行う |
乗車は八重洲南口の
JR高速バスターミナル |
事前予約の場合共通ポイントでの支払いができる
(楽天スーパーポイント、Pontaポイント、 リクルートポイント、Tポイント) |
交通系ICカード以外の電子マネーは
使えない |
身体障がい者手帳または
愛の手帳所持で割引 | 精神障害者手帳所持者にも 割引がある |
全便が成田空港ターミナルへ向かう
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東京駅夜発で成田空港周辺
ホテルへの直行便がある |
女性専用車、優先席はない
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深夜に女性専用便がある
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上の表にある両陣営の対立点を補うべく、2019年春からサービスの摺り合わせが行われてきました。例えば、京成・ビィートランセがそれぞれ発売し他陣営の便では使えなかった回数券の発売が終了した他、京成陣営で行われていた成田空港発便の日付指定予約も終了して空港発は飛び込み乗車のみとなりました(前記事「東京シャトル成田発便の予約制度終了へ」参照)。
今回、両陣営のサービスを一本化し、新たなブランドを起こすという挑戦にあたっては、それぞれの良いところを残し、互いの短所を摺り合わせて、すべての乗客に価値と利益のある内容を目指します。京成陣営が行ってきた東京駅発便の事前予約は一部の便で存続する代わりに、座席指定制を導入。ビィートランセ・JR陣営の売りだった飛び込み乗車も継続して、合わせて1時間最大10本(座席指定制3本、自由席飛び込み7本)、上下合わせて1日284本という日本最大規模の空港バス路線が誕生します。
《1月16日追加》
詳細なスケジュールが発表され、最大の目玉である座席指定便は東京駅を朝6時台から17時台まで毎時0分・20分・40分、および19時丁度に発車する1日37本が設定されることになりました。また、自由席便は午前5時10分から18時30分まで完全10分間隔で、座席指定便の発車時間にも自由席便が設けられて、2台同時に発車する形を取ります。
一方、京成陣営のみが発着している大江戸温泉物語では、深夜・早朝便が現在の5便から1便と大幅に削減されます。現在は午前1時35分、3時40分、3時55分、5時20分、6時5分で4つの時間帯から選べるのが、3時55分発の一択となり、バスも深夜料金(2,000円)を取られます。
大江戸温泉物語にバス予約者限定の割引料金(1,800円)で入場して、休み処(仮眠室)に入って夜を明かし、早朝に成田空港へ向けて出発する旅行者が、董事長ふくちゃんも含め少なからずいますが3時55分出発となると、タイエアアジアX(XJ=TAX)やベトジェットエア(VJ=VJC)などの国際線では成田到着後、チェックインや宅配便カウンター、カードラウンジの営業開始まで中途半端に時間が空いてしまい、第2ターミナル奥の『北ウェイティングエリア』で過ごさなければならなくなります。せめて5時20分発だけでも存続できなかったのか。京成バスには再考を求めたいところです。
なお大江戸温泉の運営会社の大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ(東京都中央区)によりますと、エアポートバスの乗客向けに提供している割引料金については今後も存続しますが、共同運行開始後は大江戸温泉発便の予約が出来なくなるため、大江戸温泉から成田空港へ行くお客様には1度は正規料金(ナイター料金+深夜料金計4,268円)を払ってもらい、チェックアウト後の乗車時に運転手に声がけして次回以降利用可能な割引クーポン(深夜料金免除1,800円)を受け取るという形に変更されます。
また、両陣営ともに東京駅深夜1時台の便が廃止、京成陣営では2時台の便も無くなり、最終は24時に繰り上がります。24時のバスを逃した場合、東京駅八重洲口0時50分発の深夜急行バス『西船橋~千葉ニュータウン中央~成田線』か、1時05分発の『新松戸~千葉ニュータウン中央~成田線』(両便とも成田空港交通が運行)を使えば、エアポートバスの深夜料金と同じ2,000円で成田空港まで行くことができます。
さらに、京成陣営で行われていた大手旅行ポータルサイト(じゃらんnet:リクルート、楽天トラベル:楽天、Yahoo!トラベル:Yahoo!JAPAN)での予約受付も廃止になり、それらのサイトで利用可能だった共通ポイントによる運賃支払いもできなくなりました(大崎駅発の『成田シャトル』は除く)。