2018年9月11日火曜日

イラン国営放送の日本語番組廃止!Webでニュース更新継続

イラン国営イスラム共和国放送(IRIB、テヘラン)は、1999年(ペルシャ暦1378年)から続けてきた日本語によるラジオ国際放送を終了し、WebサイトParstoday』(パーストゥデイ)内の日本語ページを通じた日々のニュース提供に専念すると発表しました。ラジオ番組としては、9月22日(土)の放送が最後となります。

イランからの日本語国際放送は、モハマド・ハタミ大統領時代の1999年に、日本を含む西側自由主義諸国との関係改善の一環として立ち上げられ、同年7月21日付で放送を開始しました。1970年代の日本のBCLブームからかなりの時が流れ、インターネットは既に一部の先端技術者だけのものではなくなって、庶民レベルにまで爆発的に広がろうとしていた矢先にあえて、旧来からの短波国際放送で日本のリスナーに訴えかける手法を取ったことで注目されました。

その後、友好国のロシアから発信されていた『ロシアの声』(旧モスクワ放送)がWebニュースサイト『スプートニク』に変わった(前記事「ロシアの声伝統の中波日本語放送が消える」参照)ことに刺激を受けたのか、2016年(ペルシャ暦1395年)1月からParstodayの運用を始めました。これに伴い日本語については、日本時間の夜にParstodayのサイト上でストリーミング配信したものを当夜と翌朝の2回、短波放送で流すスタイルとしたものの、イラン政府は今回、Parstodayの運用が軌道に乗ったと判断し、短波放送の縮小を決断。日本語のストリーミング番組の制作を取りやめて、Webコンテンツとしての日々の記事更新に注力することにしたものとみられます。