2018年7月8日日曜日

ラジオNIKKEIの使用周波数削減!電波による放送は継続

ラジオNIKKEI(正式社名:日経ラジオ社、東京都港区)は、インターネット放送の普及に伴いこれまで使ってきた短波帯の電波を受信するリスナーが激減している現状を受けて、短波の使用周波数を削減するリストラを行うと発表しました。

現在は、第一放送(RN1)と第二放送(RN2)でそれぞれ3つずつ、合わせて6つの周波数で放送していますが、10月1日(月)以降は第一放送と第二放送各1つずつの周波数を基本とし、朝と夕方以降の一部の時間帯には第一放送でもう1つの周波数を運用します。これに加えて、インターネットラジオ受信アプリ『radiko』で同時放送を行い、日本全国で安定的に受信できる態勢とすることにしています。

ラジオNIKKEIは、1954年(昭和29年)に「日本短波放送(NSB=Nippon Shortwave Broadcastingの略)」の名前で開局。当時は現在の第一放送にあたる1系統の番組を、2つの周波数(3925kHz=75mbと6055kHz=49mb)で放送していました。暫く経って一番高い9MHz帯の周波数が追加され(9595kHz=31mb)、1963年(昭和38年)には大阪株式市場の市況と西日本地区の中央競馬をメインコンテンツにした「第二プログラム」がスタート。1968年(昭和43年)までに現在と同じ、2系統の放送を6つの周波数で発信する体制が出来上がりました。

その後、1970年代のBCLブームによって日本短波放送の電波を受信できるラジオは広く普及しましたが、元から専門性の強い番組編成だったにもかかわらず1980年代以降はそれを極端とも言えるまでに強め、娯楽性の高い番組をほぼ全廃したためにリスナーが減少していきます。一方で会社側は『ラジオたんぱ』の愛称を導入し、ラジオたんぱの電波を受信できる専用のラジオをメーカーと連携して発売させるなどしますが、一般リスナーに最も近いコンテンツともいえる中央競馬中継で1990年代にAM局の新規参入が相次ぎ、ラジオたんぱはリスナーの減少に拍車がかかる事態となりました。

もう一つの重要コンテンツ、経済分野では同じ日本経済新聞社傘下のテレビ東京ホールディングス(東京都港区、東証1部上場)との連携を拒否し、自社取材網による株式市況報道にこだわり続けました。

2013年(平成25年)7月、大阪取引所(大阪市中央区)の株式現物市場が廃止されることになり、ラジオNIKKEIは第二放送の最重要コンテンツを失います。これを前に第二放送の全面リニューアルが行われ、『RN2』の愛称を導入し他の民放FM局と比べても遜色のない音楽番組が流されるようになりました。しかしこれは、radikoを通じたインターネット経由で聴かれることを主に想定しており、短波帯の電波での受信は今も趣味としてBCLを続けている、ないしは短波帯アマチュア無線の電波を出せるごく一部のリスナーや海上ブロードバンドを導入できない船舶、J-POPに興味を持っている海外在住者といったニッチな分野に限られます。

ラジオNIKKEIが終日受信できる唯一の国内民放ラジオ局だった小笠原諸島(東京都小笠原村)も、2010年代になって海底ケーブルベースの光インターネットが引かれ、NHKのラジオ中継局が出来た上、radikoプレミアムに入会していれば日本本土のすべての県域民放ラジオが聞けるようになりました。とはいえ光ケーブルの断線によるネット信号途絶といった事態になれば、ラジオNIKKEIは数少ないNHK以外の民間マスメディアとして、小笠原村にとって大変貴重な存在になるため、短波帯の電波による放送も規模を縮小した上で、継続することになりました。

10月1日(月)以降の電波による放送は、次のようになります。

第一放送
3925kHz
7:00~8:00
17:00~24:00
6055kHz
7:00~24:00
9595kHz
          原則休止
※ただし東日本大震災や南海地震クラスの災害
または
 国民保護法(2004=平成16年法律112号)による

 命令放送が起こった場合に備え、予備として残す。
RN2
(第二放送)
3945kHz
19:00~23:00
※土曜日・日曜日は18:00終了のため運用されない
6115kHz
8:00~19:00
9760kHz
            原則休止
※ただし巨大地震災害
または国民保護法による命令放
 送が起こった場合に備え待機させる。

会社側では、

「万が一お手持ちのラジオで聞こえにくくなるリスナーが出た場合はradikoやそれをインストールための格安スマートフォンを紹介する。末永くラジオNIKKEIをお楽しみいただくためにリスナーの皆さまのご理解を賜りたい」

と説明しています。