2017年4月21日金曜日

BTSがついにバンコク首都圏外へ!

MRTA(都市鉄道公団)とBTSグループホールディングス(チャトチャック区、SET上場)は、2012年から建設を進めてきたBTSスクンビット線延長2期部分のうち、最初の区間となるベーリン(バンナー区)~サムロン(サムットプラカン市)の1駅間について、4月2日(日)にテスト営業を開始しました。最初の区間の開通から18年目で、BTSはバンコク首都圏外への進出を果たしました。

BTSグループが運営するBTS路線のうち、最初に開業したスクンビット線のモーチット~オンヌット間と、シーロム線の国立競技場~サパンタクシン間は首都圏政庁(BMA)から与えられた事業権に基づいてBTSグループが自社で工事を発注。後から延長された区間はBMAが発注しBTSグループに運営を委託しています。しかし、運輸省は今回開通する延長2期部分についてはバンコク首都圏を出て隣のサムットプラカン県に入るため、国費を投じる必要があるとしてMRTAの管理下で建設するように政策を変更しました。

MRTAは2011年5月にベーリン駅から先、バンプー工業団地までの約18km区間について入札を行いました。既存区間すべての工事を請け負ったゼネコン最大手のイタリアンタイデベロップメント(ホイクワン区、SET上場)から出された随意契約を求めるとも取られかねない陳情を却下。入札の結果、ライバル社のチョーカンチャン(ディンデン区、SET上場)が落札して12年9月に着工。その後も予定していた延長区間の一挙開通ができなくなるなど曲折があったものの、既存路線との接続が容易かったベーリンとサムロンの間の1駅間だけでも部分開通させたいというプラユット軍政当局の意向で、今回の営業開始が決まったものです。

BTSスクンビット線サムロン駅は、スクンビット通りとテパラック通りが交差する3つ角の所に設けられました。地区最大の商業施設であるBigCサムロン店こと、インペリアルサムロンへは歩いて3分程で行けますが、テパラック通りやプーチャオサミンプライ通りといった、スクンビットから分かれていく大通りのソンテウに乗り換える地元民にとって、非常に便利な立地です。