KDDI(東京都千代田区、東証1部上場)と沖縄セルラー電話(那覇市、JASDAQ上場)は、au 3G(旧1X WIN)回線網にしか対応していない端末での国際ローミング(グローバルパスポートCDMA/GSM)を、2年後の2018年3月31日で終了すると発表しました。今後は、au 4G LTE(4G)回線網でのグローバルパスポートに一本化。国内他社と規格を統一した真の世界基準へ進化していきます。
au3Gの前身サービス『cdmaOne』をベースにした『グローバルパスポートCDMA』は、2000年(平成12年)に韓国のSKテレコム(ソウル特別市中区、KOSPI・NYSE上場)、香港のハチソンテレコム(和記電訊、港交所主板上場)と接続したのが始まりです。その後対応機種を増やし、2008年には2Gの国際標準規格だったGSMにも対応する『グローバルパスポートGSM』がスタートしました(前記事参照)。
そして、2012年9月のiPhone5発売と同時にau 4G LTEが満を持して登場。iPhoneの世代交代と共に『グローバルパスポート/LTE』の対応国・キャリアも順次拡大しており、タイでもAIS、dtac、truemoveHの3大キャリアで4Gでのローミングが可能になっています。同時にGSM、CDMA 1X WINは対応キャリアを減らしており、アメリカ本土や東アジアの一部の国に普及が限られた1X WINでのグローバルパスポートによる通信はiPhone5の発売直前と比べて、80%も減少したとKDDIでは理由を説明しました。
iPhoneでは4S以前、iPadは第3世代(The New iPad)以前のWiFi+セルラーモデルが3Gのみの対応となっており、サービス終了後はiPhoneならSIMゲタを搭載した上で現地のSIMカードを使うことになります(前記事「iOSには脱獄できないバージョンがある」参照)。iPadは、日本国内で販売された分にはSIMロックがかかっていますが、海外に出るとフリーになるので、SIMゲタを使うことなく現地のSIMカードを挿すことができます。
GALAXY(サムスン電子)は、2012年に発売された『S2 WiMAX』がau3GとUQ WiMAXの回線網に対応する特殊なモデルとなっており、今も持っている方はauなら『S3プロギア』、グローバルモデルでは『S2 LTE』以降の4G LTE対応モデルを入手しなければなりません。
2016年4月30日土曜日
auグローバルパスポートも4Gの時代へ
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