2016年1月21日木曜日

ANAがカンボジア進出!9月から毎日運航へ

ANA(NH、東京都港区)は今日20日に公表した2016年度事業計画の中で、9月1日(木)から成田~プノンペン直行便の運航を始めると発表しました。昨年9月に復活した成田~クアラルンプールに次ぐ新規路線で、これによりASEAN10カ国中ブルネイとラオスを除く8カ国にトリトンブルーのネットワークが広がります。

《9月1日から有効》
NH817 NRT1050~PNH1510 DAILY
NH818 PNH2250~NRT0645+1 DAILY

(機材はB788 ビジネスクラス42席、エコノミークラス198席)

日本とカンボジアを結ぶ直行便は、13年11月の安倍晋三首相(自民党・衆院山口4区)の公式訪問の際に枠組みを作ることで合意し、昨年1月に二国間航空協定を取り交わして開設が可能になりました。この間、14年9月にはエイチ・アイ・エス(東京都新宿区、東証1部上場)の子会社でタイに本拠を置くアジアアトランティックエアラインズ(HB=AAQ)が成田~バンコク(スワンナプーム)間定期チャーター便をプノンペンに立ち寄らせる計画を発表していましたが、タイの航空当局との調整に手間取り流れたも同然の結果になってしまった過去があります。

日本経済新聞(電子版)は昨年、航空協定が取り交わされた直後に

「国土交通省のいわゆる8.10ペーパーで新規路線開設に制約のある日本航空(JL=JAL)を出し抜き、決定的な差をつけるためANA社内で検討が進められている」

と報じました。その後、航空協定の国会承認手続きが順調に進めば現在有効の2015~16年冬スケジュールで就航が実現する可能性もありましたが、昨年の通常国会で安保法制(平和安全法制整備法)をめぐる与野党攻防の煽りを受けて継続審議となったため、今年にずれ込みました。ANAはB787の納入スケジュールに合わせて就航計画を練り直すことができたものの、あえてこの時期に就航を発表することで、協定の批准手続きを速やかに進めるよう政府・与党連合に促す狙いがあるのではないかと関係者は分析しています。

航空券の販売は、協定発効後の今年春頃から始めるとのこと。一刻も早い批准手続き完了が待たれます。