2015年4月6日月曜日

メコン下流最大の難所に『つばさ橋』完成

(画像協力:店長あゆみさん/プノンペン)

カンボジアの首都プノンペンとベトナム最大の都市ホーチミンシティを結ぶ国道1号線で、一番の難所と言われていたメコン川を渡る区間に建設された『つばさ橋』が完成、6日、開通式が行われました。

国道1号線は、つばさ橋の絡む区間を従来は渡し船で移動しなければならず、最大のネックになっていました。渡し船は当然、日中しか動いていないので、両都市間を結ぶオープンツアーバスは大半が午前中出発となっており、午後に出る便は数えるほどしかありませんでした。所要時間も片道6時間近くを要しており、最近までベトナム航空(VN=HVN)が毎日3便を運航していました。現在もベトナム航空は毎日1便を存続させ、カンボジアアンコールエア(K6=VAV、プノンペン)も毎日3便を運航しています。

日本政府は、インドシナ経済回廊構想のうちホーチミンシティとバンコクを結ぶ『南部経済回廊』の難所解消を目指し、民主党政権時代に120億円もの無償資金協力を投入。橋梁設計・積算専門大手の長大(旧社名:長大橋設計センター 東京都中央区、東証2部上場)に設計を依頼、泰寮第2友好橋(タイ・ムクダハン市~ラオス・サワンナケット市)で実績のあった三井住友建設(東京都中央区、東証1部上場)を施工者に指名して2011年から工事を進めてきました。首都高速道路湾岸線に既にある『鶴見つばさ橋』(横浜市鶴見区)とよく似た斜張橋であることから、鳥が羽を広げるイメージで『つばさ橋』と命名されたといいます。

式典には、国土交通省から副大臣・西村明宏(自民党、衆議院宮城3区)が参列。フンセン首相らと共に開通を祝いました。

オープンツアーバスは大幅な時間短縮が見込まれており、両都市を午後の遅い時間に出発することも文句なしに可能になります。