2014年12月21日日曜日

成田エクスプレスに事実上の自由席導入へ!

JR東日本千葉支社(千葉市、東証1部上場)は、2015年3月14日(土)の全国ダイヤ改正に合わせた管内のダイヤ改定内容をまとめ発表しました。高崎線の特急『スワローあかぎ号』で先行導入され、今回のダイヤ改正では常磐線の『ひたち』『ときわ』にも拡大される(前記事「昔の名前と新メカニズムで品川直通」参照)と発表されていた「座席未指定特急券」を、成田エクスプレスにも追加導入します。事実上の自由席制度と言えるもので、成田エクスプレスは運行開始以来25年目で一つの転換点を迎えます。

現在の成田エクスプレスは普通車・グリーン車共に全車指定席、それも他の列車より高い『A料金』を採用しています。そして、普通車が完全に満席となった場合のみ立席特急券が発売されるという仕組みになっています。しかし、東京発朝と夜の一部の列車以外は満席になることはほとんどなく、その東京駅発でも同じJR東日本グループのJRバス関東が新規参戦した『THEアクセス成田』など激安バスとの競争もあり、座席稼働率がかなり悪化していました(前記事「THEアクセス成田にJRが参戦」も参照)

成田空港発も、一度遅れると数時間単位になることもある国際線到着便が乗り継ぎ相手なだけに前売りでは非常に買いづらい状況です。実は、空港発のN'EXにこそ、座席未指定というシステムが望まれていた訳ですスワローあかぎ号の成功を受け、N'EXは全車指定席制度を見直し、通常と同じ特急料金で『座席未指定』特急券を発売することにしました。

普通車は原則として座席指定の料金で販売し、未指定特急券を事実上の自由席として、車内の座席ごとに設けられたランプが赤のところに座ることができるとします。ランプは他に緑と黄色があり、黄色は「まもなく座席指定済みのお客様が来ます」、緑色は「座席指定済み」を意味します。なお座席未指定特急券でも、希望の列車が決まれば指定席券売機やみどりの窓口で座席の指定を受けられます。N'EXは東京~空港第2ビル間ノンストップの列車が大半なので、両駅を出てしまえば席上のランプを気にすることはまずないものと思われます。

ちなみに、N'EXはジャパンレールパスでの利用もできますが、ジャパンレールパス所持者は座席の指定が入った特急券を事前に受け取る必要があります。