2014年9月6日土曜日

JAL中部セントレア~バンコク線復活決定!!

日本航空(JL=JAL 東京都品川区、東証1部上場)は、2010年9月限りで廃止していた中部セントレア~バンコク(スワンナプーム)線を4年3カ月ぶりに復活させることを決定、発表しました。国際線専用とする方針だったB787型機の納機が進み、機材繰りに余裕ができる点が最大の理由。2010年の会社更生手続きで縮小に追い込まれた中部セントレア・関空発国際線復興の第1弾となります。

《12月20日から有効》
JL737 NGO1030~BKK1450 DAILY
JL738 BKK2255~NGO0620+1 DAILY

(12月20日~31日:機材はB763 ビジネスクラス30席、エコノミークラス207席
 2015年1月1日以降:機材はB788 ビジネスクラス42席、エコノミークラス144席

JALの名古屋~バンコク線の歴史は、1988年(昭和63年)10月の冬スケジュールから始まります。当初はタイ国際航空(TG=THA チャトチャック区、SET上場)との共同運航で、JALの機材を使いながらも、座席数の約半分をTG便名(TG737/738)で販売するという特殊な形態を取りました。TG便名での購入は格安航空券やパッケージツアーでもOKだったといい、普通運賃ないしはPEX(正規割引運賃)が前提となる現在のコードシェアよりも深い関係にあった訳です。

その後、THAIがスターアライアンスに加盟したため、共同運航を解消してコードシェアとなりますがTHAIとJALの関係は例外的に維持されます。そして2010年9月、JALの会社更生手続きと、東京・羽田空港の再国際化にともなう羽田~バンコク線開設を受けて、一度は廃止となり22年間の歴史にピリオドを打ちました。廃止後は、羽田~中部セントレア間に開設された国内線を使って乗り継ぐスタイルを取ってきました(前記事「JAL羽田発着国際線で中部セントレアへ乗り継ぎ」参照)

JALは更生計画を順調に終え、「非自民党系」企業として見事に復活します(前記事「『非自民企業』日航は本当に虐げられたのか」参照)。そして、破綻以前からの首都圏以外発国際線や国内ローカル線を再開する取り組みができるようになり、当初来年夏スケジュールからの予定だった中部セントレア・関空発国際線復興もB787の納機スケジュールを調整した結果繰り上げて2014年中に可能となったとしています。会社側ではプレスリリースで

「(同時に復活する関空~ロサンゼルス線と合わせて)両路線においては日系航空会社唯一の直行便であり中部地区・関西地区の経済発展、お客さまの利便性向上に積極的に貢献してまいります

と表明。ANA(NH、東京都港区)がスターアライアンスメンバーズによるコードシェアに頼っている地方発国際線の充実で日系キャリアとしての圧倒的地位を取り戻しにかかります。