2014年1月6日月曜日

Yahoo!メッセンジャー終了へ

Yahoo!JAPAN(東京都港区、東証1部上場)は、2000年(平成12年)からサービスを続けてきたオンラインメッセージサービス『Yahoo!メッセンジャー』を今年3月26日限りで終了すると発表しました。会社側では、スマートフォンの普及による利用者の激減が原因と説明しています。

Yahoo!メッセンジャーは、インターネットの普及が進んだ2000年代前半を中心に、オンラインメッセージツールの1つとして支持されました。先進的なバックパッカーは、『リブレット』(東芝)や『バイオC1』(ソニー)といった小型ノートパソコンにYahoo!メッセンジャーをインストールし、ホテルの有線LANにつなぐなどして使いました。

しかし、 パソコン用のオンラインメッセンジャーでは有料ながらも一般電話への接続を可能にしたSkype(スカイプテクノロジーズ)が先行し、Yahoo!メッセンジャーは2番手に甘んじていました。加えてiPhoneなどのスマートフォンが登場すると、LINEやWhatsappといったスマホ用のメッセンジャーにも押されるようになります。そして、SNS世界最大手のFacebook(アメリカ・カリフォルニア州メンローパーク市、NASDAQ上場)がメッセンジャーとメッセージ(電子メール)を融合したシステムを投入したことで、Yahoo!メッセンジャーはその地位を一気に落とします。2013年(平成25年)4月、Skypeは運営会社を買収したマイクロソフト(アメリカ・ワシントン州レドモンド市、NASDAQ上場)の『Windows Liveメッセンジャー』(旧MSNメッセンジャー)を統合、これがYahoo!にとって決定的な打撃となります。

一方、Yahoo!JAPANはスマホ用の新たなメッセンジャーアプリとして、韓国で開発されたカカオトークを導入することにし、2012年、運営会社のカカオジャパン(東京都目黒区)に出資します。そして昨年末、カカオトークのWindows版ソフトが公開されたことで、Yahoo!メッセンジャーは事実上の世代交代が決定。カカオトークに後を託すことになりました。

Yahoo!メッセンジャーのログインに使用しているYahoo!JAPAN IDは、メッセンジャーのサービス終了後も使えます。メッセンジャーで使用していた連絡先は、Yahoo!メール(ベータ版)に引き継がれ、Facebookとよく似たメールベースのチャットができます。ただし、カカオトークにはそのままでは引き継がれないので、新たなアカウントで友達関係を作り直す必要があります。