2013年9月13日金曜日

アソーク地区日系スーパー「秋の陣」勃発!?

庶民の購買力がこの20年ほどで一気に向上したタイでは、コンビニエンスストアやスーパーマーケットが雨後の筍のようにオープンを続けています。数年前まではコンビニ最大手セブン=イレブンの寡占市場だったところへ、日系流通大手が次々と乗り込んできており、大激戦の火ぶたが切って落とされようとしています。

9月11日(水)朝9時。アソーク交差点(ワッタナ区)に面した超高層オフィスビル、インターチェンジ21の1階に『LAWSON108』がオープンしました。日本のコンビニ2位、ローソン(東京都品川区、東証1部上場)にとって、タイは4か国目の海外展開先となりました。
MRTブルーラインスクンビット駅3番出口のすぐ横という絶好の立地条件で、常に人の流れが絶えません。そこで、店内と通路の間に間仕切りがない構造としました。ローソン日本本社では、『エアローソン』といって東京・羽田空港でこの手法を実験していたといいます。

日本のローソンでも定番商品となっているおにぎりや、からあげクンといったスナックもタイに上陸したほか、日本メーカー製品の品揃えも多く、セブン=イレブンにはない高級感を出しています。

これに先立つこと約2週間。8月28日、インターチェンジタワーから100m程しか離れていないスクンビット通りソイ23のジャスミンスイートホテル地下では、イオン(千葉市、東証1部上場)の現地法人が展開する『マックスバリュタンジャイ』の新店舗がオープンを迎えていました。マックスバリュタンジャイは、日本本国のイオングループでいうと『マックスバリュエクスプレス』『まいばすけっと』(東京・神奈川のみ)に相当するもので、元からコンビニ業態でありながらファーストフード店の側面もある『ミニストップ』とは異なります
そのためにマックスバリュタンジャイは、インターチェンジタワーのLAWSON108よりも広く、品ぞろえが充実しています。日本譲りの本格的な中食弁当や生鮮食料品などもあります。

もちろんセブン=イレブンを運営するCPオール(バンラック区、SET上場)も黙って見てはいません。アソーク周辺では複数の店舗があり、来店客の繋ぎ止めに躍起です。

いわば日系スーパー3ブランドによるバンコク・アソークを舞台にした「秋の陣」。共存共栄が成るのか、それとも潰し合いになってしまうのか、戦いの結末はまだ誰にも予想できません。