2012年1月10日火曜日

マレーシア航空の成田経由LAX便が復活!!

 マレーシア航空(MH)は今年3月25日からの夏スケジュールで、KLIA~ロサンゼルス線の経由地を台北・桃園空港から成田国際空港に戻して増便すると発表しました。

《クアラルンプール発3月23日、ロサンゼルス発3月24日から有効》
MH092 KUL1100~1910NRT2040~LAX1510 月・水・金・日運航
MH093 LAX1715~2030+1NRT2205~KUL0430+2 月・水・金・日運航

(機材はB772ER ゴールデンクラブ=スーパービジネスクラス35席、エコノミークラス245席)

 マレーシア航空は2002年まで、KLIA~成田~LAX線を運航した経験があり、今回は10年ぶりの復便となります。2011年2月に行われた両国間航空交渉で日本を経由した第三国への以遠権は自由化されており(それ以前から成田に関して週7便分の以遠権は持っていました)、来年に予定されている成田の発着枠拡大を待たずに前倒し増便できる枠を利用して、今回のLAX便復活が実現した形です。

 マレーシア航空が運休している間は、同根のシンガポール航空(SQ)が成田経由ロサンゼルス線の運航を続けていて、スターアライアンス加盟社による共同事業はもちろん、ANA(NH)とユナイテッド航空(UA)へのコードシェアも認めず、上級クラスから真っ先に売れるなど高収益を上げてきました(前記事「成田経由LAX行きに転出するA380」参照)。タイ国際航空(TG)も2004年3月までバンコク発の成田経由LAX便を持っていました。

 マレーシア航空では今年末までのワンワールド加盟を予定していますが、成田~LAX線はアメリカン航空(AA)と日本航空(JL)という2つのワンワールド先発キャリアが就航しており、もし両社と共同事業を組むことができれば、マレーシア航空の発着時間をうまく利用してビジネス客の滞在時間を拡大することができます。共同事業が組めなくても、日本発運賃を両社よりも安くすることで高いコストパフォーマンスを確保し、やはり日本経由便を飛ばしている大韓航空(KE)やシンガポール航空に対抗することができます。
 成田~クアラルンプール間でも、成田発がシンガポール航空の夜発便(SQ011)より3時間遅く、AirAsiaX(D7)が運航している羽田線よりも2時間近く早いという両便の中間的な時間を狙って設定されることから、KLIAを朝出発するASEAN諸都市への乗り継ぎに利便が計られます。