2011年10月24日月曜日

【速報】バンコク首都圏中心部にも浸水の危険!

 10月頭からのチャオプラヤ川の増水では、バンコク首都圏内でもチャオプラヤ川沿いの一部地域で被害が出始めています。

 10月22日(土)夜、キアカイ桟橋(デュシット区)近くのチャオプラヤ川左岸で水があふれ、近くの学校や大手飲料メーカー「シンハコーポレーション」本社工場兼物流センターに水が迫りました。非常事態対策本部(FROC)は陸海軍を総動員、土嚢と堤防の強化でなんとか水を止めましたが、同じ頃、今度は王宮前広場のすぐ西側、タープラチャン桟橋(プラナコン区)横の商店街でも水があふれました。水は商店街を伝ってマハラート通りに達しており、下水道の排水溝を囲う形で土嚢を積んでそこへ水を一気に流し込む方法でこちらも大被害は避けられたものの、タマサート大学本部キャンパス前は10cm前後の浸水が一部で見られます。

(画像1:マハラート通りにて、川からの水は手前の土嚢で止まっている。23日午後6時撮影)


 さらに約1km南のターティアン桟橋では、路面から桟橋に達する通路が水没。チャオプラヤ川の両岸を結ぶフェリー(渡し舟)の最大の拠点になっているタープラチャンでも改札ゲートが使えなくなっていて、運賃を回収するスタッフは普通のテーブルを使って作業しています。

(画像2:タープラチャン桟橋にて。改札ゲートが使えない!)

 桟橋横にある親水公園では、水面のすぐそばの低くなっている部分が水没。桟橋に向かうまでの通路にも水が来ています。チャオプラヤエクスプレスボートを運営する会社は、今日から2週間全便欠航すると発表しました。

(画像3:ターティアン桟橋にて。乗り場に行くまでの通路が水没!

 もし水をコントロールできない場合、王宮前広場や王宮、ワットポーといった最重要観光施設がやられてしまう可能性があるにもかかわらず、現時点で国内外の報道機関はほとんど注目していません。カオサン通りにも近く、カオサン・バンランプーではまだ心配するほどではないものの状況を注視しないといけません。

(画像4:チャオプラヤエクスプレスの乗り場がすっかり孤立状態だ。23日午後5時50分撮影)