日本外務省は23日、バンコク首都圏に対して「渡航の是非を検討してください」の安全情報を出しました。これまで長年「十分注意してください」が出っ放しになっていましたが、引き上げられたのは2006年9月のクーデター以来、3年7ヶ月ぶりです。
これに伴い、日本の大手旅行会社の中にはパッケージツアーを中止するなどの対応をとるところが出ています。解除まで時間がかかれば、ゴールデンウィークをタイで過ごせなくなる人が出てくる可能性も十分あります、というか、日程が日程だけにかなり厳しくなったと言わざるを得ません。
《JTB》
企画旅行商品(パッケージツアーのこと。ルックJTB、旅物語などのブランドがある)のうち最終目的地がバンコクか、バンコクと他のタイ国内の都市の両方を訪れるものについて、昨日24日からとりあえず27日までに出発する分を催行中止としました。バンコク立ち寄りがスワンナプーム空港での乗り継ぎのみのツアーについては催行します。ゴールデンウィークの出発分を出発させるかは26日(月)に決定する予定。
手配旅行商品(格安航空券のこと)については取り扱いの支店で顧客に危険情報を伝達し、出発するかしないか各自で判断してもらうとしています。
また、既に現地にいるツアー参加者については日程キャンセル。帰国便の手配ができ次第順次帰国させるとしています。
《エイチ・アイ・エス》
パッケージツアー(チャオ、インプレッソ)は、予定通り出発させます。ただし27日までの出発分についてはキャンセルしても取消料は免除されます。
格安航空券は、原則各自で判断してもらうが万が一キャンセルする場合は規定通りの取消料を徴収した上での処理になると述べています。
(この項、真世さん/福岡県 からの投稿です)
私が勤めている営業所にも本社から指示が来ました。パッケージツアーのお客様では、出発日を後日に変更することも予想され、その場合は無条件で受けろという指示がありました。
《日本旅行》
パッケージツアー(マッハ、ベスト)は30日出発分までが中止。格安航空券(E-Line)は各自で判断させます。
《阪急阪神交通社ホールディングス》
阪急交通社が扱うパッケージツアー(トラピックス、クリスタルハート)は30日出発分までが中止になりました。こちらもゴールデンウィークの出発が不可能になるお客様が出ています。格安航空券(e-very)と、阪急阪神ビジネストラベル扱いの業務渡航はそれぞれの判断に基づきます。
董事長ふくちゃんが前記事「その頃空港ではファランが」の取材で23日にスワンナプーム空港を訪れたときは、危険度引き上げの発表がなされた直後だったこともあって、帰国を求めるツアー客がチェックインカウンターに殺到という事態にはなりませんでした。欧州線の欠航による振り替え対応でタイ国際航空(TG)便のチェックインが長引いていたものの、そのTGも日本と韓国行きのチェックインは独立させている(前記事「TG日本線のチェックインはCカウンター」参照)ため、日本へ帰国するツアー客には支障はありません。
(画像:23日夜のNH916便のチェックイン。至って通常通りだった)