バンコクエアウェイズ(PG)が赤字を理由に抜本的なリストラに踏み切っていることについては、前記事「バンコクエアウェイズ、日本から撤退」で取り上げました。そのときはバンコク・スワンナプーム空港を発着する日本、中国大陸といった中距離国際線からの撤退を表明していましたが、ここへ来てカンボジア国内線からも撤退することが明らかにされました。
バンコクで発行されている英語朝刊紙「Nation」9月26日付は、10月25日からの冬スケジュールで、これまで毎日4往復運航していたプノンペン~シェムリアプのフライトを取りやめると、会社側が正式に発表したと記述しています。
(画像1:バンコクエアウェイズの主力機、ATR72)
バンコクエアウェイズは2000年に立ち上げた分離子会社、シェムリアプエアウェイズ(FT)を通じてカンボジア国内線と、プノンペンからの国際線フライトに参入しました。最盛期にはプノンペンからバンコク・スワンナプーム空港へバンコクエアウェイズと共同運航をした他、自社でプノンペン~香港、シェムリアプ~ホーチミンシティといった路線を手がけていました。
しかし2008年、カンボジアの航空行政当局が事実上機能していないとして欧州連合(EU)から欧州圏への乗り入れを名指しで禁じるブラックリストに登載されてしまいます(前記事「乗ってはいけない!?航空会社」参照)。そこへスワンナプームショックが重なり、自社保有機材のなかったシェムリアプエアウェイズは機材繰りに支障をきたします。2008年12月1日付でシェムリアプエアウェイズは全路線を運休。そのプノンペン~シェムリアプ線を引き継ぐ形で、バンコクエアウェイズは自社としてカンボジア国内線参入を果たしました。

(画像2:カンボジアアンコールエアのフルカラーをまとったエアバス321。ベトナム航空からのリースだという)

(画像3:プノンペン・ポチェントン空港にて。カンボジアアンコールエアのホーチミン行きがチェックイン中だ)