2009年7月16日木曜日

SIA、バンコク経由便から全面撤退

 シンガポール航空(SQ=SIA)は、2005年9月から運航を続けてきた成田~シンガポール線のバンコク経由便を、7月いっぱいで取りやめると通告しました。

(シンガポール発7月31日、成田発8月1日のフライトをもって取りやめ)
 SQ632 SIN2030~2200BKK2300~NRT0725+1
 SQ631 NRT0925~1355BKK1500~SIN1825


 今回は、バンコク~シンガポール間のみ存続する措置は取られません。この結果、バンコク~シンガポール間のSIA自社便は毎日4便に減ります。
 SIAでは、スワンナプームショック後に日本とタイを結ぶ旅客の流動が激減し、搭乗率が悪化。そこへ新型インフルエンザが追い討ちをかけたと説明しています。スワンナプームショック以前からこの便には古いB772初期型機が使われ、Krisworld(機内エンターテイメントシステム)の内容も成田~シンガポール直行便に比べて見劣りする(前記事「SIA機内からパネポンが消える」参照)などの経費節減策を取っていたにもかかわらず、搭乗者の減少が輪をかけて進んだということになる訳です。
 SIAは毎年4月に発表する年間計画に沿って、十分な周知期間を設けた上で路線を休廃止するのが普通ですが、今回は本社からのニュースリリースもできず、周知期間わずか2週間強での廃止。現社設立以来2度目の四半期赤字(2009年4月~6月)という数字を前に、如何に追い込まれているかがわかります。
 最盛期には成田、関空、仁川と3路線を有したSIAのバンコク経由長距離便は、これですべてなくなることになります。

《オープン航空券所持者はどうする?》
 2008年8月2日から2009年6月30日までに海外で発券された1年オープン往復で、成田~バンコクの復路が8月2日以降に確定しているか、復路がオープンで8月1日までに使う予定がない場合は、他社への振り替えか、シンガポール航空自社便利用「成田~チャンギ~スワンナプーム」の経由便にリルートすることで対応します。董事長ふくちゃんは、直行便で他社への振り替えとなった場合、同じスターアライアンスメンバーのタイ国際航空(TG)か、ANA(NH)に振り替えられる可能性が高いと判断しています。

 2008年8月2日から2009年6月30日までに海外(バンコク含む)で発券された航空券で、現在バンコクにストップオーバーしている方と、5月31日以前に発券して、6月1日以降に日本を出発した90日FIXオープン往復をお持ちで、どちらもバンコク~成田間の搭乗日が8月1日以降に確定している方はバンコク発が振り替え便になります。この場合、日本発券であればシンガポール経由のSQ便に変更すればいいので簡単ですが、第三国からシンガポールを経由してバンコクまで搭乗済み、ストップオーバー中となればケースバイケースの対応になります。
 ともかくeチケット領収書を持ってSIAバンコク事務所(シーロムセンター13階:MRTシーロム駅下車すぐ)に行ってください。

(この項、逆ルパンさん/東京都 からの投稿です)
 
日本が3連休に入るこの時期に一時帰国を予定していて、7月17日夜のSQ632便に乗ろうと旅行代理店を訪ねたところ、

「復路の搭乗日を8月1日以前に確定してもらわないと往復は売れない」

と言われました。仕方なくユナイテッド航空(UA)で予約発券し、7月18日(土)のフライトで日本へ向かいます。