(画像協力:唐崎正臣さん/Digital Network Asia社長)
前記事「辰吉、再びラチャダムヌンのリングへ」で取り上げた通り、元WBCバンタム級チャンピオン、辰吉丈一郎選手が復帰2戦目のリングに立ちました。相手はタイ国スーパーバンタム級1位、サーカイ・ジョッキージム。結果は…、7ラウンド1分03秒、セコンドからのタオル投入によりTKO負け。
辰吉選手がリングで負けるのは、1999年8月29日のWBCバンタム級タイトルマッチ、対ウィラポン戦(京セラドーム大阪)以来10年ぶり、通算7度目です。ノンタイトル戦での負けは生涯27戦目で初めて。
試合後、辰吉選手は記者団に対し「また一からやり直しや。世間はやめろと言うけれど、おれは腐っていない」と述べ、現役続行を表明しました。ここまで来たらボクサーとしての夢を追うことが自らの支えとなっているはず。Traveler's Supportasiaでは、引き続き辰吉選手の動きを追っていきます。
画像は試合前、控え室で拳にバンテージを巻く辰吉選手です。
(3月10日追加)
東京で発行されている夕刊紙「東京スポーツ」によりますと、日本ボクシングコミッション(JBC)の安河内剛事務局長は試合結果の連絡を受けた後、タイのコミッション当局であるTBCに対して文書で抗議すると表明しました。
「日本で試合ができないからタイへ、という流れは止めないといけない。TBCからライセンスを受けていないタイ人選手には日本での試合出場を認めていない。(TBCにも)同じことを求めたい」
これは明らかに、辰吉選手の次戦を想定したもの。JBCが引退勧告しているからといって、ボクサーとしての夢とロマンを奪うことはできないはずです。しかし、安河内氏は
「TBCが返答しない場合はすべてのタイ国籍ボクサーが日本で試合できないようにする」
と強硬な姿勢を貫きました。