バンコクで2006年から導入が進んでいる、天然ガス(CNG)燃焼仕様の新型トゥクトゥク。環境にはやさしいのですが、詐欺師や悪徳ドライバーにとっては利幅の大きくなる神器でもあったようです。
旧型トゥクトゥクの燃料は、もちろんガソリン。植物性アルコールを混合したいわゆるガソホール(PTT商標名「ガソホールプラス91」)への移行が進んでいるものの、ガソホールが使えない高年式車では、100%石油由来のガソリン(PTT商標名「アルファX91」)を未だに使っていて、バンコク首都圏ならまだしも、首都圏を飛び出してチャチュンサオやアユタヤまで行くと、これが絶対多数を占めます。5月1日現在、アルファX91は1リットルあたり35.5Bt.。これに対し、CNGは1kgあたりわずか8.5Bt.(サイドバー参照。過去の履歴はPTTホームページ参照)。CNG車に切り替えれば、燃料費は一気に4分の1で済むことになります。
そして、運転手はお客様に対して、ガソリン車で取っていたのとまったく同等の運賃を請求するのですから、石油価格の高騰で利益がほとんどなくなっていたのが、一転して大きな利益を獲得できるようになるのです。結果、車両更新費用は1年もあれば回収され、運転手だけが儲かることになります。
それでいて、外国人と見るや下手な英語で地元民が利用するときの2倍、あるいはそれ以上の料金をボッタくろうというのですから、外国人はトゥクトゥクに乗るに値しません。メータータクシーがおすすめ。乗車拒否さえしなければ公正な料金で行ってくれる、エアコンも効いている。
そして、董事長ふくちゃんが常用する極意中の極意なのですが、日本で乗っているのと同様に、タクシーのドアを開けたら何も言わずに乗り込み、荷物を詰め込むだけ詰め込ませて発進させてしまえば、こっちの勝ち! 後はドライバーがメーターのスイッチを押すのを確認するだけ。不利な状況に追い込まれたら、「1584(運輸省公共交通苦情センター)に電話する」と言えば、向こうはたじろぐこと間違いなし。何せ苦情センターに電話されたら、ドライバーは免許取り消しがかかります。
トゥクトゥクは地元民の乗り物と割り切って考えるべきです。
(5月3日追加)
サイドバーにPTT(タイ石油公社)が公示している今日現在の燃料油価格を表示できるようにしました(ソースをHPで公開してくれているPTTに激しく感謝!! 1リットル、CNGは1kgあたりの価格をBt.建てで表示します)。