(この項、TOSHIさん/バンコク からの投稿です)
ジャックスゴルフさんのビザランツアーをよく利用して、カンボジアへビザランをするのですが、同社スタッフの話によりますと、4月1日以降、ビザなしでアランヤプラテートとバンレムのボーダーに来る人に対して、出国時の航空券を提示するよう要求しているとのことです。出国時の航空券となると、それだけでも大変な出費になる恐れがあるので、如何ともしがたいです。対処方法を現在、必死になって探しています。是非記事にしていただき、管理者ふくちゃん、それに読者の皆さんとみんなで考えたいと思っています。
(管理者ふくちゃんから)
メールで投稿をいただきありがとうございました。当方も、メールをいただいた時はビザ更新のためビエンチャンにいましたので、お返事、というか掲載が遅れてしまいすいませんでした。
確かに、我々沈没組(長期バックパッカーも含めてですが)にとって、ビザなし6ヶ月90日ルールが本格導入された昨年10月以降のビザ制度運用の混乱は頭の痛い問題です。しかも今回は、結果次第でバンコク首都圏からカンボジアへのビザラン自体が壊滅しかねない。危機的状況と言わざるを得ません。
タイの入管移民法(1997年改正)には、ビザなしで入国できるのは空港のみ、しかも帰国または第三国へ出国する航空券の提示が必要で、陸路国境を通る場合は正規観光ビザがなければならないとされています。地球の歩き方などにも書かれていますが、実際にはこの条項はこれまで全く運用されておらず、陸路国境でもビザなしで入国できていたのです。ところが、これを担当官の独断で厳格に運用してしまうと、今回のような事態になります。アランヤプラテート国境検問所の担当官は「4月から法律が変わった」と言って正当化しようとしていますが、法律自体は6ヶ月90日ルールと同様、何年も前から既に存在しており、改正されたという事実はありません。担当官が勝手に文章解釈を変えて、厳格、というか入国者に不利にしてしまっただけなのです。ただ、それをやってきたのがバンコク首都圏から最も近くビザラン需要の大きいアランヤプラテートだけに、影響が深刻になっているのです。
それでは、投稿者のTOSHIさんが最も心配になっている回避策について検討してみましょう。管理者ふくちゃんが思いついた案は、次の5つ。
《1.ビザランに使うボーダーを変える》
私の方は4月8日に第1友好橋(ノンカイ市)で再入国を終えたのですが、航空券の要求をされることは無く、無事に30日の在留許可を得ました。出国時の航空券を厳格に提示するよう求めているのがアランヤとバンレムだけならば、他のボーダー、例えばメソットやノンカイでビザクリアを行ってしまえば、これまでのように日帰りこそ難しくなりますけど1泊程度の旅行で手軽に解決できます。
《2.次回正規観光ビザを取りに行くときの航空券を早めに予約してしまう》
今回のビザクリアで90日を使い切りそうな場合に有効な対策です。今回与えられる在留許可期限をバッチリ計算した上でAirAsia.comにアクセス。ペナン行きかヤンゴン行きの航空券を予約、決済してしまいます。eチケット領収書がe-mailで送られてきますので、プリントして見せれば楽勝。しかし、プノンペン行きではむしろ怪しまれてしまいます。
《3.日本発券の1年オープン往復航空券を使う》
ビーマンバングラデシュ(BG)が運休してしまった今となってはちょっと高いのですが、エアインディアですと14万円前後で出てきます。もちろんマイレージ特典航空券が出せればいいのですけど、毎月の予約変更の手間と、もし手数料がかかるのならそれがちょっと痛いところ(*)。投稿者のTOSHIさんもその点を心配しておられました。
*特典航空券の復路日程を変更する場合、ほとんどのマイレージプログラムは手数料がかかりませんが、ワールドパークス(ノースウエスト航空)は1回につき$50かかります。
《4.バンコクで仮予約を作って記録を持っていく》
必ずしも航空券原券やeチケット領収書の提示を求めているのではなく、予約確認書でもよいと言うのならば、プログラムDさんのように仮予約を無料で作れる旅行代理店にe-mailして、日本帰国の予約記録を作ってもらえばいいのです。e-mailされてくる予約記録には予約番号が表示されていますのでまず大丈夫。
《5.正規ビザを取って臨む》
これは前記事「プノンペンに集まる沈没組、回避策は?」で書いた内容に近いのですが、スワンナプン空港から空路でプノンペン、ホーチミンシティ、KLなどに飛び、そこでビザを申請。ビザが下りたら、陸路で戻ってくるという方法です。正規ビザがある人に対して帰りの航空券をチェックするなんて言うことはありません。
管理者ふくちゃんは、1.から5.までの5つのうち、どれか2つないし3つをを組み合わせて臨むのが最も有利かと現時点では判断しています。最悪ビザランツアーが壊滅した場合を想定して、他に考え得る陸路ボーダーや大使館、総領事館の状況を日頃から徹底的に研究しておくのが結果的にリスク回避につながります。
読者の皆さんも、考えられる対策や最新の情報がありましたらコメントを付けて頂くか、管理者ふくちゃん宛てにメールをください。