2007年2月9日金曜日

学歴詐称でBビザ、ファランを逮捕

 タイ移民庁と教育省は最近、合同で外国語教員の実態調査を行い、65人が明らかに虚偽の学歴を提出していた事が判明、英国とカナダ国籍の2人を逮捕しました。

 外国人がノンイミグラントBビザを取得するには、タイ国内で適法に設立された法人ないしは機関に所属していないといけません。その中でも外国語教員が絶対的に不足している教育機関は他業種と比べて比較的所属先が見つけやすく、ビザも取りやすいとされてきましたが、逃亡中の犯罪者の隠れ蓑に悪用されるケースが後を絶ちませんでした。昨年、「ジョンベネ事件」の容疑者として逮捕された実の父親(その後嫌疑不十分で不訴追となりました)がバンコクで英語教員を目指そうとし、その前段階として正規観光ビザを取っていた事実が発覚。これをきっかけに、教育省と移民庁は外国語教員として入国している外国人の実態調査に乗り出しました。


 調査は移民庁が保存している履歴書と、ワークパーミット取得時に労働省に提出された最終学歴校の卒業証明書を照らし合わせ、その学校を本当に卒業したのか大使館を通じて本国に照会するというもの。その結果、対象になった6,800人のうち65人の履歴書と卒業証明書の内容が一致しませんでした。

 本来、ワークパーミットを取るには最終学歴が大学卒業であることが求められています。でも実際のところは、4年制大学にこだわることはなく、日本の短期大学や専門学校(2年制)でも全然OK。それどころか高校卒業だけでもBビザ+ワークパーミットを取れないことはありません。事実、管理者ふくちゃんの知り合いに大学を中退したため高校の卒業証明書を提出して認められた人がいます。
 高校しか出ていないのならその事実をしっかりと履歴書に記載して、その卒業証明書を持ってくるならまだしも、「教員は大学卒業者でなければならない」という条件を満たすために卒業自体をでっち上げるというのは、まったくもって論外です。
 逮捕された2人は、大学を卒業した友人から証明書を借りてその写真を張り替え、友人になりすましていたといいます。この手口では辻褄合わせのためにパスポートが偽造されかねず、そうなれば入国自体が不法であるとして、逮捕に踏み切りました。

 現地採用が決まり、ワークパーミット取得に必要な卒業証明書を日本まで取りに行く時間がないとか、面倒だという人が稀にいるみたいですが、必ず一時帰国して証明書を取り、在バンコク日本大使館で公証してもらってください。