首都圏バス公団7管区営業所(ノンタブリ県バンブアトン郡)は、[203](王宮前広場~MRTバンオー駅~バンブアトン2車庫)の営業を、4月30日(木)限りで終了しました。ピンク色とオレンジ色の民間委託バスと、オレンジ色のミニバスは存続しますがいずれにせよ減便。また[110](ラマ6世橋~テウェート)が運行していた事業者の経営破綻に伴い廃止となり、トンブリ北部バンプラット区の市民の足に不安が生じています。
[203]は、ラマ7世橋でチャランサニウォン通りに入り、MRTブルーラインと並行にバンイーカン駅(バンプラット区)先のボロンマラチャチョンニ交差点を左折して、王宮前広場方面を目指します。バンプラット区を南北に縦断する路線で住民の欠かせない足であるとともに、美容整形や性別適合(性転換)手術などで知られるヤンヒー病院が沿線に立地することから、外国人の利用もそれなりにあります。
運輸省は、バンコク首都圏バスの民間委託体制を見直す過程で1路線ごとの運行事業者を1社に絞る方針としており、[203]のように公団と民間委託の両方がある路線では公団1本にするか、民間委託のみとするかの選択を迫られています。首都圏バス公団は1976年(仏暦2519年)からこの路線を運行してきましたが、MRTブルーライン環状部との並行区間が比較的長いため、途中のMRTシリントン駅まで並走する[18](戦勝記念塔~バンブアトン2車庫)と、別経路で王宮前広場とノンタブリ市を結ぶ[65][70]に資源を集中すべきと判断した模様。民間委託事業者の「バンコク118」(ノンタブリ市)に一本化して、公団は撤退するとの決定を行いました。
一方[110]は、ラマ7世橋を起終点に途中のサンヒー交差点(ドゥシット区)までは[18]と同じルートで、ここからサムセン通りに入りテウェートまで行く比較的短い路線。バンプラット区内からスアンスナンダ教育大学やラチャモンコンプラナコン工科大学といったドゥシット区内の大学に通う学生が乗客の中心となっていました。こちらはCOVID-19のパンデミックで大学が軒並み休校となったことから乗客が激減し、事業者が倒産に追い込まれ運行停止となりました。4月30日から明日5月4日まで運休した後、5日(火)から民間委託最大手のスマートバス(チャトチャック区)が引き継ぎ、再開される予定です。