2018年4月20日金曜日

「海外ローミング先にも4G」はViettelのみ

ベトナムの携帯電話網は、国防省(人民軍陸軍)系の『Viettel(ベトテルまたはビッテルと発音する人も多い)』が最大手で、次いで政府情報通信省管轄の国営企業『Mobifone(モビフォン)』、そしてもう一つの国営『Vinaphone(ビナフォン)』の3社でシェアの9割以上を占めます。

このうち、ローミングで利用される海外キャリアに対して4G LTEを開放しているのは最大手のViettelのみで、MobifoneとVinaphoneはローミング相手の会社に対しては、3G(2GHz帯:W-CDMAバンド1)しか開放していません。このため、例えばau(KDDI:東京都千代田区、東証1部上場)のSIMでローミング時のキャリア選択を「自動」にしてベトナムに入国し、電源を入れた際にMobifoneまたはVinaphoneの電波を先に受信してしまうと、4G LTEがオンにならず、3Gでの通信になってしまいます。これを回避するには、キャリア選択の際に自動選択ではなく、Viettelが強制的に選択されるようにする必要があります。

しかも、KDDIは4月から海外ローミング中の電波形式を原則として4G LTEに一本化したため(前記事「auグローバルパスポートも4Gの時代へ」参照)、万が一3Gで接続された場合にはiPhoneファミリーやGalaxy S4以降など例え端末側が3Gに対応していたとしても、動作保証の対象外になってしまいます(前記事「au版iPhone8以降は日本国内4G専用」参照)