ANAホールディングス(東京都港区、東証1部上場)は、格安航空(LCC)部門の事業会社であるPeach Aviation(MM=APJ、大阪府田尻町)とバニラエア(JW=VNL、千葉県成田市)を統合させる方針を固めました。東京で発行されている『週刊ダイヤモンド』が16日に報じ、その後に大手マスメディア各社が追随報道をしたものです。
(前記事「Peachとバニラエアが統合へ!独自路線のPeachがなぜ今統合?」の続きです)
両社を統合するにあたっては、外部株主のいるPeachよりも、完全子会社のバニラエアを消滅させる方が当然と言えば当然の道とANAHDも判断しているようです。週刊ダイヤモンドは2019年(平成31年)3月の夏ダイヤ以降、1年程度をかけてバニラエアの事業を段階的にPeachへ譲渡する方向だと伝えています。

《7月1日から有効》
JW811 NRT1000~ISG1340 DAILY
JW812 ISG1440~NRT1740 DAILY
JW881 OKA1005~ISG1110 DAILY
JW887 OKA1755~ISG1900 DAILY
JW882 ISG1150~OKA1250 DAILY
JW888 ISG1940~OKA2040 DAILY
(機材はエアバス320ceo 普通席=エコノミークラスのみ180席)
バニラエアが運航する成田~香港線と、Peachの関空~香港線も統合により効率化を期待されている路線です。特にPeachは、外部株主のファーストイースタンインベストメントグループ(FEG)が香港に本拠を置いている関係で香港線をやらざるを得ない状況ですが、バニラエアの成田線と組み合わせて運航することで採算を改善し、FEGの理解を得たい意向です。
バニラの成田~新千歳線も、Peachが以前運航した経験がありますが、「1日1往復では弱い」として撤退した路線(前記事「Peachが成田で「西からの刺客」になる」参照)。もしPeachに引き渡されれば、Peachは1日8往復を一挙に手にできます。
成田空港では、バニラエアが第3ターミナル、Peachは第1ターミナルの国内線部分を使用していますが、必然的にPeachが第3ターミナルへ移動することになるとみられます。
成田空港では、バニラエアが第3ターミナル、Peachは第1ターミナルの国内線部分を使用していますが、必然的にPeachが第3ターミナルへ移動することになるとみられます。