シンガポール陸上交通庁とSBSトランジット(シンガポール、SGX上場)は、MRTの5番目の路線として2013年に開通したダウンタウン線を市内北西方向に延伸する2期工事がほぼ完成し、今年12月27日から営業を始めると発表しました。地元の衛星テレビ局『チャンネルニュースアジア』が伝えたものです。
ブギス駅を出た電車は次のロチョー駅を過ぎて、2つ目のリトルインディア駅で北東線に接続。北東線はSMRTが運行する東西線との接続が比較的悪く、従来リトルインディア駅からチャンギ空港駅まで行く場合には最低でも2回の乗換えと遠回り(アウトラムパーク駅乗り換え)を強いられましたが、2回の乗り換えこそ変わらないものの乗り換え点が中心部のブギス駅になることで便利になります。
リトルインディア駅の次のニュートン駅で、南北線に接続。南北線の東側の駅からは、ビシャン駅での環状線乗り換えに次ぐ中心部回避ルートができます。次のスティーブンス駅を過ぎて、ブギスから5つ目のボタニックガーデン駅で環状線に接続します。ここは、大英帝国時代から150年以上の歴史を持ち、7月6日にシンガポール国内初の世界遺産登録が決まった国立シンガポール植物園の最寄り駅です。これまで中心部からはビシャン駅か東西線ブエナビスタ駅で環状線に乗り換える必要がありましたが、直行できることになります。
ボタニックガーデン駅から先は、市内北西部の住宅地区を北上します。タンカーキー、シックスアベニュー、キングアルバートパーク、ビューティーワールド、ヒルビュー、キャシューと地元民の利用が多くなりそうな駅を経て、終点のブキパンジャン駅に到着。ここでは、南北線チョアチューカン駅から来たブキパンジャンLRTに接続するので、マレーシア方面へのバスが出る南北線のクランジまたはマルシリンの両駅へ鉄道だけで行けるようになります。ただし、ダウンタウン線から南北線西側へはブキパンジャンとチョアチューカンの2回乗り換えが必要で、なおかつLRTの輸送力が小さいため、SBSでは並行バス路線の[170](クイーンズストリート~ジョホールバル・ラーキンバスターミナル)を当面存続させることにしています。