2015年7月1日水曜日

18きっぷ族が北海道に行くには16年以降どうする?

JR北海道函館支社(北海道函館市)は、2016年3月に予定されている北海道新幹線(新青森~新函館北斗)の開業に合わせ、在来線の海峡線(蟹田~木古内)で実施されている『青春18きっぷ』による特急列車への乗車特例を廃止する意向であることが明らかになりました。朝日新聞が1日付朝刊および電子版で伝えたものです。

(前記事「本州~北海道間を18きっぷで乗り通せなくなる」の続きです)

もし、18きっぷによる海峡線特急への乗車特例が本当に廃止された場合、利用者はどうすればいいのでしょうか。

どうしても鉄道で行きたいとなった場合は、素直に北海道新幹線を利用するしかありません。現時点で運賃や特急料金などは発表されていないものの、既存の東北新幹線の料金体系などから推測すると、新青森~新函館北斗間は片道6,000円前後取られるのではないかと予想されています。

ほとんどの人が使うとみられる対策は、青森と函館の間を船でつなぐことです。両都市間には青函連絡船廃止後も津軽海峡フェリー(旧東日本フェリー、北海道函館市)が『津軽海峡ロード』の愛称で毎日8往復運航しており、スタンダード(2等雑魚寝)なら片道2,220円。これに、函館フェリーターミナルとJR函館駅または五稜郭駅の間のバス、青森フェリーターミナルからJR青森駅までのバスまたはタクシーの運賃を加えても合計3,000円程度で済みます。

津軽海峡フェリーにはもう1つのルートとして、大間~函館(愛称『ノスタルジック航路』) もありますが、本州側の大間フェリーターミナル(青森県大間町)から最寄りのJRの駅である大湊線下北駅(青森県むつ市)までバスで2時間かかってしまうため、余程の物好きでなければ利用は難しいです。

本州の主要都市であれば、格安航空会社(LCC)で新千歳空港まで飛んでしまうというのもまた現実的です。成田からはバニラエア(JW=VNL、千葉県成田市)とジェットスタージャパン(GK=JJP、千葉県成田市)がそれぞれ毎日6往復、関空からはPeach(MM=APJ、大阪府田尻町)が1日最大5往復を飛ばしています。中部セントレアからはジェットスタージャパンが毎日2往復、スカイマーク(BC=SKY、東京都大田区)も毎日1往復運航しています。片道運賃1万円以下で予約できるケースがほとんどで、この場合、18きっぷは北海道内だけで使えばOKです。

(10月13日追加)
JR北海道本社(札幌市中央区)から発表があり、新青森~新函館北斗間は新幹線立席特定特急料金(自由席に相当)が3,930円、運賃と合わせて6,740円になることが決定しました。