2015年2月26日木曜日

TGセントレア発深夜便復活!その深い理由を探る

タイ国際航空(TG=THA チャトチャック区、SET上場)は、中部セントレア~バンコク(スワンナプーム)線の日本発便について時刻変更を行います。現在日本を夕方に出発している便を深夜発に変更。中部セントレアからの深夜便は、2008年のスワンナプームショック以来の復活となります。

《バンコク発3月29日、中部セントレア発3月30日から有効》
TG646 BKK1045~NGO1840 火・水を除く週5便運航
TG647 NGO0030~BKK0430 水・木を除く週5便運航

(機材はB788 ロイヤルシルククラス=ビジネスクラス24席、エコノミークラス240席)

東京で編集されている業界専門サイト『Aviation Wire』は、今回のスケジュール変更の意図について

「タイ人向けのパッケージツアーの多くが羽田と関空からの深夜便に合わせて日本でのスケジュールを組んでおり、名古屋から深夜便で帰国する選択肢も加えて旅にバリエーションを持たせる」

と伝えました。両路線の深夜便のスケジュールは

TG661 HND0020~BKK0450 DAILY
TG673 KIX0030~BKK0420 DAILY

となっており、日本人が夜行で移動して朝からタイでの活動を始められるだけでなく、タイからのツアー客は最終日を目一杯使えるというメリットが確かにあります。ところが、ツアーの行先によってはスケジュールの組み方に問題が生じる場合もありました。

世界遺産の合掌造り集落で知られる奥飛騨白川郷(岐阜県白川村)を組み合わせたコースでは、最寄りのTG便就航地である中部セントレア発の深夜便がなかったために、帰国当日に白川郷から関空まで団体ツアーバスを走らせるケースもあるとのことです。白川郷インターから東海北陸自動車道を飛ばして名古屋まで2時間強で行けるのに対し、大阪では小矢部砺波ジャンクション経由の北陸自動車道回りでも約4時間かかり、しかも冬季には積雪で所要時間が伸びるリスクがあります。白川郷から少しでも近いセントレアに深夜便があればそれでタイ人ツアー客を帰したいという旅行会社側の事情があった。最終的には、昨年12月から運航を再開した日本航空(JL=JAL)のセントレア~バンコク線が中部午前発になったというスケジュール上の理由が決め手になって、THAI上層部はイケると判断したという訳です。

(画像2:奥飛騨白川郷を含む訪日ツアーはタイでも人気商品の一つ。地元の新聞に広告が載る)